エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~ 作:RipoD
映画:ベルリン陥落 ラストシーンより
h ttps://www.nicovideo.jp/watch/sm1581708 (日本語字幕コメ付き)
h ttps://www.youtube.com/watch?v=iGxmzNV46LY
Glory to Stalin(スターリンに栄光あれ)
h ttps://www.youtube.com/watch?v=cEvEmzZolls
物語のラストはハッピーエンドじゃないとね(白目)
2024.11.7 14:02
Side 3人称
戦闘を終えたエンドワールドのメンバーが紅玉宮の入口から出てきていた。一番前を歩いていたミルローゼが待機してたメンバーに「勝ってきたぞ」と言って拳を高く上げた。
「やったぁ!」
「これで帰れる!」
ギルマスの勝利宣言にメンバーは歓声を上げた。
「なんであそこの一角盛り上がってるんだ?」
「なんだ?もうボス戦終わったのか」
紅玉宮を観光していたプレイヤー達が注目する。
「我々エンドワールドがラスボスの片割れを倒した。時期にもう片方も倒されるだろう。プレイヤー解放の時は来た」
『おお』
ミルローゼの啖呵切った宣言にプレイヤー達は喜び合う。
「記念に集合写真も撮ろうか」
ヴァイリが記録結晶を取り出す。
百人を超すフルメンバーで紅玉宮正面の赤い外階段にリリエラ戦に参加した人も裏方に回っていた人も乱雑に並び、観光しに来ていたプレイヤーに記録結晶を渡し、撮影された。
「もう残していてもしょうがないからねー、昨日の残りの料理とか全部放出するよー」
アルシエは勝手にインベントリからテーブルと料理を取り出す。
「おっ、いいねぇ。最後は、ぱーっと行こうぜ!」
ヒビキが勢いに乗る。
エンドワールドの最後の任務とは、残った消耗品をなるべく使い切ることだった。
「よーし、皆瓶を持ったかー?いくぞー!」
シュッ シュッ
「おりゃおりゃー!」
「きゃー!」
「やったな、お返しだー」
ヒビキの合図で、配布された炭酸飲料を使ってビールかけが始まった。吹き上がったドリンクが飛び交う。
そして、夏イベントなどで残っていた花火アイテムを在庫放出かのように次々と打ち上げる。
まだもう片方の攻略組レイドはヒースクリフと戦闘中であるが、紅玉宮の庭で祝勝会が始まった。個人秘蔵の高級食材もあちらこちらから出され、外部のプレイヤーも混ざってその場で料理し分かち合っていた。
「ははは!どうだ、ヴァイリ!ちゃんと写るか?」
「ええ、魔王様。枠に収まってるのであまり身を乗り出さないでください!ここまで来て落下死とかやめてくださいよ」
ヴァイリの見上げた先には、紅玉宮の尖塔にミルローゼ、トトナ、エリスが登り、窓からギルド旗を掲げていた。
地上でも数人のグループに分かれて紅玉宮を背に思い思いにポーズを撮って記念撮影をしていた。
「あっ、そうだ。ねぇ、リリオ」
「何、ティリ?」
「ごにょごにょごにょ」
悪戯好きのティリがサブマスのリリオに耳打ちする。
「いいわね、それ」
リリオも耳打ちされた内容を聞いてニヤリと笑う。
「何の話しですの?」
面白そうな話を嗅ぎつけてベティが混ざる。
「実は・・・・」
「・・・いいですわね、それは」
リリオからの耳打ちをされたベティも悪どい笑みを浮かべると周りへと企みを伝言していった。
「私なんかも旗揚げに混ざってよかったんですか?」
「何を言っている。エリスの教導がなければこのギルドはここまで強くならなかったぞ」
「私たちもエリスさんに鍛えられましたからね」
撮影が終わると、3人は尖塔から降りてきて庭へと戻ってくる。
「よーし、担げー!」
『おー』
降りてきた3人をメンバーが囲む。
「な、何だ!」
戸惑うミルローゼを何人もの手が掴み、身体を持ち上げる。
「おい、待て。我はそこまでしろとは言ってないぞ!」
『ばんざーい、ばんざーい、ばんざーい!』
万歳三唱とともに胴上げされたミルローゼの身体が宙を舞う。
「次―、エリスー。その後トトナー」
「ええっ、わたし達もですか?」
「なんだか恥ずかしいですね」
ミルローゼに続いてトトナ、エリスも胴上げを受けた。
「リアルでも会おうよ」
「こっちのFINEのIDは━」
「またみんなで集まりたいね。」
「リアル戻ったらグループ作るよ」
「合い言葉はどうしようか?」
