ここから始める夢物語   作:千矢姫

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「ゴリラは斬る。慈悲はない。」

ゴリラ「解せぬ。」


1章 幸か不幸か④

頑張ればすぐに街にたどり着ける、そう思っていた時期がありました。

 

「なんなんだよこれは~!?」

俺は今、三匹のゴリラに追いかけられていた。

正確に言えば、ゴリラの頭に角が生えている生物だ。

ゴリラは基本的には臆病なのだがこいつらは「臆病?知らんな。」とでも言っているかのようにすごい勢いで追ってきた。何でこんなにしつこいの?

 

―数分前、俺は草原の中をひたすら歩いていた。街など影すら見えない。

湖を見つけては水を飲み、木の実を見つけては食べる。

そんな野生の猿のようなことをしながらもう10日間も歩き続けていた。

もうこれ以上やってられるか…とそこにあった石ころを思いっきり蹴っ飛ばした。

そうしたら石ころの飛んで行った先の草むらから「グオァッ!」と変な声がした。

一体なんだと覗いてみたら…目が合っちゃったんですよ

たんこぶができたゴリラ(?)と☆

多分これがあのクソ神が言っていた魔物なんだろう。

後は仲間呼ばれて今の図が完成。絶体絶命のピンチ。詰んだね。

 

ついに追いつかれた。「許してください何でもしますから」と言ってみるものの、

そのネタが通じるわけもなく…

「ガァァァ!!!」  おもいっきりこぶしを突き出してきた。

「うおぁぁっ!」とっさによけると目の前をこぶしが通過した。めっちゃ怖い。

ヤバイ!このままじゃ死ぬ!何かないのか!?そう思った時に腰に下げた剣が目に

映った。

これだ!と剣を抜いたはいいものの、相手は自分の体の3倍はある化物ゴリラだ。

「ブフォァッ!」 相手もやる気満々のようだ。

正直勝てる気がしない。だが…… やるしかない!突撃~!

「うおぁぁぁブッ!」

 

おもいっきりすっころんだ。

顔をあげたら、ゴリラトリオが「こいつアホなの?」という顔をしていた。

すごく恥ずかしい。だがこれが狙いだ。

ゴリラ(?)の気が抜けた隙に一匹の懐に潜り込んで剣を振るった。

そしたら……何とも簡単に切れた。声も出せずに倒れるゴリラ(?)

あれ?弱くね?そう思ってもう2匹の方を見たら…

すでに逃げ始めていた。「え!?逃げ足はや!?」

もうすでに点になっていた。

剣がすごいのか、アレが弱かったのか、……うーん、よくわからん。

 

―などと、なんやかんやしながらも移動してたら、いつのまにか街らしきものが見え始めていた。

驚いてそっちに行ってみたら低めの壁に囲まれたなかなかの規模の街が目に入る。

もう10数日間も木の実だけの野獣生活だったのでこの時の喜びは言葉では表せないくらいだった。

早く中に入ろうと城門らしきところまで行ってみると、これまた定番とばかりに門兵らしき人が2人。

街に入ろうとしている人は皆、門兵になにかを見せている。

「あれ?これって町に入れないやつ?」

もしやあのカードらしきものがないと通れないとか?

嫌な予感しかしない。

 

入るために並んでいる人の列にまじる。ほどなくして、俺の番がやってきた。

「ん?なんだお前、見慣れない顔だな。通行証は持っているのか?」

デスヨネ~。やはりそういうものが必要だったらしいが、当然俺は持っていない。

しかし、街に入れなかったらジエンド、飢えて死ぬ未来しか見えない。

というかすでに腹が減って倒れそうだった。よし!ここは1つ、俺の交渉スキル(笑)で!

「いやー、実は遠いところから来たんですけど、モンスターに襲われてしまってー、

その通行証、つくれませんかね?」

別に嘘は言ってない。実際ゴリラwに襲われたし、ポケットに入っていた学生証は無くしてしまった。

「ふむ……確かに最近は魔物も増えてきているからな。では新しい通行証を発行するので来てくれ」

ふぅ…門兵さんがチョロ………優しくて助かった。どうやら大丈夫なようだ。

つれてこられたのは机といすが1つあるだけの小部屋。

なんか捕まったみたいだな…

 

「ここに必要事項を記入しろ。」と渡されたのは戸籍登録用紙に似ていた。

名前や年齢を書いていく、が、一つ問題があった。

出身地も書かなければならないのだ。日本とかいても通じないだろう。

困ったが適当に極東の島国、とだけ書いておいた。

「これでいいですか?」

用紙を受け取った門兵は驚いた顔になった。

「何か変ですか?」

「いや……なんでもない。よし、新しい通行証だ。もうなくすなよ?」

「はい、気をつけます。」

そして優しい門兵と別れる。しかし、なぜ門兵が驚いたのかは最後までわからなかった。

 

街の中は、とてもにぎやかだった。

 




「門兵さん、もう出番ないよ?」

門兵「……………」


次回は少し遅くなる可能性があります。
許してくださいなんでもしま―え?いや、ちょっとまって?
話せばわかる!だからちょっ……グハッ!!!
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