はい、ようやく6話です。
では、どうぞ。
審判の悪魔との激闘をくぐり抜け、僕達は普通の日常を過ごしていた。
けど、僕は悶々としていた。
--悪魔は強い。ネプテューヌさんを軽く圧倒していたし、
僕の付け焼き刃の力では全く歯が立たないこともわかる。
だからこそ、あの惨状を産み出して以降力を抑えてしまった白を
守りたいのに守れないことに気づく。
「どーしたの?黒君。」
茜さんが僕の顔を覗きこむ。
少し長めの深紅の髪が僕の頬を少しくすぐる。
「茜さん...僕、強くなりたい...」
少し小さめの声で、僕は茜さんに言った。
茜さんは、こう言った。
「そう...その時が来たのかな...これを集める時が...」
そう呟きながら、茜さんはポケットから何かを取り出した。
「この鍵の欠片を...あぁ、来ちゃったんだ...えー君を継ぐ黒君にも、
その時が......非情だよね...なんでなのかな...」
鍵の欠片と呼ばれたものを見ながら、茜さんはぶつぶつと呟き続けてる。
それは僕には聞こえていない。
「えー君、いいかな...君の大事な子達に過酷かもしれない世界を見せても...
いや、そんなの私に彼らを頼むって、ブランちゃんがそう言ったときからわかってるか。」
茜さんの独り言が止まる。
「茜、さん...?」
「あぁ、黒君、ごめんごめん。いいよ、強くなりたいのなら、鍛えてあげるよ。徹底的にね。」
その茜さんの目には並々ならぬ意志を感じとることができた。
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「準備はいーかい?黒君。」
茜さんは模擬戦用の大剣を構えて言う。
「はい...」
僕も模擬戦用の一本の短刀を構える。
ルールは簡単、一歩も動かない茜さんにかすり傷でもつけたら
僕の勝ち...いくらなんでもそんな縛りつけなくてもいいのに、とも思うし、
それを聞いた白に至ってはこうだ。
「あかねぇが強いのはわかるけど...あかねぇにとってお兄ちゃんはミジンコなの?」
と言い出す始末。茜さんはそれを「ミジンコから戦士に育てるの。」と、否定しないまま
なだめたのが恐ろしい。てか、完全に僕は星屑レベルの雑魚なんじゃないか不安になってきた。
「じゃ、黒君、おいで。」
「すぅ、はぁ...」
まずは呼吸だ。そして一気に...距離を詰める!
「やぁぁぁ!」
真っ直ぐ進み、大きく振りかぶって茜さんに一撃...入れられた。
「うがっ...」
後ろに吹き飛ばされ、膝をつく。
茜さんは一歩も動いていない。ただ大剣を横に振っただけ...
「速さが足りないし隙だらけ。もし、実戦だったら黒君、
すぐ殺されちゃうよ。...これは鍛えがいあるねぇ。」
「うぅ...茜さん強すぎ...」
模擬戦用の武器でも痛みはある。
天界救世を戦ってきたということがどういうことか...どうやら僕は分かっていなかった。
「今の君は、白ちゃんを守れないよ。だから徹底的に鍛える。
それこそえー君のように、全力でね...かかってきなさい、黒君。」
「はい...!」
僕のただ茜さんにボコボコにされるだけの訓練がこれから一週間だけで済むのを、
僕はまだ、知るよしすらなかった。
本当に申し訳ございませんでした...
また次も一月かかるかもです、忙しいです...
次回、「第7話 旅立ち」
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