2度目の人生はワンピースで   作:恋音

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第99話 1日の終わり

 

「実は私キミ達を駒にするしたいと思考中ですて」

 

「うわ、もう早速選択肢間違えた」

 

 Mr.9が青ざめてポツリと呟く。残念だったな手遅れだ。

 

「ある人物の部下になって貰うです」

「「「「部下?」」」」

 

 BW組の声が揃う。

 

「ある人物とは大将女狐、一番謎の多き最高戦力です」

「ま、まて!俺たちはそこで何をさせられるんだ!?」

「雑務?イビリ?まァ………色々と」

「その間が嫌だ!」

 

 Mr.5は大将という言葉にビクリと肩を震わせると続けられた言葉を聞いて現実逃避とばかりに顔を横に振る。

 

「ご安心願うです、彼女は表立った仕事も隊を組むして行う討伐も全くありませぬし正体不明を貫くしている故実際はとある中将のお預かりになると思うですが!」

 

 全員が少しホッとした顔に変えた。

 中将も大概だと思うが謎が多い大将と比べたら全然安心できるんでしょうね。解せぬわぁ。

 

「伝説と渡り歩くた英雄ガープですけどね」

「「上げて落とすな!」」

 

 Mr.9.5が同時にツッコミを入れてきた。

 

「個人的に落とすして上げるするより(締め)上げるして(意識を)落とす方が好きです」

「なんだろうこの得体の知れない恐怖……この人もうヤダ」

「ま、大将女狐って私ですがね」

「「「「お前かよ!」」」」

 

 BW組が意外に仲良く揃うので内心びっくりしてるリィンさんです。

 

「よって、私の秘密を守る事と命令に従うことは完全に命に関わるですからね、気をつけるしてです」

「今からでも牢屋に変更したい。多分こっちの方が地獄…だ」

「「「同意」」」

 

 動物2匹も首を縦に振る。人間の言葉は通じるんだよね、便利。

 いずれ伝書バットは海軍に返さないといけなくなるから情報屋の青い鳥(ブルーバード)も動物2匹に頼もうか。

 

 動物2匹はアンラッキーズって言うらしいけど『幸せを運ぶ青い鳥』が象徴の組織に全く似合わない不吉な名前の運び屋になるな。

 

「とにかく」

 

 アイテムボックスから書類を出し書きながらも話は続ける。

 

「私の悪魔の実、シャレになりませぬ故に反抗は無駄と思うしてください。てへぺろ」

「マンデーちゃんこの子怖い嫌だ助けて!」

「バレンタイン、諦めなよ……」

「ちょ…!Mr.5、マンデーちゃん目が遠い!どうしよう!」

 

「はい!そこのMr.5ペアの2人!」

 

 ビシッと指をさせば未だに腕に付いてる海楼石の錠を盾にしやがった。

 

「な、なに…?」

「なんだ……?」

「任務報告、ござりますよ、ね?」

 

 彼らにだけ託された特別任務。

 

「お、王女様暗殺任務?」

 

 大正解!どうせBW組はこの後海軍に行くから盛大に裏切り行為を行ったとしても支障は無い!

 ならいっそ動きやすいように死亡報告出しとくべきでしょうよ。死亡報告は穴だらけの作戦だけど無駄な足掻きくらいしてやるさ!

 

「ささ、電伝虫かけるですよ〜。私監視の元」

 

 2人は顔を見合わせ目を伏せた。

 なんだ、その空気は。私が諦めの境地に突入した時そっくりじゃないか。

 

「「………」」

 

 静まり返る。それはMr.5が電伝虫を取り出してかけだしたからだ。

 

──ぷるぷるぷるぷる…ガチャ……

 

 出た。

 

『………Mr.5か、報告待っていた』

 

 電伝虫で少し声が違って聞こえる。

 

 あぁ…このくぐもった無駄過ぎるイケメンボイス。間違いない、クロさんだ。

 

「ボス…王女暗殺の任務は成功しました。死体が見つからない様に海に沈めましたよ」

『……それならいい』

「もちろんMr.8共々です」

 

 Mr.5が少し震えた声を出して報告した。

 そんな彼にもう一つ私が紙で司令を出す。

 

 

  『 麦わら の 一味 の 賞金首 2人 は 海 に 落ちて しまった 』

 

 

 嫌そうな顔をするでないMr.5。

 

