エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~   作:RipoD

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城の設備どんなものがあるか確認するためにRPGやファンタジーの資料集読み返してきました

内装、アメニティは主にエバークエスト2、エオルゼアのギルドホール機能参考


73話 2024.10.10 お城探検

2024.10.10

 

Side 3人称

 

55層 グランザム 魔王城前

 

 

エンドワールドのギルドホール、通称魔王城と呼ばれる大きい城型のギルドホールは高い城壁に囲まれ、更には広く、深い水堀で守られていた。外部と出入りできるのは城門の前にかかる石橋のみだった。

圏内消失後、グランザムはヒースクリフ不在になりながらも攻略組の一線で活躍する血盟騎士団と、順調にレベリングを続けているエンドワールドの上位ギルドによってモンスターの侵入を一切許すことはなかった。より都市防衛を確固たるものにするためにグランザム以外にマイホームを持つエンドワールドの人員も全て呼び戻され、城内の寮か都市内の家に引っ越していた。

97層がクリアされ、残る階層は3層となった日。石橋の上には3人の少女が立っていた。

 

 

「本番いくよー。3,2,1、スタート!」

本部で経理をしているアルシエが、カウントをして映像記録結晶のスイッチを入れる。

 

「はーい!毎週恒例、エンドワールド週間ニュース。今日はあたし、イーリスとイディアちゃんでエンドワールドのギルドホール、魔王城の中を紹介するよー!」

イーリスがカメラ目線で人差し指を立てる。彼女が班長を務める広報班では50層を超えた辺りからモンスターの攻略法や訓練風景を記録して宣伝と収入目的でダビングした結晶を販売していた。

 

「イーリス、他の班にアポとってるの?急にいくと迷惑だよ」

イディアが心配そうに聞く。

 

「取ってないよ?だけどPR活動だしその都度事情説明すればいけるっしょ」

 

「ギルドホールの敷地は圏内無くなってからも部外者とモンスターは入れないしな。城壁自体が屋内扱いで建造物のイモータルオブジェクト仕様は生きているから保安上問題ないって本部の承諾は取ってきた」

カメラマンのアルシエがグッとサムズアップする。

 

「今回の城内ガイドは視聴者から数多くリクエストのあった一つだ。ファンに売れば一儲けになるし。アネット回は重版何回もかかったからなー」

アルシエの目が¥となる。週刊ニュースは予想以上に売上がよく、装備更新予算としてかなりの割り当てとなっていた。

 

「はい、カットー。ノンノンだよアルシエちゃん、今のお金事情はオフレコでー」

イーリスが両手で大きくばってんをする。

 

「わかってる、わかってる。後の編集でちゃんと除くから心配なさんな」

 

 

「じゃあお城の探検レッツゴー!いくよっ、リコちゃん✩・・・むぐぐ」

イーリスが右腕を上げた途端にイーリスは口を塞がれる。

 

「実名ダメーッ!ゲームの中ではイディアだから。今のところもカット!」

イディアは慌てて記録結晶の撮影画面を手で隠す。

VR上ではタブーとされているが、広報班内でパジャマパーティーをしたときにリアルの紹介や連絡先などを交換し合っていた。

 

「はいはーい、いつまでも門の前にいても進まないから進んでくれー」

アルシエは呆れて催促する。

 

「むぐっ・・ぷはっ、うん、気を取り直してー・・・イーリスと!」

「イディアのー」

「「ドキドキお城探検ツアー!」」

 

(こういうタイトルコール即興でできちゃうのは見事だよなー)

城門をくぐりだした二人を撮りながらアルシエは思った。

 

 

 

 

─城門詰所─

 

「お城には警備室もあるよー。外部のプレイヤーさんはここで許可を取るとお城の中に入れるようになるよっ。おっつかれさまでーす」

「んー、お疲れー」

イーリスが詰所を覗き込んで敬礼すると窓口近くに座っていたリベルテが無気力そうに敬礼を返す。

 

「おう、お疲れー」

「あれ、ミリーちゃん今ここの配置なの?」

ウィークリーアルゴを読んでた手が下がり、赤毛の短髪の少女の顔が現れる。

 

「独断専行した馬鹿が遊撃にぶち込まれてさー。代わりにこの前の戦闘イベント頑張ったからあたしが警備班に配置換えしてもらえたよ。いやー、お陰様でゆっくりし放題。フィールドでモンスター倒すより安全な所で戦闘のない平和を謳歌できるのが一番だね!」

