チートでポケモンのトレーナーらしい   作:楯樰

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めでたいらしい

カノコタウン。始まりの町の一つ。

BWの主人公たちが住む小さな町だ。

 

そこにある、まだ真新しさが目立つポケモン研究所。

まだまだ白衣が着こなせておらず、少々ぎこちなさがある博士の下に来ていた。

 

「へーなるほどね……。そう、ショウロちゃんなら家族と一緒にサザナミタウンに二泊三日で遊びに行くとか言ってたわねー」

「はぁ、なるほど。……ならやっぱり居なかったのか」

「そうね、私が預かれればいいんだけど……」

「いえ、それには及びません。やはり、直接渡した方が良いモノですし」

「よねぇー……」

 

ハーイ! と元気よく出迎えてくれた彼女はアララギ博士。

歳若く、この職に腰を据えて研究を始めた彼女は現在22歳。

大学へ入学、卒業後すぐに個人研究所を立ち上げた彼女はポケモン博士の中でもかなり若い。

いつもお世話になっているアカシックレコード(笑)によると、ゲームでは最年少に位置するらしい。

 

「マコモ……あ、私と同級生でショウロちゃんの姉なのだけどね? ……で、そのマコモに一つ連絡入れておくわ」

「ありがとうございます」

 

……残念ながら、自分というイレギュラーが出てきてしまったせいで、その肩書は無くなってしまったけど。

 

まあ、学会あたりから評価されて博士を名乗れるようになっている以上、原作知識を引用して大学に研究室を持っている俺と比べては少々失礼だ。

自分と比べて遥かに才能や頭の良さ、知識への造詣が深いのは事実である。

 

『あまり謙遜が過ぎても、駄目だぞ。子どもだと舐められないように、実力を知らしめるため他の数倍の努力をしているじゃないか』

とは言ってもですね? かなりズルしている罪の意識はあるんですよね、これが。

 

だって、主人公たちが図鑑を完成させることを頼まれて、完成させて。

後に主人公である彼らが図鑑の完成に手を貸したということで、誰かの書いた著書に乗るのは間違いないのだし。

 

まぁ、分布だとか姿だとかっていう「みつけたポケモン」で表示できる情報を図鑑に登録するのはポケモン博士なのだけどさ。

説明文は各地の伝承や逸話、資料から自動収集、登録されるんだけど。

これも元を辿れば誰かが図鑑のデータベースに登録したからできるわけで。

 

……色々と申し訳がないなーと、ズルしてるから思うわけですよ。

 

『それは、微妙に違うんじゃないか? いつか誰かがやることであるし、それまでは誰もそのことを知らない。私は別に良いと思うがな。ご主人が自分の成果としても』

 

ポケモンとしてはそういう考え方も出来るか。

でも人間社会では色々と不都合が出てくるものなんだな、これが。

『そういうものか……』

ピカチュウが歯切れが悪そうに納得するのを感じながらアララギ博士が電話を終えるのを待った。

 

研究所の窓から主人公らしき男女の二人と、ベルとチェレンが遊んでいるのが見えた。………ブラックなのかホワイトなのかよくわからんなぁ。

 

罪悪感を感じつつも帰って来て一日たった、今から四日後に訪ねる約束を取り付け、研究所を退散する。

 

「お忙しい中お邪魔しました」

「いえ、良い息抜きになったわ。いつでも訪ねてきてね。……色々と苦労話で盛り上がろうじゃないの」

「ええ、まぁ、次の時にでも」

 

やっぱり女性と言うことで、自分と同じく風当たりが強かったのだろうなと同情。

一礼してからウインディに飛び乗る。

 

『次は何処に行く、主』

 

ウインディに言われ思案して、取り敢えず橋を渡って対岸に行くことだけ決めた。

 

-------------------------

 

ウインディに乗ったまま、チャンピオンロードまでやってきた。

普段ポンコツなところにしか目につかないが、こと走る事においては流石である。

毎日ナナミさん直伝の毛づくろいをしてるからモフモフだし。

 

『っさあ、主! 着いたろ! なあ、もう着いたろ! 休ませて……っ!』

 

……体力ないのが玉に瑕か。速さはぴか一なんだけどなぁ……。いや、それにしても今日は息が切れるのが早すぎだ。

 

『417km/hの壁を越えようと……はぁ、はぁ』

このお馬鹿。でも頑張ってくれたしご褒美やるか。

 

「ありがとなウインディ。今日の夕食はマシマシで頼んでやろう」

『いや、少なくていい。ぎぼぢわるい』

 

盛大にむせて辛そうである……ほんと馬鹿。

 

『いや、メタグロスと私とで電磁砲すれば速くて負担少なかったと思うんだがな』

〈もう一人でも障壁も張れるよ〉

いや、それは怖いと言うかあまりやりたくなかったというか。

 

『ええー』

〈ええー〉

ぐぬぬ……。

 

「よーし、気を取り直してモノズ捕まえに行こう!」

 

『ええー』

〈ええー〉

二体とも悪乗りしやがって。……まったく。

 

 

 

ビリビリと痺れて動かなくなった体に向けてモンスターボールを当てる。

三回揺れてもボールから出てくることなく、そのポケモンは捕まった。

「モノズ、ゲットだぜ!」

祝、初のドラゴンタイプ!

 

『拉致にしか見えませんよ』

……キュウコンが人の気にしていることを言っちゃってくれるが、これもまたポケモントレーナーの業なんだ。分かってほしい。

 




今日中に次を書けそうにないですが、一応更新。
次が何時になるかを考えると恐怖しかないね()
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