セラフィム。
白い髪に褐色肌。星型の瞳孔。特徴的な黒い羽に背中の炎。
ルナーリア族
バッカニア族
私の血統因子
七武海の血統因子
悪魔の実の血統因子
世界の最高峰のDNAが組み合わさった海軍の新兵器、人造人間。
3大勢力の一角、七武海の代用品として生み出された物。
……と言っても、私の血統因子は毒物の耐性能力だけだし、今代の七武海は問題が少ないらしいので世界会議まで新制度は現状維持なのだけれど。
制作時間は5年。
成人まで成長するのに、約5年かかるらしい。
だから、つまり、よりにも寄って。
「ボスの子供みたい…」
「あの海賊女帝のちっちゃい頃の姿とかレアじゃないの?」
「ちっちゃくても暴君はでかい」
……。七武海の幼少期の見た目なんだなぁ。
「え、何これ大将。攫った?それとも産んだ?」
「その選択肢やめてくれませぬ?」
「重要任務とかで飛び出して行ったと思ったら、タイショー子供産んでくるんだもんびっくりだよ」
「オカン!レモン!ちょっとその説だけはいただけない!!」
女狐部屋には2つある。元犯罪組織寄りの人間がいる夜部屋と昼部屋。
その夜部屋には、星組(元BW)と空組(元CP9)、そして時々部下のスモさんのところから月組が雑用として遊びに……仕事をしにやってくるのだ。
昼部屋はコビーなどの割と真っ当寄りが多いため、他部隊に派遣していたりして不在がちなので割愛。
元ミス・マンデー。現在ツキ。あだ名はオカン
元ミス・バレンタイン。現在レモン。
彼女達がセラフィムの頭やほっぺをツンツンして私に顔だけ向ける。
「それで大将、これらどうするつもりなんだ?」
「育てるです」
「やっぱり攫ったんだ!」
「私を犯罪者と同じき思考回路と結論出すのやめてくれぬです!?」
なんで!結論が!犯罪なの!
「それにしても、デカイね」
「デカイな」
「巨人族かなんかか?」
元ミス・ゴールデンウィーク。現在パレット。
元Mr.5。現在ボム。
元Mr.9。現在ナイン。あだ名はニセキング。
殆どの人間はセラフィムを見下ろすことになるが、口々にデカい、と言った。
というのも、ニセキングが言う通りまるで巨人族なのた。
「これ成長したら心友の身長くらい簡単に抜くんじゃなーい?」
と、言うのは元Mr.2・ボンクレー。現在ベンサムだ。私を心友と呼び、マネマネの実の能力を使って時折女狐の影武者をする女狐隊にとって
「セラフィムが成長するかはさておき」
まぁジェルマの例があるから成長するだろうけど、半人造人間と完全人造人間じゃ前例にはなり得ないだろう。
「新世界の
「大将島買えんの!?」
「経費」
「あー、びっくりした……」
「そこを開拓して、私とセラフィムが暮らす土地にします」
私がセラフィムに対して課せられたのはふたつ。五老星からは『兵器として使えるようにしろ』という事。そしてベガパンクからは『セラフィムを人間にして欲しい』ということ。
セラフィムはまだ調節段階で、エッグヘッドとの行き来も考えて、拠点は後半の海にした。
一応重要な機密事項のため、その拠点に篭もる。人の制限もかけるつもりだ。
「この子達に、固有識別名はあるの?」
「お、あるみたいだぞ?」
パレットの言葉にニセキングが書類をめくったその時。事件は起こった。
「モデル海賊女帝、『S-スネーク』 モデル鷹の目、『S-ホーク』 モデル暴君、『S-ベア』 モデル海峡『S-シャーク』 モデル天夜叉、『S-──……!」
「──おっじゃましまーす!」
「今戻っ」
「どわぁあ!?」
扉から月組(元雑用)。窓から空組(元CP9)。
驚いたニセキングは書類を投げ出してしまい、パレットの持っていたパレット(物理)にシュート。
「「「「あ」」」」
「──ねぇニセキング?パレット?」
「「は、はい」」
「我が女狐隊の中で、一番弱きなのって、誰だと思う?」
丁度、部下の育成の続きがしたいって思ってたんだよね。
==========
──新世界、無人島、拠点
「〝嵐脚〟」
ルッチが起こした技が周辺の樹を刈り取る。
女狐隊をほぼフル動員して、例の購入した土地の拠点整備に来ていた。
「空組はある程度の野生動物の排除ー!伐採!月組は木の根掘り出しー!星組は伐採したやつ加工して運んでー!」
ある程度の広さを有した土地。来るのが大変なのだけど、私は飛べるから問題無し。