ミリーは愉快そうにあれこれ語る。もともと彼女はレベリング怠慢しすぎて遊撃班入りしていたが、リリエラのモンスター大量発生イベントでの頑張りと必要レベル到達が認められて異動が叶った。

 

「また狩りさぼったら逆戻りになると思うよ、気をつけてね」

「お、おう・・・レベリングは続けるさ」(組んでるパーティの人が倒してくれるだろ)

イディアが忠言を入れると、ミリーは視線をずらした。

 

「・・・またサボりそう。アルシエ、どう思う?」

「人事やってるキーナに報告しときます」

「いやいや!サボってないし。真面目に警備してるから」

 

「じゃあ次いこー」

「行こ行こ」

「おい、まじでやめてくれよ。遊撃送りはもう勘弁してくれー!」

詰所の窓からミリーが身を乗り出して叫んでいたが、3人は無視して歩いて行った。

 

 

─本城の前庭─

 

門から本城の玄関までの間の一本道、途中緩やかな短い階段を3人は上がる。

 

「花壇も綺麗に手入れされてるね」

道の両側には綺麗なグラデーションの花壇が広がっていた。イディアが花壇に寄る。

 

「確かシルビアだったかなー。家が花屋でこういうの手入れするのが得意だって」

映像を撮りながらアルシエが説明する。

 

「さて、お城の玄関を開けると驚きのものがありまーす!」

「もうわたしたちは見飽きてるけどね」

イーリスとイディアは両開きの扉を片方ずつ開けた。

 

ギギギギギ

 

 

─本城エントランス─

 

エントランスホールの中央には上半身だけになった白竜ゼーファンのハンティングトロフィーが鎮座していた。同層の西の山に生息していたドラゴンだった。

 

「これは倒しておいて正解だったね。圏内消えた後に街の中飛び回られたら大変だったよ」

イディアが剥製の翼を撫でる。

 

「あたしたちも討伐チームに参加してたよ。雪山で寒かったねー」

 

「55層西の山のドラゴン退治はVol.22を参照!受注でバックナンバーも再生産受付中!」

アルシエが宣伝を結晶に吹き込んでいた。

 

 

 

─謁見の間─

 

 

ギルドマスターの趣味で作られた玉座のある王座の間の床には青い絨毯が敷かれていた。天井からは等間隔で大型のシャンデリアがぶら下がっている。広間の奥には少し階段を上がった上に玉座があった。

「ここはギルドマスターの魔王さまのイメージに合わせて青を基調とした装飾が多くなっているよ」

イーリスが解説を入れる。

 

「わぁー、すごい!この椅子ふかふかだよ!」

奥の階段を上がったイーリスは群青色の生地が張られた玉座に座って肘をかけて座り心地を堪能する。

 

「ちょっと、イーリス。魔王様にバレたら大変だよ」

イディアが慌てる。

 

「はっはっはっ、頭が高い!」

調子に乗ったイーリスは王様っぽい真似をする。

 

「今のは王様というより殿様っぽいな」

アルシエがコメントした。

 

 

 

 

 

─尖塔の見晴らし部屋─

 

城の四隅にある尖塔のうちの1つに3人は登ってきていた。

 

「霧が晴れているとグランザムの街並みが遠くまで見えるよ!」

尖塔のまどからイーリスが身を乗り出す

 

「ここまで階段登ってくるのはしんどいから滅多に人は来ないけどね」

イディアは階段を登り疲れて汗だくになっていた

 

「この街に移ってきた時は静かな街だったけど今は賑やかだね」

 

「すごいよねぇ、今だとここがアインクラッドで一番プレイヤーが集まってるんだって」

二人は窓から市街地を見下ろす。

門のある通りの向かいには血盟騎士団の団旗が垂れ下がる城がそびえ立つ。

攻略組を中心に重点防衛区域として指定されたグランザムは治安の良さから他層からのプレイヤーの移動も集中して通りの行き交いはますます多くなっていた。

 

 

 

─食堂 テラス─

 

食堂のなかでも外壁側はステンドグラスを通して日差しが入ってくる場所としてギルド内で人気の席だった。

 

「まだお昼には早いから食堂にはそんなにいないね~」

 

「大きいテーブルが多いから休憩するときとかはよくここ使うよね。コハルちゃんとユウナギさんがいるね」

 

