とある神谷の幻想創造(イマジンクリエイト)   作:nozomu7

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第16話 神父からの依頼

(さっきの奴ら……一体何者だったんだ?)

 

 昼過ぎ、昼食を終え店を出た上条当麻が先ほどの出来事を思い返していると、隣にいたインデックスが段ボール箱に入った1匹の子猫に気づいた。

 

「とうま、この――――」

「駄目」

 

 当麻はインデックスが言う事を察して、言いかけた瞬間に断った。

 

「……とうま、私はまだ何も言ってないんだよ」

「飼うのは駄目だ」

 

 インデックスは子猫を当麻から庇うように抱きしめる。

 

「何で? どうしてスフィンクスを飼っちゃいけないの!?」

 

 インデックスは当麻を非難し、目でじーっと訴える。

 

「ウチ学生寮だからペット禁止だし、そんな金はないし……っていうか、もう名前付けてんじゃねーよ! しかも何だそのスフィンクスって名前はッ!?」

「やだ、飼う飼う飼う飼う飼う飼う飼うかーうーっ!!」

 

 インデックスは子供のように駄々をこね、子猫を抱きしめる力をより一層強めた。

 

「でも! それでも……ああっ!?」

 

 そのとき、子猫はインデックスの腕の中から飛び出し、逃げてしまった。

 

「もう、とうまのせいだよ―――ん!?」

 

 文句を言おうと頬を膨らませた時、インデックスは急に何かを感じ取ったみたいに立ち止まった。

 

「どうした?」

「……何だろう? とうま、近くで魔術が使われてる。属性は土。色彩は緑。……地を媒介にした魔法陣―――ルーン?」

 

 インデックスはそう呟くと目を細め、何かを読み取ると、路地裏の方へ駆ける。

 

「ちょ、おいインデックス!」

「誰かが魔法陣を形成してるっぽい。調べてくるから当麻は先に帰ってて!」

 

 当麻の制止を聞かず、インデックスは路地裏へ行ってしまった。

 

「おい、インデックス!」

 

 当麻が呼びかけるもインデックスがそのまま行ってしまったため、その後を追いかけようとした時背後に人の気配がした。

 

「久しぶりだね、上条当麻」

 

 振り向くと、そこにいたのは長身、赤髪で目元にバーコードがあり、黒い修道服を着た男……ステイルだった。

 

「ス、テイル?」

 

 インデックスの所属する<必要悪の教会>の魔術師。さらに、誤解をしていたとはいえ、インデックスを襲った男。

 

「ふん。久しぶりだというのに挨拶もなしか。それとも、たった一度の共闘したくらいで馴れ合うつもりか?」

 

 その目から放たれる殺気は強くなっている。心配になった当麻はインデックスが向かった路地裏へ視線を走らせる。

 

「ああ、あの子なら心配することはない。そこらに人払いのルーンを刻んだからね、魔力の流れを見つけて調べに行ったのだろう。それよりも自分の心配をするべきだと思うけど」

 

 視線を戻した瞬間、目の前に手元のカードから炎を奔らせたステイルがいた。

 

「ッ!?」

「舐めるな、ぶっ殺すぞ」

 

 その大きな炎を何の躊躇いもなく当麻へぶつける。が、当麻の右手、幻想殺し(イマジンブレイカー)によってそれは簡単に防がれる。

 

「ちっ、忌々しい右手め」

 

 ステイルは当麻を強くにらみつける。

 

「何のつもりだが知らねぇが、次やったら承知しねぇぞ」

 

 当麻も同じように強く睨み返す。

 

「そうだよ。その顔だ。上条当麻とステイル=マグネスの関係はやはりこういうものでないとね」

「何の用だ。どうやらインデックスではなく、俺に用があるみたいだが……喧嘩するなら、人がいない場所に――――ん?」

 

 当麻はそこでようやく、周囲に人がいないことに気づいた。

 

「だから、言っただろう。ルーンを刻み、人払いは済ませておいたと。これから、内緒話をするからね」

 

 ステイルは懐から書類の入った封筒を取り出すと、当麻へ投げる。

 

「受け取るんだ」

 

 ステイルが呟いた瞬間、封が切られ、中から書類が飛び出してきた。飛び出してきた書類は当麻の目の前でふわふわと浮かんでいる。どうやら、書類にはルーンが刻まれているらしい。

 

「『三沢塾』って進学予備校の名前は知ってるかな? 一応、この国ではシェア1位を誇る進学予備校らしいけど」

「『三沢塾』?そんな塾が、どうかしたのか?」

「簡単に言えばだな、今回の仕事はその魔術師によって『三沢塾』に監禁されている女の子の救出だ」

 

 ステイルは説明を始めようとする。と、その時。

 

「その話、俺にも聞かせてもらおうか」

 

 その場に当麻の親友、神谷駿斗が来た。

 

 

 

「ばかな……確かに人払いは済ませたはずだ!」

 

 ステイルは驚きの表情で俺を見る。

 

「ああ、あんたがミスをしたんじゃあないぜ? ただ、俺はそういった()には敏感になっているし。事象解析(アナリーオール)を使えば、効力の及ぶ範囲の外からだって何かしらの力がはたらいていることは分かる。さらに言うと、あんたの魔力とやらはあの時別れ際にある程度覚えておいたからな。解析は全くの不完全だったけれど、あんたが近くにいるってことくらいは分かった」

 

 その言葉にステイルは「やはり非常識というべきか……」などと呟いていたが、説明を始めた。

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