リリカルマジカル、イノセントでガンナーがんばります 作:rockless
シュテル視点
ブレイブデュエルの全国展開が始まった次の日、私はホビーショップT&Hに来ていた
昨日ヴィータを倒したという高町なのはという少女に興味を持ったレヴィや、レヴィが心配で(本人は否定するが)様子を見に行ったディアーチェが先に来ていて、私も学校の用事で遅れたが2人を追いかけてきたというわけだ
「そんで?学校の用事っていうんは・・・?」
「委員会です」
「ほうかぁ、そういやシュテルは風紀委員長やったな」
「はい」
大型シミュレーターが置いてある最上階のフロアに向かうエレベーターに乗りながら、店の入り口で出会った八神堂の八神はやてとリインフォースアインスととりとめもない話をする
エレベーターに乗り込み、はやてが最上階の6階のボタンを押し、私は5階のボタンを押した
「あら?レヴィたちのデュエルを見にきたんとちゃうん?」
「いえ・・・そうなのですが、少し喉が渇きまして、フードコートで飲み物を買ってから上がろうかと・・・」
「確かに外は暑かったもんな」
5階のボタンを押した私にはやては疑問を持ったようで、首を傾げて聞いてきて、私はそれに答える
今の季節は夏、学校から歩いてきたため、少し汗をかいてしまった。最上階の大型シミュレーターがある部屋が大勢の観客がいるだろうから、空調を稼動させていても室温が高くなっていることが予想される。水分を確保しておくのも悪くは無いだろう
はやては私の言葉に納得して、手を団扇のようにパタパタとして扇ぎながら返した
「主も何か買ってから上がりますか?私が買って参りますよ」
「いやええよ。見たらすぐ帰る予定やしな」
アインスとはやてが話しているうちにエレベーターが5階に着いた
「ほな、シュテルの場所も確保しとくな」
「はい、お願いします」
エレベーターから降りて、エレベーターに残った2人に観戦の場所取りをお願いし、足早に自販機コーナーに向かう
中継モニターを見ると、どうやら種目はスピードレーシングで、これから後半戦が始まるようだった。前半戦のメンバーに加え、飛び入りでディアーチェと
「急がなくては・・・っとと、ん?」
フードコートを小走りで抜けて自販機コーナーに向かおうとすると、不意に円卓の簡易シミュレーターを使っている1人の少年が目が合った。少年といっても、私より3,4歳は年上でしょうが・・・
なぜそう思ったか、それはその少年は私が通っている私立天央中学の制服を着ていたからだ。私は飛び級で中学生なので実年齢は小学生相当だ
少年は私と目が合うと露骨に嫌な顔をして、ゲッと声を漏らした
「人の顔を見てその反応・・・失礼ですね」
「え、あ、いや・・・ごめん」
少年の反応にムッとして抗議の言葉を発すると、少年はすぐに謝った
謝罪の言葉が聞けたので私も特に気にしない。風紀委員長をしているとこういったことはたまにあるから慣れている
「いくら私が風紀委員長でも、学校外での行いにとやかく言うつもりはありません」
「あ、そうですか?よかったぁ・・・俺はてっきり見回りかと・・・」
私の言葉に少年はホッとした様子で返してくる
恐らく私が制服のままで来ていたから勘違いしたのだろう。しかし風紀委員が見回りなんてアニメや漫画の中だけのことだと思うのですが・・・
「なら、スタークスさんはどうしてここに?」
「あれを見に来ました」
少年の質問に中継モニターを指差して答える
むぅ・・・少年と話している間に後半戦が始まってしまった・・・
「あれ・・・って、え?あれっていつもスタークスさんといるラッセルさんとクローディアさん?」
「気づかなかったのですか?」
ポカンとする少年に、むしろなぜ知らないのかという思いを込めて質問する。前半戦も中継されていたはずだし、そもそも私たちダークマテリアルズはロケテスト時のチャンピオンチーム、自慢をするつもりはないが、ブレイブデュエルに興味がある人ならほぼ全ての人が知っているくらい有名なのだ
