魔法使いの世界の私と俺 作:オリジナルは初めてでござる
-----------------------こんな夢を見た。
幸せな家族との日々。
毎日が幸せだった。
でも、ある日突然その夢は終わりを告げる。
その夢の終わりはいつもそうだ。
暗い影が家族を取り込み、そして”私“の姿を変える。
「待って!父さん!母さん!お姉ちゃん!皆行かないでよ!私を一人にしないでよ....」
「...........イ....オ」
遠くから声が聞こえる。
「........、...........」
なんて言ってるの?
「..............っ!!」
違う.........。
「オルクスっ!!」
違う.....私の名前はそんな名前じゃない!
「おいっ!オルクス!!」
やめてくれ.....本当の名前が分からなくなる。
「おいっ!オルクス!」
「.......ここは」
「はぁ....お前の家だろ?何言ってるんだよ。オルクス」
「おる、くす?」
「ああ?まだ寝ぼけてんのか?てかすげー汗だな.....シャワー浴びてこいよ」
「え?あ、ああ。そうだな.....」
オルクス.....そう、確かに俺はオルクスだな...。あれさっきどんな夢見てたっけな........。
何か大切な夢だった気がするのに.......。
「しっかりしろよ。明日から学校だぞ?」
「がっこう?」
「ああ。俺達ついに受かったんだぜ!二人して!」
「どこに?」
「はぁ.....おいおい、大丈夫かよ。オルクス、あれだけ勉強に勉強を重ねてようやく行けるようになったんじゃねーか!魔法学校に!」
魔法学校........?
何故だ、分からないけど頭に頭痛が走る。
「うっ.....」
「おいおい、大丈夫かよ.....。何か変な夢でも見たのか?」
「ゆ、め?......黒い、影........」
「はあ?黒い影?」
「.........いやなんでもないさ。気にしないでくれ」
「あ、ああ。それじゃ俺はもう寝るけど一度シャワー浴びとけよ?風邪引いても知らねーぞ。俺達みたいな“能力値“が小さいのに入学出来たことは奇跡なんだからな」
能力、値?
ああ、そうだ。そういえばそうだった。
俺達みたいな奴でも受かるなんてな。
でもなんだこの違和感は........。
「能力値.....魔法学校.....黒い影。分からない。分からないけど......何か違う」
「本当に大丈夫か?」
心配そうに此方を見て言ってくれる。
今ようやく名前を思い出した。いや記憶が見つかったという感覚に近いか......。
「ああ。リーク。心配させて悪かったな。どうやら緊張でおかしくなってたみたいだ」
「んだよ。心配させやがって。それじゃまた明日な」
「ああ、また明日」
ガチャと扉を閉めてリークが部屋から離れていく。
「魔法.....痛っ......やっぱりか」
魔法と呟くとどうしてか頭痛が走る。
そして夢の内容を一瞬思い出せるような感じがする。
「何なんだこれは.....」
手を見つめる。
先程起きたばかりの時は自分の名前はオルクスじゃないと思ったが今はオルクスだと思っている。
「はぁ......」
溜め息を吐いてシャワーを浴びる為にベットから立ち上がる。
「..........」
俺とリークが扱える魔法は初級魔法のみ。
ただ使える魔法の種類が多くて受かることが出来た。
「アルサール・ウル・...........なんだこれ」
魔法を唱えるときは人それぞれで好きに詠唱をする。俺の場合は『アルサール・ウル』。この詠唱を始めると魔力が集まり呪文を発動出来るのだがいつもと違っていた。
俺が詠唱を始めると魔法力が膨れ上がり部屋のガラスが割れた。
「.............」
ただただこの光景をボケッと立ってみていたがリークの「どうした!」という声に我に返る。
呪文は一度詠唱したら発動させるまで集まった魔法力は消えない。
「え、えーと........」
俺は慌てて何か呪文を発動させようと辺りを見渡す。
そして割れたガラスが目にはいった。
「り、リペア!」
すると割れたガラスは時間が巻き戻るかのように動きだし何事もなかったように元に戻った。
ばんっ!と荒々しく扉は開かれリークが入ってくる。
「おい!今の音はどうした!?」
「り、リーク。なんでもないぞ?お前も夢でも見たのか?」
「夢!?んなわけあるか!つかまだ寝てないわ!どう考えてもガラスが割れたような音がしただろ?」
リークは俺の部屋を見渡すが別段変わったところがないところを確認すると首を傾けて俺を見てくる。
「な、なんだよ....」
「オルクス。魔法使ったか?」
魔法を使うことは制限もなければ原則禁止されている訳でもない。ただ禁忌の魔法は存在しているが。
だが俺の今の実力をリークにバレるわけにはいかない。俺も戸惑っているが明らかに先程の魔力量は異常だった。
「魔法を仮に使ったとして俺が窓ガラスを割れると思うか?」
「....そこなんだよな」
何故だろうか。こうも納得されるとそれはそれでムカついてしまう。
てかお前にも無理だろ!?
「だろ?もう寝ようぜ。明日も早いしさ」
「んー....そうだな。分かったよ、おやすみ」
「ああ」
俺は魔法を諦めてにシャワーを浴びてベットの上に倒れこんだ。
「ふぅ......どうしたもんか」
力はあればあるほど良いものだろう。だが俺の状況では素直に喜べない。
ずっと一緒に頑張ってきた、リークを裏切るようで。
どうするか........。
「クライ・サース・」
詠唱を始める。何時もとは違う詠唱で。
勿論馴染んでない詠唱をすれば魔力の質も下がり使える魔法も減ってしまう。
現実、今の力は先程の異常だった時に比べても10分の1にも満たないだろう。
「.......フライ」
体に浮遊感があるだけで浮いていない。
初級魔法並みだ。
でも........。
「これで良い」
電気を消して眠りに落ちた。
呪文の名前を募集しております。詠唱は決まってるので使ってほしい魔法などありましたら教えてください。