グリモア-転生したのは魔法使い-   作:遊音

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夢オチって万能だよね。


不吉な予感

一馬「はっ!?」

智花「はぅっ!?」

また夢か...

そんな事より左手に違和感を感じる。

一馬「...」

智花「...」

何で南さんが僕の手を握っているんだろう?

一馬「えっと、ごめん。心配させたみたいで。」

智花「はっ!いえいえ、一馬さんがうなされて苦しそうだったのでつい...」

一馬「ありがとう...お陰様で落ち着いたよ。」

智花「す、すみません、何時まで握っているんだって話ですよね...」

実は名残惜しかったなんて口が裂けても言えない。

智花「そういえば体調の方はどうですか?どうやら脳震盪だったみたいで。」

腕を見ると包帯がされていた。

どうやら切り傷程度ですんだみたいだ。

一馬「特に問題はないよ。南さん達は?」

智花「私達は無傷でした。ありがとうございます。心配して下さって。」

一馬「良かった、守谷さんは?」

月詠「呼んだ?嫌だわ隣でイチャイチャされるって。」

どうやら無事みたいだ。

月詠「心配してくれた事に感謝はするわ。これくらい平気よ。」

智花「でも無理してはいけませんよ。...それでは私は二人が目が覚めた事を報告してきますね。」

南さんは退室していった。

月詠「...悪かったわね、急に。」

一馬「気にしなくていいよ、僕も自分勝手に考えていた事は申し訳ないと思っているから...」

月詠「...最後にアンタ、ツクに何かしたの?」

一馬「え?」

月詠「アンタを巻き込んだ一撃よ、アレは完全におかしいわ。だってツクは魔力が底をついていたと言うのに最大出力以上の攻撃が出たんだもの。」

火事場の馬鹿力ではなかったんだ。

一馬「僕は何も...」

月詠「でもアンタもよく避けたわね、普通なら直撃していてもおかしくなかったのに。」

あの夢での事がどうしても頭から離れなかった。

それがあったから反応出来たのかもしれない。

一馬「たまたまだと思うよ。」

月詠「ふーん、中々見所あるじゃない。」

どうしよう、目が付けられたりしないだろうか。

月詠「魔法が上手く制御出来ないなら一度精鋭部隊に来たら?」

不味い僕は此処で死ぬんだ。

一馬「精鋭部隊?でも僕みたいなのが入っていいものなの?」

月詠「そうじゃなくて、練習所があるの、そこで練習したらどうって話。運が良ければ腕利きの人に見てもらえるかもしれないわよ。」

確かに制御出来たら僕も強くなるかもしれない。

一馬「ありがとう、考えておくよ。」

浅梨「守谷さん大丈夫ですか?倒れたと聞いて来たんですけど。」

月詠「平気よ、軍司たるものこの程度屁でもないわ。」

浅梨「それなら良かったです。あ、貴方はあの時の転校生さん。昨日振りです。」

一馬「我妻さん、よく迷わなかったね。」

浅梨「大丈夫です!たまたま気づいたら此処に居たんです!」

月詠「やっぱり...」

一馬「(苦笑)」

浅梨「えっとですね、後教官が今日は無理して来る必要はないとの事です。」

月詠「何よ、ツクは行くんだからね!」

浅梨「無理はしないで下さいね?私先に行ってます。」

一馬(絶対迷うだろうなぁ)

月詠「ん。了解。」

それにしても...