「それと別の、ウイスキーピークの任務も俺が代わりに報告させてもらいますが。どうやらボスが気にかけていたルーキー達は能力者の様で海に落ちてしまったらしいです」

『……〝堕天使〟と〝麦わら〟が、か』

「はい。他のクルーは落ちても溺れませんでした。負傷していたので能力者を助けに行く事が出来なかった様で今は念のため小屋に閉じ込めています」

『クハハ…! 所詮ルーキー! やはりこの程度だったか………。油断はするな、もしかしたらの可能性もある』

「イエスボス」

 

 Mr.5が思ったより有能だった。

 うん、この報告なら大丈夫だろう。

 

『………堕天使が本当に死んだか確認したか?』

「Mr.9曰く、落ちたのは数人が見た。と。その時にはMr.8も参戦していたので幹部以外は数名しか確認していませんでしたが」

 

 麦わらの一味ウイスキーピーク到着→能力者死亡仲間捕縛→Mr.5ペア到着→王女抹殺って設定か。

 ……ここで誰か1人でも雑魚が残ってると拙いな。口を割られるとこの報告が全て嘘になる。

 

 私は追加の指示を出した。

 

 黒幕が七武海(クロコダイル)なら信じる嘘を。

 

 

  『 ▼ 海軍 が 現れた 逃げろ 』

 

 

 ジト目で見てくるMr.5が少し怖いっす。

 

「ッ、ボス!大変だ、何故か海兵がいる!」

『誰だか分かるか!?』

「へ?え、あ」

 

 

  『 海軍 中将 ガープ 』

 

 

 果たしてそれで信じてくれるのか、という目が突き刺さる。

 

「あ、れは…恐らく英雄だと」

『チッ…嗅ぎつけたか。ウイスキーピーク全体にそこは撤退しろと伝えろ!』

「マジかよ……」

『どうしたMr.5』

「いえ!なんでも!」

 

 多分『マジ(でこれが通じるの)かよ……』だと思う。そりゃ天下で王下の七武海様がこんな簡単に騙せれるわけが無いよな、私がガープの孫だと知らない限りは。ハハッ…しかしこれ追手来たら本当に1発でバレるな…。まァ上手くいけばいいって所だろ。

 

「思うしたより綱渡りな嘘ですがまァ恐らく向こうの計画は最終段階に突入するですと予測、無駄足は不可能でしょう」

「どうしてそう思うんだ……?」

「アラバスタ内が荒れる故に」

 

 恐らく革命軍も何とか手を打ってる事だろうし、得た情報的に国家転覆ギリギリ数歩手前だろう。

 ここで目先に集中してしまうのがクロさんの長所であり短所。

 

「ぐへへへ……、これだから詰めが甘いと言われるですよ…」

「この子が本当に海兵なのか疑えてきた……あぁ…不安だよ」

 

 ミス・マンデーがため息を吐く。

 

「あなたがボスに勝っちゃったらあたし達どうなるの?」

「残党兵として処罰するされる、か。正体を隠し女狐の影に隠れるするか」

 

「あの…」

 

 Mr.9がそろっと手を上げたのを見てどうしますた?と聞いてみた。

 

「軍では一体どんな事を…するんだ?ですか?」

「あー……私がしていたことの引き継ぎが主だと思うです」

「ホッ…なら危険は少ないか」

「脱走兵…、まぁ青雉や英雄の手綱を握るして表では雑用として過ごしますた故にそちらの任務…。それと七武海へお茶出しや会議の参加、シャボンディ諸島での内緒のゴミ(海賊)掃除…ですかね!」

 

 笑顔でサムズアップすると青ざめられた。

 

 流石に信用の置けない大人を中枢に置いたりなんかしないさ、雑用とか七武海の相手が主立ってるんじゃないかな?

 癖さえ掴めれば中将だろうが七武海だろうが動かせる、頑張れ。

 

「私の独断ですがアラバスタへ行く前に一つ島には寄ろうと思うしてるです。ここで海軍を待つするかアラバスタで待つするかその島で待つするか決めるしてです。───ちょっと電伝虫かけてくるぞ」

 

 それだけ言うと少し距離を取った。

 海軍への連絡は……後で。

 

 

 

「──もしもし?私リィンさん。今貴方の後ろにいるのです」

『……ふざけてないでさっさと要件を言え女狐』

「ハッハッハー、サボさんキミは折角情報と万全なる協力体制を取ることが可能となりた私にその態度は如何程か!」

『数時間前の自分に戻ってお前をぶん殴りたいよ、一々腹立つな。で?』

 

 例え数時間ぶりでもその塩対応は堪える。酷いわお兄様。

 

