スパロボVで頑張る   作:白い人

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13ページ目 惑星フェルディナで頑張る

 ☆月▲日

 ヤマト達と別れて数日経つが敵の攻撃がしつこいぐらい襲い掛かってくる。

 ガミラスは勿論の事だが、今日はなんとパープルとかいうエセロックバンド野郎が襲ってきやがった。どうしてこんな所にいるんだと突っ込みたい!

 さすがにここ数日の戦闘ダメージが残っていたので、今回は撤退。長距離ボソンジャンプで離脱する事に成功した。

 で、ついた場所はウラノメトリア星雲にある惑星フェルディナ。人が生活可能な星だ。

 この星はガミラスの勢力圏内からは外れているとの事で、すぐには発見されないそうだ。そういう訳でここで各艦の修理作業を行う事になった。

 俺も修理活動に参加。さすがに本格的な事は無理なので手伝いぐらいだけどな。

 後は浜田君の手伝いもやっている。これが本当に必要になるかは分からないし、間に合わない可能性もあるがやれるだけの事はやっておきたい所だ。

 

 

 ☆月▼日

 修理作業を始めて数日。みんな色々と忙しいが、一部の人達はイチャイチャしてた。

 俺もチトセとイチャイチャしたいなぁ。え、恥ずかしい?

 安心して欲しい。俺も恥ずかしいからな!

 

 

 ☆月□日

 敵に発見された。なんと相手はガミラスでもガーディムでもなくロックバンドの皮をかぶった悪の幹部ことパープル。

 こんなにも早く発見されるとは正直思ってもいなかった。奴等の探知能力半端なさすぎ。

 それにしてもDG同盟の連中もここまでついてきてるとは思わなかった。相手の様子からすると無理やりの可能性が高いんだけど。

 投降を呼びかけたけど拒否されたんでザンボット3、ダイターン3、グレートマイトガインがサクっと撃退。メンバーがいつもより少ない=弱いってわけじゃねーからな。

 前座を撃退した後にパープルが襲来。凄い余裕ですオーラがあるけど、敵数は少なめ。最初から全員で襲ってきた方が良かったんじゃねーかなぁ……。

 とか思ってたらマジ強かった。魔のオーラってなんだよ。与えたダメージが速攻で修復されたんだけど。

 更にミケーネの連中もしつこい事にやってきやがった。居場所を探すのに手間取ったとか言ってるけど、今はお呼びじゃない!

 無敵の魔のオーラはマジ無敵すぎてやばかった。一撃で倒せばいいんじゃね?とか思ったんだけどバラバラに吹っ飛ばしても即座に復活するとかチートすぎるだろ、あれ。

 真・ゲッターやマジンガーZEROの攻撃でも倒しきれないとか本当にやばかった。

 それ以上の問題はパープルの言葉で舞人に迷いが生じてる事。悪が生まれるのは舞人のせいだとか言ってるけど、そんな訳ねーだろ。逆だ逆!

 だけどそんな舞人を引っ張り上げたのはアキトさんであった。

 かつてナデシコに乗っていた人、ヤマダ・ジロウことダイゴウジ・ガイ。アキトさんの友人だった人。

 心の底から正義を、完全無欠のヒーローを信じていた。

 それを体現したのが舞人だ。

 みんなが、俺だってそれを信じている。

 そこからは逆転劇だ。

 魔のオーラがどういう訳だが弱り、ダメージを与えられる状態になったのだ。

 気力もマックス!怒涛の反撃でまずはミケーネの連中を撃退。あのWマジンガーマジ怖い。

 パープルも勇者軍団にタコ殴りにされてた。まぁ、大した武器も持ってなかったみたいだし当然か。

 これにて無事に撃退。敵にこっちの居場所はばれてしまったが、まぁ、今更か。

 しかし一つ気になる事がある。魔のオーラを打ち破った時、サリーちゃんの念のようなものを感じ取ったのだ。

 勿論、彼女が念動力者ではない事はなんとなく分かる。

 つまり俺が感じたのは念以外の何か、という事か。

 うーん、マイトガインはそんなに詳しくないからなんとも言えないなぁ。後で少し話してみようか。

 

 

 ☆月☆日

 パープル撃退から数日。

 修理作業を進めながら、俺達は静かな時間を過ごしていた。敵襲がないのは素晴らしい事だ。

 そういえばサリーちゃんと少し話したけど、よく分からないとの事。

 しかし浜田君はしっかりキャッチしていたようだ。イノセントウェーブ、それがあの時に感じられたものか。

 問題はそれをどうすればいいか分からないって事か。

 とりあえずそっちは研究班に任せる事にして俺は肉体労働である。

 今日の夕飯はハンバーグ。美味しかった。

 

 

 ☆月◇日

 怒涛すぎる一日だった。

 千鳥の様子がおかしい事はなんとなく分かっていたが、あんな事になるとは……。

 レナード達が次元の壁を越えてやってきやがった。一体何の用かと思ったが千鳥を拉致する為だったとは思わなかった。どんだけ執着してるんだろうか、彼女に。

 追わなきゃと思ったらやってきたのはインベーダーが襲ってきやがった。しかもメタルじゃない純正のインベーダーである。

 話し合い不能な相手な以上、撃退するしかない。つーかお前らは宇宙世紀世界の連中だろ!どうしてここにいやがるんだ!