「いや、見てなかったっていうか、興味が無かったっていうか・・・俺は昨日始めたばっかりだで・・・ああいうのは高レベル過ぎて参考にならないってな感じで・・・ってか元々カードゲームはそんなに得意じゃないし・・・頭悪いからコンボとか組めないし・・・昔やった遊○王とか『いいカードを集めただけでコンボも何も考えられてないデッキだ』って言われたし・・・」
「なら、どうしてブレイブデュエルを?」
少年の言葉に疑問を感じた私はそれを尋ねた
3D体感シミュレーターを使ったゲームとはいえ、ブレイブデュエルはカードゲームだ。自分のタイプに合ったデッキを組み、自身のアバターを強化するためにカードを合成していかなければならない
「俺も最初はやるつもりは無かったよ。昨日初めてここに来たのも開店セールで安売りしてるから、友達とやってるサバゲー用の銃とか弾とか、そういうのを見にきただけだったし・・・」
でも・・・と続けた少年に私は、やはりブレイブデュエルはただのカードゲームではなく、興味が無かったこの少年もその魅力に惹き込まれたのだろうかと答えを予想した
しかし・・・
「開店記念でデータカートリッジとデッキホルダーがタダでもらえるって言われたら、そりゃ興味なくてももらっちゃうよ」
「はぁ?」
少年の予想斜め下の答えに思わず間の抜けた声が漏れてしまう
そして、デッキホルダーではなくブレイブホルダーです・・・と心の中でどうでもいい突っ込みを入れてしまった
「タダより高いものはなしって言うじゃん?それに運良く俺のアバターは銃持ちだからこれで練習すればサバゲーのほうにも活かせるかなって」
あっけらかんと言う少年の言葉に、私は起動したままの簡易シミュレーターに目を移す。どうやらイベントデュエルでやっているのと同じスピードレーシングを1人でやっていたようで、ゴールタイムとBT破壊ポイントのリザルトが出ていて、そのバックに少年のアバターが映し出されていた
2丁のハンドガン型デバイスを持ったガンナータイプのようだ。昨日始めたばかりだからかプロテクトスーツ、ミッドチルダスタイルでいうならバリアジャケットもしていない・・・
「ゲーセンでガンシューもやるし、最近はパソコンでFPSもやってるけど・・・これはこれで面白い・・・といってもまだ誰かと戦ったことはないけど」
「そうですか・・・」
『今1番と2番が仲良くゴール!』
「あ・・・」
中継モニターから一際大きな声でレース終了が告げられ、私はここに来た理由を思い出す
しまった・・・はやてに場所取りをお願いしておいて行くのを忘れるとは・・・悪いことをしてしまった。あとで謝らないと・・・
罪悪感を感じつつ、仕方が無いのでここで勝敗発表まで見ていこうと気持ちを切り替える
「ん・・・?」
モニターに表示されたゴールタイムとBT破壊ポイントの個人リザルトを見て私はあることに気づき、もう一度少年がやっていたリザルトを見直す
ゴールタイムは同じガンナータイプの
「BT全破壊・・・?」
少年のリザルトに出ているBT破壊ポイントは、モニターに出ているイベントデュエルの個別リザルトのBT破壊ポイントを全て足した数字だった
姉氏のリザルトのBT破壊ポイントはエクストラ1体分の数字だからほぼ無視して行ったのだろう・・・スピードレーシングはスピードだけでなく、飛ぶ技術や攻撃の精度も必要な種目・・・BT全破壊でこんなタイムを出しといて得意じゃない?冗談じゃない・・・
この瞬間、私の興味の対象はイベントデュエルの結果から、この少年の実力に完全に変わっていた
「どうかしましたか?そんなにモニターと見比べて・・・そろそろもう1回やろうと思ってるんですが・・・」
「そ、そうですか・・・そういえば先ほど、対戦をしたことが無いといっていませんでしたっけ?」
「うん、言ったけど・・・?」
なら・・・っと、私は自分のブレイブホルダーを出す
「なら私と一戦、しませんか?」
少年視点
ってちょっと待てい!少年ってなんだ少年って!