今回の動員にあたって、軍艦をひとつ借りて空を飛んだ。海軍の軍艦なんでまぁ問題ないだろう。ナミさんみたいに蜃気楼で誤魔化してたし……。
「それにしても、セラフィムでしたっけ。この子達を今後軍で使うことになるんですか?……まだ子供なのに」
「倫理的にねぇ、ちょっと思うところはあるですけど。コビー君聞いて、私、4歳から大将」
「(倫理観がどっか行く音)」
女狐隊、コビーやヘルメット以外は幼少期から訓練したり過酷な環境にいることが普通だったので、セラフィムが子供の姿をしていることに違和感を持ちづらい。
「ヘルメッポ!ヘルメッポな!?」
「そうですよリィンさん、あなたがヘルメットなんて呼ぶからヘルメッポさん髪の毛伸ばしたんですから」
「へー」
「興味なっっ!!」
ないです。手を先に動かしなさい。
「……さて、名前は当人達にも分かりませぬし。名称不明の3人はこちらで適当に名付けますか」
失った情報はちょっと痛い。ドフィさんモデルとモリアモデルとクロさんモデル、さて、なんと名前をつけようか。
……。
「モリアモデルは、バット。ドフィさんは、ミンゴ。クロさんは、イル」
「え、その子イルくんにすんの!?なっつ!」
「後半適当すぎなのバレてるぞー!」
かつて幼くなったクロさんを雑用部屋に泊めたことがあるのでその名前にした。月組も当時を覚えており、懐かしそうに笑っている。
「スモーカーさん〜」
「……スモさん、だろ」
「えぁ、あぁそうだ、スモさんだ」
まだリィンに戻りきれてない。ご指摘ありがとう親友。
「それでねスモさん、異動をお願いしたいのですけど」
「異動?」
「ほら、ローグタウンほっぽり出すすたでしょ?あれ一応罰則対象なのでね。新世界にG-5って問題児の塊がいるらしきなのですが、そっちに異動」
「まじかよ……。いやまぁ仕方ねぇか」
「大丈夫!下手な海賊より凶悪な顔ぞしてるスモさんならそこの番長にもなれるです!」
「悪口」
「褒め言葉ぞ!いったぁ!」
頭をしばかれた。避け無かった。
あ、忘れてた。そろそろかな。
「──おいこらカク!てめぇサボってんじゃねぇぞバレてんだよ!」
「なんで分かるんじゃあ女狐ぇええ!」
見えてなかったけど、叱咤を飛ばす。すると森の奥から不服そうな声が聞こえた。
あ、これ?見聞色じゃないです。勘です。そろそろ怠けそうなタイミングだったんで。
「……さて、と」
私はセラフィムを見る。
この場で権威パッチがある人間はいない。私だけだ。
「疑問があれば質問すること、理解可能?」
「出来る」
「よろしい。今から貴方達7人と、私は共同生活をします。食べ物は食べれる?」
「……。わらわ達のことは全部書類に書いておるわ」
「私は、みんなの『意見』を聞いてます。できる、できない、したい、したくない。自分で考えて、相談して、結論を出しなさい。それが私から最初に送る命令です」
セラフィム達は分かってるのか分かってないのか無言で私を見続けている。
見た目が七武海、だけど、正直私は見た目の判断がすっっっごく苦手なので、あまり本人らに似てるとは思わないんだよね……。
「食べれる」
「うん、基本的な活動は、人間と一緒だぜ」
「人格も最低限あるぞ」
イル、ミンゴ、ホーク。彼らが交代で口を開いた。よろしい。
「では役割分担するです。君たち7人で、料理当番を回します」
「あなた、は?」
「在宅がまちまちなのと、あと、……料理すると死人が出る」
「死人」
はい、冗談抜きで。私はまだ人を殺したくない。……いや待てよ。こいつら私の毒耐性の血統因子も入ってるんだよね?もしかしたら私のポイズンクッキングも平気な可能性が……。
「なぁ大将、その話いいんだけど家も何もないんだから完全野宿なんじゃないのか?」
「あら、家あるですぞ?」
「どこに?」
ある程度樹の根も無くなり、慣らした部分があるのでここら辺にするか。
〝アイテムボックス〟
ズドン。
これぞまさに一夜城。排水設備とかは繋がってないし電気も何も通ってないけど、家だけなら持ち運べる。耐震工事とかも必要ないしね。
「シャーク、ベア、おいで」
「……」
「……」
「……返事をしなさい。2人とも、おいで」
「「……はい。?」」
「よろしい」
無口で感情表現が苦手な子供だと思えば、子供嫌いの私でも育てられそう。
いや、まぁ、それはそれで苦労はするだろうけど。
「扉潜れる?」
