エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~   作:RipoD

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映画トランスフォーマーの
h ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm7449748
このシーンといろいろ重なってきたので

今回この曲を聞きながら執筆してました
♬ BGM 映画 トランスフォーマーよりScorpnok
h ttps://www.youtube.com/watch?v=hDFns0LA7O0



72話 2024.9.27 天魔の遊戯 後編

 

Side  3人称

 

 

「残念……本当に残念だわ おいしい紅茶が、もう飲めなくなるなんて」

リリエラは不気味に見えるくらい口角を上げて笑うと、赤い光から出てきた剣をベティに向けて振りかざした

 

 

 

「ベティちゃん、危ない!(ガキンッ)ぐぅっ! 」

リリエラの攻撃に反応できたノエルがハルバードで剣を受け止めた。しかし、強力な一撃に踏ん張った足も地面を滑っていた。

 

「ノエルさんっ!? 」

ひるんでいたベティが、自身を庇ったノエルの名前を叫ぶ。

 

「あら、鈍そうに見えたけど、意外と早く動けるのね」

リリエラは意外そうな顔をする。

 

「騙し打ちのタイミングは心得ているからね! みんな、今のうちに逃げて! 」

苦し紛れに笑うノエルはハルバードで受け止めながら撤退を促す。

 

「で、でも……! 」

ベティはとても1人だけでは立ち向かえないリリエラにノエルだけに任せてしまっていいのか躊躇する。

 

「早く行って!そんなに長くはもたないからすぐに応援を呼んできてね! 」

 

「ノエルさん……わかりましたわ。絶対待っていてくださいね! 」

 

「みんな、走って。早く!」

ルチアたちはすぐ主街区の方向へ逃げ出した。

 

「あら、みんな逃げちゃったわね。あなた一人だけ残って、どうにかなると思っているの?」

リリエラは、逃げた方は追わずにノエルに対峙していた

 

「ふっはっは! それはどうかな。あたしが残った理由…こうは思わない?あたしの武器はこの斧だよ。周りに人がいると思いきり振り回せないよね? 」

ノエルは高笑いしてハルバードを振り回す。

 

「子羊ちゃんたちが足手まといになるから逃がした……そう言いたいのね?」

リリエラはノエルの言葉を解釈する。

 

「なるほどね。一番弱そうに見えたけど実は一番強かったってこと?それとも、虚勢を張っているのかしら? 」

 

「その見極めは重要だよ。侮って敗北なんて格好悪いでしょ? 」

ノエルは余裕の表情を浮かべる

 

「 確かにそのとおりね ……ヴァイリだったかしら。あなたがあれくらい強いなら確かに油断は禁物ね…… 」

 

「ふっふっふ……なんてったってエリスの一番弟子はあたしだからね。誰よりも特訓してきてて弱いはずないじゃない」

嘘である。この女、エリスからの特訓を毎度逃げ出すことしか考えていない。その度に追加特訓が課されるがまともに消化できてない始末だ。

 

(ヴァイリありがとおぉぉぉ!あたし、あなたの名前で今、生きてます!)

この状況を弁舌で凌いでいるノエルは内心これ以上ないくらいに泣き叫んでいた。

 

(ちゃんと考えてしゃべってくれるNPCでよかったぁ!カーソルが赤を通り越して真っ黒なんだもん! あんなの勝てるわけないよ!ベティちゃんたち、ちゃんと逃げ切れたかな?応援呼んでくれたかな?ヴァイリ、エリス…早く助けに来てぇぇぇっ!)

 

 

 

 

───

 

「メッセージは……早く、早く…… 」

ベティはギルド内のメッセに打ち込む

 

 

【ベティ:大変ですわ、ノエルさんがわたくしたちを逃がすためにリリエラに単独で挑んでます】

 

【エリス :ベティさん、場所はどちらですか?】

 

【ベティ:採取予定だった47層フィールドです。】

 

【エリス:今からそちらに行きます】

 

「これで、よし! 」

 

「メッセージが飛んだな! それじゃあ、ノエルに加勢しにいくぞ!」

シャサールは戦う意欲を見せる。

 

「あ、あの……非常に申し上げにくいのですが…エヴェイユさんが見当たりませんわ」

ベティが気まずそうに言う。

 

「え、えええっ!? あの子、もしかして一人で引き返したの!?」

ルチアが驚く。

 

カタカタカラン……

3人の耳に聞き覚えのある音が入る。

振り向くと、鉱山で現れたスケルトンがポップしていた。

 

「ルチア、ベティ! まずいぞ。ここら辺にもスケルトンが出始めている。」

 

「リリエラと連動して現れるのね。こいつらを倒さないと包囲されて余計不利になるわ。戦闘準備よ! 向かってくるモンスターをノエルのいるところに近づかせないで! 」

3人は湧いてきたスケルトンを処理し始めた。

 