えーっと、俺の名前は兵藤浩一、私立天央中学の2年生だ。趣味はサバゲー、あとガンシューティングゲーム全般とFPS、ぶっちゃけ銃が好きな、といっても別に中二病を患っているわけでもない普通の男子中学生だ
「なら私と一戦、しませんか?」
なぜか今、同じ学校の同級生で風紀委員長のシュテル・スタークスさんにデュエルを申し込まれた
ホルダーを掲げて不敵な笑みを浮かべるスタークスさん・・・え?なにこれ?この人こんなキャラなの?2年に上がった春、4人の美少女留学生が来たって噂になって彼女たちのことは知っていたけど・・・アホの子キャラのラッセルさんに乱暴な言葉遣いのクローディアさんはあまり男子受けしなかったけど、スタークスさんともう1人のエーベルヴァインさんは男子受けして結構告白されたらしい・・・まぁ、スタークスさんたちはみんな飛び級で、年齢は2,3歳年下らしく、告白した人たちは皆ロリコンの二つ名をゲットし、女子生徒全員から白い目で見られているが・・・
「は、はぁ・・・いいですけど・・・昨日始めたばっかだし、弱いですよ?パーソナル以外は全部スキルカードだし・・・」
「構いません。そちらの性能に合わせて、こちらのデッキもカードの枚数を減らします」
そう言うと彼女はホルダーの中から何枚かカードを抜き取った
正直ラッセルさんたちがすごいプレイヤーなら彼女もそうである可能性は十分にあるわけで・・・勝負にならないんじゃないかな・・・これ?ま、それなら負けて元々だし・・・
「そこまでいうなら・・・まぁ受けて立ちます」
「ありがとうございます」
勝負を受けると、スタークスさんは再度不敵な笑みを浮かべた
彼女は円卓にホルダーをセットし、シミュレーター上にアバターを出現させた
「じゃあ始めましょうか?」
「あれ?」
「どうかしましたか?」
「いや、普通の格好だなって・・・」
さっきまで中継されていたイベントバトルのプレイヤーたちはどれもアニメや漫画に出てくる衣装っぽい感じの格好だったが、出てきたスタークスさんのアバターは今本人が着ている私立天央の制服だった
「性能を合わせるためです。リライズアップしてしまうとアバターの性能が上がりますので、だから今のこの状態なら貴方と同じN+並みの性能です」
どうやらそれも含めてハンデのようだ
「場所は貴方が決めて構いません」
「そう?なら・・・」
彼女の言葉に、俺は遠慮無く空戦が下手な自分に有利な『地下調圧水槽』を選ぶ。遮蔽物が多く、空中の移動もかなり制限される陸戦有利のステージだ
ステージ選択が終わるとシミュレーター内の景色が変わり、バトル開始のカウントダウンが表示された
『5・・・4・・・3・・・2・・・1・・・GO!』
試合開始と共に手近な柱に身を隠す。彼女はいきなり射撃魔法をこっちに撃ってきて、直前まで俺のアバターいたところに着弾した
うーん・・・どうしたもんか・・・
デバイスをレーダーモードに切り替え、相手の位置を見ながら作戦を考える
こっちが持っているスキルカードは・・・
普通の射撃魔法であるシュートバレット
1発が複数に分かれる拡散弾のクラスターバレット
貫通能力があって、シュートバレットより強力な弾丸のヴァリアブルバレット
近接用のダガーブレード
以上、この4枚だ。射撃魔法3つに近接用の魔力刃1つ・・・砲撃などの大威力魔法は無いし、防御魔法も無い
《接近警報2時から3時方向および9時から10時方向》
「?!」
アバターが持っているデバイスからの警告に俺は慌てて前へ回避させると、左右から射撃弾が挟み込むように4発着弾した・・・相手の位置からは柱に隠れていて直線の射線は描けないはず・・・誘導操作弾ってやつか・・・
「容赦ないですね・・・」
「えぇ、手加減はしません」
あまりの本気っぷりにそう言うと、彼女は真剣な声色で返してきた
彼女はまた誘導弾を放ってきて、俺は動き回って回避しようとするが、なかなか追いかけてくる弾丸を巻くことができないでいた
