僕はマーリン。趣味は人間観察さ!   作:ゼルガー

5 / 14
エピソード4「アルトリアの育児②」

 

 

 

さて、今回も語ろうか。え?なんだいマスター?ボロボロだって?

 

HAHAHA、自分だけ逃げておいて言うセリフかい?危うく死にかけてアヴァロンに送られるところだったよ。ただでさえカルデアにいるために裏ワザ使ってるから、再召喚には時間かかるんだから消滅は避けたいね。

 

そう、アレはアルトリアが5歳になる時だった。ど田舎の村に住んでいた僕達はアルトリアを元気にのびのびと成長させるためによく外で遊んでいた。

 

今もそうだけど、アルトリアは結構やんちゃでね。男勝りな所があるのか、村の男の子達と喧嘩して勝ったり、虫を取っては僕達に自慢したりね。クックック、虫を間近で見せられて悲鳴をあげたモルガンは可愛かったよ。

 

アルトリアの誕生日を控えていた時、僕とケイは彼女の誕生日プレゼントの準備をしていた。

 

モルガンはいつもどおり、可愛い服を用意していた。多分、今回も彼女を着せ替え人形にする気なのだろう。

 

ケイはどこから連れてきたのか賢そうな子犬をあげようとしていた。ああうん。君の言うとおり、この子犬が後の名犬カヴァスだよ。アイツ、僕の姿を見れば絶対に噛み付いてくるんだ。

 

キャスパリーグといい、カヴァスといい、なんで僕を嫌うんだろうね?動物好きなのに。

 

僕はアルトリアの為に豪華な料理を作っていた。一番なのはオムライスかな。アルトリアはオムライスが大好物でね。

 

え?なんでオムライス?しかもその時代に?いや、僕が転生者なのは説明したでしょ?いくら前世の記憶がなくても、料理の知識はあったさ。

 

まあ、この時代のブリテンの田舎村じゃ大した材料もないから現代のような料理は流石に無理だけどね。でも僕は魔術師の端くれ。調味料を再現することは可能だったさ。

 

ライスはどうしたかって?ブリテンにお米はなかっただろ?まあね!前世の僕は日本人だったみたいでね、魂が日本食を欲していた時期があったんだ。だから、自家栽培でお米を一から栽培したよ。もちろん魔術で。

 

納得した?

 

そういえば他のアルトリアと違って、彼女だけは料理にそこまで拘ってなかった?そうだね。ウチのアルトリアは小さい頃から美味しい料理を食べてたから舌も肥えてるし、大食いではあるけど飢えてはないね。

 

それに、小さい頃から英才教育する時に僕の料理技術も教え込んでるから、頼めば彼女は料理してくれるよ。

 

 

 

この時期で一番大変だったのは、モルガンの婚約だった。彼女はアレでも姫だったからね。政治的な婚約を勝手にされていた。

 

ウーサー王と母さんが決めたことだったから、逃れられない運命だったさ。ああ、でも母さんはこう言っていたね。

 

 

「マーくんが望むなら、なんとかしてあげるよ?」

 

 

でも、僕は望まなかった。モルガンの幸せを何よりも望んでいたし。それに、彼女の婚約者は僕とは比べ物にならないほど善人だった。まさに、ザ・王子って人だったよ。

 

僕とケイも彼に会った事があるし、彼と話したこともある。だから、彼の人となりを理解している。

 

そんな彼だからこそ、僕は身を引いたんだ。初恋は叶わないって言葉を深く理解できたね。あのモヤモヤした感情は二度と味わいたくないものだよ。

 

マスター。君は恋をしたら正直に生きると良い。マーリンお兄さんからの助言さ。例え失恋するとしても、伝えるべきことを伝えずに終わって後悔することになるのだけは避けようね。

 

そして、モルガンは僕たちの家から去った。彼女の新しい人生を門出を祝いつつ、後悔しながら彼女の背中を見送った。

 

この時、僕は泣いていたんだろう。小さなアルトリアに、何処か痛いの?と心配そうな顔で手を握られたからね。

 

ああ・・・・・今だから言えるけど、本当は引き止めたかった。こうなる前に告白したかった。強引にでも奪いたかった。それほどまでに、モルガンが大好きだった。

 

え?今もそう思ってるかって?いやいや、流石に思ってないよ。もう過去形さ。ずいぶん昔に振り切れたしね。

 

彼女が結婚してからもアルトリアの育成で色々と相談したり、彼女の子供のことで相談されたりと楽しいこともあったさ。

 

そう、彼女の子供っていうのはアッくん達のことだね。ガウェイン達はまだわかるんだけど、アッくんは両親のどちらにも似てなかったなぁ~。長男なのに。

 

 

 

それからさらに10年の月日が流れた。僕はアルトリアに剣術と様々な知識を教えた。皮肉なことに、母さんが作ったデザインベビーだからかもしれないけど、吸収速度が異常に早かった。

 

僕とケイが苦労して編み出した剣術とか無手の武術とかあっという間に覚えてしまったんだ。僕とケイは隠れて泣いたね。

 

あと一年で僕たち三人がずっと計画していた物語が始まろうとしていた。

 

その為に僕は湖の乙女ヴィヴィアンに会いに行き、共同作業で聖剣を生み出していた。ちなみに試作品は僕の愛剣で、今でも使ってるよ?基本的には杖を使ってるけどね。

 

で、事件は起きた。選定の剣を作ったまでは良かった。黄金の聖剣も大体は完成した。

 

一番の問題だった鞘で予想外の出来事が起こった。原因は、ヴィヴィアンが鞘の材料に変なステッキを間違えて混ぜてしまったことだったんだ。

 

後に問いただしたら、変な老人から譲り受けた平行世界に干渉できる杖をうっかり材料にしてしまったそうだ。キレて彼女の頭を殴った僕は悪くないはずだ

 

ああうん、これがきっかけで僕と彼女の仲が最悪になったんだ。今でも一方的に嫌われてるのさ

 

で・・・・・・

 

 

 

 

「おやおや~?これは予想外でしたね~。あ、どうも!今日から私がアヴァロンですよ!あはぁ☆」

 

 

 

鞘は身をクネクネと動き、宙に浮いて喋った。正直目を疑った。

 

うん、これが僕の苦労の日々の始まりでもあった。アレが原因で、僕はいろんな意味で振り切れてしまったんだ。

 

後悔?してるに決まってるじゃないか!

 

 

 




マーリン「ああ、ついに登場してしまった。僕の一番の汚点が・・・・・・」

アヴァロン「どうも~、皆のアイドルアヴァロンちゃんですよー!はい、拍手~♪」

マーリン「・・・っ!」ギリッ

アルトリア「ああ、いつも人をからかって楽しんでるマーリンの顔が凄いことに!?」

ケイ「まあ、アレは仕方ないな。俺でも胃に穴が開いたくらいだ」

アヴァロン「ちなみに私の声は割烹着の人と同じですので、安心してくださいね☆それじゃ、次回もお楽しみに!」

マーリン「は、破壊したいっ!」プルプル
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。