チートでポケモンのトレーナーらしい   作:楯樰

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甦ったらしい

ニビシティ、ニビ科学博物館。

カブトプス、プテラ等の全身化石が置いてある此処に俺は来ていた。

……何故か研究所のよく頭を撫でてくるお姉さんに連れられて。

周りから見れば、お母さんと一緒に社会見学に来た子供にも見えなくも無い。

もしやそれを狙ってるんだろうか?

 

さて、今回の目的とはお月見山から発掘され、寄贈されるポケモンの化石をいくつか譲り受けるためだ。

 

俺の知っている化石ポケモンはカブト、オムナイト、プテラ、アノプス、リリーラ etc...といったように知っているのだが、どうにも化石から甦るポケモンが少ない理由がわからない。

ある可能性としては、さっき挙げたポケモンしか再生出来なかった、とかが理由として考えられる。

他には、どれも当時の生態系でかなり上位に位置するポケモンで、彼等しか絶滅する寸前には残ってなかった……とかが考えられるが、それは少し信憑性が足りない。

……是非ともいつか彼等と意思の疎通を図ってみたい、と思うのは俺だけじゃないはず。

 

というか、化石からポケモンを甦らせる技術って……そのうち人体蘇生とか出来るんじゃないだろうか。

…………駄目だな。コレは考えちゃいけないヤツだ。

木の実に与える肥料が何で出来てるだとか。

ポケモンが卵を一体何処から持ってくるのだろうとか。

そういったこの世界のタブーに分類されるレベル。

 

『知りたいか?』

『知りたいんですか、マスター』

 

いえ、ホントに結構。

特に卵云々の話なんかお前等女衆には聞きたくない。

 

俺が個体値厳選してたのって相当ヤバイ事だったって思い知らされたから。

データ上とは言えかつての相棒達にはひどい事してしまった。

……今生の“孵す者”とかいう能力は、厳選なんて七面倒くさい事はせずとも6Vになるらしい。

ちなみにステータスや個体値の測定等もあの例の本で出来る。これ、豆知識。

 

「トウカ君~終わったわよー」

 

……どうやらお姉さんの方は終わったようだ。

噛り付くように見ていた展示ケースから離れて、彼女の待つ入り口の方へ向かう。

 

帰ろう研究所へ。

 

 

 

「……トウカ君、手繋ぐ?」

「嫌です」

 

……この女研究員。早くなんとかしないと。

 

-------------------------

 

ションボリしている研究員(女)を無視しながら、彼女のピジョンに乗って研究所に帰る。

 

……なぁ、ピジョン、お前のご主人何とかした方が良いぞ?

 

『……相済まぬ。後で進言して置く』

 

なんともまぁ古風なピジョンだ事で。

でも彼の言葉は彼女には通じない……結果、無理と。

 

 

そうこうしている内に研究所に着き、化石を持った女研究員とボールに入ったピジョンは屋内へ入っていた。

俺はというと、ピカチュウが『ちょっと見せたい物がある』といったので、森の中へ入る。

 

「……で、どうしたのさピカチュウ」

『いいから着いてきてくれ』

 

聞いても教えてくれず。

ボールから出したピカチュウはそのまま森の中を進んでいく。

 

しばらく歩いていると少し開けた場所に出た。

何処か焦げていたりするのを見ると、どうやら此処で修行しているらしい。

 

『よし着いた。さっそく本題なのだが……ご主人アレどうする?』

 

見えるのは二つの黒。

地面から盛り上がってみえるそれはどうみても、

 

「人じゃん」

『前話したロケット団とか言う奴だ。一応生きている。……警察に突き出すか、それともこのまま放置するか』

 

いやいや。このまま放置は拙い。

ピカチュウは一応生きてると言ったけど……ホントに一応(・・)だけみたいだし。

 

「えっと……とりあえず掘り出して、縛って、警察に通報」

『……』

 

ピカチュウが横でめんどくさそうな顔してる。

なら初めからやるなと思うのだが。

 

本来なら此処で叩き起こして話聞いたりするんだろうけど、生憎とそんな度胸もないもんで。

 

この後警察の方が来て無事引き渡しましたとさ。

 

-------------------------

 

「こんな所にまでロケット団が来ていたとは……」

「恐いわね…」

 

こんな話がしばしば聞こえるここ数日。

俺は警察の方から褒賞金として20万円ほど貰った。

単純計算で一人頭十万円。

 

モンスターボール買えるぜ、ヒャッホイ!