「くっ・・・シュートバレット」
俺はスキルカードの発動をコールし、両手に持った銃から弾丸を放ち、誘導弾を撃ち落とした
「ふむ・・・やはり当ててきましたか・・・」
その行動に納得したような声を発したスタークスさん
どうやら今までの攻撃は俺を試していたようだ
シュテル視点
私の放った誘導操作弾を直射弾のシュートバレットで全て撃ち落とした少年の行動を見て、私は自分の予測が間違っていなかったことを確信する
1射目と2射目は自身のポジション確保や死角から追い出すために少し簡単な軌道で放ったが、3射目は本気で当てるつもりでコントロールした。スピードもスキルの限界まで上げていたし、はっきり言って撃ち落されるつもりは無かった。しかし少年は4発の弾丸に追い立てられながらも1発ずつ確実に落としていって全弾落として見せた
少年に合わせるためにスキルカードを減らしたため、こちらの手札は攻撃は誘導操作弾と砲撃が1枚ずつ、防御はバリア系とシールド系が1枚ずつしかない・・・こんな手札が少ない状態は始めたとき以来だ・・・
幸い少年は地面に足をつけて戦っているから、こちらが空中を押さえることができている。地下調圧水槽という空戦がしにくいステージを選んだ点から、恐らく少年は陸戦のみで戦うつもりだろう
さて、少年はどうやら待ちに徹しているようで攻めてこない・・・なら・・・
「パイロシューター、シュート」
私は4つの誘導弾を再び少年に向け放つ。そして少年の意識が誘導弾に向いたことを確認して私はアバターを動かし彼の背後に向かわせ、ルシフェリオンを振りかぶって・・・近接戦はレヴィほど得意ではありませんが・・・でも完全に死角からの攻撃・・・
私は振り下ろしたルシフェリオンが少年のアバターの頭部に命中することを確信する
だが・・・
「右ダガーブレード、左シュートバレット」
「なっ・・・」
少年は右手に持っているデバイスに魔力刃を展開し、後ろ向きのままルシフェリオンを受け止めた。2丁持ちのガンナータイプは左右のデバイスで別々のスキルを使うことができたりする
私は死角からの攻撃を止められたことに驚き、一瞬思考が止まる。そして誘導弾の操作が疎かになり、単調な軌道になったところを左手のデバイスからの射撃で全弾撃ち落されてしまった
「どうして背後からの攻撃を・・・?」
「どうしてって、まぁサバゲーやFPSなんかだと後方警戒は常識だから・・・」
当然のように答える少年に、気持ちが昂っていくのを感じる・・・ハンデ付きとはいえ、ここまで梃子摺るのは久しぶりだ・・・もう100%手加減はしない・・・
少年のアバターから距離をとらせ、三度攻めにかかる
「パイロシューター、シュート」
「またそれか・・・シュートバレット」
まずは牽制のために誘導弾を放つ。本来なら同じスキルを何度も使ったりはしないが、これはハンデだから仕方が無い。撃ち落されることを目的に多少簡単めな軌道にして少年を迫らせる。それは容易く少年に撃ち落されてしまうがそんなことはどうだっていい・・・
「ブラストファイア」
「クラスターバレット」
ほぼ同時にスキルをコールし、私のアバターは砲撃のチャージに入り、少年のアバターは射撃魔法を撃った。どうやら少年も攻めに転じるようだ
スキル名から拡散射撃弾だと思われる弾丸が私のアバターのすぐ近くで破裂し、弾殻をバラ撒く。それにより多少ダメージを受けるが、リライズアップ前でも発揮されるセイクリッドタイプの高い防御力がダメージを最小限に抑えた
「かってぇ?!なにそれ?!」
「防御力の初期値が高いタイプですから・・・」
目に見えてダメージの無い私のアバターに少年は驚き、私は少年のアバターに照準をロックオンして勝利を確信する
「ヴァリアブルバレット」
少年が射撃魔法をコールする
砲撃魔法に対して射撃魔法でどうするつもりなのだろうか?
砲撃のチャージは滞りなく完了し、ルシフェリオンのトリガーを引き絞る・・・?!
