リクエストや誕生日中心に書きたいと思ってます。
本編と関わりの無い話の場合はあらかじめ(※本編と関係ありません)と書くつもりです。
「んぎゃぁぁぁあぁあ!!!」
ポカポカ陽気のこの季節。
そして喉も痛めそうな程リィンさんは叫びあげてございます。
きっつい、何がきついかって、エースの攻撃避けてる所が一番きつい。むしろそれしか原因はないけど。
そもそも小学校高学年の拳を幼稚園児が受けるって事だよ。考えられる?普通避けれる?無理でしょ?
だが、私はただのガキじゃない。
ある日天国にも地獄にも行くことを失敗してしまった私は時空の狭間という所に落ちてしまったらしく、そこで堕天使様(笑)と出会った。
ちょっとした裏事情を聞きながら相槌打ってたんだけどなんとあの堕天使様は私を記憶を持った状態で転生させると言うではありませんか。
記憶と言っても前世の名前など覚えてすらいない。家族も友人も何もかも覚えてはいない。ただ漠然とした知識と思考能力と精神年齢と狭間でのやり取り、その程度だ。
目覚めた私は赤ん坊になっており、季節が1回りする頃母親から離れた。
それが向こう、前世の世界でいう警察、海軍の中将である英雄ガープに引き取られたからだ。私は2年間スクスクとエースとサボという頼りになる兄と一緒に生活を幸せに送っていた──
──筈だった。
そこまででもタダのガキじゃないと思うけれども私には想像力と集中力で生み出される魔法(仮)というとても厨二臭い能力を使えるのだ。
特別何かしたわけでもない。一度死んで堕天使様に会っただけの私は常識外れだと思う。自分で言ってて悲しくなるよね。
「リー、よそ見してたらやられるぞ」
「ほへ?──っぷぎゃ!」
「おぉ、ナイス回避……リー頑張れ!エースをボコボコにしてみろ!」
「サボはわたしに死ねと!?」
こうなれば奥の手を使うしかあるまい…
「とうぼうはしょうり!」
猛ダッシュでこの場からにげる事だ!
「逃げるが勝ち、だろ」
背後の声には聞こえないフリをして培った体力で走り去った。
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「……わぁ…」
感嘆の声が自然と口から零れた。冒頭でも一人語りしたが私には前世がある。日本と言う所に住んでいた。
目の前に映るその景色に涙を一筋流した。
「さくら……───」
──ザァ…
強い風が吹いて花吹雪がヒラヒラと舞い上がる。
私は詩人でも何でもないからこの感動をどう表現すれば良いのか分からないけど、とても綺麗。ただその一言にしかまとめられなかった
桜の大樹が1本。周りの緑に侵食されず悠々と咲き誇ってる。命とも言える花弁を撒き散らしながら美しく、凛と。
日本人はきっと桜に弱いんだと思う。懐かしい、懐かしい。
「あ、リー………ィ"!?」
振り返るとエースとサボが駆け寄って来たが私の顔を見てぎょっとした顔をした。
なんだそんなに醜い顔をしてるのか私は。
「ご、ごめんな?にぃちゃんが悪かったから…」
「?」
何がだ?
………。
あ、そっか、私今泣いてたっけ。これは悪いことしちゃったな。
「ひてい!さきゅらかんどうしてなみだポロりした!」
「テンパるな言葉がおかしくなってるから」
「ちがうぜ、さきゅらかんどうしてなみだドボンしたぜ」
「……………この、阿呆が…」
もう諦めろ。
「だんこたべちゃい………」
「リーは飯しか頭に無いのか」
「ひてい!───……は、しにゃぃ」
「しろよ…」
最近エースのテンションの浮き沈みが激しい気がする。
どう考えても原因は私ですね!
「じゃ、帰って飯にするか?」
サボが手を差し出して首をかしげた。
あ、手か…恥ずかしいけどまぁいいや。
「かえりましょー!ごはんにしましょー!」
「ご機嫌だな」
「さくらはいけんありがたやしたからね〜!」
「よぉし分かった。帰ったら飯の前に勉強だ。その理解に苦しむ単語を直すぞ」
「べんきょーはメッ!」
「メッ、じゃねぇだろ」
「リー、直すんだ」
「ぁぃ……」
エースがサボの反対の手を取る。二ヘラと笑えば頭のおかしな子を見る目で見られたがちゃんと笑い返してくれる。
拝啓 名前も知らないお母様 お父様───
──私は幸せです。
多分と一応が付くけど。