チートでポケモンのトレーナーらしい   作:楯樰

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変わったらしい

拠点にエスパーが一人増えてから五日。

何故かまだ居る「トウカ君どうしよう。帰れない」とやけに嬉しそうに言ってきたナツメちゃんに苦笑いして三日目。

もしくは、ポケセンでお金を引き落としてミナモでナツメちゃんの服を買い行って二日目。

 

その昼自室にて一つの変化があった。

 

「デンデン、デンデン、デンデン、デンーデー♪」

『何やってんだご主人』

「うん? 進化BGM」

『ご主人が偶に……じゃないか。私はご主人が分からない』

失礼な。

進化の時のBGMを知らないと申すかこのピカチュウは。

いや、ちょっと黙っとこう。

驚かしたらダメだった。

 

発光する身体。

しばらく黙って見ていると目の前の青いフォルムは姿を変え、宙に浮く二本腕の持ち主となった。

 

『おとーさん! しんかした!』

 

〈おめでとー!〉

〈おめでとう〉

 

じぃ、と見つめていたミュウの二匹がそれぞれ祝福。

 

「おめでとう、ダンバル。……いや、もうメタングか。あと25レベル上がったら最終形態だな。頑張れ!」

『うん!』

一ツ目は二ツ目に。

身体が出来て腕が二本に。

角が生え、まだ口は無いが表情が出来た。

そして今までとは違う身体に慣れるため、舌足らずな現メタングは腕を振り回して遊んでいる。口が無いのに舌足らずとはコレ如何にだが。

 

――ダンバルはレベル20を向かえメタングへと進化したのだ。

 

一応、進化するという状況はキュウコン、ウインディの時に見てるのだが今回とは若干違った。

炎の石を与えたら、毛が生え尻尾が生えと、目に見えて進化していく感じであった。

 

まぁどちらも共通して言えるのはデ○モンのような進化では無かった事か。

……あくまでポケモンだった。

 

キャイキャイと遊ぶメタングの姿を見て、少し寂寥を覚えた。

いずれ子供も大人になっていくのか。

 

「……あぁ、感慨深い」

 

 

『さて、馬鹿なご主人は放っておいて。メタング、修行再開と行こうか』

『うん。ねーさんおねがい!』

 

スルー。

――……お父さん悲しいッ!

 

-------------------------

 

メタングの一件から数時間後。

一つの目的を果たすため、手持ちのポケモンをナツメちゃんに見せた。

勿論ミュウやメタング等々と見た事の無いポケモンに驚かれたが、それよりも。

 

「へぇ……トウカ君、ラルトスちゃんのことお菓子で釣って捕まえたんだ」

〈うん! でもポロック美味しいんだよ!〉

「へーそうなのー」

「……」

 

拝啓お爺様。

辛いです。

ナツメちゃんの冷めた視線ががが……。

 

「まさかそんな風にして捕まえてるとは思わなかった」

「いや、別に疚しい気持ちがあったわけじゃ「やましい気持ちってなぁに?」……ごめんなさいホント勘弁して下さい」

 

ラルトスを抱き上げ、頭を撫でながらナツメちゃんが言う。

元々ラルトスはナツメちゃんに、と思って捕まえたのだ。

まさかテレポートでやってくるとは思わなかったし、いきなり来て、それからの五日間も忙しくて渡せなかった。

ただ、いまこうしてラルトスを渡したが少々不安が。

ラルトスの系統はトレーナーには危害を加えないと図鑑には書いてあったが、あの異常な力は人の命を簡単に刈り取れるものだ。

今、前世の知識を信じるしかないのが痛い所だ。

 

「はぁ……あの研究員の人たちの事言えないね。トウカ君ってば」

「……あい」

 

で、今の現状はナツメちゃんに懐いているラルトスと、新しくラルトスの親に移ったナツメちゃん。

前者はいつもの様に元気そうにしているが、後者は俺に呆れてる。

 

そして俺はというと正座で反省なう、だ。

 

原因はラルトスを捕まえた時の事をナツメちゃんが聞いたせいだけども。

いや、うん。自分でも捕まえてからアレは無いな、と思ったけどさ。

 

「……ナツメちゃんのためと思って頑張ったのに。……六時間くらい」

「六時間!? いやでもいけない事は……」

「多分それくらい歩きっぱなしで……なぁ、ピカチュウ?」

『いや、七時間くらいな気もしたが……』

 

……マジか。そんなに探してたっけか。

 

「ううん。……ピカチュウ曰く七時間くらい探してた」

「七時間も!? えっと、うん。頑張ったんだ……」

「頑張った結果がコレだよぉ!!」

 

思わず叫んだ。

足痛いもん。

もう正座勘弁して。

 

「わぁっ?! ごめんトウカ君! 正座止めていいから!」

「うぅ……」

 

足痺れたぁ……。

 

「ごめんね。私のためにラルトスを捕まえるの頑張ってくれたなんて知らなかったから……」

「うん、頑張った俺」

 

だって燃え尽きるまで頑張ったんだもの。

真面目にこいつ出てこなかったら再起不能になってた。

リアル瀕死状態だった。

 

「えっと……よしよし」

「うん?」

 

頭を撫でられたと思ったらナツメちゃんだった。

なんだろう……こう、ポってしそう。

 

……はっ!?

もしやコレが噂に聞く、撫でポ…!

 

「……なんだか嫌な感じ。トウカ君、変な事考えてる?」

「いや、全然?」

 

咄嗟の事だったけれどポーカーフェイスは出来ている。

危ない。

でも手が止まる。

くぅ……気持ち良かったのに。

 

「……ま、いいか。えっと、トウカ君」

「うん?」

呼ばれて見上げると、ちょっと前かがみになっているナツメちゃん。

「――ありがとね!」

「……うん」

うわぁ……。

笑顔が眩しいよナツメちゃん。

 

 

「トウカ君。こっち来たの初めてなのに……どうやってラルトスちゃんの住んでる所わかったの?」

「……聞かんといて下さい」

 

冷や汗が気持ち悪かった。




一番のチートが離脱。
今後はナツメちゃんの元で猛威を振るいます。

そしてメタグロスへ(ドラクエⅢ風に。
ピカチュウ先生の高速レベリング。
二、三日もあれば20レベなんぞすぐに到達。
そこからが厳しいようですが。

なんだかヤンデレルートのIFが見たいという方が何人かちらほら。
至極単純な理由でルート入っちゃうんですけども。
頑張って書いてみます。
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