THE UNSUNG WAR〜ZERO〜(再編集中) 作:B-506
ども。主です。
ゆっくり見ていってね。
ベルカ戦争には謎が多い。終戦から10年経った現在、やっと一部の情報が開示された。私はその資料をすぐに入手し、それでは足りず、出所不明な情報にまで手を出した。私がそこまで掻き立てられたのには理由がある。
この戦争は、1988年の「ベルカ連邦法見直し」に端を発する。....当時、財政難に荒れたベルカは東側諸邦の独立を許した。件のウスティオ共和国は、このとき誕生した。.....しかし、ベルカの財政難は留まることを知らなかった。
一方で、その流れに乗じて肥大化していく巨大国家オーシア。
その経済恐慌の中....極右政党が政権を手に入れる。
強く、そして正当なベルカを取り戻すために。
〜1995年3月25日〜
ウスティオでの天然資源の発見を皮切りに、ついにベルカは隣国への侵攻を開始した。
.....『ベルカ戦争』の開戦である。
準備不足の各国は、伝統のベルカ空軍の前になす術なく敗走。
数日の内に、山岳地帯を除く全域をベルカの占領下に置かれたウスティオは、外国人傭兵部隊を組織。オーシアとの連合作戦に望みをかける。
.....ここまでは、教科書にも載っている。
だが、資料に奇妙な類似点を見つけた。
一人の傭兵に関する記述。そしてそこに残された『鬼』という暗号。
....情報としては、不十分なものが多い。
だが、私はそこに惹かれた。
....私は、この傭兵を通して、ベルカ戦争を追うことにした。その先には何かある。
この戦争の隠された姿か、あるいはただのお伽話か。
その傭兵に会うことはできなかった。
.... そもそも存在自体があやふやなのだ。
ただ、『彼』と関わりがあった人物数人を突き止める事はできた。
『片羽』はその1人だ。
〜171号線奪還〜
ラ《さあ、相棒、任務開始だ.....って、どんなもんに乗ってやがる.....》
リ《ふぇ?ああ、コイツか、コイツはMSN-001X「デルタカイ」だ。お金貯まったから買っちゃった☆》
ラ《名前くらい知っとるわ!買っちゃった☆じゃねぇよ!?俺が狙ってたんだぞ!マーケットに出回る前から!》
リ《買ったモン勝ちだぞ》
ラ《ちくしょおぉぉぉぉ....》
イ《こちらAWACS。ガルム隊、私語は慎めと何度言ったら分かるんだ。》
ラ《はいはい....》
イ《コールサイン「ガルム2」。ガルム1にも言ったが「はい」は1回だ。覚えておけ。》
ラ《お前は俺の母さんかよ....》
イ《まったく、本当の双子みたいだな。》
ラ《そう言われると照れるな》
イ《言っとくが褒めてないぞガルム2》
ラ《んなこたぁ分かってらい。....しかし、今回の戦いは、流石に敵に同情するぜ....俺だったら逃げ出すよ....》
それもそのはずである。今回、ガルム1ことリリィが搭乗している「デルタカイ」、グラインダー社とオーシア国が共同で開発していた機体の試作機。言わば戦力実証機という所だろうか。この機体の珍しい点としては搭載機数は少ないながらもAI操作における自立稼働武装「ファンネル」を実用化した数少ないMSだということ。しかも実証機のため、世界に1機しかない。それはそれは珍しい機体なのである。そんなものがマーケットに出回っていいのだろうか.....とイーグルアイは率直に思った。
そういえば、今朝の新聞に、オーシアが「ファンネル」の開発に成功したというニュースが入っていたな。イーグルアイはふと思い出した。
リ《ん?なんで同情なんかするんだ?》
ラ《お前....自分の機体の装備分からないのか....?》
リ《ん?ああ、ファンネル、メガ粒子砲にビームライフル、ビームサーベルにミサイルにあとは頭部バルカンだな。》
ラ《そのファンネルだよ!ファ・ン・ネ・ル!俺がお前の相手だったら遠隔AI操作のビームライフル的な何かが迫ってきたらベイルアウトしてでも逃げ出すわ!》
リ《お、落ち着けってラット....ん?》
ラ《どうした?》
リ《いや、いつのまにかHUDに文字が.....system all green?》
ラ《ああ、そりゃAIが機体状況チェックした記録だ。....というか相棒、お前、知らなかったのか.....?》
リ《今初めて知った》
ラ《寄越せ!その機体今すぐ!お前よりかマシに運用してやる!》
リ《お、おい落ち着けってラット....》
イ《こちら空中管制機イーグルアイ。ガルム隊へ。目標到達までもうすぐだ。お喋りはそこまでにして、攻撃準備だ。》
ラ《ガルム2了解....グスッ》
リ《ガルム1了解〜》
イ《攻撃目標は幹線道路沿いに布陣。周囲の民家には手を出すな。人が戻ってきた時に更地はいやだろうからな。》
ラ《了解イーグルアイ。さあ行くぞ相棒。》
リ《了解だよガルム2。》
2機の「デルタ」の名を持つ機体は、低空を駆ける。
ベルカ兵《こいつらウスティオから来やがったのか?》
ベルカ兵《奴らも必死という訳だ。だが、ここを明け渡すわけには》ドンッ
ベルカ兵《どうした?応答しろ。おいどうし》ザザッ
ラ《順調だな相棒。今回も報酬をごっそり頂いていこうぜ。》
リ《ああ。コイツ買ったせいで財布が軽くなった。稼ぎ直さないとな。》
ラ《またそれを.....っと、嫌なもん見ちまった....》
下半身が千切れ飛んだ兵に、必死に心肺蘇生を試みる兵。その兵も、右脚の膝から先が無い。その周りにには死体の山。おぞましい光景である。
リ《それが戦争ってもんだろ。》
ラ《そう。そうなんだろうけどな.....よお、相棒、平和ってなんだろうな.....》
リ《傭兵である俺達がそれを考えちゃ世話ねぇぜ?》
ラ《そうか.....》
イ《ガルム隊。作戦終了だ。帰ろう、俺達の家へ。》
ラ《了解だイーグルアイ。》
リ《了解した。》
ラ(「俺達の家」....か。石頭イーグルアイもなかなかいい事言うんだな。)
ラットの頭を、様々な考えが交差する。
ども。主っす。今回ほぼオリジナルストーリー。
ラットはピクシーと同じ道を辿るのか?それは主のみぞ知る。