エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~ 作:RipoD
h ttps://www.youtube.com/watch?v=6Crqwz86KhI
h ttps://www.youtube.com/watch?v=je6tcrVEzW8
h ttps://www.youtube.com/watch?v=OENjmjTPGSw
どこぞのコーヒーのCMみたいに働きはみんな繋がってるみたいな歌詞が好み
著作権切れてたけど一応063-0232-7のコード貼って投稿
PDF出力できなくなったりシナリオ確認などに支障あるので剥がしました。著作権切れてるから貼る必要ないし
歌詞1番の出征になぞらえて
《 “大規模PvPイベント告知”
暴仁の乱
次期皇位継承で上皇の息子達、皇太子(長男)派と親王(次男)派で皇宮内が割れている。それぞれの派閥が兵を集めだした。
戦が始まる
どちらかの派閥に従き、敵対派閥プレイヤーを倒せ!
開催期間 12月15日 14:00~12月20日 15:00
勝利派閥報奨
ギルドランキング報奨
個人ランキング報奨あり
注意事項
戦闘区域は弊闇京エリア内
イベント期間中は圏内設定が解除されます。
都合上途中イベントの仕様が変更になる場合があります》
2025.12.15
10:00
プライベートVR クレムリン
「運営の本音は増えすぎてサーバー負担になってる海外プレイヤーの掃除ね。戦乱にかまけてデスペナで京から放り出そうって魂胆よ」
「無理もないわ。大路歩くだけでラグが起こったりする状況だもの。」
廊下を歩いていたミルローゼとキーナは軍議のため戦闘指揮所の扉を開いて入った。
大クレムリン宮殿の中の一角に設置されている戦闘指揮所、中央の大テーブルの上にアスカ・エンパイアの弊闇京の地図が立体映像で映し出されていた
「各ギルドが公開してる情報を元に、どのギルドがどっちの派閥につくか分けたわ。青で示したのが皇太子派で赤が親王派よ」
「戦力差は敷地面積で見れば1:4というところかしら」
「改めて見ると、広くて分かりにくいわね。十字路以外に曲がり角も多いし」
リリオ、キーナ、アンジェラが地図を確認していた。
「戦争は始まる前に勝敗が決まるというけれど本当に皇太子派につくの?数的に負け戦になりそうじゃない」
ミルローゼが言う。
次男の親王派のほうが人気があるのは兄弟の設定も影響している
長男の皇太子は大うつけだが羽振りがよく、公家衆からの受けがいい。皇太子派のプレイヤーのボーナスはイベント期間中消費するゲーム内貨幣である貫の低減。次男の親王は幼少期から勉学に励み官吏から絶大な支持を得ている設定で親王派のプレイヤーには全ステータスにバフがかかる。
普通のプレイヤーは刀など消耗のない近接武器が多いので貫は余っている。一度強い武器を手に入れて強化しきれば貫の使い所がなくなってくる。上位プレイヤーともなると億単位の持ち腐れになっている為皇太子につくメリットが無かった。
「派閥勝利報酬よりも倒す敵が多くてスコアの稼げるギルドランキング、個人ランキング報酬のほうがリターン大きいです」
疑心暗鬼になってるミルローゼにカシューが分析結果を見せる。
「それにウチの戦い方じゃあ出費がかさむから皇太子派につくしかないっすよ」
アルシエが言う。
エンパイアワールドの銃に依存した戦い方は弾薬代で貫を大量消費する。親王派につくとイベント最終日になる前に弾薬が尽きる計算だった。
「それに、もうネット上でも宣文を載せてしまったからには今更鞍替えできません」
