ザ・ウォーキング・デッド in Japan   作:永遠の二番煎じ

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軍閥

ZDAY33日目朝・・・

中田は一人バイクに乗って安全地帯に向かった。

 

その頃責任者の上野と畑辺が兵士訓練所として使っている高校の校長室で話していた。

「チーフ、どうだ新兵の育成は?」

「総司令官、順調だ。」

「今は兵力が1000人で十分足りてるが、なんせ十万人を守ってるからな。予備兵士や自己防衛は大切だ。ここもかつては日本だったが今は戦国時代になりかけてる。ただでさえ外には発症者がいるのにここを、この場所を奪おうとしている。大堀が仕掛けて来たらこっちも迎え撃って拠点を潰し皆殺しにしてやる。」

「大堀?少数部隊で出て行った自衛隊員か?病気で死にそうな人はマークするか?」

「頼むよ、チーフ。」

 

安全地帯では感染を防ぐために死んだら発症する前に脳を破壊するのである。

病院もあり、そこでは余命を言い渡されたら週5で兵士が様子を見にやってくる。

畑辺は日本が崩壊する前に裏組織で仕事をしていたために汚れ仕事も得意である。

畑辺はとある五人家族の家に来ていた。

「母が亡くなったんです。急に心臓麻痺かなにかで・・・」

「奥さん、じゃあ鍵を下さい。」

畑辺に庭のガレージの鍵を渡した。

 

ガシャガシャ言ってるガレージ特有の音が響いている。

「まるでホラー映画に出てる気分だな。」

畑辺はガレージの鍵を解除し、ガレージを開けようとした。

「見ない方がいいですよ。」

「じゃあ、あとは任せます・・・」

家族は家中に戻った。

 

ガレージを開けるといきなり70くらいの老婆が白褐色の瞳で襲いかかってきた。

畑辺は左手に持っていたナイフで思いっきりつむじを刺した。

 

一時間後畑辺は部下を呼び死体袋に遺体を詰め、火葬場に行った。

ちなみに病院では発症者を研究しているがなにも分からず、被検体は全部処分される。

日本で一番の医学部を出てる医者でも蘇る病は原因が分からなかった。

 

廃工場で森下は左手に義足をつけて働いていた。

兵士たちの要請で弾倉に弾を入れる仕事をしていた。

「本当なら撃つ側だったんだけどな。まあ今でも撃てないことはない。」

ぶつぶつ言いながら弾倉に一発ずつ弾を入れていた。

 

昼ごろ競馬場では装甲車が出発の準備をしていた。

斉藤は武装した東岡見つけて駆け寄った。

「斉藤さん、いつもの物資調達だ。明日には戻ってくるよ。」

「分かった。」

 

日が沈み暗くなった頃、ファーストブリッジの第一バリケードで突如銃撃戦が起きた。

暗闇の中で第一バリケードの兵士たちは混乱せず対応した。

「サムライ盗賊団か?」

「まさかこんな要塞に攻撃しに来るとはな。」

「司令長官に使いを一人送れ!」

 

すると今度は第一バリケードに感染者の大群が押し寄せてきた。

「やばいぞ!発症者だ!!」

兵士たちはコンテナの上から食い止めようと機銃で蜂の巣にしたが焼け石に水であった。

 

中央橋でも同じ事態に陥っていた。

そんなことは知らず俺と生田はサードブリッジの第三バリケードでざる警備をしていた。

「あそこに山があるだろ?」

「うん、昼も霧がかかってて見えない場所だね。」

「○○県のあの山頂付近が俺の故郷なんだ。謎の病気が流行る前はあそこから○○県内の都市部で会社員をしてたんだ。」

「へえー、よくここまで生き延びれたね。」

生田は感心した。

 

すると中央橋とサードブリッジの間のコンテナが急に爆発した。

俺はかすかだがモーターボートが爆発の火で見えた。

「何があったんだ!」

 

爆発が起こった近くには仕事を終えた森下がいた。

爆破で吹き飛んだコンテナを突破して感染者が侵入してくる。

「畜生!ここは安全じゃなかったのか?」

森下は侵入してくる感染者を右手で護身用のナイフを頭に突き刺し抜いた。

その際左から感染者が襲ってきたが左手の義足に幸い噛みついてきた。

左手に噛みついている感染者も右目を刺し抜き倒した。

 

森下は侵入してくる感染者を援軍が来るまでさばききれないと思い逃げた。

左手の義足にすぐにナイフをガムテープで巻きつけながら逃げた。

 

俺は生田と共に燃えているコンテナに行った。

コンテナの炎の明かりで感染者たちが水の中から出て来て寄ってくる。

だがそれはまるで開店時に並んでた行列の客が待っていたかのように中に入る。

あらかじめモーターボートで川底に感染者を引きよせていたのだろう。

 

「生田、伏せろ!」

俺は兵士として戦うのではなく、隠れた。

十人ぐらいの兵士たちが乗用車三台で事態を収拾に来たがあっという間に感染者の大群に飲み込まれた。

生田は最初は携帯している自動小銃で撃とうとしたが、俺の伏せろの意味が分かった。

 

