「ウォーターセブンの
海列車。
海の上を走る列車が走るところを間近で見ることが出来、シフト
「あの、ココロさん」
「ん〜?なんらァ?」
「……あー、やっぱり何事も存在しないですぞ」
いや、うん、流石に人魚じゃないよな。
ジンさんに聞いた話だけど、昔アイドルみたいに綺麗な『ココロ』って人魚が居たって。シラウオの人魚で
まぁいいや。
ココロさんに素早く別れを告げ船を動かす。目的は船大工の仲間、そしてメリー号の修繕だ。
〝水の都〟と呼ばれるウォーターセブンは目指し船を進める。
ナミさんが貰った地図を見て唸っているが、それを完全に無視して海流を操作する。頑張れ航海士、私の代わりに。
「リィンちゃんちょっとアドバイスくれ…」
困り果てた表情のサンジ様に呼ばれ仕方ないと、船の後方に移動する。彼は現在六式を習得しようと自分なりに訓練を積んでいるらしい。
なんせそう簡単に出会うはずもなかった元海兵が2人も一気に出会ったのだ。力を手に入れようとするサンジ様が、アドバイスをもらいに行かない訳がない。
「それではサンジさんはどちらを?」
「月歩かな」
「あぁ、目標ですたものね」
言葉で教わったけど体では理解できない。だからこそ繰り返すんだろう。
「……えっと…地面を10回蹴る勢いで…」
人間が到達しちゃならない単語が聞こえた。
「あー、サンジさん。あくまでも参考にすて、自分の技を考えるしたらどうです?縛るした考えよりは自由と応用が聞くです。その代わりアドバイスなどは誰でも難しいですけど」
「リィンちゃんならどんな感じ?」
「んうぇ!? んー…、く、〝空中散歩〟!」
「まんまじゃねーか」
昔マルコさんに背中に乗せてもらって空中散歩したなー、とか思いながら箒でぶら下がり歩く真似をする。
通りかかったウソップさんが見上げながら呟いた。
「ナミさんナミさん!ウソップさんがスカートの下を覗くする!」
「てっめぇええ!嘘つくんじゃねーぞ短パン!」
「……ウソップ、マントの下にある服をちゃっかり見てるお前に執行猶予はないと思え」
サンジ様に激しく同意。
ウソップさんは脱兎のごとく逃げ出したが、人間の常識を
「あ、ウォーターセブン」
空を歩くように飛んでいたら遠くに物陰が見えた。遠目だと三角形に見える。
「ルフィ!目的地見えるした!」
「ホントか!?」
嬉しそうに顔をパッと上げて私を見た。
……ん?
「じゃあ上陸するぞ〜!」
ルフィはニコニコ笑いながら進行方向を向く。
「……」
「どうした?リー?」
隣に並んで立って少し考えてみる。
……うん、やっぱりなんか違う。
私は周囲の視線や空気に敏感だったりする、ヘタレだからね。
私には分かる、ルフィはピリピリしてる。
触れない方がいいな。面倒だし理由分からないし、それに面倒だし。
……………面倒臭いから。
==========
白のレンガ作りの外壁に水を連想させる青や水色の涼しげな塗装。水の流れる大きな水路の隣には数字の書かれた上下開閉式のシャッターが見える範囲でも4つある。
最も高い位置にある大きな噴水に目を奪われがちだが海の上に建ち並ぶ民家も綺麗だ。
「でっけ〜…!」
「私はグラン・テゾーロの方が魅力的かも」
ルフィやビビ様の冒険児コンビが興奮した様子で声を漏らす隣でナミさんは顎に手を置きそう呟いた。ちなみに私は外装に興味はありません。