「アラバスタ、やはり黒幕はクロコダイルで間違いが無きです。潜入していた王女と協力体制が取る出来ますた」

『は!?ちょ、王女だ!?お前どこからそんな事手に入れた!』

 

 電伝虫から狼狽えた声が聞こえ、その背後からか他の人の声も聞こえた。ざまぁみやがれ。

 

「Mr.8とミス・ウェンズデーはアラバスタ国側ですたからね! それと私の海賊の方もクロコダイルぶっ飛ばすに賛成らしきです。私の人徳に感謝せよ」

『アリガトウゴザイマスー。要件人間と言われる俺に雑談を求めるな、今テメェが持ってる情報全て吐け──こっちも言う』

「わぁお、それは私を信用してくれていると?2年でようやくこの関係…私泣けるぞ」

『分かった、アラバスタでお前と合流して頭蓋骨かちわる』

「……脅しが冗談抜きに実行可能でリィンさんガクブル」

 

『で?』

 

 一言だけだが圧力を感じる。素直に話そう。

 

「じゃあまず追加の協力の報告、幹部がこちら側に。それと頼みも、私の伝書バット…あー、いや、新たに大量の荷物配達可能なる動物を入手した故に向かわせるです。そこで譲って欲しい物ぞ存在し───………」

 

 

 

 

 ==========

 

 

 

 

 電伝虫を2箇所にかけ終わって少し雑談混じりに錠を外している時だ。

 

──ドォンッ…!

 

 突如、巨大な爆発音が響いた。

 

「何事!?」

 

 まさかとは思うけど…──ルフィが何かやらかした?

 

「何の音だ…?スッゲェ嫌な予感がするんだが……」

「Mr.9に同意……、この海賊団ろくな人間いないと踏んだわ」

「ミス・バレンタイン…。これからどうする」

「Mr.5が決めてちょうだい」

「は!?なんで俺だよ!」

「この中で一番強いでしょう!?悪魔の実も攻撃的だし!」

「それとこれとは違うだろ!」

 

「ハイハイあんたら落ち着きなさいよ…。とりあえずこの子について行くでいいわね?身の安全は大体保証されるしこのままこの島に残っててもいい事無しよ」

 

「やだ…マンデーちゃんがお母さんしてる…」

「ガタイの割に母親してるな」

「ガタイの割に。」

「ミス・バレンタインは許すけど男の2人は許さない」

 

 BW組仲良しか。

 

 

「リー!」

 

 ルフィ(兄妹)独特の呼び方で呼ばれて振り返った。見送り組が慌てて走って来る。

 

「おっさんの船が爆発した!」

「……。追手が来て爆発させてしまったから囮の意味をなさなくなるした、逃げるしろ。という意味ですね」

「「「「「正解!」」」」」

 

 とりあえずさっさとこの船離れなければならない。Mr.5ペアを向かわせた後に追手だという事はこいつらより更に強い人間の可能性が高い。

 全員が揃って船に向かって走る中、箒で飛ぶ。

 

「それはずるい」

「ずるいな」

「ずるすぎ」

「流石私のリィンね!」

「それはちょっとずるいかな」

 

「へへーん!私の専売特許ですー!おっ先ー!」

 

「……麦わらの一味仲良しか。」

 

 

 

 ==========

 

 

 

 先に船に乗り込んだ私はさっさと出航の準備をする。無機物操れる私最強、いつもの数倍早い時間で終わった。

 

「ゼェ…ゼェ……こいつら体力化け物…」

「ナ、ナミさん大丈夫…?」

「おおーし!出航するぞー!」

 

 それぞれが思い思いの場所につく。

 

 空は段々白けて来てあぁ朝が来てしまったかとか悶々と考えてた。

 

「なんでお前らここにいるんだ?」

「「「「今更かよ!」」」」

「えーっと…Mr.9達は協力してくれるって言ってたけど…」

「ええーーー?」

「リィンちゃんがまとめてくれたんだと思うわ」

「そっか、ならいいや!」

 

 ルフィがBW組がいる事に首を捻るけどビビ様が説明してくれた。王族に説明させるとか……、いいのかな。まァ、しかし信頼されすぎると一応スパイしてるこちらとして心が痛いわ。

 

 

 

「ヘェ…堕天使さんはそこまで信頼されているのね」

 

 

 見知らぬ声が聞こえた。

 

「何故…あなたとあろう方がこんな所に…」

 

「久しぶりね、ミス・ウェンズデー、Mr.8なら先ほど会ったわ。それと…アンラッキーズにMr.9にミス・マンデー、Mr.5ペア…?」

 

