とある神谷の幻想創造(イマジンクリエイト)   作:nozomu7

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第12話 戦いの結末

「――『書庫』内の十万三千冊により、防壁を破壊した魔術の術式を解析。――失敗。該当する魔術は発見できず。侵入者に最も効果的と思われる特定魔術を組み上げます」

 

 瞬間インデックスの前の空間が割れる。

 

「――侵入者個人に対して最も有効な魔術の組み込みに成功。『聖ジョージの聖域』を発動。侵入者を破壊します」

 

 魔方陣が宙に浮かび、空間に走る亀裂が割れる。

 

「どうした! 何があった!」

「いったい何が……コレは『聖ジョージの聖域』!なぜインデックスが魔術を使っているのですか!?」

 

 二人の魔術師が音を聞き、部屋に入ってくる。

 

「おい、とにかくこれを止めるぞ!」

Salvare000(救われぬものに救いの手を)!」

 

 神裂が魔法名を名乗り、彼女の『七閃』がインデックスの下の畳を切り裂く。それによりインデックスの放つ魔術は上にそれる。

 

「行け、当麻(超能力者)!」

 

 俺とステイルが叫ぶ。

 

 インデックスは体勢を元に戻し魔術を放つが、ステイルの『魔女狩りの王』が『聖ジョージの聖域』を食い止める。

 

「言われなくてもやってやる!」

 

 当麻がインデックスに近づこうとすると、同時に上から羽が降ってくる。

 

「気をつけてください! その羽は一枚一枚がドラゴンの一撃と同じです!」

「俺が抑える!」

 

 俺は部屋の中の羽を重力操作(グラビティ)で集め、捕まえる。

 

 『魔女狩りの王(イノケンティウス)』が『自動書記』により逆算され、消される。だがそれと同時に当麻はインデックスまでたどり着く。

 

(神サマとやら、世界がお前が作ったシステムの通りに動いているんなら……)

 

 当麻はインデックスに向けて右手を伸ばす。

 

「まずはそのふざけた幻想をぶち殺す!」

 

 当麻の右手はその魔方陣を中心から打ち消した。

 

「――『首輪』の破壊を確認。修復不可能――」

 

 インデックスはその場に倒れる。

 

 戦いは終わった。

 

 

 

 俺が万象再現(リプロダクション)で家の修復を済ませたころ、先生は帰ってきた。

 

「あ、皆さん。どうぞゆっくりしていってください」

「先生、ありがとうございました。俺たちはやることが終わったので帰ります」

 

 そう言って俺たち四人は部屋から出る。

 

「さて、終わったな」

「ああ」

 

 俺は二人の魔術師のほうを向く。

 

「で、お前らはどうするんだ? あと、これからインデックスはどうなる?」

「それは一度イギリスに帰って、最大宗教(アークビショップ)の判断を聞かない限りにはね。僕ではどうとも言えないね」

 

 ステイルは一度イギリスに戻るという。ただ、その表情は恐ろしかった。

 

(あの女狐が……話はたっぷり聞かせてもらうぞ)

 

「まあ、こいつの安全のためにはここにいた方が俺はいいと思う」

「俺も同感だ。このまま当麻の部屋に居候しろよ」

「え、いいの?」

「だって放っとくわけにはいかないしな」

 

 そんな訳でインデックスはそのまま当麻の家に住むことになった。

 

 

 

 その翌日。俺は近くにある河原のところへ来ていた。新しく思いついた能力を創り出すためだ。

 

「うーん。これでもダメか……」

 

 この間の魔術師との戦闘である。そのときのあの魔方陣を消さない限り復活する炎、魔女狩りの王のことだ。

 

 あれのように、特定の条件さえ破壊されなければ何度でも復活するような技があれば、非常に便利だ。そう思ったのだが、なかなかうまくいくはずがない。

 

 まあ、あれは魔術でこちらは原石とはいえ超能力。簡単に魔術を再現できるはずがない。

 

 別に炎に限らず、何かができればいいんだけどな……。

 

「あー、ダメだ」

 

 これで何度目の失敗だろう。理屈が超能力とは違う以上、やっぱり無理なのかな。

 

 炎以外にも氷、土といったように材料を変えてやってみたが、やっぱりだめだった。

 

 俺の幻想創造は確かにあらゆる能力を創り出すことができる。しかし、制限はもちろんいくつかある。

 

 例えば、操る対象の性質を一定以上理解していること。

 

 波動干渉(ウェーブインターフェア)で言えば、『波』の性質を知っておくとか。

 

 重力操作(グラビティ)だったら、万有引力の法則を理解する。万有引力が2物体それぞれの質量に比例、2物体の距離の2乗に反比例するとか。

 

 そういったことが必要なのだ。

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