とある神谷の幻想創造(イマジンクリエイト) 作:nozomu7
第四位を撃破した俺は、さっちゃんの下に戻った。
「終わったよ、さっちゃん」
俺は驚いたような、それでいて安心している顔を見せるさっちゃんに声をかけた。
「本当に……超倒したんですか」
「おう」
俺は無事であることを伝えるように、笑って見せた。
「じゃあ、とりあえず俺の寮の部屋に行こうか」
俺たちは寮の部屋に向かった。
「まぁ狭いけど上がれよ」
「本当に超狭いですね」
「容赦ねえな!」
事実狭いのだが、隣で数週間前から二人暮らしをしている奴を見てるから二人でいる間は大丈夫だろう。
「ところで駿斗兄ちゃんは、これから超どうするつもりなんですか?」
俺がいれたお茶を飲みながら、最愛(そう呼べと言われた)が聞いてくる。
ここに来る途中で、俺は今までのこと(特に幻想創造について)話した。そして、
これからどうするか、か。御坂が研究所のサーバーは撃破したので『実験』は中止されている可能性はある。しかし、それでも続けられていたら……俺は戦う。
「とりあえずは調査だな。本当に実験が止まったのか」
「多分、超続行していると思いますけれどね」
俺は思いもよらない言葉に、は? と聞き返した。
「確かに多少ペースがゆっくりになったりだとか、超延期がされたりだとかはあるかもしれません。ですけど、実験そのものが中止になることは超ないと思いますよ」
それは暗部の中で生きてきた人間だからこその言葉だった。
「そんなに超重要な実験でしたら、どこかのサーバーにバックアップが超取られているでしょうから」
「よし、オッケー。やるべきことははっきりとした」
俺は最愛の言葉を遮った。
「やるべきことって、超なんですか?」
最愛は首を傾げているので、俺は簡単なことさ、と言う。
「一方通行を倒す」
「超やめてください!」
最愛は泣きそうな顔で頼み込んできた。……いや、それって俺が負けること前提ですか? まあ、確かに誰でもそう思うだろうけどさ。だけど、勘違いは訂正しておこう。
「言っておくが、俺一人で戦うわけではないぞ?
次の日、俺は公園に当麻、最愛、御坂の四人で集まっていた。
「……というわけだ」
俺はまず、最愛の紹介を含めて話を終えた。最愛は初め、幻想殺しの存在を疑っていたが実際に自分の
「ふざけんなよ……! 御坂妹達の命をなんだと思ってやがる……!」
話を聞いた当麻は、拳を握りしめ怒りに体を震わせていた。
(私も計画で“優等生”でなかったら、超その様な扱いになっていたのでしょうか……)
闇の中で生きてきた最愛の顔は、暗い。
「どうやって戦うつもりなのよ?」
御坂が尋ねてくる。
「今回の戦いの要は当麻の右手、幻想殺しだ。俺たち三人はそのバックアップを主にする。……行くぞ」
俺たちは一丸となって動き出す。
夜。ある操車場に二人の人影があった。
一人は十三歳ほどの少女であり、その頭には大きなゴーグルが、その手にはライフルが装備されている。
もう一人は少年だ。ただし、その髪は白く、目は赤いために常人とは思われない雰囲気を感じさせる。
「それではただ今より第10032次実験を開始します、とミサカは実験の開始を相手に伝えます」
少女は機械的ともいえる声で言うと、横向きに走りながらライフルを撃っていった。しかし、確実に当たっているはずのその銃弾を受けている少年は、それをまるで気にも留めないかのように相手の動きを目で追う。
「全く、テメエは何回殺されてンだよ!」
そして、常人とはかけ離れたスピードで少女に近づくと蹴りを放つ。その蹴りは少年の華奢な体つきからは予想もつかない威力を生み出し、少女は飛ばされていく。
「ミサカは……」
蹴飛ばされ、重傷を負っているであろう少女はそれでも起き上がろうとする。
「これまでの戦闘から、周囲に何らかの防壁を展開しているのではないか、と推測します。」
妹達はその電磁波を利用した『ミサカネットワーク』を形成しているため、ミサカ10032号は今までの10031回の戦闘を記憶している。
「しかし、標的の両足が地面についていることから足裏には防壁が展開されていないと思われます」
そして、爆発が起こる。
「目標、完全に沈黙……?」
そう言った直後、その中から再び無傷の一方通行が姿を現し、ミサカ10032号に迫る。
しかしその足が当たろうとする瞬間に、ミサカ10032号は他の力によって後方斜め上に引っ張られた。
「何だァ?」
そこに四人の人影が現れた。
2万人の妹達の姉。
神の奇跡を打ち消す右手の持ち主。
一方通行の防御性を植え付けられた少女。
創造主の力の一端を握る者。
「おい、第一位。覚悟はいいな?」
俺たちは前へ進み出る。
「いいぜ。てめえが最強だっていうんだったら、まずはその幻想をぶち殺す!」
当麻が宣言し、戦闘が始まった。