ザ・ウォーキング・デッド in Japan 作:永遠の二番煎じ
黒と白のクラウンのパトカーで農園から離れた場所に森下を案内する。
「この峡谷なら人も発症者もでくわなそうだな。」
パトカーは県道をそれて整備されていない山道に入る。
「まさか、俺を始末するのか?」
「その逆だ、あんた元警察官だろ。それに今の世の中こそあんたの手腕が問われる。」
「おお、言うじゃないか。一年間でこんなに人はしっかりしてかわるもんなんだな~。」
和成の分析に少し感心する森下。
二人は車から降りて4丁のアサルトライフルと3丁の拳銃を持って歩く。
看板が見え、【この先神社】と書いてある。
「神様に奉納でもするのか?」
「まあ、近からず遠からずだ。」
神社の裏に森下を連れ、シャベルを持つ。
和成は地面を掘る。
「神社の中に入るんじゃないのか?」
「神社の中はたまに人が漁りに来る。中を見てみるか羅生門みたいだぞ。」
「いいよ、想像したくもない。」
すると土で茶色くなったゴルフバックが出てきた。
「なるほど・・・ここに武器を隠してるのか。」
「ああ。」
ゴルフバックの中には8個の手榴弾にリボルバーや89式小銃・M4カービンなど合計10丁の銃が入っていた。
「誰かと戦争でもするのか?」
「生田や斉藤には黙っててくれ。」
「質問の答えになってながまあいい。」
7丁の銃を新たにゴルフバックに収納して埋める。
「なんで俺にだけこの場所を教えたんだ。」
「元警察官に守秘義務も守る。それに彼女たちにはできるだけ武器を持たせたくない、心にゆとりがない。」
「こんな世に心にゆとりのいる奴なんているのか?」
かつてテレビ局の警備員をしていたとき○○県警が重役を麻薬取り締まりで逮捕した。
だが大手テレビ会社にも関わらずその情報は一切世界が終わるまでスクープされ漏れることはなかった。
「そうか、警官時代に資料で読んだテレビ局の警備員だったのか。」
「だからあんたを信頼している中田さんの次にな。」
「そりゃあ、ありがたい。」
会話していると声でゾンビがよってきた。
森下は左肘に装着したナイフを寄ってきたゾンビの目に突き刺す。
「さあ、用も済んだし農園に戻るぞ。」
森下はゾンビの服で汚れたナイフをふく。
一方生田と斉藤は農園で堀にハマっているゾンビを始末していた。
「加奈ちゃん、あなたは森下をここに置くことに賛成みたいね。」
「はい、かつて命を救われました・・・ゾンビの弱点も教えてくれました。」
堀の上から矢を放ちゾンビを殺す。
「まあ、男だから気にしてないしそれに元警察官だから役に立ちそうね。」
「そうですね・・・危機管理能力は四人の中で一番高いかもしれないですね。」
今堀に落とせば怪しまれないだろう。
だが元警察官が居る以上そのやり方も通用しない気がする、これは女の勘である。
「優香さん?」
「何?加奈ちゃん。」
「話聞いてました?うわの空って感じでしたけど・・・」
「ごめん、和成が心配で。」
パトカーで農園に戻る和成と森下。
「俺は今の農園を大きくしたいんだが間違っているだろうか?」
「いや、間違っちゃいねえ。そもそも衣食住がなければ今は成り立たない。」
「栽培する野菜の種類を増やし、ゆくゆくは家畜も育てたい。」
「夢を持つことはいいことだ。」
「そこでお願いがあるんだ、あんた部下がいたんだろ?」
「そうだが、まさか俺にリーダー丸投げか?」
「そういうことじゃない、役割を決めたい。」
「なるほどな、俺は軍人お前は生産者ってことか?」
「最初は優香と二人で一生農園で暮らすつもりだったが斉藤と再会したとき状況が変わった。それこそ弟がまだ生きているかもしれない・・・そう信じたい。」
「仲間を増やすのか?」
「そうしたいが他の2人は違うようだ、森下はどうなんだ?」
「まずは他の2人が仲良くしないとな。こんな世界だ、いつだって誰でも殺せるし裁くものもいない・・・」
