とある神谷の幻想創造(イマジンクリエイト) 作:nozomu7
ある日の昼であった。
駿斗は暇つぶしに町に出歩いていた。ちなみに一人だ。
「はぁ……暇だ」
これからどうしようか。宿題はもうやっちまってあるし(あのバカ=当麻はやってないだろうが)本屋で立ち読みでもするか? もしくはゲーセンか?
まあ、その前にコンビニでジュース買うか。夏休みも近いのは嬉しいが、最近暑くてかなわん。……あ、まずは銀行に行って金下ろさねえと。
俺は銀行に向かった。
そのころ、駿斗が向かっていた銀行の付近ではある
「あら、初春。そのマスクは一体どうしたんですの?」
女は顔が命ですのよ? と隣の短髪の少女に顔を抓られながら言うツインテールの少女は、同じく風紀委員の白井黒子。二人は常盤台中学という、有名な学校の制服に身を包んでいた。
それに対して初春飾利は「……そうですね」と何ともいえない表情で返した。
「初春さんは今帰り?」
短髪の少女、御坂美琴は白井を押さえつけながら言った。白井は御坂の後輩で、寮のルームメイトでもある。さらに御坂を(様々な意味で)慕っている。
御坂は後輩から慕ってもらえること自体は嬉しいものの、行き過ぎたスキンシップにはちょっと……という感じである。そのため、今のように多少乱暴に押さえつけたりすることも多いのだが。
「はい。御坂さんたちもですか?」
そう言ってから、初春は昼間なのに不自然にシャッターが下りている銀行に気がついた。
「あの銀行…」
直後。
ドォン! と大きな音が辺りに轟き、銀行のシャッターが内側から壊された。続いて、バッグを抱えた男が三人程煙の中から慌てながら現れる。
白井は即座に動く。この街の秩序を守る、風紀委員として。
「初春、怪我人の有無の確認をお願いしますの!」
俺は銀行の前に来た。しかし、
「なんでシャッターが閉まってるんだ? 何かあったか? ――!」
そのとたんにシャッターが爆破され、中からいかにも銀行強盗やりましたって感じに3人の男が出てきた。俺は突然のことに、一瞬思考が停止する。
「えっと、これは急いで通報。あとは……なっ!」
次に繰り広げられた光景。それは強盗の一人が男の子をさらおうとしているのを中学生であろう少女が必死で食い止めているものだった。
「くっ、離せ!」「だめー!!」
少女は強盗犯から子供を取り返すために、子供をつかんで離さない。すると、
「くそ!」
男は子供をつかんでいないほうの手から小さいながらも火を発生させ、その火を少女の足にあてる。すると、少女は悲鳴を上げて倒れた。どうやら男は発火能力者であったようだ。出力からして
いや、それよりも、
「許せねえっ……」
いくら
許せない。ただでさえ、変な右手のせいで不幸という運命から逃れられない親友を助けたくてたまらないのに。何度試してもそれを取り除けずに悔しい思いをしてきたというのに。そんな思いで生きてきた俺がっ! こんな理不尽な暴力許してたまるか!
「吹き飛べっ!」
まずは男を
「えっ?あ、あの、あなたは」
「悪いが今はあいつらの相手が先――と、終わったみたいだな」
道路の上を赤い線が走り抜ける。どうやら
超電磁砲。フレミング左手の法則に基づき、電流によって発生する磁場の力で弾丸を高速で発射するもの。それは強盗が乗っている車に当たると、それを簡単に吹き飛ばした。
……なんか、不完全燃焼した気分だ。さっきはあんなにも怒りをため込んでいたというのに。まあ、解決したなら何よりだな。
「となると、まずは君の治療が先かな」
俺は倒れたままの少女の前にしゃがみ込む。
「火が当たったのは右足だったね」
火傷する前の少女の右足を“再現”した。『万象再現』はその名の通り過去に発生したもの、もしくはあるものの過去の状態ならば何でも“再現”できる能力だ。
「治療完了っと。はあ……他の銀行にいくか」
「あ、あのっ!」
「ん?」
少女は俺に声をかけると、
「ありがとうございました!」
そう言って俺に頭を下げた。
俺は「おう」とだけ言うと