セラフィムの中でも体格の大きめな2人。さすがくまさんとジンさんの血統因子。子供の時点で私より大きい。ちょっとベアの方がキツそうかな。
「感想は?」
「問題ない」
「…………。ベア、もう一度言う。自分で判断して。感想は?」
「……問題、ない」
「よろしい」
結果は変わらなくてもちゃんと考えて言った言葉だから良しとする。
「シャークは?」
「わしは大丈夫!」
将来的に体格が大きくなるなら早めに大きめな家を注文しておかなきゃダメだな……。もしくは扉がふたつある式。私はもう身長伸びなさそうだし。
「バット」
「バット、おれ?」
「そう、おれ」
モリアモデルはやんちゃそうな笑顔を浮かべてやってきた。
「バットの背は……うん、大丈夫そう。バットも、ひっかかりそうなら言うこと」
「はい!」
ふむ、比較的バットは感情表現が得意そうだな。あと、ドフィさんモデルのミンゴも。
「女狐」
「ん?」
ブルーノが私に声をかけてきた。
「海軍本部からこの島まで、俺のドアドアの実だと届かないんだ。扉役にはなれないかもしれない」
ブルーノはどこでもドア係。どんなところでも突入させることができる貴重な悪魔の実。
私は潜入中の身だし、女狐隊を実働させるにはブルーノの力があると便利だ。今回は船で飛んできたけど、今後少人数ならドア移動も視野に入れている。
「あぁ大丈夫ですぞ。海軍本部は恐らく前半から後半の海へと移動すると思うです」
「なんと」
「まだ議題に上がるすてない故に予想では、ですけど」
先読みしたところ、その可能性は高いだろう。
「だが、どちらにせよ後半の海でも届かな──」
「──やれ」
「……。……海軍に来たのは間違いだったかな」
覚醒してでもやれ。悪魔の実はロマンのかたまりなんだぞ。
そもそも、能力者でもない私が地水火風どころか空間まで操ってるんだから、能力者のお前らに出来ないとは言わせないからな。
「はい、セラフィム達と模擬戦するぞ〜!まず星組ー、お前らが生贄〜!」
「はぁあぁああ!?なんで!?俺達よりちゃんと戦えるCP9がそこにいるじゃんなんでだよ!」
「もし仮にセラフィムが負けた場合、あいつら手加減効かぬ。破壊になったら私がベガパンクに怒られる。嫌ですぞ」
下手したら壊しかねないもん。嫌だよ、人造人間が自然治癒なのか修理なのかどっちか分かんないんだからさ!
徐々に慣らしていきたい。
かと言って月組は戦闘能力は並の海兵だし、能力者居ないし。テスターとして丁度いいんだよ、元BWって。
「それとも我隊誇る人殺し集団との戦闘がよろし──」
「ナイン行っきまーす!」
「あんたそれ空組のことだろ」
「なんでこんな目に遭うことばっかりーーーっ!」
「腹くくるよ、レモン」
「もうほんとに無理……」
「ジョーダンじゃないわよーうっっ!」
──結論。セラフィム、っぉぃ。
「……で、リィン」
「はい?」
「お前、この数日一体何してたんだ?なんというか……リィンなんだが、リィンじゃないっつーか」
「……。流石スモさん。全力で他人を演じるすてました」
「道理で」
「なんぎな仕事ばかり。お互い出世しますたねぇ」
「お前は割りと最初から大出世してるだろ」
「えへ!……スモさん、中将おめでとう。早く大将になってね」
「気がはえぇ。……まぁ待っとけ」
〝白〟猟のスモーカーと〝黒〟檻のヒナが、大将に並ぶ日を私は小さい時からずっと願っている。
「リィン様リィン様次俺がセラフィムと戦いたい」
「待つチャパ!俺もやる!」
「ねぇリィン次は私よね??」
「いーやわしにやらせろ」
「あ、いや、俺の番だァ!」
「ここは俺だろ!?」
「──だーもう!うるさい!」
このやかましくて慌ただしい日々が、どうか続きますように。
久しぶりの女狐隊
(夜部屋)
星組……元BW
・Mr.2……ベンサム
・ミス・ゴールデンウィーク……パレット
・Mr.5……ボム
・ミス・バレンタイン……レモン
・Mr.9……ナイン(ニセキング・Mr.ツッコミ)
・ミス・マンデー……ツキ(オカン)
空組……元CP9
メインメンバー(別働隊)
・スモーカー
↪︎ その部下:たしぎ・月組……メンバー割愛(例:リック・グレン)
・コビー
・ヘルメッポ
↪︎ガープの部隊に
その他オリジナル等(昼部屋)
・サイリーン
↪︎青雉の所へ異動
・ジャン・カン次郎
↪︎色々派遣
・バッカ
・ヴォルフ
↪︎novelロー登場キャラ。ガラクタいじり担当。引きこもり族