 とか思ったらエンブリヲのせいだった。スティンガーとコーウェンまでいるし。

 進化の為にゲッター線が必要であり、自分達以外の種を根絶やしする為にヤマトの波動エネルギーが必要なんだとか。

 波動エネルギー優先とばかりにあの二人は撤退したが、置き土産のインベーダー連中を倒す必要がある。月面戦争時よりパワーアップしてるとかめんどくせぇ!

 襲い掛かってくるインベーダーを撃退してたらレナードの配下連中まで襲ってきて面倒!トドメにガーディム連中まで乱入してきやがった。

 インベーダーなら見境なく攻撃しろ、と思ったが悲しい事に攻撃対象はこちら一点集中状態。俺達を倒す事を最優先にしてやがる。

 乱戦状態はさすがにきつかったが、なんとか乗り切った。

 筈だった。乱戦だったせいか敵スナイパーの位置を把握できなかった。そのせいでクルツさんが……と思ってたんだけどなぁ

 とどめとばかりにエグゼブがやってきて、この星のマントル層で爆発を起こし星を破壊しようとしやがった。

 緊急脱出には成功したが、あの綺麗な星は破壊されてしまった。

 星に残っていた宗介も無事に脱出。ついでにDG同盟と……まさかのクルツさんも無事に脱出。生きてたよ、おい!

 しかしそれを喜んでる暇もなくエグゼブの部隊が攻撃を仕掛けてきた。さすがの連戦はこっちもきついがしょうがない。

 敵の数は幸いにも多くないし、魔のオーラの瞬時回復もないみたいだから撃退できるだろう。

 って思ってたら、倒した瞬間に即時回復。加えて暗黒大将軍率いるミケーネまでやってきやがった。

 疲労困憊の状態であいつらの相手をするのは酷く大変だ。

 だけどこっちにも切り札があった

 イノセントウェーブ増幅装置。魔のオーラを破る代物である。

 作業をコツコツ手伝ってたけど、制御部分も完成したのか。しかし強力すぎだろ。魔のオーラを打ち払っただけではなく受けた物理的なダメージも修復するとか色々と半端ないな。

 αでの主人公がサイコドライバーとしての力を発揮した時も似たような事がおこった気がするし、人の思念ってマジすげーや。

 魔のオーラがなくなった事でエグゼブはポンコツ化。もはや雑魚同然。

 逆にミケーネはいつも通りだった。まぁ、そんなもんに頼るような連中じゃねーわな。

 エグゼブは舞人とジョーの二人によってきっちり撃破された。

 ミケーネの連中もついに今回の戦いで全滅させた。

 あしゅら男爵、勇者ガラダブラ、暗黒大将軍。どいつも強敵であった。エグゼブと違って誇りある敵だった。

 

 

 ☆月#日

 各機体の修理と補給を終えた俺達はヤマトと合流すべく動き出していた。

 エグゼブとミケーネの陣営を壊滅させた事は勿論、陽動としても十分に仕事をしたと判断した訳だ。

 ヤマトの方も激戦だったらしいが無事が確認されている。

 イスカンダルへ至る旅ももう少しで終わりが見えてきた。

 油断は出来ないが、ゴールが見えるのはいい事だ。

 さて、長い旅ももう少し。頑張っていくとしよう。

 ……しかしどうにも嫌な予感がする。

 イスカンダルへ至る道のりに関してではない。レナードやエンブリヲの事ではない。インベーダーの事ではない。ましてはガーディムの事でもない。

 正体不明の悪寒。

 それがどうしても消えないでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一つ……また一つ」

 

 ここではない何処か。

 暗闇に満ちた場所にナニカがいた。

 それは手元に無数の何かが浮かび上がっていた。

 その正体は本であり、旧世代の記録媒体であるCDやDVD、BDと呼ばれる物であった。

 ナニカはそれを愛おしそうに眺めていると、再び光が満ち手元に新たな物が産まれていく。

 

「ああ、こんなにも産まれていく。これこそが我が狙い、我が計画の要」

 

 もし、もしもだ。

 ここに高坂翔がいたとしたら、生まれていく物を見れば驚愕に満ちた表情を見せる事であろう。

 それがまさしく自分が知る■■■や○○、▲▲▲、××なのだから。

 そしてこれを計画の要だと知れば、もしかしたら、万が一の可能性でその計画の全貌を察知する事が出来たかもしれない。

 だが残念な事に彼はいない。

 他にその正体を知る物達もいない。

 残念ながら、ここにこれを写す絵も画像もない。

 故に気づかない。

 誰にも気づかれる事なくその計画はひっそりと、だが確実に進んで行くのであった。

 

「ん……ああ、連絡か。仕方ない、表の顔の仕事もこなさなければならないか」

 

 ガチリ、ゴクリ、そんな奇妙な音を立てながらナニカの形が変わっていく。

 それは幾分かの時間をかけて変形し、誰が見ても分かる人間の女へと姿を変えていった。

 その姿は間違いなく――

 

「さぁて、お仕事お仕事」


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