イレギュラーは家族と共に 〜ハイスクールD×D'sバタフライエフェクト~ 作:シャルルヤ·ハプティズム
回想シーンでは、会話に『』を使うようにします。
イリナside
2日前。私は教会による招集を受け、イギリスに赴いていた。
私はミカエル様より、ミカエル様の
······いつも悪魔の皆と一緒に部活してるけどね。
もちろん、ただはぐれ悪魔の捕縛任務だけなのなら、私が招集されることはない。日本にいる私を呼ばなくとも、私より戦闘における腕の立つ人はいっぱいいる。現に、パパだって前線から遠のいていたとは言え、私より遥かに腕が立つ。
私が呼ばれたのは、今は牧師であるパパ───
私とパパが再開した時、パパの他にもう一人男性がおり、その男性がパパにアタッシュケースを渡して去って行った。後から聞いたところ、昔のパパの部下だった人らしい。
トウジ『······イリナちゃん!! 久しぶりだね!! 元気にやってるかい······?』
イリナ『うん。パパ、久しぶり!! パパこそ元気だった? ママは?』
トウジ『パパもママももちろん元気だよ!! 可愛いイリナちゃんが孫を抱くその日までは是か非でも生きるつもりだよ』
イリナ『もう!! パパは気が早い!!』
······もう、パパったら私が高校生になってからそういうこと言い出すんだもん。まだ高校生なんだから、恋愛もしたいけどそれ以外にもやりたいこといっぱいあるんだから。
御使いとしての責務を適当にやるってわけじゃないけど。
トウジ『ハハハ、ごめんごめん。イリナちゃんが可愛くてつい······と、そうだった。イリナちゃんに渡したい物はこれなんだ』
パパは全然申し訳なさそうに言った後、アタッシュケースの鍵を開け、アタッシュケースを開いた。
イリナ『······これって······』
ケースに収まっていたのは······静かに聖なる波動を放つ、一振の剣だった。柄は黄金で意匠が施されており、柄頭には水晶が埋め込まれている。
聖剣、それも、今持っている量産型聖魔剣や、嘗て私が使っていた『
トウジ『······聖剣オートクレール。真に清き者以外は触れることすら拒まれるという、かの聖騎士オリヴィエが揮った剣だよ。イリナちゃんに渡したいのはこれなんだ』
オートクレール!! かの英雄オリヴィエが揮った、純潔の意を冠した剣!! 確か、数年前に前代の使い手が引退した際に教会に返却されて、それ以降新たな所有者が見つかってないって聞くけど······
トウジ『実は、『
イリナ『嘘っ······!?』
私が······このオートクレールの新たな所有者······!?
トウジ『本当だよ。聖騎士オリヴィエはかのローランの幼馴染だ。研究者曰く、デュランダルの持ち主であるゼノヴィアさんの相棒を務めていたことが作用したとも言ってたよ。パパはそれがなくとも、イリナちゃんが選ばれると思うけどね』
そっか······ゼノヴィアとの縁がこんなところで······運命めいたものを感じちゃう。
オートクレールにそっと手を伸ばす。指が柄に触れたところで、剣からは強い光が溢れるように聖なるオーラを放ち始めた。
私はオートクレールから手を離し、姿勢を整えパパに言う。
イリナ『伝道師、紫藤イリナ。ただいまをもって、聖剣オートクレールを拝領しました』
私は今伝道師。いつかはパパのように牧師になりたいとも考えている。出来るかは分からないけれど。
トウジ『······うん!! 良かった良かった。オートクレールも無事イリナちゃんを主と認めたみたいだね』
パパは私がオートクレールを拝領したことに、満足そうに頷いていた。
その後、私とパパは任に赴いた。だが······
『遂に······見つけたぞッ!!!』
任務に向かう途中······私とパパは禍々しいオーラを放つ剣を揮う男性に襲撃された。
イリナ『きゃっ!?』
トウジ『なっ······!? 君は······何故······!?』
パパは全身を震わせ、仰天しながら震える声を発す。
イリナ『パパ······この人を知ってるの······?』
私は拝領したばかりのオートクレールを構えながら言う。
『オートクレールですか······紫藤トウジ、僕と彼女······それにあの子への当てつけか?』
男性は私が構えるオートクレールを目にして、忌々しそうに言った。
当てつけ? どういうこと······?
トウジ『違うッ!! 君こそ······どうしてこんなことを······』
パパは悲愴めいた表情を浮かべた。パパは、この人と何かあった······!?
『決まってるじゃないですか······お前を裁くためだッ!!』
その人は一瞬で距離を詰めた。
イリナ『パパっ!!』
私はパパの前に走り、男性が振り下ろした禍々しい剣をオートクレールで受け止める。
······この剣、ただの魔剣じゃない······?
