遊戯王艦これ5Ds 遊星提督が着任しました 作:パトラッシュS
戦いを終えた遊星達、
彼らはW島に捕らえらていた、比叡と木曾、そして、睦月と飛鷹の救出に無事成功した
「まさか……本当に…、本当に来てくれるなんて…!」
「待たせたネー…比叡、今、迎えに来ましたヨー」
そう言って、W島にたどり着いた一同はそれぞれの仲間との再会を喜び、掴んだ勝利を分かち合う
飛鷹もまた、溢れる涙を拭いながら嬉しさが心の底からこみ上げてくる。自分達は解放された、その実感が身に染みて感じ取れた
「良かったぁ…!うぁぁぁ……!」
「あー、よしよし〜辛かったよね〜…みんなごめんね、待たせちゃってさ…」
そう言って、鈴谷は涙を流す飛鷹を優しく抱きしめて、そう告げる、いつもお姉さんの様に隼鷹と同じ軽空母として責任感が強い彼女はよく抱え込み考え込む
そんな彼女がようやく、解放された事で、この暗雲の地から抜け出せると共に気丈に振る舞う事を止めることができる喜びは鈴谷にはよくわかった
そして、球磨型軽巡の木曾は、そんな彼女達が喜び合う姿を遠目から眺めつつ、木の陰に腰掛ける遊星に近寄ってゆく
「アンタが新しい提督かい? へぇ、いい面構えしているじゃないか、ここを解放出来たのも納得だ」
「いや…何、俺はあいつらの手助けをほんの少しだけしただけさ、本当にここを解放したのは、あいつらの絆の力に違いない」
「だが、それを悟らせたのはアンタだ、謙遜するなよ、これでも素直に感謝してるんだ、ありがとう、解放してくれて」
「俺は…そんな柄じゃないんだがな」
そう言って、遊星は感謝を述べてくる木曾に優しい笑みを浮かべ目を瞑りそう告げる
遊星はあくまで手助けをしただけ、彼自身は本当にそう思っていた、確かに自分のカードは強力な効果を持つカードもある、だが、それだけでは敵は倒せなかった
絆を結び、カードとのシンクロを成功させ、そして、敵の艦隊を倒したのはあくまで彼女達自身の力である。
「まぁ…、そう言ってもらえれば嬉しい限りだ。俺の名前は不動遊星、チーム5Ds鎮守府の提督をやらせてもらってる。」
「あぁ、俺は木曾、よろしくな、提督。それにしても変わった名前の鎮守府だな」
「まぁ、そこは気にするな」
そう言って、互いに握手しながらそう応える遊星、
この名前にしたのもいろいろ遊星なりに思い入れがあってのものだ、ブルーノや5Dsの仲間との絆を忘れないように、そして、彼らの様な絆を艦娘と築けていけるようにと願いを込めてつけた名前だ。
だから遊星はこの名前は変えるつもりはなかった、この鎮守府にいる間は誰一人として欠けてはいけないチームだと思っているから…。
すると、しばらくして、握手を交わしている遊星の側に如月ともう一人、小さなショートカットの無邪気で活発そうな少女がやってきた
「およ? 如月ちゃん!この人が如月ちゃんが言ってた提督さん?」
「えぇ、私の命の恩人よ、可愛い顔してるでしょう? ふふふ…」
そう言って如月は遊星に近寄っていくと、スッと遊星に身を寄せて、無邪気そうな少女の事を紹介しはじめる
「彼女は睦月型一番艦…まぁ、私と同じ睦月型になるのかしら?睦月よ、こちらは…」
「俺は、チーム5Ds鎮守府の提督を務めさせて貰ってる不動遊星だ、よろしく頼む、睦月」
「あ!はい!よろしくお願いします!」
そう言って、スッと遊星から差し伸べられた手を小さな両手で握り返し、満面の笑みで応える睦月
遊星はそんな微笑ましい彼女の手を握り、しっかり握手を交わすとゆっくりと手を離して、再会を終えた比叡と飛鷹の元に足を進めた
そして、飛鷹と比叡は遊星がこちらにやって来ることを確認すると素早く向き直り、気を引き締める
「…貴方が提督ですか、今回!私達一同を解放していただきありがとうございます!」
「同じく私も、提督、この悪夢からお救いしていただき、ありがとうございました…」
「い…いや、そんなに堅苦しくしなくていい、俺はそんな軍人の様な感じの人間ではないからな」
そう言って、遊星は元気よく頭を下げてお礼を告げる二人に苦笑いを浮かべ、気を楽にする様に告げる
そう、遊星も元々はサテライト出身のアウトローな人間である、サテライトを監視するセキュリティから捕まった事もあるし酷い扱いもされた事もある
だからこそ、仲間は常に対等であり、自分は信じられる絆を大切にしたいと思っている、それに、そう言った理由か、お堅い規律やルールはあまり遊星自身が好きではないのだ。
「俺は提督をやらせてもらってる不動遊星だ、俺はお前達と対等な立場で仲間として扱いたい、だからそんな堅苦しい挨拶は無しにしよう、今日からは仲間だ」
「だから言ったでショー!比叡!私達の提督はサイコーの提督デース!」
「はい!お姉様! 提督、これからよろしくお願いしますね!」
「ふふふ…、本当に変わった提督さんみたいなんですね、よろしくお願いします」
