ここから始める夢物語   作:千矢姫

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1章 幸か不幸か③

俺は草原に突っ立っていた。夜だったはずだが、日が昇っていた

 

「ここはどこなんだ?本当に異世界なのか?」

辺りを見渡しても草木しか目に入らない。

どこか街に転移させてくれなかったのかよ。

などと考えていると空から手紙が降ってきた。

便箋をあけてみると、それは自称神様からだった

 

(こんにちは和希君。そっちは今朝になった頃だよね。

ん?何で知っているかって?それは神様だからだよ♪

ところで、なんで何もないところに転移させられたのかって思ったよね?

―ねぇ、今どんな気持ち?いきなり街から離れてるところに放り出されて、

どんな気持ち?ねぇどんな気持ち?

…まぁテキトーに歩けばいつかは街にたどり着けるから頑張ってねー

   愛しの神様より)

 

俺は黙ってビリビリに破り捨てた。また手紙が降ってきた。

 

(破るなんてひどいじゃないか。

でも、それが君の愛情表現なんだって僕は知ってるよ♡

ところで―)

今度は最後まで見ないで破り捨てた。

 

「…よし!まずは街を探そう。」

だがなにも手掛かりがない。どの方向に向かってあるけばいいのだろうか?

…というか持ち物もほとんどない。今着ているユニ○ロで買った服だけだ。

とても心細い。せめて人が一人でもいてくれたらね。

「そういえば女の子は!?」

神様に女の子をいただく約束だったはずだ。俺はもう一度辺りを見渡した。

「やっぱりなにもないかぁ。」

あのジャージ野郎を信じたのが間違いだった。諦めて移動しようとしたら

コツン。

つま先に何かあたった。

「まさか女の子が横たわっているのでは…!?」とゆっくりと視線をさげると―

 

剣が横たわっていた。

「なんでや!?」

思わず突っ込んでしまった。女の子の代わりに剣って…

まさか神様、ガールとソードを間違えたの?どこに間違える要素があるんだか…

まぁあるものは仕方ない。手に取ってみるとずっしりとした重さが感じられた。

細めの西洋の剣のような見た目、シンプルだが美しい。

鞘をとると白銀色の刀身が姿を現した。

「おぉ、これはすごいな。真剣は初めて見たけどとても鋭そうだ」

試しに近くにあった木の枝を切ってみる。

太めの枝にスッと剣が入りきれいに切断された。

すごい。切った感触がなかった。神様いいモノくれるじゃん。評価プラス1っと。

しかし、持ち物が乏しいことに変わりはない。早く街へ行かなければ…。

「方角は、こうしてっと……こっちだな」

剣を立てて倒れた方向に行く。すべてを運に任せた。この状況じゃ仕方ない。

さぁ、気を取り直して、早く街へ行こうか。

 




次回! ゴリラ死す!
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