2度目の人生はワンピースで   作:恋音

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新登場のオリジナルキャラクターがいっぱい出ます。名前はあんまり覚えなくてもいいです。
※恋音作品であろうと、他作品等は一切関係ありません。



第263話 七武海会議はシングルマザーの井戸端会議でしたっけ

 

 

 こんにちは!私の名前はとりあえず置いておき。あらすじを言おうと思う。

 

 セラフィムの育成の任務と同時進行で、センゴクさんに潜入の仕事を任された。

 

 以上。

 

「仕事、抱え込みすぎだと思うんだけど〜!!!!」

「どうしたカーネイ、死んだか?」

「死んだ!」

 

 カーネイ、と呼ばれた私は賞金稼ぎの巣窟でビールジョッキ片手に項垂れた。

 

 

 ==========

 

 

「近頃、海賊の増加と共に海賊稼ぎも増えてきた」

「中には徒党を組んで賞金稼ぎをする輩もな」

「つまり、お前にはその賞金稼ぎの素行や目的を調査して欲しい」

「賞金稼ぎグループの最大手はまぁクロコダイルが裏で手引きしていた所だったが、実力派賞金稼ぎグループがシャボンディ諸島にいる」

「さぁ、お前の出番だぞ。シャボンディ諸島で海賊掃除をしていた、お前のな」

 

「賞金首に頼む仕事じゃなきぃっ!!!」

 

 ガッツリ頭を抱えた。

 

 

 ==========

 

 

 

 と、言うわけで潜り込んだのはシャボンディ諸島の14番GRで経営している海賊稼ぎのための酒場で給仕をしているのだった。

 

「カーネイ、次はあっちだ」

「王様人使い荒すぎ」

「この城の主だぞ、敬え」

 

 設定はこう。カーネイ(偽名)のあたしは、血の繋がらない妹と弟を育てるため、賞金稼ぎとして生計を立てていたけど最近賞金稼ぎとしては連敗中。なのでこのグループに入って少しでも収入を安定させようとしている、のだった。

 

「よう王様、邪魔するぜ〜」

「邪魔するんやったら帰ってやぁ!」

「誰が帰るか」

 

 賞金稼ぎグループ『三つ巴』

 

 酒場を拠点とし、酒場の店主『王様』をメインとして狩りを行うグループだ。人数は不明だが、数人の幹部とそのほかの構成員で成り立っている。本名は全員不明だ。構成員は全員コードネームで呼びあっている。

 

「王様〜、入るでぇ?」

「久しいな」

「噂の金豹ちゃんを見に来たんや。あらあらほんまに小間使いさせられとるわ」

 

 女の人も入ってきた。

 

 そう、金豹。私のことだ。センゴクさんからの命令です、潜入前に海賊掃除をしていた頃に付いた名前。

 私はこのネームバリューを利用してここに潜入したと言っても過言じゃない。

 

 あぁセンゴクさん、ひとつ確認していいですか。

 

 ──ここで手に入れた給金って、私のポケットマネーにしてもいいんですよね?

 

 いいえとは言われなかったのでOKです。

 

「さて、と。今日狙うのは大カブト海賊団。懸賞金は船長のミカヅキのみ。額は3600万ベリーだ」

「んー。しょっぱい」

「億超がいりゃいいんだが」

「バカ言わないでくださいよ。最悪の世代みたいなラッキーは起きませんって」

「最悪の世代は……ちょっと多すぎですなぁ。見た感じ、実力も額に見合わず。労力の方が無駄にかかると思いますよ」

 

 だよね、私も思う。最年長のじいちゃんよく見てるじゃん。最悪の世代は逆に額が足りない。

 

「新米のカーネイ、お前の意見も聞かせろ」

「あたし?あー、っと。あたしも最悪の世代だけは避けてた、かな。特に、名前うろ覚えだけどユースタス海賊団とかトラファルガー海賊団とか麦わらの一味は、同じ海賊団の中に賞金首が多い。特に後者は億超が多かったし」

「確かにな」

「その点安全マージンを取れる3600万は目標としていいと思う……。あたし達海賊稼ぎって戦って強みを目指すんじゃなくて、あくまでも稼ぐことが目的なんだから、格下戦闘無傷勝利を目指したいよね」

 

 海賊稼ぎが名をあげない理由ってこれだと思う。継続して戦闘しなきゃならないから怪我せず後遺症なく安全第一。とてもいいと思います。

 

「あたしは皆の実力知らないから下手なこと言えないけど、パッと見もうちょい上は楽に相手取れると思うよ」

「そうだな……──悪魔の実の能力者以外は」

「あ、そっか」

 

 悪魔の実の能力者は珍しい。

 海賊や海軍にいる限りはそうじゃないから忘れかけていた。

 

 これが……一般的な思考……!

