イレギュラーは家族と共に 〜ハイスクールD×D'sバタフライエフェクト~   作:シャルルヤ·ハプティズム

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火力足りなくてアサシン・パライソ勝てない······せめてキャスニキとかメディア育てとけば良かった(´;ω;`)




第106話 この温もりに

 

 

 

八幡side

 

 

 

八幡「······ちっ。これか」

 

俺はグレモリー領にある墓を······正確にはその周囲を探っていた。

 

 

───ヴァーリによると、あのゴミはどうやってか知らないがここを嗅ぎつけ、墓を掘り返したという。今僅かだがその痕跡を発見した。何で気付かなかったんだ俺は······ここに張った結界が完璧だと自惚れてたんだろうな······

 

 

親父、お袋、小町は土葬した。クルルは火葬しようと考えていたのだが、当時の俺には火葬したら家族が本当に違うモノになってしまいそうで、怖くて出来なかった。

 

 

あのゴミはおそらく遺体から小町の遺伝子を採取したのだ。吸血鬼ほどではないのだが、人外の肉体は腐敗が遅いという。人外が持つ異能の力が、死後肉体の腐敗を数百年、数千年単位で遅らせるという。

 

人間の死体は土に還るが人外の死体はそうも行かない、というのは神話でも極々稀だが描写されている。神性を持つ者なんかは死体は死後も遺体が腐敗することはないだろう。

 

 

 

八幡「······すいません卿。こんなことに付き合わせてしまって」

 

態々様子を見に来てくれたグレモリー卿へ謝罪する。俺はグレモリー家には相当迷惑を掛けていることは自覚している。それが足りているのかは、自信がないが······

 

ジオティクス「構わないよ。ただ······」

 

卿は掘り起こした3つの棺を見て、ここではないどこかに目を向けた。

ジオティクス「······時宗(ときむね)には随分世話になったからね。こうして顔を見るのは本当に最後だと思うと、ね······」

 

先程、一瞬だけ3つとも棺を開けてみたのだが、小町の遺体だけなかった。あのゴミの仕業だろう───

 

親父の遺体、お袋の遺体は死んだ時とほぼ変わらない顔だった。ここにない小町の遺体を除いて、親父とお袋の遺体を火葬し直すことに決めた。墓も、ここから『サングィネム』の屋敷の敷地内に移すつもりだ。

 

親父、お袋、小町が亡くなってもう700年にもなろうとしていた。

 

 

ジオティクス「折角だからヴェネラナとミリキャスにも顔を見せてくれないかな。特にヴェネラナは君とクルルのことをかなり心配していてね」

 

八幡「······すいません。今日は······」

 

ジオティクス「······そうか。でも、今度はちゃんと顔出して欲しい」

 

八幡「······はい。今度はちゃんと、クルルと一緒に」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「······悪かったな、親父。寝てるところ騒いで」

 

親父とお袋の火葬を済ませ、墓を移した。どうしたらいいのか分からず小町の棺だけはそのままになってしまったが······

 

クルル「······八幡」

 

棺を運ぶ途中で呼んだクルルとは、呼んだものの余り積極的に話す気になれなかった。

 

 

俺はクルルだけ呼んだ。ヴァレリーが来てギャスパーが付きっきりになってヴァーリも黒歌もそれに付き合っているし、俺の他の眷属もそれぞれやることがあるから······というのもあるのだが、どうしてもクルルと2人だけになりたかったのだ。

 

クルル「良かったの? 八幡はあの時······」

 

 

八幡「······ああ······まぁな。あの時は怖かった。遺体とはいえ火に包まれる家族を直視なんてとてもじゃないが出来なかったと思う。それに、こんな事態になるなんて想像もつかなかった。

俺は死んだ家族と戦いたいとは思わない。でも、小町みたいに死んでから利用されるくらいならこうして眠ってて欲しいからな」

 

 

クルル「······そう。八幡は強いわね」

 

八幡「俺が?」

 

クルル「ええ。昔は八幡は怖がりだったわ。八幡に自覚があったかは分からないけど、昔の八幡が恐怖を感じていたのは、自分が時が経つにつれて亡くなった家族のことを忘れるかもしれないっていうことによ」

 