───

 

エンドワールド内 メッセ

 

【ベティ:エヴェイユさんもリリエラのところに戻ってしまいました。さらに大量のモンスターが現れてとても二人を連れ戻せそうにありません。】

 

【リーゼロッテ:1層にもスケルトンが沸いてるの。】

 

【エリス:96層でスケルトンに足止めされています。今アインクラッド全体で大量のスケルトンが群れている状態です。増援お願いいたします。】

 

【キーナ:こちら本部、救援承諾したわ。コード99(救急)、即応救援。街の防衛人員以外を招集。動ける人は人手足りない階層へ向かって。】

 

【ステラ:救護班長、ステラだ。アジュールとヘメラとともに1層に行く。他も準備でき次第、出動する。】

 

【フブキ:拙者も助太刀いたそう。47層にちょうどいる。】

 

【プリエル:プリエルです。教会で対アンデット用の属性付与アイテムを借りてきてます。1層の皆さんを回ったら47層にも行きます】

 

【ティール:ダンジョン入る前で良かったわ。今からみんなで救援に行きます】

 

メッセはすごい勢いで流れていった

 

─96層─

 

「どうしたの、エリス? 」

メッセに打ち込んでいるエリスにアネットが声をかけた

 

「ノエル達のほうにリリエラが出現しました。あちら側でもモンスターに囲まれているそうです」

エリスは険しい顔を浮かべる。

「数分の間に事態が一変したようね。それならすべきことは一つよ。ヴァイリ、エリス。あなたたちはノエルのところへ行ってあげて。ここは私たちで何とかするわ 」

 

「しかし、先程から骸骨のモンスターの量が激増しています。応援が来るまでまだ時間がかかりますよ 」

 

「いや、本部からの応援もほとんど47層のほうへいくからこっちは誰も来れないんじゃないか」

ヴァイリがメッセのログを確認する。

 

「それでもあたしたちだけで問題ないって言ってるのよ 。あたしたちだって強くなってるのよ。見くびってもらっては困るわ。それに、離れたところでひたすら骸骨を狩り続けてる意地っ張りもいるしね 」

カーラが後ろを振り向く

 

「誰が意地っ張りよ!」

遠くからエクレールが叫んだ。

 

「あら、姿は見えないけど聞こえてたみたいね。とにかく、ここは3人で充分よ。」

カーラは自信有りげに胸を叩いた

 

「これはきっと例のクエストの続きだから大本の堕天使を叩くまで、骸骨は出現し続けるわ。だから、私たちを助けるためだと思って……行って 」

アネットはエリスとヴァイリの後押しをする。

 

「よっと、とうちゃーく!」

4人が言い合っている後ろから声がした

 

「助けを呼ぶ声にパパッと参上!お助け娘、ブロッサム!」

やってきたロッサはビシッと効果音の付きそうなヒーローポーズを取る。

 

「ロッサ、勝手に一人で行ったら危ないよー」

「まったくこれだけいると骨折れそうね。スケルトンだけに」

「うへぇ、これ全部相手にするのかよ・・・面倒」

「文句を言う暇があったら手を動かしてください」

「雑魚モンスターなんてさっさと倒しちゃいましょう」

ロッサに続いてルクス、グウェン、ミリー、イブ。リュミルがやってくる。

 

「遊撃班?なんであんたたちが」

カーラが驚く

 

「どっかの誰かさんが珍しく頼みごとをしてきたので応えてあげただけですよ」

イブはエクレールを指差す

 

「ふん」

エクレールはそっぽを向いた。

 

「これだけ人数いれば街の防衛は大丈夫でしょう。エリスさん達はクエストモンスターのほうに行ってください」

イブはそう言って手近のスケルトンへ斬りかかった

 

「みなさん……わかりました。すぐにノエルの元へ向かいます! どうか持ちこたえてください」

エリスは決心した。

 

「もちろんよ。ほら、行きなさい 」

 

 

「はい、ありがとうございます! ヴァイリさん行きましょう、ノエル達を助けに! 」

 

「ああ」

エリスとヴァイリは転移門に入った。

 

 

─47層─

 

エリスとヴァイリがフローリアに着くと、湧いているスケルトンが倒されていく一角があった。

 

ヴァイリにはフブキやティールたちがスケルトンを次々を倒していくのが見えた。救援を送信したベティ達も合流していた。

 

「くっ!きりがありませんね」

現場で指揮を取っていたトトナが歯噛みする

 

「状況はどうだ?」

ヴァイリが聞く。

 

「プリエルさんの属性付与のおかげで難なくモンスターを倒せるのはいいのですが、なにせ数が多いのでノエルさん達のところには近づけません。」

トトナが説明する。

 