「“魔王様万歳”でいいんじゃない?」
「じゃあ“魔王様万歳”で!」
『魔王様万歳!魔王様万歳!』
各々でリアルで会うことを約束しながら次第にメンバー全員でコールが繰り返し上がる。
「ぐすっ、帰ったらお母さんに謝らないと。いっぱい心配かけてごめんねって」
「せっかく助かったんだから泣き顔なんてみせちゃダメよ。笑顔でただいまって言わなきゃ」
その場で泣き崩れたリーネをティールが肩を支え、抱き寄せる。
『11月7日、14時55分、ゲームはクリアされました。 ゲームはクリアされました。』
電子音声のアナウンスが鳴り、光に包まれた。
Side ヴァイリ
アナウンスが終わり、白い光が落ち着くと、夕焼け空の中に立っていた。
「コウ」
後ろから声がして振り向くとクロンがいた。
「これで終わりか?」
俺は右手でウィンドウを開く。最終フェイズ実行中の表示が出ていた。
「ああ、ゲーム終了の最後の演出だ」
足元を見ると浮遊城が下部から崩壊していくのが見えた。
「高みを目指して2年間登ってきたが、ついに頂上まで来たか」
クロンが感慨深そうに頷く
「これより上は
俺の言葉にクロンは上を見上げる。
「なるほど、
そういってクロンはより上を見上げた。
ちょっとクロンさーん?俺の言ったこと冗談ですよー?何納得してるんですか。しかも空が別のニュアンスで聞こえたんですけど。
「コウ、更に上に行きたい」
「マジすか?」
「
「そこまで言うならトコトン付き合うぞ」
「うむ」
クロンの体が光りだす。
「先に戻ってる」
「直ぐに俺もそっちに帰る」
クロンが消えるとあとは俺だけが取り残された。
しばらくして遠目に崩壊していくアインクラッドが見える。現実への送還待ちに幻想的な景色をお待ちくださいということだろうか。このままALOに囚われたりしないだろうな?10分経ってもなにも変化ないから不安になってきたぞ。
そして、近くで光が発生すると白衣姿の茅場晶彦が現れた。
「待たせてしまってすまないね。キリト君にシードを託してきた。」
「ああ、例のVR基幹パッケージっすか・・・大丈夫です。世界的天才の方が一介のプレイヤーと話をしてくださるとは名誉なことです」
「実は君と同じような思考を持ったプレイヤー達はいたんだよ。ただし、戦い慣れてないためか初日に死んでしまったんだがね」
どうやら転生とは俺だけに起こるものではないらしい。おお、転生者よ。前世の記憶を活用できずに死んでしまうとは情けない。
「須郷君はこの世界には入れなかったが、まだ現実では逃亡中だ。気をつけてくれたまえ」
「ご忠告感謝します。」
茅場はほぼ崩壊が終わる浮遊城を見下ろす。
「あの世界を創ることが私の人生だったが世間にはVRが忌諱される技術として遺恨を残してしまうのは残念だな」
「VR技術の今後の恩恵を合わせれば、その遺恨も薄れていくとは思いますけどね。うちのギルド名、エンドワールドって言うのは〔世界の終りを目指して〕という意味でエリスがつけていたのですが、俺としてはエンドっていうのを終結って意味でとって〔完成された世界〕っていう言葉に受け取ってたんですよ」
「まだこれで完成とは言えないだろう。この先を見るためにも私はこの世界に同化する。君は将来この世界で新たな魂が生まれることを人間の私に伝えてくれた。キリト君がシステムを超えた力を見せてくれたのと同じように君もまた私に未来という奇跡を見せてくれた。また何か縁があったら会おう。」
そう言って茅場は光に包まれ消えた。俺の意識も強い光に包まれた。
───
ケホッ ケホッ
「九龍さん、背中さすりますねー」
「先生、プレイヤーの意識が戻ってます」
「うぅ~」
「東郷さん、慌てず落ち着いて呼吸してください」
「吉川さん、眩しいようでしたら目を瞑ったままでいいですよー」
意識が白い天井ような部屋に移り、四方からは咳の音と女性の声が聞こえる、覚醒していくと同時に数年ぶりの随意呼吸で肺が痙攣し、俺も咳き込む羽目になった。
2024年11月7日
SAO事件終了
全プレイヤー中 死者 3853人
うち、エンドワールド在籍 死者 0人
なお、サブタイトルはこの曲からとってきたもの
h ttps://www.nicovideo.jp/watch/sm14416834
→上が非公開になってたので別のを
h ttps://www.youtube.com/watch?v=EJnqwk1Jj78
次回は幕間のようなお話