「なっ・・・」
飛来した弾丸が私のアバターに命中すると、砲撃のロックオンが外れ、砲撃が少年のアバターの左を通過していった
なんと少年は私のアバターが砲撃魔法を発射させる瞬間、射撃魔法を私のアバターの腕に当ててロックオンを無理矢理外したのだ
誘導弾ならまだしも、非誘導の直射弾で・・・発射直前で動けなかったとはいえ、なんという射撃精度・・・
私も高精度な射砲撃を目指してやってきているからわかる・・・こんなのは普通じゃないと・・・
少年視点
だから少年じゃねぇっつーの!
「あっぶねぇ・・・あんなのくらったら即死だろ・・・ていうか柱とか床とか熔けてるし・・・」
にしてもやっばいなぁ・・・これで俺の持ってるスキルは全部向こうにバレた・・・あっちはまだ2つしか使ってないし・・・っていうかあんな砲撃使うとかズリィ・・・なんとか照準ズラすことができたからよかったけど2度目は無いな・・・なら、もう攻めていくしかないか・・・砲撃のチャージ時間をとらせないために接近戦でできるだけ速い攻撃を・・・
「クラスターバレット」
まずは接近するために目を引きつける拡散弾を撃つ。彼女のアバターは飛びにくいステージの中なのに空中に留まっている。俺が陸戦を選んだから上を取ったとも考えられるが・・・叩き落すだけのスキルもないし、作戦を考えてる暇も無い。こっちから飛んでいくしかないな・・・
操作に集中してアバターの足を床から離す・・・フワリとアバターが宙に浮いた・・・
あとは、突っ込むだけだ・・・
「ラウンドシールド・・・っ?!」
「ダガーブレード」
先に撃った拡散弾を防ぐために展開したシールドに両銃共に展開したダガーブレードを突き立てた。確かダガーブレードにはシールドやバリアに対し貫通能力があったはずだ。拡散弾で耐久値が減っていたシールドは罅が入り、ガラスのように割れた。左手のダガーブレードで彼女のデバイスを押さえ、右手の銃の銃口を彼女のアバターの頭に向けた
チェックメイト・・・
「ヴァリアブルバレット」
「くっ・・・」
スキルをコールし右手の銃の銃口に弾丸ができると円卓の向こうから悔しそうな声が聞こえてきた。そして彼女のアバターも悔しそうな表情をしていて・・・まるで円卓の向こうの彼女を撃ち殺すような感覚に陥ってしまった。それは俺の思考を止め、アバターは引き金を引く最後の動作を前にピタリと動きを止めてしまい、あっという間に彼女のアバターは窮地を脱し、杖で俺のアバターを地面に叩き落して勝負を終わらせた
シュテル視点
「なぜ、最後撃たなかったんですか?」
勝負の後、私は少年にどうして最後撃つのを躊躇したのかを質問する。あのとき、私のアバターは魔力も無く、撃たれていたら確実に負けていた状況だった
「いや、目の前にキャラと同じ顔、同じ格好の人間がいるのに、撃ち殺せるほど神経図太くないよ・・・」
少年はガックリと円卓に手を付き、疲れた声で返してきた
「その綺麗な顔をフッ飛ばしてやる・・・なんてね・・・やっぱ無理だわ。ハハハ・・・」
き、綺麗って・・・よくもまぁそんなことを・・・
少年の言葉に私は恥かしさがこみ上げてくる。編入してすぐの頃、留学生ということもあってよく男子生徒から告白されたが、こんな面と向かって綺麗と言われたことなんてなかった・・・
「シュテルー、それ漫画のネタやで」
「え?」
恥かしさに戸惑っていたら、横から声をかけられ、ハッと我に返る。この声とイントネーションははやてのものだろう。しかし問題はその内容だ。漫画のネタ・・・ですと?
