エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~   作:RipoD

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♪♪♪BGM: 映画Mission Impossible Ghost ProtocolよりKremlin With Anticipation

h ttps://www.youtube.com/watch?v=Xuf-HiWVa9c

WW3にマップあるね




79話 2024.11.17 クレムリン

2024.11.17

 

Side ヴァイリ

 

病室

 

「プライベートVRルーム?」

隣のベッドで瑠希が頭を傾げる。

 

「そうそう。一昨日から稼働させたんだけど、バーチャルオフィスシステムの初期設定や機材の搬入が終わってやっと最低限使えるものになったんだ。瑠希も一度来てくれ」

俺はアミュスフィアを被りながら言う。

 

「分かった」

瑠希も手元にあったアミュスフィアをセットする。

 

「じとー」

カーラはわざと効果音を口に出しながらジト目になる。

 

「なんだか二人だけずるいですね」

流星がむくれる

 

「そう言うなら親を説得して早くアミュスフィア手に入れるんだな」

 

「「リンク・スタート」」

 

アミュスフィアを起動して病室に二人を置いてけぼりにする。

 

 

───────

決められたVRルームに入室すると大きな鋼鉄の門の前に立っていた。周囲はブルースクリーンのように水色一色の空間が広がっている。

 

「なんだこの空間は。何もないが」

クロンは辺りを見回す。

 

「防犯上の設定でルームキーを持ってない人がいるときにVR空間の景色が見えないようにされているからな」

門の呼び鈴を鳴らすとトレンチコートを着込み、ウシャンカ帽を被ったトトナが門前に転移してきた。

 

「クロン、ご無事でなによりです」

 

「うむ、トトナも元気そうでよかった」

トトナとクロンは再会の握手をする。

 

「みなさん待っていますよ。クロンのVRルームキーを作成します」

トトナからクロンへVRエリアに入場するための電子キーが転送される。

 

「合言葉の照合は必須なのでお願いします」

 

「「魔王様万歳」」

俺とクロンがはもってキーワードを言う。

 

♪♪♪

門が開き、トトナはその中へ入っていく。

「お帰りなさい。エンドワールドへ」

トトナの言葉とともに空間の景色のカモフラージュが解かれる

 

「これはすごいな」

クロンは変化した光景を見上げていた。

門の周囲から景色が変わり、大きな赤い城壁が現れる。足元には石畳が広がっていく。

俺とクロンは敷地の中に踏み入れる。

敷地の内側にも赤い城壁で囲まれていて大型の建物がいくつか建っている。奥には庭園も見えていた。

 

エンドワールドのプライベートVRとして選ばれた建造物モデルはモスクワのクレムリンだった。個人作品で販売されていたこの空間をミルローゼと折半して購入したものだ。プライベートVRには高級ホテルなどのデータも販売されていて、手軽に貸切状態で楽しめるので、ヒット商品となっていた。

 

だだっ広い敷地を貸しきり状態にするという本来ではありえないことができるのもVRの醍醐味と言える。

 

 

豪華絢爛なのは良いがとにかく敷地が東京ドーム5個分以上と広い。初めは風情に浸るために歩いて移動していたメンバーも数時間後には次第にどんどん座標指定転移して各部屋を行き来するのが常となっていた。

 

 

「そこの建物だ」

俺が指さした建物にクロンと一緒に入る。

 

大クレムリン宮殿の中に入るとすでにログインしていたメンバー達が歩いていた。ドーム状の天井全面に彫刻とシャンデリア、窓からは城壁から生える塔の緑色の屋根と先端に赤い星のモニュメントが光っている景色が見える。

 

ガチャリ

俺は廊下の扉のひとつを開ける。

 

「リアルでクレムリンが非公開にしているスペースは空き部屋になってるけど、後からこっちで自由に内装カスタマイズできるんだって」

 

「司令室は他のゲームとデータリンクできないのかしら。シード規格でどうにかなりそうだけど」

 

「資料室はあるけど蔵書は空っぽだったわ。せっかくだし買った電子書籍とか入れていい?」

 

本部の執務室に入るとミルローゼ達が円形のテーブルで談義しているところだった。しかし、ベティはいなかった。彼女がまだVRへ戻ることはできないらしいことはFINEでも連絡で来ていた。

 

「フハハハ、我が新たなる居城へよくぞ来た、なんてね。そっちはクロン?久しぶり」

円形のテーブルで談笑していたミルローゼが立ち上がり、近づいてくる。ビジネススーツに近い身なりをしている。

 

 

「ミルローゼ・・・なのか?随分SAOと違うのだが」

姿はミルローゼだが口調の違いにクロンも戸惑う。

 

「ええ、そうよ。ここはゲームじゃないんだからロールプレイは無し」

 

「あの口調をよく2年も続けたものだ」

 

「ふふん、なかなか演技派でしょ?今はここで、エンドワールドの再結成の準備をしているところよ」

 

「ちなみに同じ病院にいるぞ」

 

「そうだったのか。知らなかった。しかし、魔王が新しい城を構えて今度は何を企む?」

 

 

「時代はVR。2年以上もVR漬けだった特殊な体験をしたからこそ私たちが活躍できる場もあるわ。そしてビジネスで大切なのはヒト、モノ、カネ、そして情報よ。ヴァイリには他の誰にでもない未来の情報を持っている。せっかくあるものを使わない手はないでしょ?」

 

「なるほど」

クロンが納得する。

 

コンコン

「失礼します。あ、ヴァイリさん、クロンさん。また会えましたね」

エリスが執務室へと入ってくる。

 

「エリスも来たわね。今、新しくどのゲームタイトルをするか選んでいたところよ。」

 

「また皆さんと一緒にゲームをできるのが楽しみですよ。まずは基本料無料のが集まりやすいでしょう。・・・というかわたしもアミュスフィア買ったらなかなか余裕が無くて。たはは・・・」

 

「エリスは大学生だっけ。退学とかになってないの?」

リリオが聞く。

 

「はい、SAOの期間中は休学扱いになってたのでまだ大丈夫です。今はVRでの講義もあるのでしばらくはキャンパスに行かなくてもいいんですよ。新しいソフト買うとなるとまたバイトもしなければいけないんですが」

エリスは困った顔をする。

 

VR系のソフトはだいたい1万円ほどが相場となっている。データ処理量としても従来ゲームよりはコストがかかるのでそこは仕方ない。

 

「だったらいいタイトルがある。アスカエンパイアだ」

俺は候補で並んでいたVRタイトルのリストの一つを拡大した。

 

 

 

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