「このデザインいいですね」

コハルは手にしている本のなかで一つの服のイラストを指差す。

 

「でしょー?それもリアルにいたころに書いたものよぉ」

ユウナギが自慢げに答える。

 

二人はファッションイラストから次に制作する服のデザイン選定をしていた。

 

「やっほー、この前のライブ衣装ありがとー✩」

イーリスが声をかける

 

「二人は新しい服考えてるの?」

イディアがイラストブックを覗く。

 

「そうよぉ。ゲームももう少しでクリアされるからいちばん性能のいい素材を使うつもりなのぉ」

 

「デザインのリクエストあったら遠慮なく言ってね。順番待ちで1週間くらいだから早くしないと服作ってる間にゲーム終わっちゃうかも知れないよ」

 

「んーと・・・じゃあ、とってもかわいいの!」

「漠然としすぎでしょ」

イーリスのリクエストにイディアは

 

─キッチン─

 

「さーて、今日のお昼は何かなー?」

「もういい匂いが漂ってるね」

イーリスとイディアがキッチンを覗くと、学校の給食室にありそうな大きい寸銅をかき混ぜる二人がいた

 

「昨日のレシピはバフ時間長くなったけど美味しくなかったよね」

リーゼロッテはおたまにとって味見をする。

 

「もう少し煮込む時間を長くしてもいいんじゃない?」

一緒に味見しているリートが提案する。

 

「こんにちはー。リートちゃん、アーチちゃん。取材だよー」

 

「取材ねえ・・・見ての通り昼食作ってるだけなんだけど。味見する?」

「「する!」」

 

「はいはい、ちょっと待っててねー」

 

リーゼロッテが小皿にシチューをよそって渡す。

 

イーリスとイディアは一口入れる。

「んー、おいしー。アルシエちゃんも食べてみて!」

イーリスが掬ったスプーンをアルシエに持っていく。

 

「どれどれ、あむっ。うめーじゃん!」

 

「んふふ、よかった。飽きないように献立メニューも作ってるのよ。ゲームも終わりそうだし、貯まってた高級食材奮発してくから楽しみにしててね」

リートが献立予定表を見せて自慢する。

 

「3人はまだこれからお城の中回るの?じゃあこれ持って行って」

リーゼロッテはお弁当3箱を持ち出す。

 

「ありがとー!頂くねー」

3人はインベントリに弁当をしまうとキッチンを出ていった。

 

 

─鍛冶場─

 

カーン、カーンと金属音が響く。

 

 

「えーん、修理が終わらないー」

レインが泣きながらカンカンとハンマーを叩いてた

 

床には山積みにされた防具が転がっていた。

 

「レイン、泣き事言わないの。叩くタイミングずれてたら修復効率悪いじゃない」

 

 

「確かにボクはハンマーを普段武器にしてるけどさあ、それで鍛治班の数合わせに入れるのは人づかい荒くない?」

短髪の少女アミナがふてくされながら鎚を叩く。

 

「おー、がんばれー・・・モグモグ」

 

「テレサも食ってないで手伝いなさい!」

 

「腹がへっては・・・なんとやらだ。食い終わったら働く」

テレサはマイペースにもぐもぐと食事を続けていた

 

「なんというか・・・ブラックだねー」

「邪魔しないほうが良さそうだね」

イーリスとイディアは鍛冶場のドアをそっと閉じた。

 

 

 

─作戦室─

 

「時間効率を考えるとどうだ?」

「ザ・フェイタルサイズのリポップ時間は・・・」

 

本部は中央のテーブルにミラージュスフィアを展開してどこかのダンジョンが投射されているところだった

 

「お取り込み中のようだね」

「100層ボスに参戦するつもりらしいよ。レベリングノルマ上げてるのも関係してるみたい」

扉の隙間からイーリスとイディアはひそひそとする。

 

「ミルローゼ、誰か入ってきてるわよ」

ラーミルが気配察知して気づかせた

 

途端にミラージュスフィアのスイッチが切られてホログラムが消える。

 

「ちょっと、今は会議中よ、出て行きなさい」

キーナが扉に叫ぶ。

 

「城の中撮っていいとは言ったけどこういった機密は映しちゃだめよ」

リリオが注意する。

 

「アルシエ、ここを映してるところはカットしなさい。じゃないと・・・前線送りよ」

アンジェラが険しい顔をして脅す。

 

「ひぃ!分かりましたカットします」

アルシエは圧力に屈した。

 