ベティがツブヤイターを開く
《上皇及ビ直系ノ身ノ安全ヲ保護シ都ノ平定ヲ願ウ
太平ノ世ヲ乱ス逆賊朝敵ハ討伐ス》
ギルドのアカウントのメッセージに既に皇太子派のギルド、プレイヤーから賛同の返事が来ていた。
「はぁ。賽は投げられてるわけね」
ミルローゼはため息をついた。
「あっ!ここ」
アルシエが地図上の愧園の北側を指差す
「どうしたの、アルシエ」
「ここの京料理のフルコース美味しい料亭だったなー。高いからヴァイリに奢ってもらったけど」
『『『・・・』』』
アルシエの軍議に関係ない発言に場が重くなる。
「・・・すいません」
無言の圧にアルシエは身をすくめた。
「どうでもいいこと言わない。いや、彼の奥さんには通報しておきましょうか」
ミルローゼはメッセを開いて入力し始めた。
「街に精通しているメンバーを集めてきたわ」
アネットが連れてきたのはリナリア、セツカ、エリナの3人だった。
集められた3人はいずれもSAOでも和装傾向だったが、クレムリンでもだいたいは和装で過ごしている。
「その3人はどういう基準で集めたの?」
ミルローゼが聞く。
「京都に詳しいらしくて」
「そうなの?」
「まあ、地元だし」
「ゲームとは相違点がありますが」
「現実の京都だったら庭みたいなものよ」
リナリア、セツカ、エリナが答える。
「まる たけ えびす に おし おいけー あね さん ろっかく たこ にしきー」
「し あや ぶっ たか まつ まん ごじょう せきだ ちゃらちゃら うおのたなー」
「ろくじょう ひっちょうとおりすぎ はちじょう こえれば とうじみち」
「「「くじょうおおじでとどめさす」」」
3人が順に唄う。
「じゃあ3人はしばらくここで街の解説みんなにしておいて」
「「「はい」」」
地図を新たに3人が囲む
「前から思ってましたが都なのに四角くなくて広くなってますよねこのゲームでは。製作者にとっては《京都》ってこういうふうに認識されてるんですね」
セツカはふと言う
「嵯峨とかも圏内に入ってるのよね。小学校の遠足で行ったことはあるけど」
エリナが地図の北西側を指差す。
「あっ!ここあたしの家。茶室もちゃんと再現してる、すごい!」
リナリアが市街地中央を指差して言う。
(洛中民なのね。扱いにくい・・・)
隣にいるリリオは顔に出さずに思った。
PiPiPi
「魔王さん、六条院に同盟を結びたいとまた他所様のギルドが来てますわ」
メッセを受け取ったベティが言う。
「これで何件目なの?今行くから待たせておいて」
「分かりましたわ」
───
弊闇京 六条院 春の御殿
ログインしたミルローゼ達が庭に出ると、侍烏帽子を被った武者達が膝をついて頭を垂れていた
「お前たち、どこのものだ?」
ゲーム内の魔王ロールにスイッチ入ったミルローゼが尊大に振舞う。
「はっ。某、ギルド〈たいらけ〉棟梁のキヨモリと申す。」
中央の武者が顔を上げて名乗る。
「先のイベントでの大蛇を討伐する大筒の圧倒した力を拝見させていただいた。此度の戦においてお願いがあり参上つかまつった」
「オオヅツ?」
「大砲のことですわ」
首をかしげるアルシエにベティが耳に囁く
「
「六覇羅といえば、源氏ロールしてるギルドの拠点だったかしら?歴史上では六波羅探題も置いてあった地区だし」
リリオが言う。
「平家も六波羅館を置いていたから縁ある地域よ」
アンジェラが補足する。
「六覇羅の地は平氏にとっても聖地、奪還は我らが悲願に他なりませぬ」
キヨモリは続けて言う。
(リリオ、六覇羅はどちらについている?)