一馬「敢えて聞くけどずっと体起こさないまま話してたけど本当に大丈夫なの?」

月詠「...大丈夫よ。」

一馬「魔力切れを起こすと十分で立つ事が出来ないって聞いたけど?」

月詠「だ、大丈夫よ!ほら!」

一馬「あっ。」

月詠「え、きゃあっ!」

そのままへたりこんだ。

そして僕はと言うと反射的に彼女の手を握る形になってしまった。

一馬「大丈夫?」

月詠「ッー!(@Δ@///;)」

一馬「うぇっ!?あっごめん!」

パシャ

え。

夏海「(^ω^)」

一馬「(·ω·;)」

月詠「(×Δ×///;)」

夏海「スクープゲットだぜ!」ピッピカチュウ

一馬「ヴェァァァァアアアア!?(ο言о´;*)」

怜「だ、大丈夫だ、他に誰も見てない。」

智花「ご、ごゆっくり...」

月詠「ち、違...これは違うのよ!」

夏海「いいネタありがとね。」

一馬「き、岸田さん。勘弁してくれませんか?」

夏海「嫌。」

一馬「お願いします。」

夏海「んー、嫌。」

怜「な、夏海。許してやってもいいんじゃないか?」

夏海「あたし、怒ってないし。寧ろ喜んでるわ。」

智花「一馬さんと、月詠ちゃんが可哀想ですよ。」

夏海「ならば無理矢理止める事ね。」

何て無茶を言うんだ。

月詠「くっ...今すぐにでもっ..!」

夏海「いや、座ってるまま言われても説得力無いんだけど。」

怜「仕方ない、私が相手しようじゃないか。」

智花「二人の為、私も全力を尽くします!」

夏海「ちょ、え、嘘でしょぉー!」

3人は校内を駆けて行った。

一馬「とりあえず先回りしとこうかな。」

彼女は十中八九報道部室に向かう。おそらく遊佐さんも其処に居るだろう。

今は追いかけられているから真っ直ぐは向かえない筈。

月詠「ちょっと、ツクを一人にするつもり!?」

一馬「すぐ戻るから!」

月詠「あ...」

-報道部室-

鳴子「いや、夏海はまだ来てないよ。さっき南君達と追いかけっこしていたのが見えたね。」

一馬「そうですか、ありがとうございます。」

鳴子「いやいや、此方も夏海が迷惑掛けているようで悪いね。」

一馬「それじゃあ僕は此処で...」

鳴子「そう言えば夏海はどんな爆弾を抱えているんだい?」

一馬「...秘密です。」

鳴子「そんな事言われると気になるじゃないか。状況から察するに南君か神凪君を事故で押し倒したのかな?」

一馬「秘密です。」

鳴子「成る程、どうやら別の子に手を出したみたいだね。相手は察するに守谷君かな?」

この人はエスパーに違いない、きっとそうだそうでなければ僕がこんなに冷や汗をかくはずがない。

鳴子「図星みたいだね、やるねぇ。」

一馬「」

鳴子「大丈夫、別にネタに挙げたりしないさ、僕はね。今丁度他の出来事に興味が引かれてしまったんだ。」

一馬「た、助かります...」

鳴子「恐らく夏海は此処には来ないよ、南君、神凪君を振り切ったら自分の部屋に逃げるだろうね。他に記事を纏められる所と言ったらそこしかないからね。」

つまり僕の行動は読まれてたと言う訳か。

一馬「ありがとうございます!」

ガラッ

夏海「何とか振り切ったわ...あ( ̄▽ ̄;)」

一馬「さっき振りだね、岸田さん。」

夏海「...さようなら!」

一馬「逃がさない!」

夏海「何であんた先回りしてんのよ!」

一馬「行く所はそこしかないと思ってたからね!そして次は自分の部屋に逃げるつもりかな?」

夏海「ギクゥッ!」

一馬「図星みたいだね。」

夏海「でもあたしのマイルームまで戻れば純粋なあんたは追って来れない筈!詰めが甘かったわね!」

一馬「それでは1手遅いよ!」

智花『分かりました!近くに居るので先回りです!』

怜『よくやった、一馬。』

夏海「ひ、卑怯よ!こっそり電話繋いでいたのね!」

一馬「さぁどうする?観念してデータを削除するかい?」

夏海「いや、一つだけ策はあるわ!」

急に岸田さんがUターンをした。

夏海「あんたを避けて報道部室に戻る!ついでに気絶して貰うわ!」

一馬「しまっ...うわっ!?」

体勢を建て直せない

?「きゃあっ!?」

しかも誰かに激突してしまった。

一馬「ゴフゥッ!?」

止めの床に頭を強打。

再び意識は闇に落ちた。

?「あいたた...はっ!君!大丈...」

 

夏海「ただいま戻りました!」

鳴子「お帰り、彼を振り切ったのかい?」

夏海「勿論ですとも!」

鳴子「そうか、所でキャメラはどうしたのかな?」

夏海「え、あ!ない!嘘!?」

鳴子「やれやれ...」

 