住居や街に求めるのは安全性、ただそれだけ。
……グラン・テゾーロは金粉、ウォーターセブンは高波や津波が心配。
「正面がブルー
駅という事は海列車の乗り降りがここで行われるということか。
適当に船を動かすかと考えた時、釣りが楽しんでいた地元の住民らしき人に忠告された。
「おーい、君たち!海賊が堂々と正面玄関にいちゃまずい!向こうの裏町に回りなさい!」
お礼を言いながら船を動かす。
なるほど、世界政府御用達の造船会社が存在しているだけある。海賊を恐れることのない戦力が備わっているとみて間違いないだろう。
彼だけでなく裏町に回ると略奪かどうか聞いてくる住民もいた。
……肝すわりすぎだろ。
「やっぱり強い用心棒とかいるのかな」
「そりゃあもちろんいるでしょうね」
1番と7番のシャッターが見える岬に船を止める。錨を下ろして帆をたたむ。特に何も問題がなく停泊の準備ができた。
さらりと風が心地よく頬を撫でる。
突然肩をポンと叩かれた。そこにいたのはゾロさんだった。
「うをッ、突然どうした?」
「それこちらのセリフですが」
しばらく考え込むとゾロさんは頭をポリポリかいて今後やることを聞いてきた。
「……そうですね、4つに分けるしましょうか」
「なんで4つ?」
「役割です」
ウソップさんの疑問に答える。
「まずライスバーガーさんの所に行く人は修理の依頼も一緒にすてほし──」
「──ちょっと待て!!」
「いやいやまってリィンちゃん、何その美味しそうな名前の人間。人間?」
「えっ、さっきの招待状が」
「「それはアイスバーグ!」」
ウソップさんとサンジ様の同時ツッコミのシンクロ率、凄い。ツッコミにはこんな技術があったのか。
「アイスバーガーさんの」
「バーグ!」
「……アイスさんという所と造船所に行く人と」
「諦めたな」
「お腹空いてんだな」
「………食料補充するなどの人と」
「空腹か」
「確定したな」
「……………本屋」
そして残りは船番という事になる。ウソップさんとサンジ様は少し黙っていてほしい。
「リィンが造船所とかの交渉に行く?」
「いえ、行くしませぬ」
交渉事は常時私の出番だと言っていた。それ取られるとやること無くなるし、自分の思い通りに物事を進ませれないから。
しかし私は今回即効で拒否した。するとナミさんは目をまん丸くして驚く。
「私ゾロさんと一緒に船番で」
「リィンちゃん本屋じゃないの?」
「そこは博識のロビンさんにバトンパスです。どうか、出来る限り、常識の範囲内にて、腐るした本のチョイスを!」
「そこで私に任せるのは予想の範囲外よ」
「だって唯一耐性ありそう!!!」
「…………そうね」
周囲をぐるっと見回した後重々しく頷いてくれた。良くも悪くもピュア過ぎる。
「1番歳下が穢れててどうするの」
「私が居るしたは軍です」
「薔薇の花がさぞかし綺麗だったのでしょうね」
健気過ぎて直視できないとか言ってた人のセリフチョイスじゃない。
腐知識少ないビビ様が分からない業界用語を使ってくる辺りとても卑怯だと思う。私なら分かると思っているのか正解だちくしょう。
「──居るしたのはそれを食べる者」
「私にッ、その趣味は無いからァッ!」
ニコ・ロビン実はリアクション豊かだったりしない?気の所為?
