スパロボVで頑張る   作:白い人

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ゲームやってたら書きたくなりました。


1ページ目 海が枯れた地球で頑張る

 ○月○日

 本日、俺は頭がおかしくなったらしい。

 記憶喪失になったかもしれない可能性の事も考えて、今日から日記を書く事にしたんだが、普段はこういうのは書かないから中々難しいもんだ。

 さて、今日起きた事を簡単に書いてみよう。

 大学に行こうと目が覚めたら、何故か自室ではなく謎の病室で眠っていたのだ。意味が分からん。

 ここの人に話しを聞いた所、辺鄙な所で倒れていたらしい。更に意味が分からない。 

 

 

 ○月◎日

 俺が拾われた施設の代表の一人だと言う教授に話を聞いた。

 なんかとんでもない世界だと言う事が判明した。

 異星人に襲撃されて地球の海が干上がったとか、やばいんだけど……。

 どうしてこんな場所にいるんだ俺は……。

 

 

 ○月△日

 俺が拾われて数日経った。

 今、俺はこの施設で仕事を手伝っている。雑用だけど。

 そういえばここの施設名を聞いてきたが、ニコラ・ヴィルヘルム研究所という施設らしい。

 発明家ニコラ・テスラと精神学者ウィルヘルム・ライヒの名前から取られたらしいが、何か何処かで聞いた事がある名前である。

 なんだったっけか……?

 

 

 ○月▲日

 そうだ!テスラ・ライヒ研究所だ!

 スパロボOGなどで出てくる施設じゃないか!

 うーん、よく似た名前だが偶然なんだろうか。でも同じ偉人同士の名前をつけるとかピンポイントすぎじゃないかなぁ。

 えっ、何?ここにゲシュペンストがある。

 やっぱスパロボの施設じゃねーか!!

 

 

 ○月▽日

 なんと!ゲシュペンストに!!乗った!!!

 突然テンションが上がってすまない。いや、誰に向かって書いてるんだ、俺?

 とりあえずあれだ。教授と話してて、乗ってみたい事をさり気なく話したら二つ返事でいいよーと言ってくれたのだ。

 ありがとう教授!

 シミュレーションだけだが凄かった。うむ。

 

 

 ○月▼日

 今頃の話だが、ここは日本支部だと言う。

 なんでもアメリカ支部とドイツ支部にてヒュッケバインとグルンガストがそれぞれ開発中だという。

 ここにあるゲシュペンストは二機。話を聞くとタイプRとタイプSのようだ。

 一番最初に開発されたパーソナルトルーパーである。

 いやぁ、有名な二機に触れるとか感動するなぁ。 

 

 

 ○月□日

 今まで知らなかったがこの施設は第三特殊戦略研究所防衛隊とかいう所と隣同士でくっついてるらしい。

 世界がボロボロの為、使える施設は急速に減ってる為、こういう所が増えてきてるとかなんとか。

 という事で今日はお隣さんのお手伝いに行く事にした。俺みたいな素人が研究所の手伝いをしている時点で分かっていたが人不足は深刻らしい。

 一緒に手伝いをしてくれたのは如月千歳とかいう美人さんだった。

 その、なんだ、胸がでかくて目がそっちに行ってしまった。すまない。

 

 

 ○月■日

 今日は逆に如月さんが手伝いに来てくれた。

 いやぁ、俺一人だとやれる事が少ないから本当に助かった。

 で、手伝ってくれた如月さんなんだけど、ゲシュペンストに凄い興味があるみたいだ。

 後で教授に頼んでシミュレーションを使わせて貰えないから聞いてみよう。

 

 

 ○月☆日

 教授に頼んだら、一発でOKを貰った。

 如月さんにそれを話したら凄い喜んでくれた。美人さんに喜んでもらえて嬉しいな。

 筋も良いと褒められてた。

 うーん、俺も頑張ってみるか。

 

 

 ○月★日

 教授から聞いた話しだが、なんでもこの悲惨的な状況を打破する計画が進められているらしい。

 他職員さんからチラっとイズモ計画とか聞いたけど、それなんだろうか?

 

 

 ○月◇日

 本日も雑用をこなしながら、ゲシュペンストのシミュレーションで特訓中。

 タイプRはリアル系なだけあって、足が速く手持ち武器も多いんだけど、個人的にはタイプSの方がしっくりくる。

 必殺!ゲシュペンストパンチ!究極ゲシュペンストキック!

 ジェスさん、パットさん。貴方達が生み出した技を使えるなんて素晴らしいです。

 職員の人にドン引きされたけど。

 タイプSとはいえ、あそこまで無茶苦茶な使い方にびっくりしたそうな。

 ええい、誰でも使えるようにモーション登録してやる!

 

 

 ●月○日

 月からお客さんが来た。敵も来た。

 まずお客さんは叢雲総司さん。月面特殊戦略研究所防衛隊の隊員さんである。

 なんでもとある荷物を第三特殊戦略研究所に持ってくる為にやってきたのだとかなんとか。

 時間がある時に話したが、気のいい兄ちゃんって感じである。

 暫くこっちにいるそうなので、これからも会う事もあるだろう。

 敵は異星人であるガミラスの戦闘機。まぁ、適当に攻撃して帰って行ったからたいした被害はなかったようだが。

 しかしガミラス……どっかで聞いた事があるような……?

