弓塚さつき(憑)の箱庭生活【完結】   作:ホワイダニット

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勢いのままに書きました。


はい、終了です。

「ra、GYAAAAAaaaaa‼」

 

アルゴールの灰翼とルイオスの輝く翼とが舞台に舞う。ルイオスはアルゴールの陰に隠れながら炎の弓を引く。しかし十六夜は蛇のように蛇行する炎の矢を気合一喝で弾き飛ばす。

 

ルイオスは炎の弓では無駄だと悟り、舌打ちして炎の弓を仕舞った。そして代わりにギフトカードから取り出したのは一振りの鎌。

 

縦横無尽に空を駆けるルイオスとアルゴールは挟み込む形で十六夜に接近する。

 

「押さえつけろ、アルゴール‼」

 

「RaAAaaa‼LaAAAA‼」

 

甲高い声を上げながら十六夜に両の腕を降り下ろすアルゴール。十六夜はそれを両手を組み合うようにして受け止める。

 

「ハッ、いいぜいいぜいいなオイ‼いい感じに上がってきたぞ!」

 

「RaAAaaaGYAAAAAaaaa‼」

 

十六夜とアルゴールの押し合いになるが、それも僅か一瞬の事でアルゴールは耐えきれずに押しきられて、その場にねじ伏せられる。

 

「GYAAAAAaaaa‼」

 

「ハハ、どうした!今のは本物の悲鳴みたいだぞ!」

 

十六夜がアルゴールの相手をしている間にルイオスは十六夜の背後にまわり襲いかかる。

 

「図に乗るな!」

 

「テメェがな!」

 

鎌を片手に疾駆するルイオスを下半身をひねった勢いで蹴る。ルイオスはそれをすんでのところを上に回避することで難を逃れる。ルイオスは一瞬でも回避が遅れていたら手痛い一撃を受けていたと冷汗を流す。

 

「チッ、外れたか。なんだ?偉そうにしてたわりには冷静だな。わざと隙をさらせばもっと慢心して突っ込んでくると思ったんだが」

 

「当然だね、アルゴールと組み合える奴の隙なんて信用できないからね」

 

思いの外冷静に判断するルイオスにむかって気絶したアルゴールを投げる十六夜。しかしルイオスはアルゴールを装飾品の状態に戻す事でそれを回避する。ルイオスは十六夜から二十メートル離れた場所に降り立つ。

 

「なんだ?もう種切れか?もっと楽しめると思ったんだが」

 

「本当は承ける必要の無いのを受けさせられた決闘だ。楽しませる為じゃないね」

 

「いや「・・・・・」分かったよ。だが負けるんじゃないぞ」

 

十六夜の裾を引っ張り中断させた人影=レンは十六夜と入れ替わるようにルイオスと対峙する。

 

****

 

 

十六夜とルイオスが対面で睨み合う形になり。そこへレンが十六夜の裾を掴む。十六夜とレンが視線を合わせると十六夜は黒ウサギ達の元へ戻る。

 

「どうしたのですか十六夜さん?それにレンさんがなぜ」

 

「いや、チビ猫が自分がやるって言うからな。まあ始める前に決めてた事なんだが。・・・・それで、孫姫は何をしてるんだ?」

 

さつきは何処から調達したのか簡易テーブルを設置していた。

 

「いや、レンは喋れないから実況放送でもしようかと」

 

「ほぉ、それで、本音はなんだ?」

 

「レンが戦うなんてそうそう無いから記録に残そうかと」

 

気づけばいつの間にかビデオカメラまで準備していた。

 

「面白そうだな。俺も混ぜろ」

 

十六夜はそう言ってさつきのとなりの椅子に腰かける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さあ、ルイオス・ペルセウス対レンの試合が開始されます。おっと?レン選手がいきなり突っ込んだ!ルイオス選手鎌を横に一閃、しかしレン選手は猫化でそれを回避!そのままルイオス選手の懐に入る。レン選手は人化しながら大きくジャンプ!ルイオスの顎に拳がヒット!ルイオス選手思わず後退!レン選手はまたもや前進、しかしルイオス選手空に退避。だがそれを予期していたかレン選手いつの間にかルイオス選手の後ろを取っている。レン選手ルイオス選手を掴むとそのまま地面に投げた‼ルイオス選手地面に叩きつけられる~。レン選手起き上がるルイオス選手の上に片足で着地。これにはルイオス選手涙目だ~‼」

 

「チビ猫の体重の軽さに救われたな。これが人並みの重量なら今ので背骨が砕けてるぜ」

 

「一旦ルイオス選手から離れるレン選手。ルイオス選手、鎌を杖の代わりにして何とか立ち上がった!レン選手立ち上がったルイオス選手に再接近!レン選手体を回しながらの連撃!これはレン選手の得意技、ロンドン・ロンド‼ルイオス選手再びダウン!ルイオス選手起き上がれない‼」

 

「今の連撃。一発が急所に当たったな」

 

「”ペルセウス“側のゲームマスターの敗北を確認しました。よってこのゲーム”ノーネーム“側の勝利とします!」

 

黒ウサギの声で”ペルセウス“戦は終わりを告げた。

 

 

****

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後。レティシアが”ノーネーム“に戻りメイドとなり。

 

招待された火龍誕生祭では魔王が現れ、さつきが雷の槍を投げてまわりを驚かせた。

 

アンダーウッドの収穫祭ではケルトの巨人の襲撃をさつきが場所が広いという理由で千の雷と燃える天空で殲滅し。サラの客将になっていたアルクェイドと再開して月の主権をアルクェイドに返し能力の制限がなくなったさつきが再開されたレティシアのギフトゲームで現れた魔獣を無双し、耀が謎解きをし、十六夜が止めをさして終わりを告げた。

 

再開された収穫祭ではさつきとアルクェイドはのんびりと過ごし最終日にさつきと蛟劉の格闘戦オンリーのエキシビションでアンダーウッドを沸かせた。

 

再び行われた火龍誕生祭では邪龍アジ・ダカーハが復活し、さつき、アルクェイド、レンにより自分達ごとアジ・ダカーハを隔離し地上への被害が最小に押さえるも重体に追い込まれる。さつき達の奮闘により増援が到着。多くの被害を受けながらアジ・ダカーハを討伐する。

 

十六夜達はそれぞれの目標のために”ノーネーム“から分かれ。さつき、アルクェイド、レンも新たにコミュニティを作るために”ノーネーム“を後にした。

 




これにて完結とさせていただきます。

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