とある神谷の幻想創造(イマジンクリエイト) 作:nozomu7
『暗闇の五月計画』
『
その中で、攻撃性を付与した
しかし凶暴化した黒夜によって研究者が皆殺しにされたために、目標としていた
「そんなことが……」
俺はその事実に愕然となる。
「私は『アイテム』に所属していますが、黒夜がどこにいるのかは超分かりませんね。そもそも、仕事を任されるようになってからは簡単に行動なんて超できませんでしたから……」
さっちゃんは、泣いてるとも笑っているとも言えないような表情になった。
「だから、もう私は駿斗兄ちゃんとは超一緒にはいれないような人間なんですよ。『アイテム』の主な業務は、学園都市内の不穏分子の削除及び抹消……わたしの手はすでに超血で染められているのですから」
あきらめのようにつぶやく。
「だったら、せめて黒夜だけでも超救ってあげてくださいよ。黒夜は『劣等生』などと超言われていたので、まだ何かの実験にでも超付き合わされているのでしょうから。私よりはまだ超間に合うと思いますよ……駿斗兄ちゃん」
それが答えなのか。それが暗部に身を落とし、手を血に染められ、そして幼馴染と最悪の再会を果たして負けてしまった者の出した答えなのだろうか。
確かに、さっちゃんが暗部を抜けるとなると大変だ。さすがに統括理事会とかが、わざわざ
……いや、逆に言ってしまえばそれだけか。
俺が1人であの女を倒す。それでさっちゃんは表の世界に来る。実に単純明快だ。
「よし」
「超どうしたんですか?」
俺が何を考えたのか分からないさっちゃんは俺に聞いてくる。
「なあに。あのレーザー女を叩きのめすってだけだよ。それでさっちゃんは表に戻ってもらう」
「ってわけで、さっさと倒されてもらおうか? 第四位」
「なめてんのかてめえは!」
あの後病理解析研究所に戻った俺は、事情を話すと第四位『
怒声とともに飛ばしてきた原子崩しに対し、俺はその軌道を捻じ曲げる。
「くそが!」
再び攻撃が来るが、結果は同じだ。
「あいつは暗部の人間だ! 今更日の当たる場所に戻ろうなんて甘いんだよ!」
「それはお前が勝手に決めつけたことだろうが! あいつの
そう言い放つと俺はペンライトで赤外線レーザーを撃ち、攻撃に転じる。しかしそれも躱される。さっちゃんといい、この女といい、暗部の人間ってのはどいつも身のこなしが軽いな。厄介極まりない。
「ぐっ」
それでも、連続で打ち続けていると右足にかすらせることができた。少しだけ、相手の動きが鈍る。
そして、さらに気が付いたことがあった。
「お前、狙いを定めるのに時間がかかるんだろ? その能力」
「なっ」
相手の目が大きく開かれる。
「原子崩しは粒子でも波でもないあいまいな状態に電子を固定して操るというもの……。あらゆるものに簡単に穴をあけることができるが、その反面強力過ぎて下手をしたら自分自身を巻き込みかねないってところか」
ちっ、と麦野は舌打ちをした。
「くそっ。人の能力の秘密をポンポンとしゃべりやがって。余計に生かしておくわけにはいかねえな!」
すると、麦野はポケットからカードのようなものを数枚取り出した。
「
麦野はそのカードを宙に投げると、それに向けて原子崩しを放つ。すると、そこから大量に原子崩しが放たれた。
「なに!」
俺は
「どうしたんだよ、さっきまでの調子はよ!」
片手で追撃しつつもう片方の手で拡散支援半導体を用意し、俺が離れようとするタイミングを狙って俺の動きを妨害してくる麦野に俺は防戦一方となる。
(
俺は口笛を吹き、それの振幅と周波数を変えることで一瞬だけキャパシティダウンと同じ効果を生み出した。頭に痛みが走る。
「くっ、なるほどね。自分にも返ってくるリスクを冒してでも実行に出たか。まあ……」
俺は相手の言葉が言い終わるのを待たずに、相手に向けて突進した。
「なっ、自棄にでもなったか? だったら、おとなしく肉塊になれ!」
それは俺に向けて放たれたようだが、俺は光に干渉して自分の場所が本来の位置と1メートル以上ずらして見えるようにしているので当たらない。
そしてその直後、光を捻じ曲げることにより一時的に空間がぐにゃりと曲がったように見せた。原子崩しを撃とうとしていた相手は、一瞬その動きが止まる。そのタイミングで俺は姿を消す。
「くそ!」
相手がそれでも撃ってくるが、俺は明後日の方向に撃たれたそれを無視して相手の後ろに回り込む。そして、
俺は全力で重力操作を使用し、相手を壁に叩き付けた後に他の物体を一気にぶつける。
ようやく相手は気を失った。