「「「「「ミス・オールサンデー!」」」」」

 

 

 どう考えてもBW関係の人が来たことに私は全部日曜でも海軍というブラック企業に休みは関係ないよなー…とか現実逃避してた。

 

「どうして…!」

「王女さん、敵に聞けばなんでも返ってくるとでも思っているの?…──それと」

 

 ガチャッ、と音を立てて咄嗟に構えたであろうウソップさんのぱちんことサンジ様の銃が地面に落ちた。本人ごと。

 

「物騒な物、こちらに向けないでくれる?」

 

「……」

 

「…箒は確かに物騒じゃないけどそれも向けないでくれるかしら……」

 

 無言で箒を構えたけど叩き落とされた。

 

 今の、手だよね?

 手が生えた?

 私の腰から?

 

「……!おばけ…!」

「違うから」

「…? では何です?」

「そうね……悪魔の子供、かしら」

「「「「悪魔はこの子だから!」」」」

 

 BW組の声の揃いよう。喧嘩売ってんのか。

 

「これ、良ければ使って」

 

 ミス・オールサンデーは2階から飛び降りて甲板にいる私の所に来たと思ったら手のひらの上に記録指針(エターナルポーズ)を置いた。

 

「はて、これは何です?」

「アラバスタの一個手前の何も無い島。BWもそこは知らないわ」

「はー…ありがとうござります」

「いえいえ、私貴女に会ってみたくてね。どういう状況でこうなったのか予想はしてなかったけれど」

「ご迷惑ぶっかけるです……」

「ご迷惑お掛けします。ね?」

「ところでオールサンデーさんは誰さんとペアなのですか?」

「ボスよ、Mr.0」

 

 

 

「ねぇ…なんであの子あんなに平然と喋ってるの?」

「七武海のパートナーだよな!?」

「そういえば七武海って言っても誰かは教えてもらってない…ビビ、誰だか分かる?」

 

 

「なるほどー、砂鰐のパートナーですたかー…悪魔の子ともあろう方が七武海に取り入って何を企むですか?」

 

「「「「「「!?」」」」」」

 

 

 私以外ほぼ全員が驚いた。所々砂鰐って何、という言葉が聞こえるけど海賊なら三大勢力の名前とかくらいは覚えようね。あ、でもルフィは七武海自体知らなかったか!ダメだわ!

 

「砂鰐…、砂、砂鰐……フフッ、ふふふ…!アッハッハッ…! 堕天使さん面白いわね」

「はァ…ありがとうございますです」

 

「なァリー。その砂鰐って誰だ?」

 

 ルフィの能天気な声が横から生えた。

 

「クロさ…ノダイル…」

「え?誰って?クロサノダイル?」

「………クロコダイル、です」

 

 危ない。私が言語不自由設定で良かった。ホント良かった。クロさんだなんて言った時には疑われる事間違いなしと言うか面倒な事になること間違いなしだよ。

 

「ねぇ堕天使さん。私気に入っちゃった」

「私がその言葉を素直に信じるするとでも?」

「でしょうね」

 

 オールサンデーさんの笑顔が胡散臭い。仮にもあのクロさんとコンビを組むのなら頭が悪いわけが無いんだ。

 

「取り引き、しませぬか?」

「あら…敵相手に度胸があるのね」

「まさかまさか!私など生まれるしたての小鹿状態です」

「フフッ……それで取り引きは?聞くだけ聞いてあげる」

 

 後ろのメンバーも今ここで見つかったという事が不味い、と分かってるのだろう。緊迫した雰囲気に包まれる。

 

 ここで私が出す手札は2個。

 会話で判明した彼女の正体と関係する。

 

「〝悪魔の子〟」

「何かしら?」

「魚人島の石の閲覧許可、私なら簡単に出すが可能ですけど?見たい、ですか?」

「…! オハラの生き残りだと分かって言ってるみたいね……」

「ええ!」

 

 ニコッと笑うと警戒心を強められた。

 

「失礼な…。元、ですよ。元政府関係者!」

「え…」

「元海軍本部雑用となるです!雑用でも最重要捕縛対象者の命令は配るされるですよ、政府的賞金首さん」

 

「…。見せてくれる、という言葉を私が信用するとでも?」

「でしょうね!」

 

 私、キミが思ってるよりキミの事知ってるよ?クザンさんが嘘つきは誰だゲーム何度付き合ったと思ってるの?時々縛りも入れたよ?『今は亡くなってる人』とか『辞めた人』とかはもちろんだけど……『()()()()()()』とか。

 

