グリモア-転生したのは魔法使い-   作:遊音

8 / 10
三行で分かる前回のあらすじ
一馬の黒歴史
一馬の土下座
不吉な夢

よし、分からん


一馬の能力と不思議な夢

一馬「うっ!」

ゆ、夢...?それにしては登場人物がやけに現実的だった。

となると、もしかするとあの緑髪の女性が守谷さんである可能性がある。

何らかの説明失敗で激突し、勢い余ってやられてしまうとは到底思えない様な状況だった。

他にも何らかの力が働いているようなそんな感じだった。

転校2日目で御陀仏になるには早すぎる。

正夢でないことを祈るしかない。

-教室-

智花「おはようございます!一馬さん!...何か思い詰めた顔していますがどうかしたんですか?」

一馬「あ、南さん、おはよう。大丈夫、別に何処が悪い訳じゃないから。」

智花「そうですか?それならいいんですが...」

あれはあくまでも夢、現実とは異なるものだ。

今気にした所で彼女を心配させる一方だろう。

一馬「あ、そう言えばコロシアムの場所を知りたいんだけど?」

智花「コロシアムですか?はたまたどうして?」

一馬「実は昨日守谷さんという人から挑戦状らしきものが...」

智花「月詠ちゃんですか...相変わらず負けず嫌いですね。」

一馬「知っているの?」

智花「はい、精鋭部隊に所属している子ですね。」

精鋭部隊!?何でそんな人が挑戦状を!?

いや、そんな人は失礼かな。

智花「いい子なんですけど少し負けず嫌いでして...恐らく一馬さんの体質を耳にして対抗心を燃やしただけなんだと思います。突っ走ると他の事が少しお留守になってしまうのがたまに傷ですが。」

とんでもないことに巻き込まれつつあることに今更気づいてしまった。

これはどうにかしてでも争いを避けなければならない。

女生徒「ねぇ、さっき南さんと話して体質云々って本当なの!?あの報道部の記事が!?」

一馬「う、まぁ、間違いではないです。」

男生徒「おいおい、とんでもない新人じゃないか!」

女生徒「転校生でトンデモ体質、これは事件ね!」

どうしてそうなるんだろう。

智花「一馬さんの周りにあっという間に人だかりが!凄い包囲網です!」

感心してないで助けてくれると嬉しい。

ガラッ

?「どいた、どいたー!」

威勢の良さそうな声が人々をかき分けていく。

一馬「ッ!?」

そこには夢で僕の腕を吹き飛ばした人物がいた。

?「アンタが転校生ね!今日は絶対負けないからね!」

焦ると駄目だ、夢は夢。現実は現実だ。

一馬「えっと、守谷さん?僕は戦うつもりはなくて...」

月詠「何よそれ!今怖じ気づいた訳!?」

一馬「そもそも僕戦い方も何も知らなくてですね...」

月詠「そんな事は百も承知よ!ツクが直々に教えてあげるんだから!」

一馬「えぇっ!?」

何やら一波乱起きそうだ。

-コロシアム-

月詠「さぁ、変身しなさい。」

一馬『何をですか?』

月詠「そっちの返信じゃないわよ!馬鹿!」

智花「私達は戦う際に変身することで戦う事が出来るんですよ。」

夏海「デバイスを持っていれば出来る筈だから。」

怜「イメージを固めるんだ。」

........こういう事なのかな。

月詠「何よ、出来るじゃない。見た目はアレだけど。」

自分の姿は鎧に兜を被り剣と盾を装備した、戦士の様な出で立ちだった。

しかし不思議な事に全く重くない。多少重量感はあるものの、イメージに似つかわしくない軽さだった。

正直守れるか怪しく思えてきてしまった。

月詠「それじゃあ、いい?魔法っていうのはね、命令式を組んで放つものなの。それと魔力、精神によって威力に差が出るわ。高い魔力を使用しても集中できなかったり、乱した場合は弱い魔法になってしまうの。これらが主な例ね。それじゃ火、水、雷、氷の命令式を教えるわよ。」

一通り覚えた。後は実践あるのみだ。

まずは火の魔法から...

一馬「てやっ!」

ライター程度の火が点いた。

あれ?集中力が足りていない?それとも魔力量の問題?