 

 

 ●月●日

 総司さんがこっちの研究所にもやってきた。

 どうやら一月ぐらい休暇を取ったんで暇だとか。

 適当にぐだぐだするのもいいが、実戦経験があるみたいなので訓練をつけてもらった。

 悪態をつきながらも付き合ってくれたのは本当に感謝である。

 

 

 ●月◎日

 遂に例の計画が発表された。

 なんでもこの激変した地球の環境を回復できるシステムがあるのだとか。

 しかしそれは16万8千光年も離れた場所に取りに行く必要だと言う。

 正直、どれくらい遠いのか全然想像つかないんだけど。

 だけど驚いたのはヤマト!宇宙戦艦ヤマトですよ。見た事ないけど、俺でも知ってる奴だわ。

 スパロボだと思ったら、ロボットじゃないとか想像もしてなかった。まぁ、テッカマンとかロボット以外にも出てるんだけど。

 まぁ、俺はヤマトに乗る予定はないんだけど如月さんはヤマトに乗りたかったようだが駄目だったらしい。

 総司さんは何か思う所はあるようだが、特に乗艦予定はなく俺達と一緒に見送りをするようだ。

 

 

 ●月△日

 ヤマトに乗った。拘束された。

 いや、まぁ、意味が分からない。

 

 

 ●月▲日

 無事に誤解が解けた。

 おかげでヤマトの一室を貰ったのでそこで日記の続きを書いている。

 先日あった事を纏める為に書いてみようと思う。

 まずあの日、ヤマトが発進する直前に異星人ことガミラスの襲撃があったのだ。

 何でも総司さんがやってきた日にあった襲撃は、ヤマトを確認する為だったとかなんとか。

 そして発進できてないヤマトを防衛する為に出撃したのが、休暇中だった総司さん。

 戦略研究所にあった新型機動兵器ことヴァングレイで防衛にあたったのだ。

 んで俺はと言うと何か出来る事はないかと思い、色々考えた結果、ゲシュペンストで出撃する事だった。

 敵の数は多くないし、防衛にあたるなら一機より二機の方がいいだろうと思っての事だ。

 教授達からの許可も貰いタイプRで出撃。ブーステッド・ライフルで狙撃に専念していたが結果は上々。被弾0で乗り越える事が出来た。

 総司さんからも褒められて、いい気分でヤマトを見送ろうと思ったのだが、なんか知らんが総司さんと共にヤマトに乗れという命令書が届いたのだ。

 はて、どういう事だと首をかしげてしまった。

 正規の軍人である総司さんはともかく、ニコラ研究所で雑用なんかやってる俺に命令が届くは意味が分からん。

 まぁ、今回の戦闘で価値ある事が認められ、少しでも戦力になればという事なんだろうか。

 教授に確認を取ったら、あっちにも命令書が届いてるっていうし。

 結局、総司さんと一緒にヤマトに着艦。

 なんとそこで如月さんとも再会し、これからよろしくってなったらヤマトの保安員に捕まったという訳だ。

 俺だけではなく総司さんと如月さんもまとめてゴヨウである。

 三人で命令書が来てた事を説明。

 特に問題ないという事に加えて艦長の判断もあり、解放となった次第である。

 という事で戦術長預かりになりヤマトの一員となった訳である。

 途中合流したというヒュッケバインとグルンガストもいたりしてびっくりだが、こうして俺と総司さんに加えて二機のパイロットを加えたメンバーが機動兵器チームになった訳だ。

 しかしこうしてここまで書いた日記を見るとなんとも濃い生活をしてると思う。

 ただの一般人がパーソナルトルーパーのパイロットになった上で宇宙戦艦ヤマトに乗るとか、本当に人生分からないもんである。

 そういえば途中、総司さんが何かあったか?と聞いてきたが特に思いつかない。

 一体なんだったのだろうか……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 叢雲総司は焦っていた。

 被弾した戦略研究所を覗いたら、ハンガーに吊るされていた機体ことヴァングレイに乗って出撃したのはいいものの、その操作の扱い難さに加えて、予想を超える敵数に苦戦していた為である。

 このままガミラスの攻撃を受ければ自分は勿論だが、発進準備を進めているヤマト、そして避難している筈の人々を失ってしまう可能性がある。

 

(誰がそんな事をさせるかよ……!)

 

 敵を一機撃墜しながら、心の中でそう呟く。

 もう誰も失いたくないのだ。

 だがそんな決意をしても敵の攻撃は無情にも襲い掛かってくる。

 

「ちぃっ!」

 

 後ろから敵が来るのを察知してなんとか撃墜しようと機体を動かすが。

 

(間に合わないか!?)

 

 被弾を覚悟した、次の瞬間。

 敵機が爆発したのだ。

 

「味方か!?」

「総司さん!」

「なっ!翔か!」

 

 総司が目を向ければそこには黒い機体、ゲシュペンストの姿が確認できた。

 狙撃用のライフルであろう長銃を構えて滞空している。

 乗っているのはニコラ研究所で雑用をしているという高坂翔である。

 どうして、と思ったがすぐに理解した。多分、こいつも自分と同じくじっとしていられなかったのだろう。

 

「援護します!」

「助かる!だが無茶するなよ!」

「分かってます!」

 

 自分と違い翔は実戦経験がない以上、無茶はさせられない。

 が、戦局が進むと思ったより、いや思った以上に翔はやれている。やれていたのだ。

 

(あいつ、こんなに強かったか?)

 

 暇つぶしのシミュレーション訓練での動き以上だ。

 ライフルでガミラスの攻撃機を撃ち落していく様は熟練のパイロットにも見える。

 最後に動きを見たのはほんの二日前。

 翔に何があったのか。

 ヤマト乗艦後に聞いてみたが、何もないとの事。

 

「まっ、いいか」

 

 疑問は残るが、これからの過酷になるであろう旅路において腕がいい事に問題はないだろう。

 本人もいい奴なのはこの一週間でよく分かっている事なのだから……。


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