イレギュラーは家族と共に 〜ハイスクールD×D'sバタフライエフェクト~   作:シャルルヤ·ハプティズム

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「死ぬほど痛いぞ!」(EndlessWaltz版)
に不謹慎ながら腹筋を殺されかけました。あの場面でそんなこと言えば、そりゃトロワも笑うわ。さぁ同士よ来たれ。

(作者は遂に敗栄に手を伸ばしました。テレビ版は8話までしか観てません)


先に言っときます。他意しかありません。




第123話 オペレーション・デモリッシュ

 

クルルside

 

 

時刻は03:23。草木は寝静まっているであろう時間帯。

 

私達は作戦開始を目前として、冥府ヘルの上に位置する人間界───ミズガルズの端で残り7分を待っていた。

 

 

作戦は単純。時計の針が定刻を示すと同時にヘルに突入し、私、八幡、クロウの3人で敵拠点を覆う結界に一斉攻撃を仕掛け破壊。その後、目立った3人を陽動として、メインの実働部隊が敵の2つの司令室占拠と捕虜奪還に向かう。無論、全てが上手くいくはずがないのでその時は各自のその場の判断になる。一応、作戦失敗時の対応も考えてはいる。

 

対して、向こうが取ると予想される手は2つ。陽動に陽動をぶつけその間に数の力で私達の実働部隊を殲滅。又は陽動を無視して最大戦力で即効殲滅。

奴らが何処ぞへと逃げることも考えられなくもないが、ほぼ地続きとなっているニヴルヘイムはトールとアポロンが。ヘルから直接フヴェルゲルミルに行こうとしてもヘイムダルとヴィーザルが待ち構えている。物理的な逃げ場はない。あそこは違う場所への転移も制限されているから、そう易易と逃げはしないだろう。

 

 

 

······四鎌童子はおそらくどこかのタイミングで私を狙ってくる。殺すか、殺さないか。どちらにしろ、四鎌童子には聞き出さなければならないことが山のようにある。四鎌童子は、おそらく私の唯一の肉親だが、容赦も躊躇もしていられない。しない。

 

 

八幡「······時間か。作戦開始······全員、無理は叩き伏せろ。無茶は飼い慣らせ」

 

 

八幡がそう言うと同時に、私達は転移魔術でかつて死者の国であった世界へと突入した。

 

 

 

クルルsideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡side

 

 

 

僅かな光も差さず、温度という概念が存在しない虚無の世界。ヘル。又の名をヘルヘイム。かつて女王ヘルが統治した死者の国は、機能をそっくりそのまま隣国のニヴルヘイムに移されている。

 

そのため、ヘルは北欧神話から丸ごと放棄されており、ほとんど何もない空間が存在するだけとなっていた。俺としては不快だが、テロ組織の隠れ家にはちょうど良かったわけだ。

実際、ヘルを悪用される可能性は前々から議論されていたが、統治者だったヘルがいない中、管理を申し出る者はいなかった。

 

 

今、俺の目の前には超巨大な結界が三重に張られている。おそらくアジ・ダハーカの仕業であろうが、サングィネムに張った結界の倍はあろうかという結界を三重に張るとは恐れ入る。

 

結界一枚の強度も相当なものだろう。解除は······時間をかければ出来なくはないだろうが、向こうに気付かれるのが関の山だ。張り直される。俺達にぶち破る以外に手はない。

 

 

 

俺は、肩に担いでいた平行連結している2連装ライフルを構える。

 

まんまシェルターシールドを破壊したアレだが、そこは束の趣味だ。束はあの作品の戦争と平和への考え方が気に入っているらしい。俺も好きだけどな、アーリータイプ。

 

本物と違うのは装弾数であり、一発だけということ。俺が光力を供給すると、それぞれに一基だけ装着しているカートリッジに限界まで縮退してチャージする仕組みだ。因みに、構造的には2連装じゃない方に近い。

掃射後はライフル自体を爆破させる。

 

 

今回これを持ち出したわけだが、俺は一点にエネルギーを収束させるのが苦手なのだ。出来ないわけじゃないが、クルルやメリオダスに同じことをさせるのと比べると倍近く時間を食う。対して、これにはエネルギーを限界まで供給し続ければいいだけ。

 

 

八幡「······こちらは準備完了」

 

クルル『同じく』

 

クロウ『······こちらも同じく。いつでもいける』

 

耳に着けたインカムに声を吹き込むと、スピーカーからクルルとクロウの声が返ってくる。

 

八幡「よし·······攻撃開始!!」

 

 

紫黒、真朱、金の三色の閃光が、クリフォトの拠点を覆う結界を貫かんと放たれた────。

 

 

 

八幡sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒歌side

 

 

 

3つの光が結界を貫かんと突き刺さる。とうとう始まった。これがクリフォトとの最終決戦になる。

 

と、インカムから声が届く。

 

勝永『······各員に通達します。これより我々は結界の崩壊と同時に突入。セキュリティがダウンするのは約7分。その間にA班、B班がそれぞれ8階と10階にある司令室を占拠。セキュリティを完全破壊し遊撃へ』

 

聞こえたのは勝永の声。彼が今回の戦闘指揮を取る。

 

 

毛利勝永。本名、毛利吉政。又は森吉政。1597年の朝鮮出兵や1600年の関ヶ原の戦い、1615年の大阪夏の陣にも参加した、毛利勝永其の人。

何故八幡の眷属になったのかはそこまで詳しくは知らないが、本人が話した限りでは勝永の息子(太郎兵衛)が八幡に助けられたかららしい。死ぬはずだったが遺体を幻術で誤魔化したとか。太郎兵衛本人はその後病に伏して二十歳を迎える前に息を引き取ったそうだが······

 

その時の恩で、妻子の今際を看取った後、八幡の眷属になったそうだ。

 

本人はメリオダスとタメを張れるほどの剣の腕前で、八幡に『想いの刃』を伝授したのは勝永だとか。因みに大の酒好きで、メリオダスが不定期でやってる酒場に必ず顔を出しているらしい。あと、桃花が勝永の直属の部下。

 

 

勝永『C、D班は1階の収容所を襲撃、捕虜の救出を。戦闘は最小限に』

 

次の瞬間、3箇所で大爆発が起こり、堅牢な結界にヒビが広がり、砕け散る。勝永はそこで一旦切ったあと、いっそう引き締まった声で私達に指揮を飛ばす。

 

勝永『全員、侵入開始!!』

 

 

ギャスパー「······行こう、黒歌」

 

ギャスパーはブリューナクを手に私に言う。

 

────貴方に返す言葉は決まっている。

 

黒歌「もちろん。ギャスパーが行くのに私が行かないわけないでしょ?」

 

ギャスパー「······じゃあ、生きて帰らないとね」

 

ギャスパーが揮うブリューナクが、3階の外壁をぶち破って大穴を開ける。

 

黒歌「うん。私はまだ────死ねない。ギャスパーと何も紡げないまま終わるなんて絶対に嫌だ」

 

 

私は両手に、真紅の銃を構える。

 

 

 

黒歌sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美猴「······おうおう、おアツいねぃ。俺達もいるってこと分かってんのかねぃ? なぁ三日月」

 

三日月「さぁ。俺が口出すことでもないし、作戦に支障出さないならあの2人が何してようが俺はどうでもいい」

 

美猴「そうかい······」

 

 

 

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