魔法少女リリカルなのは~世界を破壊せし者たち~   作:暗黒の影

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第30話 修行 下編

 

 

タクト「なら、こっちに来て座りな」

 

すると全員近場にあった岩に座った。

 

タクト「話しを続けるぞ?零はな、人と人の間に生まれた人間じゃないんだよ」

 

 

イッセー「じゃあ、どうやって…」

 

 

タクト「代理母ってわかるか?」

 

 

イッセー「……全く分からん」

 

 

タクト「俺も詳しくないが、代理母ってのは、その代理母の人物の子宮卵ともう一つの別の男性の精子を機械的に使い受精させて作り出せる人間」

 

タクト「零は、兵器になる為に生み出された人間なんだよ」

 

 

『っな!?』

 

 

イッセー「兵器って、人間を兵器にしようとしたのか!?」

 

 

タクト「そうだ、零は前世の記憶があったらしいから、自我を保てたが、もし記憶が無かったら自我は無くなってたって零本人が言ってたよ」

 

 

リアス「何をされたの?」

 

 

タクト「なぁ、何で零の瞳が真紅色で髪の毛が銀髪か知っているか?」

 

俺が聞くと全員頭を横に振った。

 

タクト「零は、生み出された当初、体に薬物投与をされていたんだ」

 

 

『っ!?』

 

そう体にだ。

 

その数々は体や精神を廃人に変えても可笑しくない代物ばかりだったらしい。

 

 

イッセー「薬物って!?」

 

 

リアス「狂ってる…」

 

 

クロカ「酷いにゃ」

 

皆が皆、顔を暗くしていた。

 

タクト「この瞳と髪の毛の色は、その生体実験をされた事による変化なんだ」

 

 

『………』

 

 

リアス「……兵器って言うのは?」

 

言って大丈夫か…

 

タクト「プロジェクトFRTE」

 

 

イッセー「なんだ?そのプロジェクト……」

 

 

リアス「プロジェクトFRTEよ。イッセー」

 

 

ゼノビア「そのプロジェクトFRTEとは?」

 

 

タクト「人体にロストロギアを埋め込み、脳を洗脳したり暗示を掛けたりし人体を兵器化させる。腐った計画だ。もし失敗作がいたら、毒殺だの銃殺だのしてデータだけを集めるだけ集めて後はゴミを捨てるかの様な扱いさ」

 

 

ユート「酷過ぎる…」

 

木場 祐斗…

 

確か、聖剣計画の生き残りだったな。

 

タクト「木場。確か、聖剣計画の生き残りだったよな?」

 

 

ユート「うん。まさか、零君が僕と同じ境遇者なんて…」

 

 

タクト「同じ?いや、零とお前とは根本的な違いがある」

 

 

ユート「え?」

 

 

タクト「こう言ったら悪いが、お前の方はまだ良い方だぞ?」

 

 

ユート「聖剣計画が……?」

 

そりゃあそうだろ。

 

何たってまだ、木場は人と人の間でちゃんと生まれた存在で、親の温もりを知っている。

 

タクト「考えて見ろよ。人と人の間に生まれず親の温もりを知らずに何の支えも無い状態で、薬物投与の実験や戦闘実験や毒などの耐性を付ける実験をひたすらひたすら激痛…いや廃人レベルの実験をやられ続けて来ていたんだ」

 

 

『………』

 

 

タクト「木場はまだ実験の中で友人が作れて絆を築けただろ?」

 

 

ユート「はい…」

 

 

タクト「だけど、零の場合は違う、ひたすら薬物、戦闘、薬物、戦闘、薬物、戦闘、薬物、戦闘の繰り返しで、研究所には自分以外いなかったらしい」

 

 

クロカ「辛いにぁ…」

 

 

コネコ「一人は辛いです…」

 

 

タクト「そして、零本人は圧倒的な力を手に入れた代わりに大事な物を無くした」

 

 

イッセー「大事な物?」

 

 

リアス「それは何?」

 

 

タクト「圧倒的な力の代わりに零は、寿命と感情が無くなった」

 

 

イッセー「寿命?零は生きてるぞ?」

 

 

タクト「残りの寿命だ」

 

 

リアス「あと、どれくらいなの?」

 

 

タクト「的確な数字は分からん。今分かっているのは、薬物投与や戦闘実験の繰り返しの結果、短くて2年。長くて3年だ」

 

 

クロカ「短いにゃ!!」

 

 

リアス「ええ、短すぎるわ」

 

 

