イレギュラーは家族と共に 〜ハイスクールD×D'sバタフライエフェクト~   作:シャルルヤ·ハプティズム

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第10話 レーティングゲーム④

 

 

八幡「······ようイッセー。調子はどうだ?」

 

イッセー「八幡か!ああ!! バッチリだぜ!!」

 

レーティングゲーム当日。俺はクルルとメリオダスと観戦に来ていた。勝永と桃花はもう冥界のうちの領に帰っており、また仕事をして貰っている。

 

メリオダス「よ、小猫。10日間俺が鍛えたんだ。やれるな?」

 

小猫「······はい。メリオダスさん」

 

こちらも準備は整っているようだ。

 

祐斗「勝永さんと桃花さんが来れなかったのは残念だけど·········勝たないとね」

 

朱乃「そうですわね」

 

リアス「······試合が始まるわ。行きましょう!!」

 

「「「「「はい!!」」」」」

 

ゲームフィールドへ転送する魔法陣がオカ研の足下に展開させる。

 

 

 

そして、リアス・グレモリー達はフィールドに転送された。

 

 

 

 

グレイフィア「······八幡様。サーゼクス様から······いえ、グレモリー卿とフェニックス卿から伝言を預かっております」

 

伝言?あの酔っ払いどもの伝言なんて嫌な予感しかしないが······

 

八幡「何だって?」

 

グレイフィア「はい。────────とのことです」

 

うん······は?

 

メリオダス「アハハハハハッ!! おい八幡!! サーゼクスに嵌められてんじゃねぇか!!」

 

八幡「うるさいぞメリオダス」

 

クルル「······はぁ」

 

俺もクルルも、これには溜息を堪ええない。

八幡「······はぁ。分かった。そうだ、サーゼクスの奴がな、この10日間毎日煩いくらい俺に連絡取ってきてリーアたんリーアたんしつこく煩かったけど、グレイフィアはグの字も出なかったぞ」

 

グレイフィア「······なるほど。旦那様には覚悟しておいていただきましょう」

 

ざまぁみろ。

 

メリオダス「八幡も相変わらずだな······」

 

 

 

 

 

 

 

八幡「······よおソーナ。俺達もここで見させてもらう」

 

グレイフィアと別れて次に来たのはソーナ達の所だ。観戦するならここが一番いい。

 

ソーナ「八幡君とクルルちゃんに、メリオダスさんまで!!?」

 

メリオダス「よ、ソーナ。久しぶり」

 

ソーナ「お、お久しぶりです」

 

ソーナは慌てて頭を下げる。それよりほら、お前の所の『女王』が呆けてるぞ。

 

ソーナ「椿姫、こちらはクルルちゃん、八幡君の『女王』です。こちらの方はメリオダスさん。八幡君の『戦車』です」

 

椿姫「大変失礼致しました!! ソーナ様の『女王』の新羅椿姫と申します!」

 

クルル「『女王』のクルル・ツェペシ。よろしく」

 

メリオダス「『戦車』のメリオダスだ。よろしくな」

 

八幡「俺達もここで見てていいか?」

 

ソーナ「ええ。それは構わないわ」

 

許可も貰えたし、ここで3人で見るとしよう。

 

ソーナ「八幡君、リアス達は勝てるでしょうか」

 

ソーナが聞いてくる。まぁ、幼馴染みが気になるのは当然といえば当然か。

 

八幡「どうだろうな·······」

 

モニターにはトラップを張り終えて、待機しているそれぞれの眷属が映っている。

 

八幡「今日までの10日間、俺や俺の眷属でやるだけやったが······正直何とも言えないな」

 

ソーナ「そうですか·······」

 

全員10日前とは見違えるように強くなったとは思うが、ライザーだってそんな簡単に負けたりしないだろう。流石に。何しろ、時間が足りなすぎた。

 

八幡「イッセーが禁手化(バランス・ブレイク)出来れば話は変わるがな」

 

ソーナ「『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』ですか······確かに、あれがあれば勝機を見出すことも可能だと思いますが······」

 

八幡「いくら悪魔だからって、あいつは元々人間のヒヨッコだからな」

 

あの神器は、強化する素体がダメならなんの意味もない。

 

ソーナ「そうですか······」

 