一馬「ん...しまった!岸田さんを止めなきゃ!っぅ...」

月詠「無理しないの、行ってまた怪我して戻って来るなんて馬鹿じゃないの?」

仰る通りです。

一馬「確か僕は誰かにぶつかって...」

月詠「あー、恐らくその子ならアンタを此処に連れて来た人ね。」

一馬「それは申し訳ないことしたなぁ...」

月詠(あの人ヤバい人だったけど知らぬが仏と言うし黙っておこう。)

一馬「そう言えば守谷さんまだ此処にいたんだ。」

月詠「何?居たらいけないの?」

一馬「そこまで言ってないよ...大丈夫?」

月詠「と言いたい所だけど何か全身がだるい感じね。完全燃焼したって感じ。」

一馬「立てないとなると相当じゃないの?」

月詠「時期治るわよ。」

夏海「一馬!返しなさい!あたしのキャメラ!」

怪我人にそんな大きい声で叫ばないで欲しい。

一馬「これの事?」

夏海「そう!それ!いつの間に盗ったのよ!」

一馬「すれ違う時一か八かで手に引っ掛かったから。」

夏海「何て悪運、しかし身動き取れない今、あたしに敗北要素はない!」

酷い、この人怪我人相手に本気だ。

夏海「とぉっ!」

一馬「っ、守谷さんパス。」

月詠「えっ、おっと...」

夏海「ちょっと、大切に扱ってよ!」

月詠「ちょっとツク投げられないんだけど!?」

夏海「頂きぃ!」

月詠「でも負けるのは嫌っ!」

転がってアルマジロみたいにカメラを覆う。

夏海「くぅ...悪あがきを...!」

月詠「負けないんだから...!」

夏海「ならば食らえ!こちょこちょー!」

月詠「ひぃっ、あはははは!やめっ、やめてっ!」

夏海「さぁ、観念してキャメラを返すのだー!」

月詠「にゃはははは!も、もう...駄目っ...」

ガラッ

夏海「!」

智花「夏海ちゃん?何してるんですか?」

怜「随分来ないと思ったらこういうことだったのか。そうかそうか。」

夏海「ちょ、二人共目が怖いんだけど!?」

月詠「ひぃー...ふぅ...」

一馬「...」←狸寝入りを決めた。

夏海「助けてー!一馬ー!この裏切者ぉー!」

このあとめちゃくちゃ怒られた。

 

月詠「アンタよくもやってくれたわね。」

一馬「悪かったとは思うけど結果オーライで何とかなりませんか?」

月詠「ならないわよ、変な声聞かれたし、アンタは逃げるし。」

一馬「ごめん。ちゃんとデータは消したし、もう大丈夫だよ。」

月詠「全くロクなことがないわ。」

一馬「もしかしなくても僕のせい?」

月詠「そうよ、慰謝料貰いたい位だわ。」

一馬「僕余り持ってないんだけど?」

月詠「なら今度またツクと戦いなさい。勝ったらチャラにしてあげる。でも負けたら倍プッシュよ。」

一馬「絶対負けられなくなってしまった...」

月詠「ツクだって負ける気ないから。」

入学2日目、ライバルが現れました。

 

-夜-

あのあと岸田さんが謝りに来たと思ったら暴れたりして大変だった。

守谷さんはまだ好調ではない為南さんたちが寮まで送ってくれた。

そして、僕はあの不可解な夢について憶測を立てていた。

·恐らくその夢は実際に起こる可能性が高い。

·行動次第ではその内容を避ける事が出来る。

·兎に角その夢には僕が関わっている。

·就寝、気絶問わずそれは見る事がある。

·複数は見れない可能性がある。

この4つだろう。

二度目の気絶の際は見れなかった事が気掛かりだが、明日にでも起こるかもしれない。

...魔法も使えない僕はどう戦えいいんだろう...

月詠『今日は、その、ありがとう。ゆっくり休むとするわ。次こそはアンタを負かせてやるんだから。』

実際僕が戦う事の勝利条件が相手の魔力切れを待つというものになる。

魔物に魔力切れはない、対人だからこそのものだ。

一馬『次は魔法を操れる様になって守谷さんを驚かせてみせるよ。』

なら、やることは一つしかない。

月詠『ふふん、楽しみにしてるわ。』

僕が強くなる為に努力する。

...そう言えば最後の守谷さんの強烈な攻撃は何が原因だったんだろう?

 

To be continued...




一馬が激突した相手の正体は!

9話『仮入部』
ちなみに私は将棋部です(
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