「私とヴァイリさんでノエル達のところに向かいます。トトナさんたちは一時的にでも突破口を開いてくれませんか?」

エリスが提案する。

 

「分かりました。今いる人員を一度一箇所に集中させます」

トトナは了承した。

 

「そこに厩舎がある。馬を使おう」

2人は馬に乗り、フローリアのフィールドに出た。

 

「敵の密度を薄くした場所を作りました。今のうちに突破を」

トトナはスケルトンを間引いた場所を指差す。

 

エリスとヴァイリはスケルトンの壁を馬で飛び越えた。

 

 

 

 

「ヴァイリさん、あそこ」

 

 

花畑の中に黒い煙幕が焚かれてる場所があった。

 

 

【ノエル:くろえんまく はやくへるぷ】

焦っているせいか平仮名だけのノエルのメッセが入る

 

【エリス:ノエル、見えたのでもう少し待っててくださいね】

 

 

ヴァイリは馬上のまま黒い煙幕の中に飛び込み、

「おらよっ」

シールドバッシュスキルでリリエラの頭に盾の縁を叩き込む。

 

「がはっ!」

勢いよく鈍器をぶつけられたリリエラは仰け反る。

 

「せあああぁっ!」

更にエリスがソードスキルをリリエラの胸元に切り刻む。

 

 

「ぐうっ!攻撃された。まさか……!?」

リリエラが苦悶の声を上げる。

 

「まったく…煙幕を張ったら、私たちも位置がわからなくなるじゃないですか」

エリスは馬を引き返してくると煙幕が晴れて見えたノエルたちを確認した。

 

「ごめんごめん。けど、二人ならうまくやってくれると思ってたよ!」

「よかったぁ、お姉ちゃん達が助けに来てくれたぁ」

HPバーが赤まで達していたノエルとエヴェイユには安堵の表情が浮かんだ。

 

「救援!?……さっきの煙幕は隠れるためではなく、私に救援の接近を気づかせないため…!

一度ならず二度までもこの私の顔に泥を塗るなんて。なんて憎らしいことかしら。強い武器……あなた達を壊す強い武器を探さなければ……!」

リリエラは呟くと地面に魔法陣のようなものが浮かび上がる。

 

「逃がしませんよ!」

エリスは投げナイフを投げる。

 

─キィン!

リリエラはナイフを寸前で剣で凌ぐ。

 

「ナイフを投げて攻撃する術も心得ているのね。けれどね、私はまだまだ消えないわ。今ある生を精々謳歌することね。私はあなた達を滅ぼすまで追い続ける。次の再会は絶望にまみれたものにしてあげるわ」

そういうとリリエラは光に包まれて消えていった。

 

「……気配が消えた?こんなに早く?今回のクエストは終了した、ということでしょうか。できれば仕留めたかったですが…一体何なんでしょうね、このクエストは」

エリスはリリエラ関係のクエストが継続していくことを推理する。

 

「うわぁぁん、ヴァイリ、エリスぅー!」

「きゃぁっ! な、何ですか、ノエル。いきなり飛びついてきて……」

リリエラが消えたことでノエルは緊張が解け、思わずエリスに抱きついていた。

 

「やばかった! とってもやばかったんだよ!怖かったよぉ」

「……よしよし。よく頑張りましたね、ノエル。あなたのおかげでエヴェイユさんや皆さんも無事です。あなたはちゃんと強くなっていますよ。皆さんを守れる強さを手に入れたんです」

泣き喚くノエルの頭をエリスは優しく撫でた。

 

「ありがとぉ!助けにきてくれてすごく嬉しかった!」

 

「エヴェイユも無事で良かった。強くなったな」

ヴァイリはエヴェイユを褒めた

 

「すごいでしょぉ。ノエルお姉ちゃんと力を合わせて戦ったんだよ。悪魔さんも驚いていたんだから」

エヴェイユは胸を張った。

 

「ノエル、エヴェイユ無事かぁ?」

イベント戦闘が終わったシャサール達が追いついてくる。

 

「おーい、みんなー。」

ノエルが手を振る。

 

「まったく、あなたったら無茶ばかりして。まあ無事で良かったわ」

ルチアが呆れ半分、安心半分で言う。

 

「えへへ。怖かったけど、あたしはまだ攻略を続けるよ」

ノエルは照れくさそうに笑った

 

「メッセを確認しました。各階層のモンスターも退いたようです。皆さん無事とのことです」

トトナが報告する。

 

「リリエラは強いですが残る階層もたった5層です。皆さん、必ずゲームをクリアしましょう」

『おー!』

エリスの掛け声に勝ち鬨と拳が上がった。

 

 

階層を重ねるにつれリリエラとの戦いはますます熾烈になっていった。

 

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