魔弾の射手の英雄譚   作:鍬形丸

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1話 プロローグ

英雄サムライ・リョーマ 黒鉄龍馬を輩出した黒鉄家は大戦を期に日本の魔導騎士社会にて発言力を強めていったが影響力は一番にはなり得ない。では最も影響力を持つ家系はなんなのか。

その家系の名は零仙。零仙家の歴史は古く千年近く続いているという。驚くべき事にその家系の者はほとんどがBランク伐刀者だ。

そして零仙家を語るうえで外せない事柄がもう一つある。そしてそれを語るうえで外せないのが天城家だ。

天城家も同じく千年近く続く家系だ。天城家は伐刀者の家系ではなく日本を経済面で支え続けて来た。

この二つの家系は密接な関係にある。

では本題に戻るとしよう。

零仙家の者は天城家の者に恋情を抱く。熱烈を通り越していっそ狂的なまでに。

そして零仙の者は天城の者に対して倫理観は振り切れており天城の者が冗談半分にあの国滅びないかなぁなどと国名を挙げたのならば3日もしないうちに更地とかすだろう。

それゆえ零仙家と天城家は日本で否、世界で危険物と恐れられている。

 

 

アフリカの某国は今現在大規模な内乱を繰り広げている。現政権側は魔導騎士連盟の連なっているが反政府側は大国同盟の支援を受け解放軍の一部を雇っている。

現政権側は自力でなんとかしようとしたのだがいかんせん根本的に伐刀者(ブレイザー)の数が足りず、すぐに魔導騎士連盟に救援を求めた。

魔導騎士連盟は伐刀者(ブレイザー)の派遣を決定し各国に指示を出した。

どの国も伐刀者(ブレイザー)を最低で10人以上派遣しているというのに日本はたった1人しか派遣をしなかった。

たった1人しかもそれが成人たる15歳になったばかりと思われる少女(・・)だった事に現政権側は苦情の電話を繋ぐが日本の担当は実力を見た後あとでまだ苦情があるなら謝罪しようとだけ告げると一方的に切ってしまった。

 

 

反政府側の前線指揮官は大国同盟や解放軍から借り受けた戦力を見て魔導騎士連盟から伐刀者(ブレイザー)が何人こようが負ける気が全くしなかった。少なくとも一時間前までは。

増援ありと報告を受け指揮官が目にしたのはたった1人の10代半ばの腰まで届きそうな青混じりの白髪を一つに縛った少女(・・)だった。

指揮官の脳裏に警戒が浮かんだが周囲の人間が嘲笑を浮かべるのを見てそれは消え同じく嘲笑を浮かべていた。遠目に見ただけだが少女(・・)の顔は非常に整っているように見えた。捕虜にした時のことを考えると自然といやらしく顔を歪めるが我に返り少女(・・)を捕虜のしろと伐刀者(ブレイザー)の集団に命令を出す。

少女(・・)こと零仙(れいせん)紅刃(くれは)は反政府側の伐刀者(ブレイザー)が出撃してきたのを見て自らが高揚し口角が上がっていることに気付いた。

1対10以上の圧倒的に不利だというのに紅刃は慌てず霊装を取り出す。

 

「敵を討て 悪魔の凶弾(デアフライシュッツ)

 

紅刃が手にしたモノは双銃剣型の霊装だった。

紅刃の背後に7つの波紋が現れそこから砲門が並ぶ。

伐刀者(ブレイザー)たちはギクリとするが構わず進む。

砲門から無数の弾丸が放たれ彼等の視界を埋め尽くす。

 

 

紅刃は前線基地の跡地で討伐した伐刀者(ブレイザー)を椅子がわりに腰掛け電話を手に取る。

 

「もしもし紅刃です」

「おや?もう終わったのかい?さすが零仙だね」

「はい。どいつもこいつも手ごたえがまるでありませんでしたよ」

「ははは、頼もしい限りだよ。ところで紅刃君”例の件”考えてくれたかな」

「暁学園の件ですね。前向きに考えておきますよ」

「頼んだよ」

「はい。それでは獏牙さん」

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