モニターには洋服崩壊(ドレスブレイク) と叫びながらライザーの眷属の服を消し飛ばしたイッセーが映っていた。そんなところに行き着いたのか·······鍛えるんじゃなかったかもしれん。

 

 

 

 

 

 

 

 

イッセー「がはっ········」

 

モニターにはイッセーが屋根から転げ落ちるさまが映っていた。

 

八幡「終わったな······」

 

ライザーの『女王』に、木場、塔城、を倒されシスター・アーシアを無力化された。その上、イッセーは赤龍帝の篭手の連続使用でもう体が限界だ。ライザーの妹のレイヴェルが戦わないとはいえ、ライザーとその『女王』を相手取るのはリアス・グレモリーには無理だ。

 

 

イッセー「俺······戦います。まだ······戦えます······俺、勝つって······」

 

イッセーがライザーに嬲られている。流石に見ていて気分が悪い。レーティングゲームがそういうものだと分かってはいるが。

 

リアス「辞めなさいイッセー!!」

 

イッセー「俺······部長が笑ってくれるなら·····」

 

リアス「······っ!!」

 

 

八幡「·····あいつ、イッセーを殺す気だな」

 

あの炎の量。ライザーの目の色。確実にイッセーを屠るつもりだった。

 

 

リアス「辞めてライザー!!私の負けよ······降参(リザイン)します」

 

ライザー「チェック───メイトだ」

 

イッセー「なっ······部長······そん、な·····」

 

イッセーはそのまま意識を失った。

 

グレイフィア『リアス様の降参を確認。このゲームはライザー・フェニックス様の勝利です』

 

無機質とも取れる声が響き渡った。

 

ソーナ「······3人ともどこへ?」

 

八幡「······やることが出来た」

 

俺達はソーナ達のいる部屋を後にする。

 

 

 

 

リアス「イッセー······ごめんなさい。あなたはよくやったわ」

 

俺達が部室に行った頃、気を失っているイッセーがシスター・アーシアに治療されていた。力を使いすぎた。2、3日目が覚めないだろう。

 

ライザー「······そういうことだリアス。大人しく俺と結婚するんだな」

 

リアス「っ······」

 

イッセー以外は既に目覚めており、部室に戻ってきていた。

 

八幡「······残念だがライザー。それはまだお預けだ」

 

ライザー「·········は?」

 

八幡「グレモリー卿とフェニックス卿の伝言だ。結婚したいのならば、比企谷八幡に一矢報いてみよ。だ、そうだ」

 

あの酔っ払い共は最初から俺に戦わせるつもりだった。ホントマジ巫山戯んな。あとでサーゼクスをシバく。

 

というか、ライザーじゃあ俺に攻撃出来っこないことぐらい分かるだろあのオッサン共······

 

グレイフィア「私が内々に預かったおいた言伝でございます。これより、ライザー様には八幡様とレーティングゲームをしていただきます」

 

ライザー「冗談じゃない······」

 

それは俺が言いてぇよ。

 

八幡「ハンデぐらい付けてやるよ。そっちはフェニックスの涙の使用は無制限。更にこっちは3人だけだ。まぁいいゲームとしちゃこんなもんだろ」

 

ライザー「······いくらなんでも、流石に舐めすぎではありませんか? 八幡殿」

 

八幡「そうかい。ならとっとと準備しろ」

 

その後、何も言わずにライザーは部室から出て行った。

 

クルル「それにしても、引き受けるあたり八幡らしいねぇ」

 

メリオダス「全くだな。その気になればいくらでも断れたのに」

 

八幡「······サーゼクスの頼みを無下に出来ねえしな」

 

なんだかんだ言っても、恩があるのは事実だ。それに、グレモリー家には返しきれない恩もある。

 

祐斗「······なら、何で部長とライザーが戦うことに?」

 

木場も疑問に思うのは仕方ないな。だってただの出来レースなのにやる必要もなかったとか。

 

八幡「······あの酔っ払い共曰く、ただ単に2人がどう考えているか見たいから、だとよ。こっちに飛び火させんな」

 

どうしようかなあの酔っ払い共は。酒の勢いでライザーとリアス・グレモリーの婚約を決めるとか有り得んだろ」

 

「「「「·······は?」」」」

 

何だよ間抜けた声を出して。

 

メリオダス「声出てたぞ。どうしようかな、ってあたりから」

 

