イレギュラーは家族と共に 〜ハイスクールD×D'sバタフライエフェクト~ 作:シャルルヤ·ハプティズム
クルル「······八幡、サマエルは?」
プルートと対峙していると、八坂に掛けられた術を解除しに離脱していたクルルとメリオダスが戻って来た。
どうやら八坂に掛けられた術の解除に成功したようだ。
さっきのオーラから、サマエルが使われたことまで分かったらしい。流石クルル。一度見ただけでサマエルのオーラまで覚えているとは。
八幡「サマエルは拘束して亜空間に封印した。2度と出すつもりはないな。そっちは?」
クルル「多少手荒な真似になったけど、八坂に掛けられた術は解除出来たわ。向こうは束達に任せてきた」
束達、か。あの2人もやっと肩の荷が降りるか?
メリオダス「······八幡、何でここにプルートがいるんだ?」
ずっと険しい顔をしているメリオダスが低い声で言う。
八幡「サマエルを回収しに来たんだと。まあさせないがな」
プルート『そこの子供······何処かで······』
プルートに向き直る。
八幡「······さて、ここで俺達全員を相手にして消滅するか、大人しく手ぶらで撤退するか選べ。プルート」
ここでプルートを殺すのは簡単だが、やりようによってはこいつを使ってハーデスへの牽制が出来る。
プルート『······なるほど。ここで『堕天魔』とその眷属を相手にするのは些か荷が重い。ここは大人しく撤退した方が身のためでしょう』
······こいつ絶対何かするな。
クルルとメリオダスに目で合図する。
プルート『······ですが、このまま手ぶらで帰るわけにもいきませんので』
言うなりプルートが高速で移動する。やっぱりか。
八幡「······させると思ってんのか?」
プルートは、どす黒い刀身の鎌でガブリエルを斬ろうとした。
ガブリエル「······!!」
プルート『······流石に止められるとは思いませんでした。流石アーサー王が振るったとされる伝説の聖剣』
当然、エクスカリバーでプルートの鎌を受け止める。大方この中では実力が下になるセラかガブリエルのどちらかに攻撃でもしていくのかとは思っていた。
俺がプルートの鎌を受け止めている所に、プルートにクルルとメリオダスが斬り掛かる。
······あいつクルルに魔剣返してなかったのか。
プルート『······これは不意打ちも無理そうですね······諦めて退却しましょうか』
プルートの足元から黒いもやが発生する。
八幡「······ハーデスに伝えろ。次に敵対行為と思しき行動を起こしたら、即刻冥府に攻め込むとな」
プルートに殺気をぶつけながら言い残す。これでハーデスが何か仕出かしたら、言い逃れ出来なくした上で冥府に攻め込むだけだ。
プルート『!!?······いいでしょう。ハーデス様に伝えてあげましょう』
黒いもやに包まれ、プルートは撤退していった。
メリオダス「······八幡、良かったのか? プルートを殺さなくて」
短剣を鞘にしまったメリオダスが聞いてくる。
八幡「別にいい。これでハーデスへの牽制になるならそれでよし。これでハーデスがこっちの忠告を無視するような行動を起こせば、冥府に攻め込むだけだからそれはそれでよし」
当然、攻め込むのは俺1人でやるが。
メリオダス「······そっか。分かった」
メリオダスはそれ以上は聞かないことにしたらしい。
ルシフェル《······さっきの八幡の殺気凄いわね。こっちに向けられたわけでもないのに、震えが止まらなかったわ》
お袋が意識内で話し掛けてくる。
いや、言い過ぎだろ。そんな大層なものじゃない。
ルシフェル《見くびりすぎよそれは······》
八幡「······あ~、ガブリエル、大丈夫か?」
何かプルートが置き土産に仕掛けていったことも考えられる。一応見ておくに越したことはない。
ガブリエル「······あ······はい。助かりました、八幡」
八幡「そうか。ならいい」
······さて、英雄派もここまでくれば、もう完全に瓦解したも同然。残党を全員捕縛出来るか若干微妙な所だが······
後は『クリフォト』だ···········
八幡sideout
ルシフェルside
八幡の精神空間で、私は1人考えていた。
聖書に『リリン』と記載された男。リゼヴィム・リヴァン・ルシファー。
八幡とクルルが引き取ったオーフェリアという少女と、ヴァーリという白龍皇の少年の祖父にあたる。
八幡の中から見る限りは、酷い、としか言いようがない。一言で言えば、超重度の精神異常者。イカレてるとかいうレベルではない。
息子に人間の女性との間に子供を作らせ、その子供達の目の前で母親を惨殺。そして、更には父親を惨殺。
オーフェリアって娘は、この段階でもう精神が崩壊仕掛けていたのだろう。その後にも肉体的、性的虐待を受けたことで、完全に精神が崩壊した。
弟のヴァーリって子が精神を保てていたのは、姉を支えなければ、という義務感からきたものだと八幡は考えている。それは間違ってないだろう。
なにせ、姉が虐待されるところを目の前で見せられていたらしい。彼の心も、折れていてもなんら不思議はないが、彼に宿る『
オーフェリアの娘、カルナは、ルシファー特有の銀の髪ではないが、それは誰かも分からぬ、もうリゼヴィム・リヴァン・ルシファーに殺された父親の遺伝かと思われる。
そして、彼女が明るくいれることは何よりの幸いだろう。
尚、リゼヴィム・リヴァン・ルシファーを、再び屋敷に戻った八幡は屋敷のありとあらゆる所を虱潰しに探したが、その時には既にもぬけの殻だった。
あの男は、『
······八幡とクルルをすぐにでも
彼女が······『
······そして、幼くして本当の両親を失ったクルルのためにも······
ルシフェルsideout