タクト「ああ。そう言えば何で俺や零から大量の血匂いがするかだったな」

 

大分話しが脱線してしまった。

 

クロカ「あ。そうだったにゃん!!」

 

お前も忘れてたんかい…

 

タクト「何故、血匂いがするか…。それは簡単だ、零は自分を作り上げた研究所と研究者を全員、斬殺やら銃殺やらで大量虐殺したからだ」

 

 

『っ!?』

 

大量虐殺と聞いた瞬間、皆の顔が険しくなった。

 

リアス「……それは、いつ頃の話し?」

 

 

タクト「確か、7歳頃に研究所の皆を大量虐殺したんだったけ」

 

 

リアス「そんな、幼い頃から…」

 

 

イッセー「マジかよ…」

 

 

タクト「俺達は、元の世界じゃあ、殺人者と言われても可笑しくないんだよな…」

 

 

ユート「何故、そんな事を?」

 

何故っか…

 

タクト「俺は零みたいな、奴を出さない為に違法研究所にいる研究者や非人道的な行いをする奴らは徹底的に潰していた」

 

 

クロカ「……だから」

 

 

タクト「ああ。この年で体に大量の血匂いが着いちまったってわけだ」

 

 

リアス「ごめんなさい。辛い思いをさせて」

 

 

タクト「気にすんな。それに、この転生者との戦いが終わったら、アンタ等にも研究所潰しを手伝って欲しいんだ」

 

 

リアス「私たちに?」

 

 

タクト「ああ。元々俺達はお前らを助けて帰る予定だったんだ」

 

 

イッセー「俺達を助けて?」

 

 

タクト「ああ。だから、全てが終わった後にな…」

 

 

リアス「分かったわ。そのお願い聞いたわ」

 

 

タクト「っふ。対価は何が良い?」

 

 

リアス「もう貰ったわ、お兄様達の事に修行の事で十分よ」

 

 

タクト「ありがたい、んじゃまぁ、こんな重い話しは終わりにして丁度川があるし、バーベキューでもするか」

 

 

リアス「あら、良いわね」

 

 

タクト「咲夜さん」

 

シュン!!

 

サクヤ「何でしょう?」

 

いつもながら早いな…

 

タクト「バーベキューをしたいんですが、食材と器材とかあります?」

 

 

サクヤ「はい」

 

 

タクト「なら、転移魔法で運んで来て貰えますか?」

 

 

サクヤ「分かりました」

 

そう言うと直ぐに姿が消えた。

 

タクト「さて、零は驚くかな?」

 

シュン!!

 

って早っ!!

 

もう、器材と食材が届いたし!!

 

タクト「んじゃまぁ、始めますか」

 

俺は咲夜さんが転移魔法で送ってきた器材を組み立て始めた。

 

タクトSide out

 

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レイSide

 

「――な―――でも―――うん――」

 

うるさい…

 

人が気持ち良く寝てるのに…

 

レイ「う~ん…」

 

って何故、頭が柔らかいんだ?

 

確か俺は岩の上で寝ていた筈だが…

 

それに、何故だか良い匂いがする

 

レイ「…う……ん?」

 

俺は、瞼をゆっくりと開いた。

 

コネコ「…あ。おはようございます」

 

真っ先に眼に入ったのは、覗き込んでいる塔城だった。

 

レイ「……うん?おはよう、塔城聞きたいんだが、何故に膝枕してる?」

 

 

コネコ「……堅い岩の上で寝てたから、寝やすそうにしようと思って…」

 

 

レイ「あぁ~そうか、一応ありがとう。寝やすかった」

 

 

コネコ「いいえ。どういたしまして」

 

 

イッセー「お?起きたか零!!」

 

塔城にお礼を言っていると、俺が起きたことに気付いた兵藤が声を掛けてきた。

 

レイ「兵藤か…」

 

 

イッセー「ああ、今皆でバーベキューしてんだ、来いよ!!」

 

バーベキューか…多分、拓斗だな?