「へぇ・・・君はこのネタ知ってるんだ」
「そらまぁ有名なネタやしね」
少年と楽しそうに話すはやて。それを見ていると胸にモヤモヤとしたものが・・・これは恐らくからかわれた怒りでしょう・・・間違いありません
「にしてもお兄さんデュエル強いなぁ、シュテルをあそこまで追い込むなんてな」
「ま、ハンデ付きだしな・・・スキル制限やアバター性能を落としてもらったり・・・」
「それでもすごいわ。特に砲撃の軌道をズラさせたとことかな」
そんな前からいたのですか、はやて・・・すっぽかしていた私が言えた義理ではありませんが・・・
「持ってるカードで凌ぐにはあれしかなかったからな。ほらこれだけ」
「うわ、射撃魔法3枚に近接用の魔力刃だけかいな。普通やったら詰みやろこれ・・・」
「諦めたらそこで試合終了ってな」
「アハハ、お兄さんおもろいなぁ。自己紹介がまだやったな、ウチ八神はやて言います。八つの神にひらがな3つではやてです。八神堂って本屋の店主やっとります」
「兵藤浩一だ。私立天央中学の2年だ」
少年が自己紹介をして、そういえば少年の名前を聞いていなかったと気づかされる。あとどうやら同じ学年のようだ
「シュテルと同じ学校やね。知り合いなん?」
「いや、話したのは今日が初めて。スタークスさんは学校では人気あるし、俺なんかが話しかけられるような人じゃないよ。結構告白とかされてるって聞くし・・・」
「ほほう・・・えらい楽しそうな学校生活送ってますなぁ・・・シュ・テ・ル?」
あ、まずいです・・・はやてのオヤジモードに入りました。このモードに入ったはやてといると大抵碌なことにならない・・・
「あ、私用事を思い出しました・・・」
ここは戦略的撤退を・・・
「アインス~」
「はい、我が主」
「なっ?!」
リインフォースアインスに抱えられ、はやてがこちらにニッコリといい笑顔を向けてくる・・・いい笑顔、だが目は笑っていない
「ほなすっぽかされた詫びとして、そのことについてじっくりたっぷり聞かせてもらいましょか・・・ついでにうちでもイベントデュエルやるからそれにも出てな」
「はい・・・」
私ははやての言葉にガックリとして返事をした
「兵藤君も来てくれる?学校じゃ見れへんシュテルをたくさん見せたげるから」
「なるほど、それは実に興味深い・・・行きます」
はやて・・・貴方は鬼ですか・・・
あぁ、やっぱり碌なことになりそうにない・・・
主人公設定
名前:兵藤 浩一
なまえ:ひょうどう こういち
性別:男
年齢:14歳
趣味:サバゲー、ガンシュー、FPS
概要
・私立天央中学に通う男子。2年生
・銃オタ
ゲームでのアバター
タイプ:ガンナー
デバイス:クロスミラージュの色違いバージョン
主人公の射撃能力がチート染みてますがそこは仕様ということで・・・
ステージのイメージは絶チルの25巻の5話目に同じ名前の場所が出てくるのでそれ参照
っていうかブレイブデュエルのルールがわからない
デッキに入れられるスキルカードの上限は?
デッキに入れたスキルカードは望んだものを望んだタイミングで使えるの?
決着はライフ制?それとも他の何らかの条件?
単行本のあとがきに細かいところには突っ込まないでってあるけどさ・・・
ロケテストは東京の一部地域で行われたってすずかが0話言ってるけど、ランキングは全国で集計とか、そもそもロケテストはいつあったのかとか、海鳴は東京都の中にある市じゃない(グランツがブレイブデュエルの開発者で、地方都市の変わり者が作ったと説明がある。つまりグランツが住んでいる海鳴は地方都市。0話のアリシアのモノローグからグランツ研究所は海鳴市内にある・・・と思いたい)のに、なぜ海鳴市在住のヴィータがロケテストに参加できたのかとか(もちろん八神堂は海鳴市内にある・・・はず)、フェイトたちやダークマテリアルズはその頃はまだ海鳴に住んでいなかったで納得できるけど・・・まさか八神堂がオープンしたのはロケテスト後なのか?
あとどうでもいいけど、4話の子鴉と小鴉、統一しないのは仕様?
ルートは3つかな
シュテルルート・・・技巧派同士のライバル(シュテルが一方的にライバル視する)で勝負を繰り返していくうちに仲が深まっていく感じの展開?
はやてルート・・・漫才コンビ
アリシアルート・・・一応同じガンナー同士ということで、しかし15歳の主人公が見た目10歳以下のアリシアと・・・おまわりさんこっちです
最後に・・・シュテルんマジ天使(黒だから堕天使か?)