イレギュラーは家族と共に 〜ハイスクールD×D'sバタフライエフェクト~   作:シャルルヤ·ハプティズム

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今更思ったけど、この作品まだ読んでる人いるんで?




第117話 アンチストロファ

 

 

 

 

小猫「ギャー君!?」

 

 

私達の前に突如現れたのは、純白の槍を携えたギャー君だった。

 

 

正臣「······そこに八幡様がいるからね。まさか君が来るとは思わなかった」

 

ギャー君を睨む八重垣に対し、ギャー君は胸ポケットから何か黒っぽいものを取り出すと、全く見もせずに後ろにいる八幡先輩に放り投げた。八幡先輩は危なげなくキャッチすると左耳にそれを着ける。

 

何故かは分からないが、ギャー君が投げたのは片耳に着けるタイプの小型のインカムだった。

 

ギャスパー「あの人に頼まれたんですよ。だから、戦えないあの人に代わってここに来ました。頼まれなくても止めに来ましたけど」

 

正臣「何故そうまでして僕を止める······」

 

そう言う八重垣の表情にはどこか苦しさが浮かんでいる。

 

八幡「ギャスパー!!」

 

八幡先輩は亜空間から何か取り出し、それをギャー君に投げる。ギャー君が掴むことで、何を投げたのか明らかになる。

 

 

······エクスカリバー!!?

 

八幡「ギャスパー、俺は第二天に行く。お前も無理せず何かあったら撤退しろ、いいな。

······それと、その槍はあんま使うな」

 

そう言うと、八幡先輩は魔法陣を展開して転移してしまった。

 

 

ギャー君は右手に持ったエクスカリバーをしばし見つめると、左手から純白の槍を手放す。地面に触れる前に、それは粒子となって消えた。

 

ギャスパー「······そりゃ止めますよ。あの人は今泣いてるんです。貴方がいなくなるのが怖いんですよ。僕にもその気持ちは解ります。あの人以上に解ります。正臣さんだって、それが解りますよね?

だから······貴方をぶっとばして連れ戻しに来たんですよ!!」

 

その瞬間、ギャー君の姿が消える。次の瞬間、ギャー君の拳が八重垣の頬を穿った。

 

正臣「グゥッ······!!」

 

そのまま吹っ飛ばされた八重垣は、剣を持っていない左手を地面について体勢を整え、真正面から斬りかかってきたギャー君のエクスカリバーを受け止める。

 

 

2度、3度斬り合うと、八重垣が叫ぶ。

 

正臣「分かってるさ······!!」

 

ギャスパー「なら······!!」

 

八重垣が振り下ろした剣をギャー君はエクスカリバーで受け止める。

 

正臣「それでも、オートクレールだけでも破壊しないと気がすまないんだよ!!」

 

ギャー君「グッ······」

 

鍔迫り合う八重垣に押され、ギャー君は一歩下がる。

 

イリナ「えっ······?」

 

ギャスパー「それは······!! 分かるけど!!」

 

ギャー君が押し返し、強引に距離を取る。

 

正臣「なら邪魔しないでくれ!!」

 

八重垣とギャー君は、私では視認出来ないほどの速さで動き、剣戟を繰り出し合い、再び鍔迫り合いに持ち込む。

 

ギャスパー「復讐を忘れられなければ、あの人を無視してもいいと!?」

 

正臣「そんなこと言ってないだろうが!!」

 

ギャスパー「同じだ!!」

 

ギャー君が八重垣を弾き飛ばし、追撃を繰り出そうとするが、八重垣は間一髪のところでそれを躱し蹴りを食らわせる。ギャー君は左腕でそれを受け、その衝撃で吹っ飛ぶ。

 

 

 

その時だった。

 

ドウッッ!! という音が聞こえると同時に、天界が大きく揺れた!!?

 

イッセー「何だ!?」

 

地震······ではない!! 空の上にある天界で地震が起きるはずがない!!

 

途端に、空一面に赤い天界文字が点滅を繰り返しながら幾重にも大きく飛び交い始める!!

 

そこで、グリゼルダさんが叫ぶ。

 

グリゼルダ「大変です!! 天界が······襲撃を受けました!!」

 

「「「「「「「!?」」」」」」」

 

その報せに皆が一様に驚く。

 

 

······襲撃!? 誰もが耳を疑ったが、全員の視線が八重垣に向けられる。この襲撃に関係があるのでは·······?