「わかったならとっとと行った」

 

「「「はいぃぃ!」」」

3人は足早に会議室から離れた。

 

 

 

─中庭─

 

会議室から逃げるように離れた3人は中庭に出ていた。

「アンジェラちゃんこわい~」

「ボス戦準備してるからピリピリしてるのよ」

「今更あたしがボス戦出ても逃げ回るしかないっつーの」

3人は階段に腰掛けて一息入れていた

 

「へい、パスー」

中庭の階段降りた先の中央では数人が走り回っていた。彼女らはフットサルをしていた

声の主のシャサールが手をあげる

 

「そらよっ」

色黒のダナがボールを蹴り上げる

 

「よっしゃー、決めるぜ」

ボールをトラップしたシャサールはゴールを狙う。

 

「させるかぁ!」

ハティが横からスライディングでボールを盗る。

 

「あー、やったなぁ!」

シャサールはすぐに追いかける。

 

「サッカーボールと同じくらいの大きさのゴムボールみたいな木の実を使ってるねー」

「あの娘達はいつも元気あるよね。はぁー、どこか休めるところないかなー」

「それなら、あそこはどう?」

イーリスは白いフレームのグラスハウスを指差す。

 

「うん、あそこならソファとかもあったね。行こう」

 

「よし、しゅっぱーつ!」

 

 

 

 

─中庭のコンサバトリー─

 

城の中庭の一角にはテニスコート大のガラス張りの部屋があった。イーリス達は扉を開けて中に入る。

 

「うーん、ここってお昼頃はポカポカしてあったかいねー」

 

ソファに囲まれたテーブルには先客がいて、紅茶とケーキスタンドに盛り付けられたプラムプディング、フルーツタルトやマカロンなどの洋菓子が用意されている。

 

「うーん、このミルフィーユおいしー♪」

藍色の髪の銃士のような格好をしたフィーユ

 

「どうもー、週間エンドワールドニュースのロケ中ですー」

イーリスは軽く敬礼をしてテーブルに近づく。

 

「あら、取材ですの?髪が崩れてたりしてないかしら」

セレンがコンパクトミラーを取り出し、気にする。

 

「うわー、おいしそー。このタルト1切れ貰っていい?」

 

「どうぞ」

腰掛けていたセリーヌが取り分ける。

 

「いただきまーす」

イーリスはタルトに手を伸ばし、そのまま口に運んだ

 

「あまーい!」

一口食べた彼女はシイタケ目になっていた。

 

「みんなで見つけたお菓子を持ち寄ってたまにお茶会を開いています。名店を見つけるのに街を散策するのも楽しいですよ?」

紫のラインの入った白い陣羽織を纏うセリーヌが説明した。

 

「はぁー、ここ落ち着くー。もう今日ここで過ごさない?」

イーリスはソファにぐで~っと体を預けていた。

「いやいや、ここで終わったら収録にならないよ?次行こ」

「ええ~、いやだー」

イディアは半ば強制的にイーリスの手を引っ張っていった。

 

─浴場─

 

「いつ見てもひっろーい!」

「お風呂っていうよりもうプールよねこれ」

イーリスが城内の浴場で両手を拡げる。プール大のスパリゾートが設置されていた。

大浴槽の中島には観葉植物が生い茂っていて、床には大理石が敷かれていた。

 

「なお、女子だけしか使ってないから男子出入り禁止だぞっ✩」

「ここにはすごいお金かけたよね」

「へへーん、あたしが監修したのよ。貯めた金はパーッと還元しないとね」

アルシエが自慢する。

「散財もほどほどにね」

イディアは呆れていた。

 

湯上り処にもリクライニングソファなど無駄な数設置されていた

 

「入浴時間分けて入るから絶対こんな数いらないよね」

 

「・・・ゆとり感じられる方がストレス感じないじゃん」

アルシエは目を泳がせて言い訳した。

 

 

 

─修練場─

 

キィン、カッ

 

コツッ、コツッ

修練場内には刃物がぶつかり合う音がいくつも響いていた。

 

「おー、やってるやってる」

「午後の訓練始まってるね」

修練場での対人戦闘はギルド内では日課であり、午前と午後の組を少しずつ入れ替えながら練習をしていた。

 

「せやあ!」

「んっ!」

カーラの振り下ろしをラーミルは躱していた。

 

「どうだ?ラーミル。カーラの技は?」

横で見ていたヴァイリが聞く。

 