(勿論親王派です)
ミルローゼとリリオはひそひそと話し合う。
「よかろうそなたらの意気、汲み取ろう。」
「ありがたき幸せ!」
武者たちは再度頭を低く下げた
「同盟の証としてお前たちののぼり旗をひとつ差し出せ」
「のぼり旗とな?」
「見てみろ」
ミルローゼが庭の一角を指差す。
そこには既に同盟を結んだギルドののぼり旗が並んでいた。
「誤射されないよう我々ののぼり旗も渡す。お前たちのギルドホールに立てておくことだな」
「相分かった。」
ミルローゼとキヨモリはお互いのギルドののぼりを交換した。
幾種類ものぼりが立ち並ぶ一角に蝶ののぼりが新たに並んで立てられた。
「陣へ戻るぞ、シゲモリ、トモノリ」
「「はっ!」」
武者たちは六条院から出て行った。
「まったく、ロールプレイに凝った連中だな」
「魔王さま、ブーメラン思いっきり刺さってますよ」
ミルローゼがフンッと腕組みしてるところにリリオが言った。
──
京娘三人から田舎と暗喩されたエリアにあるギルドホールでもダンジョンでもないロケーションスポットとなっている霧立ち込める廃寺にヴァイリ、エクレールの一味が集まっていた
「で、別働隊はこんな街外れまで来てなにすればいいの?」モグモグ
「適当に西京地区の敵性ギルドを攻撃してればいんじゃないか?本隊が東山地区で暴れてる間に六条院狙いそうなとこを背中からグサッと」モグモグ
カーラとヴァイリは寺に隣接しているNPC店舗の
カーラは服飾コンペで出した自作の詰襟を、ヴァイリはカーラの設計が少しアレンジされた紺色の詰襟を着て腰に刀を差していた。彼曰く戦前の帯刀警官をモチーフにしたとの事。
編成された別動隊は他のギルドに動きを悟られないよう町外れまで距離を稼いで配置されていた。
「ほんといい加減ね。ま、わたしは戦えればいいけど」モグモグ
「相変わらず武道家は脳筋馬鹿丸出し晒してるようね」
赤備えの甲冑を着たエクレールは不貞腐れた顔をして座りながら揶揄する
「あ゛?まずはあんたから倒すわよ」
カーラは腰の刀に手をかける素振りをする。
「やれるもんならやってみなさい」
エクレールとカーラが取っ組み合いを始める。
「「ぐぬぬぬぬ」」
「お前ら敵倒す前に余計な消耗すんなよ」
「お二人とも仲いいですねー」モグモグ
「同族嫌悪の間違いじゃないか」モグモグ
リュミルとクロン、エクレールの率いる遊撃班員も飛龍頭を食べて待機している。
「胸の大きさなら一目瞭然で勝敗ついてるのに」ボソッ
「ヴァイリ
「ギャアアアア」
余計な一言を言ったヴァイリは聞こえてたカーラにアイアンクローをされていた
「はぁー、本隊は景気づけに抹茶パフェ振舞われてるはずですよ。甘くないもの食べてもやる気出ませんよ」
「戦の最中に甘味で腑抜けるよりはお腹の足しになるがんもどきのほうがいい」
不満そうなリュミルにクロンが諭す。
「そろそろ散開して潜伏する時間よ」
時刻を確認したエクレールは班員に告げる。
「じゃあわたしはこの道」
飛龍頭を食べ終わったイブは一人で歩き出す。
「個人ランキング入りして本隊復帰する。こんなゲリラみたいな戦闘しかできないとこでてってやる!誰もあたしの方面に来ないでね。スコア稼ぎの邪魔になるから」
手柄稼ぎに燃えているウルリカは外していた尼僧頭巾を被って八角棒を担ぎ、イブとはまた別の道へ進む。彼女は術師ジョブの中でも攻撃型に派生した破戒僧である。
「どうぞご勝手に」
エクレールはいつものことと受け流す。
「わたしたちはこの道かな」
「しゅっぱーつ!」
「それじゃ、ほどほどにやりますか」
クロ、ロッサ、グウェンの3人娘は固まって歩き出す。
「エクレールのところは相変わらずバラバラね」
カーラは呆れていた。
「3人だって単独行動とっても死なんでしょ。じゃ、俺ログアウトするから。後よろしく」
ヴァイリはウィンドウを開く。
「もう、何のために来たのよ」
「点呼とるためだろ。俺のシフトは深夜帯だから、昼間はお前たちでスコア稼いどけよ」
「昼夜逆転とかで体壊さないでくれ」
「1週間経てば元に戻すよ」
心配するクロンにヴァイリは手をひらひら降ってログアウトした。
全員が出立した後の静惊寺はもとの静寂とした廃寺に戻り、白い霧の中に消えていった。