「私に求めるものは何?」

「知らぬフリ、です。貴方はここで何も見なかった。麦わらの一味など見ておらぬ。あーゆーおーけー?」

「……いいわ、私には利点はあれど欠点は無いもの」

 

 するとオールサンデーさん…──悪魔の子、ニコ・ロビンさんはクスリと笑って私の頭を撫でた。

 

「さようなら、小さな勇敢なる天使さん」

 

 すぐに甲板から海に飛び降りて何か変な鰐に乗った。

 

──ドサッ…

 

「リィン!?」

 

 ロビンさんが消えていくのを見送ると私は力が抜けた様に倒れ込んだ。

 

 ナミさんが覗き込んで来るのを始め、他のメンツも大丈夫かと口々に心配する。

 

「は、はは……もうやだ……眠いし疲れるしたし精神的に病むです……交渉上手くいくして、まことに、よかった……」

 

 私は力なく笑った。

 ぺしぺしと私のほっぺたを叩いてるルフィさんキミは何を訴えたいんですか。

 

 

「なァリー。俺、あいつの言う通りになるのなんか嫌だ!」

 

 

 ……だよね。

 ルフィの言葉に納得する。彼は命令されることが大嫌いと言うか自分で決めなきゃ納得しないタイプなのは昔から知ってる。

 

「もちろん。というか私は敵が寄越すした情報を素直に信じるするバカと思うですか?」

「思わない!だってリーって性格悪いもんな!」

「………否定は、出来ぬ、ですが、ですがァァァァ…!不服!不服ぞルフィ!」

 

 予想外の攻撃に心が痛む。辛いわ。

 

「とにかく、敵の手には踊らぬ様最大限注意はするつもりです…が…………眠い………」

「寝る前にこれからどう行動するか決めて置かないといけないでしょ!?起きて小悪魔ちゃん!」

「黙るしてバレンタインさん!誰が小悪魔ぞ!」

「どう考えても貴女よ?」

「ミス・マンデーの言う通りだな」

「ちょっとそこのBW組黙るして正座」

 

 Mr.9が巻き添えかよ!って喚いてるけど仕方ない。セットじゃないか。

 

 私は上半身を起き上がらせてルフィにもたれた。だるい。不思議色も使いすぎたしローグタウン着いてからずっと頭使ってたからもう本当にだるい。

 

「私はアラバスタへの永久指針(エターナルポーズ)は持つしておりませぬ。残念ながら」

「ええ!?じゃあ地道にログを辿っていくしか無いの!?」

「流石にキツイわね…。アラバスタがどんな状況か私達には分からないけど時間をかけすぎるのは良くないと思うわ」

 

 私はアイテムボックスから3つの永久指針(エターナルポーズ)を取り出して置いた。

 

「選べる手段は今の所4つ」

 

 その前に、とサンジ様に視線を寄越す。

 

「人数が圧倒的に増えた今。食料はどれほど持つですか?」

 

 サンジ様はしばらく考えた後に大体1週間かそこらだな…、と呟いた。

 

「はっきり言いますが過去の経験より1週間以上かかるです。しかも軍艦で」

「食料調達もしないといけない…と?」

「はい。ですから一つ島に立ち寄る事はオススメするです」

「食料が無いのは困るな!!」

 

 私を膝に抱え直したルフィがドンッと言い張るが、主にキミのせいで食料ガンガン減るんだからね?そこ自覚して欲しいな?

 

「そこで出番はこの永久指針(エターナルポーズ)。そしてナミさんが持つする記録指針(ログポーズ)です」

「磁気を永久的に記録する指針、だったかしら?」

「正解です。そして私が出すした指針はそこまで離れることも無く。寄るに最適な島だと思うです」

 

「でもそこからアラバスタへはどうやって…」

「そこは任せるしてですビビ様……。安心を…」

 

 心配そうに呟いたビビ様をフォローして話を続ける。眠い。心底眠い。

 

「多分、この航路だと追手がもしあれど心配無いかと……。島は右、こちらより春島、秋島、冬島です。島の説明に、つきますて、は、BW組に…お聞きすてください………。それでは、おやす…ぬぅ…」

 

「え!?ちょっと!?春島とかって何!?リィン!?」

 

 普段通りの元気が羨ましい。ナミさんの声をバックに私は眠りについた。

 

 




一日で起こったこと。
午前ローグタウン
午後双子岬と最初の航海
夜ウイスキーピーク
夜明けロビン襲撃

最初の航海は原作で多分短いだろうなーと思っています。長時間(何日)もあのてんやわんやが続くとは思えません。

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