農園が見えてきた。
外側では二人でゾンビを重ねて火葬している。
「お疲れ。」
と口々に出す。
和成は優香に近寄り、
「この後斉藤と調達に行くんだろ?」
「そうだけど。」
「農園の野菜の種類を増やすから野菜の種を見つけたら持って帰ってくれ。」
板を渡りそのまま和成と森下は農園へ。
「今はキュウリとトマトだけか。」
「二人で暮らすには十分だったが四人だからな。」
「じゃあ農園を、敷地を広げよう。」
「いい案じゃないか、そうしよう。前は二人で堀を作ったから大変だったがいいかもしれない。」
こうして和成と森下はいろいろ話し合った。
死体を燃やした後軽トラで生田と斉藤が町へ物資調達に行った。
「今回は野菜の種もらしいわ。」
「了解です。」
今回は田舎の方に行った。
スーパーはおろかコンビニすらない集落であった。
だが不自然に一軒の家にゾンビが群がっている。
「調べましょう。」
「いえ、あそこはパスよ。危険だわ。」
生田の言う事を聞かず、斉藤は車を降りてゾンビに向かって矢を放つ。
次々とゾンビの頭を射抜き、残り一体が近づいてくる。
鞘に手を伸ばしたが矢は使い切っていたようだ。
「しまった。」
パンと音がした。
ゾンビの額に風穴が空いて倒れた。
振り向くと生田は拳銃を手にしていた。
「まさか、久々に撃って一発で命中するとは奇跡ね。」
「ありがとうございます。」
銃声に引き寄せられ家の玄関から一体ずつ出てきた。
阿吽の呼吸で交互に縦列で歩くゾンビを一体ずつ殺した。
玄関を進むとスニーカーが脱げているというより丁寧に脱いだという印象だ。
「誰かいるんですかね。」
「ええ、物資をいただきましょう。」
二人は何に襲われてもいいようにナイフを構える。
「これじゃあまるで私たちが盗賊ですね。」
おそらく寝室とされるドア式の押入れには茶色い手形が無数にある。
二人は目で合図してドアを開けるとボロボロの汚れた上下ジャージの少女が隠れていた。
怯えていて私たちに恐怖していたようだ。
生田がナイフを振り下ろした・・・
斉藤は生田の腰にタックルして少女の殺害を止める。
「離して!」
「殺さないですか?」
生田は頷き、斉藤は生田の手を取り起こす。
「加奈は人を信じないんじゃないの?」
「優香さんこそ、町で倒れた私を助けてくれたじゃないですか・・・」
生田は拳銃を構える。
「あなたがそれを望むなら殺せばいい。」
斉藤は命乞いをしなかった・・・生田は引き金を引いた。
斉藤の背後にいたゾンビが倒れる。
「ありがとうございます・・・」
斉藤はてっきり殺されると思った。
「・・・それより女の子逃げたわよ。」
「追いかけましょう。」
二人で集落を探していると二階建の古民家の一階の屋根の上に居た。
どうやって屋根に登ったかは分からないが屋根上の少女に二人で説得を試みる。
「そこから降りてきなさい、さっきは刺そうとしてゴメンね、ゾンビだと思ったから。」
「私達は同性だから乱暴なことはしない。」
少女はしばらく怯えていて様子を見ている。
「武器地面に置くから信じて。」
生田と斉藤は拳銃と弓矢とナイフを地面に置いた。
騒ぎを聞いてさらにゾンビが寄ってくる。
少女は観念して屋根から降りる。
「さあ、早く軽トラに乗って。」
少女を助手席に乗せて生田は運転席に斉藤は荷台に乗った。
「どうして押し入れの中に?」
「両親が私の代わりに犠牲になってくれた・・・そしてあそこに逃げ込んだ、だから生きてる。」
「ゾンビ・・・奴らを倒したことは?」
「ううん、両親が守ってくれたからないかな。」
「盗賊は?」
「幸運にも遭遇しなかった。」
農園に帰る頃には暗くなっていた。
生田は和成と森下に説明した。
「心のケアは俺と斉藤で行う、和成と生田はいつも通り農園と調達を頼む。」
和成と生田は森下の指示に従う。