「結構パターンとして分かり易いわね」

午前中会議に参加していたラーミルは午後は戦闘訓練に出ていた。

 

「それ、単調って馬鹿にされてる感じなんだけど」

ラーミルの相手をしていたカーラはふてくされていた。

 

「カーラは型にはまるくらい自分の流派を極めてるってことだ」

 

「とっ、当然じゃない。リアルでは毎日おじいさまと修行していたんだから」

カーラは今度は照れくさそうにそっぽを向いていた。

 

「Lは大分カーラの片手剣技を使い出してるからな。できれば全員見切れるようにしていきたい。他、カーラと戦いたい奴こっちきてくれ」

ヴァイリはカーラと戦う人の順番をまとめていた。

 

 

───

 

ガキィン!

「くっ!」

アネットはレイピアで手を貫かれた衝撃で剣を取り落とす。

 

「アネット、力みすぎ」

アネットの相手をしていたケティアは短く言う。

 

「はあっ、はあっ。もう一回お願い」

アネットは剣を取り直して構える。

(ルチアは必ず守らないと・・・)

アネットの目が据わっていた

 

「・・・わかった」

ケティアも様子から察して細剣を構えなおす。

 

 

───

 

「どぉぉぉ!」

道着をはだけさせ、上半身さらし一丁になっているサナエが相手の胴めがけて竹刀を振るう。

キィン!

「!・・・はぁっ!」

竹刀を受け止めたイブは反撃の切り返しをする。

 

───

 

「みんなすごいなー」

「わたしたちも負けてられないね!」

イーリスとイディアも熱の入っている修練を見るのに熱中していた。

 

 

 

─図書館─

 

「今日は誰かいるかなー?」

「あそこのテーブルに集まってるよ」

修練場の休憩が入ったところで抜け出したイーリス達はこれまで手に入れた書物などを保管している図書館へ来た。

 

 

室内では情報班がひとつのテーブルを囲んでいた。テーブルには何冊も重なった本の山が数本伸びていた

 

「こんにちはー、何をしているところ?」

 

 

「98層のボスについて調べているところだ。」

ラーチェが答える。

彼女らは階層攻略においてボス情報などをその階層の伝承などをもとに調べているところだった。

 

「ここの文献にはこう書かれていますね。”死せし青眼の悪魔、地獄より這い上り姿を現す”」

イナーシャが付箋の貼ったページを指差す。

 

「青眼の悪魔って74層のグリームアイズのことかしら?アレの強化版でも出てきそうな感じね」

カシューが過去のボスデータを取り出す。

 

「次のボス戦も参加する人たちがいるからな。できる限りの攻略情報をあつめているところだ」

 

「あれー?もしかして映しちゃダメだった?」

イーリスは本部の会議室から追い出されたことを思い返して確認する

 

「いやいや、こういったことをしている裏方もいるってことを知ってもらえるなら存分に撮っていってくれ。」

ラーチェは笑顔で答える。

 

「戦闘ってモンスターを倒すだけじゃないんだねー」

「情報を集めてくれたり、武具やアイテムの整備とかも大事なことね」

イーリス達は情報収集している情報班の邪魔にならないよう一通り撮影すると速やかに図書館を出た。

 

─本城前の花壇─

 

城をまわって収録をしてきた3人は前庭にまた出てきていた。既に日は傾いていた。

 

「お城一周しただけでもう夕方になっちゃったね」

 

「週間ニュースもあと2、3回かな?ゲームクリアまで続けるよ」

 

「来週もお楽しみにー。しーゆー、あげいんっ キラッ✩」

イーリスは記録結晶目線でウインクした。

 

 

 

───

 

 

 

1層地下迷宮 最深部

 

 

黒鉄宮の地下ダンジョンの深部では毎日のように戦闘が行われていた

 

「また鎌ドロップした。リナリア使う?」

シエルがインベントリの鎌を実体化する。

 

「もういっぱい持ってるからいらないよー。街戻って普通に換金すればいいんじゃないかな?」

リナリアはげんなりした顔をする。普段鎌を武器としているのでドロップした鎌を次々と押し付けられていた。

 

「各自HP確認。必要あれば回復を。リポップまで休憩入るように」

レイドを率いるトトナが指示していた。

 

彼女らの後ろにはザ・フェイタルサイズがポリゴン片となって消えていった。

 

 

 




御蔵入りしてた日常パートの詰め合わせ
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