八幡「そうか」

 

まぁ、いいか。今知るか後で知るかだし。

 

グレイフィア「······そ、それは本当ですか!?」

 

一番早く再起動したグレイフィアは鬼気迫る勢いで聞いてきた。

 

八幡「知らなかったのか?」

グレイフィア「知ってると思っていらしたんですか?」

 

こいつは知っててやってるのかと思ってた。以外だな。

 

八幡「ああ」

 

クルル「グレモリー卿とフェニックス卿はよく一緒にお酒飲んでるわよ?」

 

メリオダス「あいつらほんっとに酒に弱いよな。それでいつも嫁さんに叱られてるし」

 

メリオダスの言う通りだ。自重しろよ。だからこんな事態になんだよ。何回嫁さんにシバかれてんだよ。

八幡「·······そろそろ時間だ。グレイフィア、今回の試合の禁手事項は?」

 

グレイフィア「はい。龍の力と天使の力は使用禁止。また、使用可能は『塵外刀・真打』を威力10%まで。型式は『揚羽』、『蟋蟀』のみ使用可能。とのことです」

 

充分すぎるだろ······フェニックス卿は俺に、ライザーの心をへし折れとでも言ってんのか······

 

祐斗「待ってくれ。威力10%って、それでいいのかい!?」

 

八幡「ああ。まぁライザー相手ならそれくらいが限界だろ」

 

実際、10%もいらないが、まぁ使えるなら使う。

 

クルル「ダメよ木場。普通にやったらやりすぎるもの」

 

クルルが欠伸を堪えながら言う。あ、もう時間か。

 

八幡「クルル、メリオダス、行くぞ」

 

クルル「えぇ」

 

メリオダス「オーケー。と言っても八幡が全部やるんだろうけどな」

 

と、俺達の足元が光り転移の魔法陣が光ると、そのまま俺達は光に包まれた。

 

 

 

 

 

転送終了から数分。フィールドはさっきと同じ駒王学園のレプリカ。クルルとメリオダスはオカルト研究部の部室に。俺は旧校舎の屋根の上に突っ立っている。

 

八幡「メリオダス、クルルとお茶でもしててくれ」

 

メリオダス「分かった」

 

クルル「ありがとう八幡」

クルルとメリオダスとの通信を切る。

 

八幡「塵外刀・真打」

 

魔法陣から神滅器である『塵外刀・真打』を取り出す。

 

八幡「塵外刀 変化。型式『蟋蟀』」

 

塵外刀の刀身の峰がギザギザになり、超高速で振動を始めた。

 

そして、それを振りかぶり───

 

八幡sideout

 

 

 

 

 

 

 

祐斗side

 

 

 

僕達はグレイフィア様が審判を務める部屋に同席してモニターを観ている。

 

祐斗「······たった3人で大丈夫なんですか?」

 

しかし、比企谷君以外は部室から動く気配がない。実質『王』が1人で動いているのだ。レーティングゲームにおいては異質だ。いや、将棋やチェスでも開始早々王が駒を取りに行ったりしない。

 

 

グレイフィア「······問題ないでしょう」

 

小猫「······いくらなんでも、1対15は無理です」

 

グレイフィア「それは見てれば分かることでしょう」

 

グレイフィアさんがそう言ってモニターを覗く。続いて僕らも覗く。そこには、比企谷君が大刀を取り出している所だった。『塵外刀・真打』というらしい。

 

八幡「······型式『蟋蟀』」

 

比企谷君がそう言うと、刀身が変化する。峰がギザギザしている。僕の魔剣創造(ソードバース)みたいなものなのだろうか。

 

八幡「······ふっ」

 

比企谷君がその大刀を横に一振りした時だった。

 

『ギャリィィィンッ!!!!』

 

振った瞬間に()()()()()、ライザー達がいる新校舎の殆どが吹き飛んだ。

 

リアス「なっ!!?」

 

グレイフィア『ライザー様の『女王』1名、『戦車』2名、『騎士』2名、『僧侶』2名、『兵士』8名、リタイア』

 

開いた口が塞がらない。アレを一振りしただけでライザーの眷属全員を倒したのだ。最大の20%というのは嘘なんだろうか?