「事件だな。」

「え?」

「きっと襲撃してきたんだ。一番手薄な警備している場所だ。しかも夜に。」

 

総司令官は例の高校の校長室にいた、と同時に畑辺もいた。

使いがやってきて状況を説明した。

「どうします?総司令官。」

総司令官は冷静であった。

「人の畑を荒らされたんだから、こっちも襲撃に行こうじゃないか。」

「総司令官、相手は正体不明だぞ?」

「いや、正体も顔も知ってる。」

畑辺は驚いた。

「サムライ盗賊団ですか?」

 

総司令官は畑辺の質問を聞き流し、逆に命令した。

「俺は部隊を率いて殲滅してくる、お前はここを守ってくれ。」

「・・・分かった。」

 

ZDAY34日目朝・・・

俺はまだ生田とコンテナの上で感染者の動向を観察していた。

感染者の侵入は止まらない。

昨日伏せた時から一言もはなしていない生田が口を開いた。

「ここももう安全地帯じゃなくなったわね・・・」

 

俺は10万人の人々がどうしているかは分からなかった。

「逃げるしかないわね。」

「そうだな・・・だがどうやって逃げる?」

「コンテナを渡って港から逃げるわ。」

 

俺と生田はコンテナから港へ行くと港はもぬけの殻であった。

「昨日のうちに船は全部出払ったみたいだな。」

「まだここまで奴らは来てないわ。ボートで逃げましょう。」

 

すると中田が港で話しかけてきた。

生田は自動小銃を向けた。

「待て、生田。俺の仲間だ。」

「和成、無事だったか。」

「この人は?」

「俺は中田だ。この安全地帯に来るまでに危ない旅を共にしてきた。」

 

中田は漁船に乗りエンジンをかけた。

「中田、船操縦できるのか?」

「ああ、専門学校で資格を取ったんだ。乗らないのか?」

 

俺と生田は漁船に乗り込んだ。

そして港を出た。

中田はこれまでの経緯を話した。

もう一つ××県に安全地帯(競馬場)があり、そこから昨日昼ごろから戻りずっと俺を三角州の中を探していたらしいが見つからず、宿に泊まっていると避難勧告が責任者から出され、安全地帯はパニックになりほとんどの安全地帯の人々はサードブリッジと港から車や船で出て行った。

家に残って戦った者もいたらしいが中田は俺と同じくコンテナの上でしのいだ。

 

「じゃあその競馬場まで行く?」

「斉藤や森下は見なかったか?」

「斉藤なら競馬場で例の古い友達を見つけて仲良くやってる。森下は分からない・・・」

俺は森下なら生き延びていると信じた。

三人を乗せた漁船は××県に向かった。

 

その頃競馬場では東岡たちが物資を調達して戻ってきた。

すぐに陸曹長が東岡に内密に聞いた。

「作戦は成功したか?」

「はい、モーターボートは発症者が多くて時間的に余裕がなく回収できませんでしたけど。」

「成功したならいいんだ。これで奴らも終わりだ。」

(この曹長がトップじゃあいつかこの集団は殺し合いになるな・・・)

 

東岡はテントに戻った。

すると斉藤が来た。

斉藤は身支度している東岡を不審に思った。

「東岡君、なにしてるの?」

「ちょうどよかった、斉藤さん。ここの元自衛隊員幹部はおかしい。一緒に逃げないか?」

「いきなりどうしたの!」

「曹長を見てると前の俺を見ているみたいだ。」

「大堀さんは見捨てられた難民を助けたのよ?」

「いや、今はもう別人だ。どうする?」

斉藤は悩んだが答えは決まっていた。

 

「分かった、私も支度してくるわ。」

斉藤も自分の場所に戻った。

 

するといきなり爆音が聞こえた。

その後銃声が鳴り始めた。

兵士A「敵だ!盗賊だ!!」

 

陸曹長が来て言った。

「来い!東岡。三等陸曹め!!今こそぶっ殺してやる!!!」

陸曹長は正気ではなかった。

東岡は後ろから大堀をナイフで心臓を刺した。

 

爆音が鳴って東岡を心配して戻ってきた斉藤はその一部始終を見て驚いた。

「斉藤!これを見ても俺についてくるか?」

「・・・分かった。」

 

東岡と斉藤は銃撃戦に紛れて装甲車に乗り、フェンスを突き破って競馬場を脱出した。

 

森下はサードブリッジから脱出して○○県に続く山道で力尽きる寸前であった。

(畜生ダメだ、昨日から感染者の相手しっぱなしで力が入らなくなってきた・・・)

そこにパトカーが走って来た。

森下の後ろでパトカーは止まり、男が運転席から女が助手席から出て来た。

八体ほどいた感染者相手に男はバットで殴り倒し、女は回転式拳銃を撃っていた。

そこで森下はアスファルトに倒れ込み気が遠くなった。

 

次に森下が目が覚めた時は車の中にいた。

森下は後部座席でシートベルトをしていた。

左横にはチャイルドシートが備え付けられ赤ちゃんが乗っていた。

「目覚めましたか?」

それはかつて自分が乗っていたパトカーで唯一市民として助けた家族だった。

 

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