……となっていたんだけど、お爺ちゃんにとられた。

 

いや、正確には個人でこんなに持っていたら危険と言う話で預ける事になった。

理解できるけど納得できない。

でも仕方が無い。

多すぎるお金は危険を呼ぶ。

「必要になったらいいなさい」との事だったんで、一応今手元には一万円ある。

勿論それはモンスターボールを買うため。

一万円でも五個。

まぁトレーナーになれば五十個は買える計算なんだけども、ポケモンとの出会いは一期一会……とまでも言わないがそれに近い。余分に持っていても損は無い。

 

 

さて、長々と長考していたが今日はグレン島に向かう日。

 

グレンタウン……確か金銀時代になると活火山の噴火の影響で街が無くなっていた、という個人的に悲しい思い出があるんだけども、あそこには化石の研究を主にした遺伝子研究所がある。

どうやら化石の復元に成功したようで、一度来てくれないか、とお爺ちゃんのもとに電話がかかってきたそうな。

電話を掛けてきたのはカツラ。

ジムリーダー兼研究者という忙しそうな御人らしい。

……で、俺はそれについて行くと。

まぁ、歴史が一つ進む瞬間なわけだし、見ておいて損は無いと言う事で同行させてもらえる事になった。

 

俺はお爺ちゃんの声を聞いて、船の方へ走って行った。

 

 

船に揺られる事二十分。

予想外に揺れた船にダウンしていたが、それもようやく収まり。

改めてお爺ちゃんに手をつながれやってきたのは巨大な装置のある部屋。

そこで禿g……いやスキンヘッドのおじちゃんが笑って待っていた。

 

「うおおーい! オーキドー! 完成したぞー!」

「うるさい! 電話の時もじゃったが、叫ぶな!」

 

なんともまぁ元気なおっさんだことで。

 

年齢的には四十台後半と言った所か。

スキンヘッドに黒い色付きサングラス。

 

第一印象どうみても堅気の人じゃないこの方がグレンタウンのジムリーダー、カツラさんだ。

 

カツラして無いのにカツラとは之如何に。

もしやあの禿げ上がった頭こそがカツラだったり……はしないと思うけど。

 

「……うん? そっちの坊主は誰だオーキド」

「おぉ、コイツはだな……自己紹介出来るか?」

 

長々と二人が話しこんでいたが、どうやら俺に話しが回ってきたようだ。

 

「うん。……初めましてカツラさん。オーキド博士の孫のトウカです」

「……オーキド、ナナミちゃんとグリーンのふたりではなかったか」

「もう一人の方のだよ。これでも大学入学を終えている」

「ほぅ……ということはコレが噂のオーキド博士の秘蔵っ子。初めましてトウカ君、このジジイの悪友のカツラだ」

 

よろしくお願いします、と握手する。

中々に眼光が鋭い。

貴様、テンション高くて熱い人間装っているように見えて、実はクールでナイスガイだな?

……と、内心勝手な妄想を膨らませたり。

 

『阿呆だな、ご主人』

 

うるさいピカチュウ。

阿呆で何が悪い。

伊達や酔狂でやる分には阿呆でいいんだし。

寧ろこれくらいなほうが人生楽しく生きられるのさぁ~。

 

『……なんか気持ち悪いぞ』

 

うん、自分でも思った。

 

 

さてそんな事よりもだ。

「それで、何処ですか? 復元されたポケモンって言うのは」

「――あぁ、隣の部屋だ。生態調査に掛けている。奴め、中々に凶暴でな」

「……ほう」

 

凶暴……なんだろう? 何復元したんだ?

プテラか? カブトプス?

この地方で見つかるといったらその辺だと思うんだけど。

 

「見せて貰ってもいいですか?」

「うぅん……大丈夫か?」

「大丈夫だ。……仮にも儂の孫じゃぞ?」

「……そうだったな。じゃ、こっちだ」

 

オーキド博士からもOKがでて、着いて行く事に。

なんでアレでOKなのかは分からないが、まぁ二人にしか分からない何かがあるんだろう。

気にしないで置く事にする。

 

 

そしてお爺ちゃんと俺はツルリと反射で光る頭に案内され、それを見た。

 

アーマルドの二本腕に、オムスターの殻と触手とその他見覚えのある部分と見覚えのない部分で構成された、奇妙で巨大なポケモンを。

そして何処ぞのラスボス戦みたいに巨大なポケモンに立ち向かっていく研究員とポケモン達を。

 

「……何だコレ」

「わからん…」

俺が呟いたのはなんら悪くないと思う。

 




いつもより長い。
出来は……微妙?

……感想で結構身に染みる御言葉を頂いた。
これも糧にしてやっていこうと思う。

息抜き&拙作タグ追加した方がいいんだろうか。

以上、作者でした。

誤字修正。
恥ずかしい所で誤字。
泣きたい。
報告有り難うございました。

修正。
グリーンのお姉さん、ナナミちゃんがいませんでした。
……ナナミェ……。
報告ありがとうございます。
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