 

 

グリゼルダ「襲撃してきたのは······『クリフォト』です!!」

 

 

その報告に、私達は戦慄する。

 

 

小猫sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡side

 

 

 

ギャスパーにエクスカリバーを投げ渡した俺は、第二天の端の端に転移した。

 

そして近くの建物に寄り掛かると、左耳に着けていたインカムのスイッチを入れる。

 

 

八幡「······俺だ、束。聞こえるか?」

 

インカムのマイクに声をあてると、スピーカーから俺の耳に束の声が響く。流石天災様だ。冥界、天界間で通信出来るとは。束は今回、オペレーターだ。というか、基本的にあいつが趣味で作ったものはあいつしか動かせない。

 

にしても、いくら束お手製と言ってもこのインカム、科学技術だけで製造されたものだぞ······いや、以前オーフィスにあげた俺の神器(セイクリッド・ギア)のテクノロジーの応用だってのは分かってるんだが。

 

 

束『はいは〜い。聞こえてるよはーくん。通信出来たってことは、ギャーくんはちゃんとそっち行けたんだね〜』

 

今回、あえてインカムなんかを使ったのにはいくつか理由があるが······その最たる理由は、傍受を回避することにある。

向こうには、俺達よりも遥かに魔法に長けたアジ・ダハーカがいる。魔法での通信は向こうに情報を漏らす可能性が高いのだ。それならばまだ、科学技術の方が安全だ。安心は出来ないが。

 

まさか、束がお巫山戯で作ったものから流用したものがこうも役に立つとは······

 

 

八幡「ああ。で、そっちはどうだ?」

 

束『おーけーだよ。各員準備完了した───』

 

 

 

その時、天界が揺れた。

 

八幡「おっと······予定通りだ。束、来やがったぞ」

 

空には、無数の魔法陣が出現する。そしてそこから────無数の邪龍が降ってきたのを視認出来た。

 

 

束『はーくん、第二、第三、第四天に邪龍のオーラを確認。襲撃者を 『クリフォト』と断定』

 

八幡「了解した。

 

······総員に通達。作戦開始」

 

 

 

八幡side

 

 

 

 

 

 

 

 

束side

 

 

 

八幡『······総員に通達。作戦開始』

 

 

はーくんの通達が全員に届いたのを確認した束さんは、一旦通信を切る。作戦が完全に上手くいくなんて甘い考えしてないけど、作戦通りいくならば、後30分ほど通信は切ったまま。

天界にいる側だけで対応する手筈。

 

そして────

 

 

「······終わったか」

 

束「うん終わったよ〜」

 

 

この四鎌童子とかいう金髪が屋敷に忍び込んで来て、今私の首に剣突き立ててることも作戦の内。

 

作戦はなーんも終わってないし、天界に襲撃するなんてするなら、それに紛れて誰か侵入する可能性は十分あったけど〜···束さんとしてはこっちに来ないで欲しかったなー。

 

 

 

束さんのラボが汚れる。

 

 

 

束「······そーそー、束さんね〜───今ガチ切れしてんだけど」

 

四鎌童子「······!!」

 

 

魔法陣を展開し、束さんとこの金髪を遥か彼方へと転移させる(とばす)

 

 

 

 

 

束「あはは〜、天界側にかかりっきりで冥界側の警備が手薄になるとでも思ったー?」

 

 

転移したのは、『サングィネム』の辺境。はーくんにもらった、束さんの研究区域。ここなら、基本的に何作っても大丈夫。前に∀ガ〇ダムの縮退炉の研究施設作ろうとしたら、クーちゃんにマジのお説教コース食らったんだけどねー。ガチで死ぬかと思った。その後いっくんにまでお説教されるし······

核融合炉の研究施設だって、説得に説得を重ねてやっとこさ屋敷の地下4000メートルに造ったってのに······解せぬ。鍵は束さんの生体データだし、そこのコンピュータも外とは一切繋がってないから情報漏洩の心配はゼロなのに。結界も張ったし。

 

 

四鎌童子「何······?」

 

束「残念でしたー。束さんが入れてあげたんだよ〜?」

 

言うと同時に、束さんは服の中に隠し持っている銃を引き抜き迷わず発砲する。

うんうん、先手必勝って大事だよね〜。避けられたけど。

 

 

束「ちょ~っと束さんとアソンデってよ」

 

 

 

束sideout

 

 

 

 

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