 

レイ「そうだな、丁度腹が減っていたから、丁度良い。行こう塔城」

 

 

コネコ「……子猫」

 

 

レイ「ん?」

 

 

コネコ「…塔城じゃなく、子猫って呼んで」

 

 

レイ「分かった。行こう子猫」

 

俺はそう言いながら、立ち上がり手を差し伸べた。

 

コネコ「♪」

 

子猫はその手を握り締めてバーベキューをしている場所に向かった。

 

ジュージュー

 

少し進むと、バーベキューをしているのか、肉や野菜の匂いがし始めた。

 

コネコ「良い匂い…」

 

 

レイ「ああ」

 

 

タクト「お?やっと起きたか」

 

拓斗が、俺達に気付き話し掛けてきた。

 

レイ「ああ、今さっき起きた。それより、腹が減った…」

 

 

タクト「あいよ。なら子猫ちゃんは?」

 

 

コネコ「私は自分で…」

 

クゥー…

 

コネコ「………////」

 

拓斗に言おうとした瞬間、腹が鳴ってしまった。

 

タクト「あぁ~貰ってくるから、座ってて良いよ」

 

そう言うと、拓斗は、疲れ果てて寝ていた筈のサーゼクスが焼いているバーベキューの所に向かった。

 

俺は、拓斗が料理を運んで来るまで夜になり、夜空に浮いている星を眺め始めた。

 

コネコ「……綺麗」

 

俺と同じように星を見上げ始めた子猫。

 

しばらく、沈黙が訪れた。

 

周りには、バーベキューの匂いやオカ研や生徒会メンバーが騒いでいる。

 

コネコ「……拓斗さんは、優しいですね」

 

そんな沈黙の中で子猫が話し掛けてきた。

 

レイ「ああ。アイツは、気が利くし優しい」

 

 

コネコ「………」

 

俺がそう言うと子猫は拓斗に目を向けた…

 

レイ「だが、俺や親しい奴ら以外には腹黒いし人を騙す。バカだがな」

 

 

コネコ「……」

 

今度は、疑いの目で拓斗を見始めた。

 

レイ「それで、仙術は、うまく行ってるか?」

 

 

コネコ「………うん。黒歌お姉さまにも教えて貰ってるから…」

 

 

レイ「そうか。まだ、時間はあるだから、焦るなよ?焦ったら上手くいくものも上手くいかないからな」

 

 

コネコ「……うん」

 

 

タクト「へいお待ち!!」

 

子猫と話していたら、両手に料理が乗った皿を持った拓斗が現れた。

 

レイ「お前は、何処の屋台のおっちゃんだ」

 

両手には、串に牛肉や野菜が刺さって丁度良いくらいに焼けたのか、香ばしい匂いを放つバーベキュー料理が8本乗せた皿と、焼きそばを大量に乗せた皿を持っていた。

 

タクト「気にすんなって、はいよ、お待ちどうさま、サーゼクス・ルシファーお手製BQ料理と焼きそばをお持ちしました(笑)」

 

 

レイ「あぁ、やっぱりコレ作ったのサーゼクスなんだ…」

 

 

タクト「なんかサーゼクス曰わく、『お礼も込めて作ったから、食べてくれたまえ』っだってよ?」

 

 

レイ「そうか、なら有り難く頂きますか……小猫が我慢の限界っぽいし」

 

横を見ると香ばしい匂いに腹を空かしたのか、目が皿に向いている小猫。

 

コネコ「ジュルリ……っは!!」

 

 

タクト「みたいだなwww」

 

 

レイ「んじゃまぁ、いただきます」パク

 

俺は香ばしい匂いを放つバーベキュー料理を一口、口に運んだ。

 

タクト「どう?」

 

 

レイ「ああ、焼き加減ともに味も丁度良い。最高に美味い」

 

 

タクト「そりゃあ良かった」

 

 

コネコ「……確かに、美味しいです」

 

 

タクト「後で、サーゼクスに報告するとして、なぁ零」

 

 

レイ「ん?」モグモグ

 

 

タクト「タイムリミットまで、91日あるけど、この戦いが終わったら皆を連れてくんだよな?」

 

 

レイ「ああ」

 

 

タクト「大丈夫なのか?リリカルの世界が崩落とか…」

 

 

レイ「ああ、それに…」

 

 

タクト「それに?」

 

 

レイ「崩壊するなら、助けを求めないだろ普通は」

 

 

タクト「そうだけどよ…」

 

 

レイ「さて、俺は一足先に帰らせて貰うか。腹も膨れたからな」

 

 

タクト「なんだ?みんなと交流深めないのか?」

 

交流を深める…

 

レイ「ああ、そう言うのは、苦手だからな」

 

 

タクト「そうか、分かった」

 

 

レイ「それじゃあ、小猫俺は帰るから、また明日な」

 

俺は小猫の頭を撫でながら言った。

 

コネコ「……はい。おやすみなさい」

 

 

レイ「ああ、おやすみ」

 

それだけを言い、俺はその場から消えた。

 

 

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