とにかく私が直接関わる人や部下に腐女子や貴腐人が居なくてよかったと心から思う。ヒナさんと仲良くなれた一因がその存在だったとしても。
……うん、記憶に蓋をしておこう。
「そ、それでリィンちゃん。誰が何を担当するのが良いと思うんだい?」
不穏な気配を察知したのかサンジ様が最大限顔を青くして話題回避に務めた。
ナイスすぎる軌道修正にファンになってしまいそうだ。あ、前言撤回。ジェルマが面倒臭い。
「申し訳ないですが役職固定すて頂きたい方が数人居るです。まずゾロさんは誰が何事と言うしても留守番。こんな道が複雑かつ視界の悪き場所は怖いです!」
「そりゃそうだ」
「異議なーし」
「しようがない」
「特にないわ」
「賛成ね」
動物組含めてゾロさん以外の人が頷いた。張本人は不服そうである。解せぬのはこちらの方なので大人しくしていてください。
「ビビ様とチョッパー君は本屋、必要文庫を買うしてください。お目付け役でロビンさんと、カルー?」
「クエー…ッ」
「なんで疑問系なんだ?ってカルー拗ねてるぞ」
ビビ様は官能小説、チョッパー君は医学書。
一応ストッパーだし考古学者だからニコ・ロビンを含めて。
そういう意図を込めて答えるとカルーの言葉を翻訳したチョッパー君が進言した。
「護衛、だといいですねって感じ」
サムズアップするとへこんだ。
「さて、次ですが」
「お前スルースキル凄いな」
そのウソップさんの発言もスルーさせていただきます。一々まともに取り合ってたら疲れるんだよキャラの濃いヤツら。
「サンジ様は買い出しで。申し訳ないですが食料把握可能がサンジ様だけですて……」
「了解」
何の異も唱えないサンジ様マジ天使。
あ、前言撤回。私の天使はスモさん、意義は認めない。
「船修繕依頼と紹介状の方。ついでに船大工探しをナミさんに」
基本はこれだけだ。というかここまで決めると戦闘要員の中で残ったルフィがナミさんに着いていくことになる。そして恐らくメリー号を1番愛するウソップさんは修繕依頼チームに行く。
サンジ様が1人なのは腑に落ちないけど、強いし問題ないだろう。
「リィンはなんで外に出ないんだ?」
「ここが政府御用達故」
絶対関わってやるものか。役人とかバンバン来るじゃん?政府だよ?『政府』御用達だよ?
海軍御用達なら譲ったけど、政府は別。ここは譲れないよ?無理だよ?和睦などありませんよ?
「……私、顔写真付きの賞金首になりますたし」
「あっ、やっと自覚出たのね」
ニコ・ロビンが毒を吐いた。
物理的な毒は無効だけど精神的な毒は有効。
「は〜〜〜もぉ〜〜〜ニコ・ロビン世界政府的賞金首なのに子供の頃の写真とか狡いです!」
「ハイハイ」
似顔絵は文字に表したら判明できるけど子供の頃の写真が1番分かりにくいんだよ追う立場として言わせてもらうと!
「質問ご要望は?」
「船の修繕はどれくらい使う?」
そうだな、安めに済むならそうしておきたいが手抜きにされるのも不服。
「1億でひとまず交渉。用意する金額は2億でお願いするです」
何事も無く、終わりますように。
==========
「アッ!」
船番開始約10分。
やり残しというか、しなければならない事をひとつ忘れていた。
「ゾロさんゾロさん!起きるして!」
「ん、あ?」
甲板で悠々と昼寝をしていたゾロさんを慌てて起こし注意をしていく。
「いいですか、修繕の人が船の確認に来るした場合笑顔で好印象!」
「なんの話しだ」
「私忘れ物しますた!上陸するです!」
私が進んで上陸。
その言葉をゾロさんは少し目を見開いた後訝しげな顔をした。
何を企んでいるんだと言わんばかりの表情、甚だ遺憾でござる。
「フォクシーから奪い取るした使用せぬ武器の売却が残るしてました」
「…………………はァ」
深くため息を吐かれ少し不機嫌になる。
こちとら一味の為に涙を流し(物理)頑張ったというのにそれでも仲間か。
「まぁ分かったよ、行ってこい」
「絶対船の外に出るはダメですからね!?」
「俺は子供か」
岬は岩場なので足元が滑りやすい。断腸の思いで舗装された道まで目立つけど箒に乗った。
石畳の上に降り立つと遠目でも甲板にゾロさんが見える。
犬猫を追い払うかの如く手を払われたのでそれに対して舌を出すという幼稚な行動に移った。
大人げないんだよバーカ!ボッチ!
私は通りに飛び込む様に駆け出した。
──グイッ
「んにょ!?」
……ゾロさんの死角に入った瞬間、腕を引っ張られ湿った裏路地に連れ込まれるとは思ってもみなかった。
災厄さんお仕事し過ぎです。