「あぁ! 二人とも、これからよろしく頼む」
こうして、遊星と比叡達は無事に合流を果たす事が叶い、W島も攻略が完了し安全圏が増えた
そして、遊星達は明石が待つ、自分達の鎮守府へと引き返していくのであった。
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W島攻略から三日後、
遊星はいつもの様に机に座りながらデッキの整理をしていた、いや、これはむしろさせられていたというのが妥当だろうか
その訳は、あの戦いの後、無事に帰投した遊星達を待っていたのは明石ともう一人
なんと、ある本部を通じてとある鎮守府から派遣されてきた艦娘だという
名前を新鋭軽巡洋艦、大淀
彼女は提督である遊星をサポートする為にやってきたと彼には伝えたが本部のことは全く知らない遊星は唖然とするしかなかった
彼女は現在、自分の隣で書類の整理や艦娘、資材の管理などをこなしてくれる優秀な艦娘である
(…よし、まぁこれはある程度でいいだろう確認だけだ)
そう内心で呟き、組み直したデッキを改めて確認する遊星、このデッキ1つで彼女達の勝敗が決まることがあるのだから手は決して抜けない
それに決闘者としてのプライドもある、自分にはこのデュエルとDホイールでしか彼女達を助けられないのだから
「提督、こちらも書類は終わりそうです」
「あぁ、俺ももうデッキと確認の書類は見通して終わらせておいた。いつもありがとう、助かるぞ、大淀」
「いえいえ、私達はチームですから」
「そうだったな、ありがとう」
そう言って遊星は大淀の言葉に頬を綻ばせながらそう感謝の言葉を述べて、組み終えたデッキを腰に仕舞う
そして、物事を終えて一息つこうとしたその時だった、なにやら地響きの様な音が鳴り響き、この部屋にその音の者が近づくにつれてそれが大きくなっている。
そして勢い良く提督室の扉がバタン!と開くと共にそこにいたのはテンションがいつものように高い金剛の姿
「てぇ〜い〜と〜くぅ〜!」
「!?」
いきなりの事で思わず目をまん丸くする遊星、だが、金剛はそんな遊星の反応を見てもなお止まるような様子はない
そして、いつもの様に勢い良く駆け出すと椅子に座る遊星目掛けて思いっきり飛びかかった
「バァァァニィィングゥゥゥラァブゥゥゥゥ」
「…ぶぅ!?」
ラァブの部分がエコー掛かってたような気もしないこともないが、遊星目掛けて飛びかかった金剛の身体は遊星をガッチリと捉え足と手を使いスリスリと頬ずりまでしている始末である
なにやら、金剛がチュッチュッチュッチュ!と呟いているような気がしないこともないが、遊星の力ではどうする事も出来ないのでなされるがままである
「…おい! 金剛! わかった! わかったから離れろ…!」
「ん〜提督ゥ〜! 私のラァブわかってくれました〜?」
「…なんだこれは…」
「艦これデース!」
頬ずりするたびに遊星の蟹様な頭に触れているにも関わらず激しい恋愛感情をぶつける金剛を横目に見ていた大淀は痛くないのかと疑問に思うが、あの様子だと多分、関係ないのだろうと彼女は自己完結する
そして、話が進まないので、大淀はひとまず金剛に提督室に来た用事を訪ねる事にした
「それで?金剛さん、今回は提督になんの用で?」
「oh…そうデシター!提督!You've Got Mailネー!ついでに報告もありマース!」
そう言って金剛は胸元から遊星宛に届けられた手紙を取り出し、彼にへと渡す
そして、それと同時に彼女はテンションを上げて興奮気味にこう遊星に告げはじめた
「なんと! 今日から!比叡と私の姉妹艦である榛名と霧島がやってくるみたいなんデース! なんでも!この手紙の差出人の提督が彼女達を捕らえていた深海棲艦の艦隊をジャム島沖で撃破したって聞きマシター! 提督ゥ?知り合いデスカー?」
「…!?こいつは…!」
遊星はその手紙の内容を読みながら驚いた表情をみせていた、そうそれは、自分の友人であり、かつての自分やジャック、クロウのリーダーである男
それは間違いなく、彼のことを思い浮かべるような名前の差出人の名前だった
差出人: 大満足鎮守府、鬼柳京介
そう、チームサティスファクションリーダーという、自分も尊敬し、そして、現在はサティスファクションタウンと名前を変えた町の救世主になった筈の彼、鬼柳京介の名前がそこには記されていたのだ
遊星は驚きを隠せないまま、同時に自分のところに大淀や、手紙と共に鬼柳が救い出した榛名、霧島がこの鎮守府に来たこともなんとなく理解出来た気がした
(そうか…お前が助けてくれていたのか…鬼柳!)
こうして、遊星は異世界において、同じ提督として信頼できる、人間をようやく見つける事が出来た
そして、これから先、どのような困難や出来事が巻き起ころうとしていたのかは、この時の遊星達には知る由もなかった