とある神谷の幻想創造(イマジンクリエイト)   作:nozomu7

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インデックス編
第9話 銀髪のシスター


 7月20日。夏休み初日になった。

 

「だりぃ……」

 

 昨日の戦いの疲れが取れない。さすがにあの化け物との戦いの後に病院に行ったりもしたからだろう。気分転換に布団を干そうと思い、ベランダに出る。そしてベランダに出て隣を見ると、固まった。

 

 隣、つまり上条当麻の部屋のベランダにはすでに干されてた。

 

 布団ではなく真っ白い修道服を着たシスターが。

 

「おなか減った」

「「はぁ?」」

 

 これが俺たち二人とインデックスとの出会いだった。

 

 

 

「君はなんて名前なんだ? 俺は神谷駿斗だ」

「俺は上条当麻だ」

 

 朝食を一緒に食べながら、俺たちは目の前の少女に聞く。

 

「私の名前は禁書目録(インデックス)、正式名は『index-librorum-prohibitorum』 だけど、みんなはそう呼んでるんだよ」

「それ、本当に名前か? あきらかに偽名じゃねえか」

 

 当麻が疑わしそうに聞く。俺もまだ信じ切れていない。

 

「で、インデックスはなんでウチのベランダに干されてたんだ?」

 

 朝食を終え、目の前の少女になぜベランダで布団のように干されていたのかを問う。

 

「こうビルとビルの間を飛び移ろうとしたら落ちたんだよ」

「なんでまたそんなこと考えたんだ? 下手したら死ぬぞ」

 

 目の前の少女は、そんな芸当ができるほど身体能力に秀でているとは思えないのだが。それとも、そういったことができる能力者であるのならば話は別だが。

 

「仕方なかったんだよ。追われてたからね」

 

 その言葉に俺たちは疑問を隠せない。なぜ彼女のような少女が追われるのか、そして……

 

「なんで屋上から落ちて無傷なんだ?」

 

 そう、彼女の体には数メートルの落下をしたにもかかわらず、傷一つ無いのだ。

 

「簡単だよ。私の体には『歩く教会』ってゆう防御魔術が張ってあるからね」

「はぁ!?魔術?」

 

 この街は学園都市。超能力を科学で作る街だ。だからこそ『魔法』『魔術』などのオカルトは信じられていない。普通の人間ならだが。

 

「科学の天下の学園都市の人間である俺たちに、そんなこと言われてもな……」

「で、お前の服は防御結界とやらなんだな?」

 

 当麻は一応、確認しておく。

 

「む、信じてなさそうだねとうまは。ちょっとまってて」

 

と、言い残しインデックスは台所まで走っていった。まぁすぐ戻ってきたが。

 

「コレで私を刺せばわかるんだよ!」

 

などと自己主張の慎ましい胸を張って言った。ただし、包丁を渡しながら。

 

「ふざけるなよ!それでもし不備があったりしたら警察行きだっつーの。もっといい方法があるぞ」

「もっといい方法?」

 

 ホラ、とインデックスの前に当麻は右手を突き出す

 

「コイツの名前は『幻想殺し』異能の力を何でも打ち消しちまう以外に役に立たない右手だ。やったことは無いがカミサマの奇跡だって打ち消せるぞ?」

 

 インデックスはこの言葉を聴いて笑い出した。

 

「なんだよ、いきなり笑い出すなんて」

「だってとうまって神様とか絶対信じてないのに、神様の奇跡も消せるなんて……ねぇ?」

 

 そして上条は右手で修道服の袖をつかむ。すると、

 

 パリーン

 

 ガラスの割れたような音とともに修道服が千切れ―――インデックスが裸になった。

 

「キャアアアア」

「ギャアアアア」

 

 一人の少女と一人の少年の悲鳴が部屋に響いた。俺はすぐに後ろを向いたが。

 

――修道服修復中――

 

「で、なんでお前は狙われてたんだ?」

「あぁそれはね。私が持ってる十万三千冊の魔導書が狙いだと思うよ」

 

 万象再現(リプロダクション)で直した修道服を着たインデックスに、疑問をぶつける当麻。ちなみに、『歩く教会』とやらは再現できなかった。魔術だからか?

 

「そんな大量の本、その体のどこにあるんだよ」

「ここ」

 

 そう言ってインデックスは自分の頭を指さす。

 

「私には生まれつき完全記憶能力があって……だから十万三千冊の魔導書の原典を記憶させられた」

「そっか、でこれからオマエはどうするんだ?」

「教会にかくまってもらうかな?あと数日なら逃げれると思うしね」

 

 この少女を当麻は助けたくなったようだ。

 

 「別にウチにいてもいいぞ」

 

 だからこんな台詞が出たんだろう。だが、インデックスの反応が悪かった。

 

「いや、いいよ。巻き込んじゃうしね」

「そんな巻き込むなんて」

 

 そこまでいったところで、悲しそうな顔をしたインデックスにさえぎられた。

 

「じゃあ、一緒に地獄の底まで付いてきてくれる?」

「それは……」

 

 言葉を濁す当麻。

 

「もういいんだよ。ご飯ありがと、おいしかったよ」

 

 インデックスは玄関から外に出て行く。

 

「いつでも来ていいからなー」

「おう、俺の部屋にも来いよ。ここの隣、神谷って札の部屋がそれだから」

 

 その背中に声をかけて、部屋に戻ると、インデックスの帽子が転がっていた。

 

「おいといてやるか。さて、補習の用意するか」

「はあ、行って来い」

 

 当麻は補習に行き、俺は暇つぶしに町に出かけた。

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