俺は直接言ったわけではない。無理言って土葬にした時も、何故かは言わなかった。それも、クルルに見抜かれていたらしい。

 

クルル「でも今は違うわね。ちゃんと向き合ってる。私が八幡のことを分からないわけないでしょ。いつから一緒にいたと思ってるの。貴方がこんな時から一緒にいたのよ?」

 

クルルはそう言いながら自分の腰の辺りで手を水平に振る。

 

八幡「そんな小さくねぇ」

 

クルルの身長で腰の辺りだと2歳児とかだぞ······てかそんな小さかったか、俺。

 

クルル「そんな小さかったわ。あの時は可愛かったわね······今はかっこいいけど」

 

八幡「······はいはいどうも」

 

クルル「あら、真に受けてないわね。昔と変わらず可愛いの方が良かった?」

 

八幡「俺のどこを見て可愛いと······」

 

クルル······ついに目が節穴に······

 

クルル「私、八幡に関しては自信あるわよ。節穴ではないわ」

 

クルルは胸に手を当て、ふふんとドヤ顔する。

 

クルル「八幡は可愛いわよ? 貴方、何気に小さかった頃の癖がそのままだったり。あと、アホ毛がちょくちょく動くのも」

 

八幡「え」

 

クルル「···え?」

 

······俺のアホ毛って動くの? それは風じゃね? 黒歌のケモ耳じゃあるまいし。

 

八幡「······いや風か何かだろ。髪の毛が勝手に動くわけ······」

 

クルル「······今動いたんだけど······」

 

八幡「えっ」

 

つうか鏡がないのに頭の上見えるわけないな。今確認するの無理だった。

 

 

 

 

 

 

八幡「······なぁクルル」

 

唐突に、俺は切り出した。

 

クルル「?」

 

八幡「······ごめんな。不安にさせて」

 

クルル「······」

 

 

クルルに───俺は何が出来るのだろうか。俺はクルルに支えられてきた。では、俺はクルルを支えられていたか? 夫婦は支え合ってこそだろう。俺はクルルと夫婦でいる資格なんてないのではないか?

俺は────

 

 

クルル「······大丈夫。大丈夫よ八幡。十分、私は八幡に支えてもらってるわ。それに、私こそ今では皆のお陰で健康ではあるけど、ちょっと前までは3分間も戦闘出来ないような体で散々周りに迷惑かけて······」

 

俺はそっと抱き締めた。

 

八幡「·······そんなことないさ。周りが迷惑に感じてるなら、俺とクルルの周りから人は離れて行くよ。誰もそんなことしてない。俺は一度もクルルが迷惑だなんて思ったことない。俺こそクルルに迷惑かけてるからな」

 

クルルが俺を抱き締め返したのが感触で伝わってくる。それが何よりも温かく感じた。俺はこうしてクルルに支えられてきたのだと改めて実感した。

 

 

······寧ろ俺の方が信頼を得るのが難しい。クルルが俺に迷惑をかけたなんて思ったことはただの一度もない。というか、クルルがかけてくる迷惑ならウェルカムだ。

 

クルルの体は未だに本調子に戻っていないから心配は当然するが、今度こそ俺が支えればいいんだ。

 

 

クルル「迷惑でもないし不安でもないわ。八幡がいなければ、或いは他の誰かだったら·········私はきっと、ずっと昔のどこかで潰れ、果ててる。こうはならない」

 

八幡「そう言ってくれるのは嬉しいよ。出来てる自信全くないんだけどな」

 

クルル「だったら、今から自信を持てばいいじゃない。私も今から自信を持つわ。私が八幡のお嫁さんなんだ、って」

 

八幡「むちゃくちゃだな······ハハッ、でも、俺もそうなれるよう頑張るよ」

 

クルル「む······そこは言い切りなさい」

 

 

 

八幡side

 

 

 

 





最後いきなりキャラ崩れたなー。まぁこの2人がこういう精神構造してるとか思って下さい。

毎度毎度思うけど、心理描写って難しいっすね······描写がめちゃくちゃなのは自覚してます。
この作品書いてて一番キツいのはクルルの地の文ですねー。他もそうですが。原作とは全く違うキャラでやってるので······最近はクルルの出番がどんどん増えてるので一話書くのに3日4日掛かってます······(´・ω・`)

でも続けたい。

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