『邪魔だ······』
イリナ『きゃぁっ!?』
男性が剣を横に薙ぎ、パワー負けした私は近くの木に叩き付けられた。
イリナ『ぐあ、ぁっ······』
叩き付けられたことで、お腹から空気が一気に漏れた。
トウジ『イリナ!! ······よくもやってくれたな
パパは光の剣を手に叫ぶ。それに対し、男性は口元を歪めた。
八重垣『それがあの時の僕の気持ちなんだよッ!!!』
トウジ『······ッ!!』
パパの手が一瞬だけ止まる。男性はその隙を逃さなかった。
八重垣『思い知れっ······!! 思い知れぇぇぇッ!!』
イリナ『パパッ······!!』
男性はパパが持っている光剣を巻き上げ、弾き飛ばした。パパは咄嗟に避けようとしたが、間に合わないことは私にも分かってしまった······
そして─────
トウジ『ぐああぁッ······!?』
イリナ『パパ······!!』
男性の剣は、パパを捉え、袈裟に斬った。
八重垣『これでいい······呪いに苦しめ······あの時の···僕の、彼女の苦しみを······』
男性はそう言い残し、赤黒い色をした魔法陣の光に消えた。
その後、私とパパは、最初にパパにオートクレールが入ったアタッシュケースを渡した男性に回収され、パパは天界の第五天に運び込まれた。
パパ······お願いだから······私、出来ることならなんでもする······お願い、死なないで······
イリナsideout
小猫side
イッセー「·······」
ゼノヴィア「イリナ······」
事の顛末を語ったイリナ先輩。彼女の目からは涙がポロポロとこぼれており、イッセー先輩とゼノヴィア先輩が、背中をさすっていた。それに、アーシア先輩は『
そのうち、イリナ先輩は堪らなくなって、ゼノヴィア先輩の胸に飛び込んだ。
イリナ「ゼノヴィア、私······!! 私······!!」
ゼノヴィア先輩は何も言わずにイリナ先輩を抱き締め、背中をさすり続けた。
イリナ「······ありがとうゼノヴィアもう大丈夫よ」
その状態が暫く続き、イリナ先輩は顔を上げ、ゼノヴィア先輩から離れた。
ゼノヴィア「······本当かい?」
イリナ「······うん。それに、いつまでも、めそめそしてるわけにはいかないわ。私には治癒とかの知識がないからパパの治療は出来ない······けど、私は、私が出来ることを探す!! イッセー君にアーシアさんも、ありがとう!!」
イッセー「ああ、その意気だぜイリナ!!」
ゼノヴィア「······そうだね、イリナなら出来るさ」
アーシア「はい!! イリナさんならきっと出来ます!!」
イリナ「ゼノヴィア、イッセー君、イリナさん、ありがとう」
イリナ先輩が笑顔を作って自分に檄を飛ばすと、3人はイリナ先輩に激励を送った。
そこで、アザゼル先生がイリナ先輩に尋ねた。
アザゼル「······あ〜、イリナ、お前の気持ちを掘り返すかもしれないんだが、少し話を聞きたい······大丈夫か?」
アザゼル先生は真剣な面持ちで、イリナ先輩を見た。
イリナ「ッ·······」
「「「ッ!!」」」
ゼノヴィア「イリナ······」
ゼノヴィア先輩が何か言う前にイリナ先輩が口を開いた。
イリナ「大丈夫です······」
イリナ先輩はそこまで言うと、一旦深呼吸をして続けた。
イリナ「······私は、パパがどうしてこんな目に会わなきゃならなかったのかを知りたい」
アザゼル 「······よし。早速聞きたいんだが、その襲撃した男、八重垣と言ったんだな?」
イリナ「······はい。その人はパパと······あとなんでかオートクレールを憎んでるように見えて······」
聖剣を憎む······
そこで、私の頭には、裕斗先輩が『聖剣計画』の生き残りだったことが過ぎった。八重垣という男も聖剣に人生を······?
アザゼル「······なるほどな。次だが、その八重垣という男と、そいつが持っていた剣に見覚えは?」
そうアザゼル先生が聞くと、イリナ先輩が視線を伏せがちに首を横に振った。
アザゼル「最後だが······お前の父───紫藤トウジは悪魔祓いの時、
どういうことだろうか······? もしかして、イリナ先輩のお父さんと、オートクレールは関係がある······?
イリナ「······分かりません。パ······父が悪魔祓いをしていたのを知ったのも、私がエクスカリバーを拝領した日でしたし······」
アザゼル先生はしばし考え込んだ後、イリナ先輩に言った。
アザゼル「······分かった。イリナ、とりあえず、オートクレールを運んだ奴に話を聞きに行け。紫藤トウジに話を聞けるんなら一番それが手っ取り早いが、現状を聞く限りそれは難しい。
とにかく、調べられる当時の紫藤トウジの仕事仲間······それと過去の悪魔祓いの仕事内容。その辺のこと、そいつや同僚に話を聞けば何か分かるかもしれないからな」
イリナ「······はい!!」
先生は、今度は部長を見て言う。
アザゼル「リアス、俺も俺で少し調べてみようと思う。話を聞く限り、ただの復讐ではない可能性がある。この話、妙にきな臭い」
リアス「? ······分かったわ」
こうして、私達は各自動き出した。
小猫sideout
オカルト研究部が動き出したと同時刻。
ギャスパー「······!!」
冥界、とある女性が『サングィネム』にいたギャスパーを訪ねていた。それは、知ってか知らずか、ヴァーリの思惑通りにいかないことを示していて······
「······ギャーちゃん。あの人を······