 

グレイフィア「あれはまだ最大の1割未満でございます」

 

朱乃「冗談······でしょうか?」

 

グレイフィア「事実です。八幡様が全力で振らなくとも街一つくらいは簡単に吹き飛ばせるでしょうね」

 

威力の桁がおかしいだろう。そう思った僕は間違ってないと思う。

 

 

八幡「型式『揚羽』」

 

ほぼ全壊した校舎を見ていた比企谷君がそう言うと、今度は刀身が細く、黒くなった。あと、彼の周りに黒い何かが浮いているように見える。

 

ライザー「······ごほっ。何だ今のは······」

 

校舎の瓦礫からライザーが出て来る。

 

ライザー「······っ!!」

 

比企谷君がライザーに斬りかかった。速い。そのスピードは『騎士』である僕が全く見えなかった。ライザーは腕を斬られるが、即座に腕が元に戻る。

 

 

祐斗「やっぱり······不死の能力·····」

 

 

いくら比企谷君でも、無理ではないか。そう思った時だった。

 

八幡「······黒丸(こくがん)

 

比企谷君の周りに浮いていた黒い何かが集まって、幾つかの黒い球体が出来た。

 

八幡「行け」

 

そう言った瞬間、高速で黒い球体──黒丸というらしい──がライザーに向かって飛んでいく。黒丸は、形を変えてライザーを斬ったり、そのままぶつかってダメージを与えていた。黒丸というものはそれなりの質量を持っているようだ。

 

八幡「·······来いよライザー。一矢報いるぐらいやってみろ。でないと結婚が認められないらしいぞ」

 

ライザー「クッ·····このぉ!!」

 

ライザーが火を吹くが、黒丸は全て避け、比企谷君自身も飛んで避けた。

 

ライザー「何だ!?」

 

八幡「動きがとにかく分かりやすいんだよお前は」

 

それはきっと比企谷君が誘導しているのもあるからだろう。

 

ライザー「グッ········はぁ·····はぁ」

 

比企谷君の息は全く上がっていないのに、ライザーの息はどんどん上がっていく。

 

八幡「悪いな」

 

比企谷君がライザーに魔法を放つ。直撃し、ライザーの体が青白く輝き出す。

 

グレイフィア『ライザー様、リタイア。このゲームの勝者は八幡様です』

 

グレイフィアさんの声が響いた。

 

 

 

祐斗sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡side

 

 

 

レーティングゲームから1夜明けた翌日。

 

八幡「······ふぁ〜」

 

クルル「昨日は大活躍だったわね、八幡」

 

レーティングゲームの翌日。学校に登校する途中。

 

八幡「んな大したことしてねぇよ。レーティングゲーム直後のライザーを挑発しただけだ」

 

本当にそれだけ。ライザーが挑発に乗らなかったら、最悪、 俺と戦わずに事が運ぶ可能性もあったことを否定出来ない。別段、俺の不利益になるわけじゃないが。

 

八幡「·······夏に冥界に帰った時に、サーゼクス(バカ)グレモリー卿とフェニックス卿(酔っ払いども)はシバくか」

 

クルル「またそれ?どんだけ恨みを溜め込んでるの?」

八幡「·······クルルへの愛と同じくらいかね」

 

クルル「あっそう······」

 

やばい調子に乗りすぎた。

 

八幡「いだだだだだ!!」

 

脇腹を物凄い力で抓ってくる。ホントどこにそんな力があるんだ。脇腹千切れるかと思った。

 

クルル「·······私への愛はその程度?」

 

あ〜·····ホントに俺が嬉しがるポイントがよく分かってるな。最っ高に可愛いです。

 

八幡「悪かった。お前が一番だよ」

 

クルル「ならいいのよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「どうした───」

 

「新たに、そちらに────が潜伏しているとの情報が入りました」

 

八幡「分かった。そっちからは誰か調査に来るのか?」

 

「ええ。聖剣使いを2人、調査のためにそちらに送りました。必要とあらば連携をお願いします」

 

八幡「了解した。俺のことは言ったのか?」

 

「いえ。あなたがその町にいるとなると割りと問題な気がしたので」

 

八幡「うるせえ。それは言うな··········まぁ分かった。多分オカルト研究部に接触してくるだろうしな」

 

「そうですか。では────コカビエルの件、頼みましたよ」

 

八幡「分かった─────ミカエル」

 

 

 

 

 

 

 

 

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