僕はマーリン。趣味は人間観察さ!   作:ゼルガー

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エピソード2「ケイとモルガン」

 

 

ケイとモルガン。とてもじゃないが、あのウーサー王の子供とは思えなかったね。

 

ケイは毒舌だけど人を見る目はあるし、意外と面倒見が良かった兄貴分。

 

モルガンはマジ天使。いや、違った。とても可愛らしい女の子だったね!ちなみに、僕が書いてるブログのマギ☆マリは彼女をモデルにしてるのさ!

 

え?そんなにショック?可愛いのに?なんでそんなにモルガン推しかって?

 

うーん。まあ、初恋だったしねー。結局叶わぬ恋だったけど。好きな人同士で結ばれた結婚だったし、お互い幸せそうだったから僕もちゃんと祝えたさ。

 

・・・・・・あの糞野郎の介入さえなければね。おっといけない、コップを握りつぶしちゃった。いけないね、夢魔なのに怒りの感情に身を任せてしまうとは。

 

 

母さんはウーサー王の狂気にいち早く気づいていた。でも、忠実な部下として王には逆らえなかった。

 

だから、来るべき時に備える為にケイとモルガンを僕と共に育てることにしたんだ。王には予言と偽ることでそれを成しえた。

 

え?わからないかな。つまり、ケイとモルガンは僕と母さんの四人暮らしをすることにしたのさ。王宮から離れた田舎でね。

 

二人の幼馴染との日々は楽しかった。ケイと山を冒険したり、剣術を共に高め合ったりしたよ。稽古の途中で本気になり始めて、殺し合い一歩手前になりかけたのはいい思い出だ。

 

ケイは人の身長位ある大剣の使い手でね。重い筈のそれを軽々振り回すんだよ。それも片手で。

 

モルガンとは魔術を一緒に学んだり、時には競い合ったり。でも、母さんの魔術を習得するスピードは彼女の方が早かった。ああ、嫉妬したとも。でもそれ以上に習得したときの笑顔が可愛かったよ。

 

二人の為に料理を覚えて、未来の知識にあったレシピを再現して喜んでもらったり。

 

そんな日々を一年くらい続けた時だった。母さんが布に包まれた赤ん坊を連れて来たんだ。

 

どこか、モルガンに似た赤ん坊だった。でも魔術を習っていた僕とモルガンにはわかった。

 

この子は普通じゃないって。

 

 

母さんは言った。この子はアルトリア・ペンドラゴン。モルガンの実妹で、ウーサー王が母さんに作らせた竜の心臓と王の血から作られた人造人間だって。

 

 

僕は母さんを責めたと思う。母さんは非人道的な事だけはしないって思っていたのかもしれない。

 

でも、その時の母さんは僕に冷たい目でこう言ったんだ。

 

 

 

「マーリン、魔術師とは・・・・・王に仕えるとはこういうことです。覚えておきなさい」

 

 

 

正直ぞっとしたね。初めて見たよ、魔術師としての母さんは。

 

後から知ったけど、母さんは予言でブリテンの崩壊を見てしまい、それをウーサー王に告げると「赤き竜の心臓と余の血を使い、最強の兵器を生み出せ。王たる余に忠実な兵器をな」と命令したそうだ。

 

今思い出しても胸糞悪いと思うよ。アイツは自分の子を最後まで子と見ていなかった。ケイも、モルガンも、自分の妻も、アルトリアも。

 

母さんは、この子を守りたかったんだと思う。ウーサー王から。兵器として扱われる未来から。

 

 

 

その夜。僕とケイとモルガンはアルトリアの事で話し合った。彼女の未来について。

 

母さんの予言は絶対だ。未来、ブリテンは滅ぶのだろう。それを食い止める為にウーサー王の思い通りにはさせたくない。

 

二人にとって、アルトリアは既に大事な妹となっていた。

 

ならどうするか。そこで、僕は一つの案を思い浮かべた。

 

 

どうせなら、あの子を王にするのはどうだろうか?

 

そう、あの腐れ外道が支配する国ではなく、この子が率いる国ならどうだろう?

 

ケイとモルガンは賛同しかねると言った顔だった。まあ、僕もこんな案は出したくない。

 

アルトリアを王にするってことはある意味人柱。女の子としての未来を捨てろと言っているようなものだ。

 

でも、彼女は兵器として生まれてしまった。既に、そんな道は無いに等しい。

 

ならせめて。兵器ではなく王として歩ませてあげよう。罪悪感はある。だから、その罪滅ぼしとして僕はアルトリアの為に全てをささげよう。

 

アルトリアが人々の理想の王となり、ブリテンを導ける王とする為に。僕の人生も捨てよう。

 

 

「はぁ、お前は意外と頑固なところがあるからな。いいだろう。俺も地獄の底まで付き合おう。ここまで来たら俺も同罪だ。この命が尽きる時まで、アルトリアの剣となろう」

 

「私も同じね。あの外道の好き勝手されたくないもの。でも私は魔術師で姫だから、裏からサポートさせてもらうわね」

 

「すまない、ケイ、モルガン。そしてありがとう」

 

 

天使の笑みを浮かべて眠るアルトリア。君の未来はとてもじゃないが明るいとは言えないかもしれない。

 

でも、絶対に兵器としての道は歩ませない。僕とケイとモルガンが君を導くから。

 

 

 

 

 

 

 

って感じで、アルトリア育成計画が始まったのさ!え?意外?アーサー王伝説と全然違うって?

 

やだなぁ、あんなフランス人が書いた諸説を真に受けて欲しくないよ。

 

それに、真実は僕たちだけが知ってればいいんだ。

 

結果だけ言えば、アルトリアは王の道を進む。僕たち三人が敷いたレールの上でね。

 

ウーサー王は戦死したから事は容易に運んだよ。宮廷魔術師の座は母さんから引き継げたしね。

 

でも、ウーサー王も死んでもしつこかった。あの糞野郎、邪神を召喚しやがって・・・・・・ああ、この先は別の日にしよう。少し語り疲れたしね。

 

さあ、僕の特製クッキーでもどうぞ。自家製ブレンドの紅茶もあるよ。

 

 

 

 

 

 




マーリン「さあ、マーリンお兄さんのあとがきコーナーだよ」

アルトリア「どうも、アルトリアです。マーリン!私が登場しましたよ!」

マーリン「うん、興奮しすぎだよアルトリア。どうどう」

アルトリア「それにしても、ドクターロマンがいつも見ていたマギ☆マリのモデルが姉上だったとは意外でしたね」

マーリン「そうかい?僕は適任だと思うけど?可愛かったし」

アルトリア「むー。それより、私は女性として生きれなかったとはどういうことです!」

マーリン「ウーサー王が存命の時はそれしか道が無かったのさ。でも、ウーサー王が死んで、君には選択ができた。だから、選定の剣を作ったのさ。王の道を捨てるもよし、村娘として生きるもよし。どっちを選んでも僕たち三人は君をサポートしたさ」

アルトリア「・・・・・・今聞くと物凄く複雑です。もっと早く、その事情を知りたかったです」

マーリン「あはは、ごめんね。それじゃ、次回もお楽しみに!」

アルトリア「マーリン!お菓子を作ってください!なんか無性に食べたい気分です!」

マーリン「はいはい」
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