夏海「どうしたのかな?随分ちゃちぃ火が出たけど。」

智花「火の魔法と相性が悪いんですかね?」

怜「それにしては弱すぎないか?」

月詠「アンタ真面目にやりなさいよ。」

僕は至って真面目だ。

月詠「そうまでして、ツクに情けを掛けるつもり?」

一馬「け、決してそんな...」

しかし、どの魔法を使っても弱いものしか使えない。

僕が悪いのか、魔法が悪いのか。

夏海「ぷぷぷ...これはある意味いいネタになりそうね。」

智花「な、夏海ちゃん、笑ってはいけませんよ。一馬さんは真面目にやっているんですから。」

怜「そうだぞ。悪い、気にしないでくれ、一馬。」

月詠「なら、窮地に追い込めば本当の力を出せる訳ね!」

そういうと、彼女から風の刃が飛んできた。

一馬「うわっ!?」

それを今の自分にはよけることしか出来ない。

月詠「何よ!何時まで勿体ぶっているつもり!ちゃんと反撃しなさいよ!」

一馬「ち、違...そんな事...」

いけない、守谷さんがどんどん熱くなっている。

しかし、反撃といっても魔法は役に立たないし、近接格闘に持ち込めれば勝ち目はあるだろうが女性相手にそれは気が引ける。ならば狙うべきはただ一つ。

彼女の魔力切れを待つ。

月詠「何よ!何よ!何よ!本当に手も足も出ないの!?」

しかし、彼女は攻撃の手を緩めない。

月詠「っ...いい加減当たりなさいよ!」

だが少しずつだが攻撃が単調かつ遅くなってきた。 

月詠「はぁ...はぁ...アンタ性格悪いわね...魔力切れがないからって...」

遂に魔力切れを起こした。

月詠「くっ...どうして一撃も当たらないのよ!」

途中に何発が貰っていたが悶絶するほどの痛みではなかった。

一馬「僕はどうやら魔法が使えないみたい、魔力が凄くてもこれじゃ意味ないかな...」

智花「魔法自体が使えない!?」

夏海「それじゃあ一馬って...」

怜「ただの魔力が凄い人だな。」

月詠「何よそれ、そんなのアリなの?ツクは魔法も使えない奴に負けたの!?」

まぁ、そうなるだろう。

彼女の気持ちは分からない事はないが、事実に変わりはない。

一馬「でも、僕はこれで魔法使いなの?」

智花「一応一般人には火すら出せませんから...」

怜「大丈夫か、守谷。」

月詠「ッ、大丈夫よ。」

夏海「魔力切れを起こすとマトモに立つ事も難しいのに、無理しないの。」

月詠「大丈夫だっつてんでしょ!」

その瞬間彼女からこれまでの刃とは桁違いの大きさの風の刃が放たれた。

一馬「!?危なっ...うぐっ...!」

間一髪避けたが腕に掠めただけなのに、激痛が走り、衝撃に吹き飛ばされた。

智花「一馬さん!」

怜「守谷!無理をするな!」

夏海「あたし、救援を呼んでくる!」

頭を強く打った性か意識がはっきりしない。

最後に覚えていたのは倒れ伏した守谷さんだった。

 

目が覚めると森の中に居た。

誰かが戦っている。しかし、物音一つしない。

覚めているのは視覚だけなのだろうか。

あれは守谷さんと僕?

不気味な姿をした小さい生物を倒していた。

あれが魔物と呼ばれるものだろうか。

そして、何かに反応したのか二人は一定の方角を見ていた。

その方角からは光みたいなものが差していた。

二人は焦った様な表情でその方角へ向かった。

その光の根元で、一際大きい魔物が暴れていた。

そこから少し離れた場所の木の影に智花、夏海、怜の3人が隠れていた。

しかし、3人全員傷を負っていた。

その3人に気づかないまま守谷さんと僕が駆けつけた。

魔物が暴れ、3人が隠れていた木を破壊してしまった。

智花が逃げ遅れ下敷きになってしまった。

魔物は彼女を標的に付け、近づき始めた。

その事に気づいた守谷さんが必死に攻撃して注意を引こうとしているがそれを気にした様子もなく、魔物は智花をめがけて進んでいく。

此処で僕の意識は消えた。

 

To be continued...




主人公補正って、素晴らしい。
魔物との戦闘もそう遠くない?

8話『不吉な予感』
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。