 

「じゃあ割り振りしていくぞ。決行は今夜。『烏』はこのまま対象の情報を取り続けてくれ」

「あいよ」

「『海蛇』は今回も囮というか餌役だ。危ないがよろしく頼む」

「任せとき」

「『亀』はその護衛だ。その美貌、必ず守り抜けよ」

「お易い御用だ」

「『鯉』と『犬』は戦闘、頼んだぜ火力係」

「王様の仰せの通りに」

「火薬バカは居ないことですし、久しぶりに暴れますか」

 

 幹部の役割が読み上げられていく。

 パチリ、と王様と目が合った。

 

 

「あぁ……それとカーネイ」

「はい?」

「お前戦闘は?」

「多少なりとも。でなきゃ海賊稼ぎやれないし」

「それもそうだな……。お前は『白蛇』と、あとからくる『狐』と合流してその他の海賊の妨害な。首を狩れるその時まで、何人足りとも雑魚を通すな」

 

 お、私と同じ名前だ。

 ちょっとだけ親近感を抱きながら、今夜は賞金稼ぎグループ『三つ巴』のお手並みを拝見することとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 作戦決行時間。

 

「カーネイさん、あちらが狐ですよ」

「あ、はーい」

「……。蛇、こいつは?」

「新人ですよ。例の金豹です」

「あぁ、2年前くらいから俺たちの狙ってた獲物取ってったやつか」

「ぇっ、そうだったの!?ごめん〜!あたしもこんなグループあるって知らなかったんだってぇ」

 

 白蛇と呼ばれたじいちゃんと、狐と呼ばれたおっさん。この2人に囲まれたまま軽く挨拶をする。

 

「悪魔の実の能力者じゃ、無いんだろ?」

「はい。海楼石にも無反応でしたから」

「……悪魔の実の能力者って、三つ巴に入れないの?」

「まぁ、我らが王様が悪魔の実嫌いでして」

 

 曰く、普通の人間では無い存在になって、人間としてのプライドが無い。だとか。中には悪魔の実の能力者に家族を殺された人もいるから、タブーなのだそう。

 

「へぇ……厄介だねぇ」

「えぇ」

 

 悪魔の実の能力者、便利なのに。

 まぁ、これは私も似たような力があるってこと隠さなきゃいけないわけね。把握。

 

「来たぞ、敵だ」

「それでは行きますか」

「おっじゃましまぁす」

 

 深夜に、海賊の悲鳴だけがこだました。

 

 

 

 ==========

 

 

 

「──と、言うわけで首はその場で換金に限る。配るぞー」

 

 作戦に参加した人間に王様が配当していく。危険度や拘束時間によってある程度采配を決めているようだ。誰1人文句は言わない。

 だって、結構安定して取れるもんね。このペースなら。

 

 私は300万ちょっと。

 まだ新米だということと、危険度は賞金首を相手取った方が高いから妥当だと思う。

 

「はぁー、良かった。これで家族養える」

「なんだ小間使い。家族がいんのか」

「そうだよ鯉さん。食べ盛り育ち盛りが、7人ね」

 

 セラフィムのことである。

 

「と、言うわけであたしごめんだけど先帰る〜。王様、明日も17:00からでいい?」

「おう。闇討ちに気を付けろよ」

「はぁい」

 

 お先に失礼します、と幹部の視線を受けながら私は駆け足で帰路に着いたのだった。

 

 

 

 そう、帰路(レッドラインを飛び越えた先にある数百km離れた場所にある島)に。

 

 

 

 

 

 

 

「──ただいま」

「「「「「「「おかえりなさい」」」」」」」

 

 7人の大合唱が響く。

 セラフィム達は絵本を回し回し読んでいた。

 

「ミンゴ、報告お願い」

「ひとまず全員絵本を読み終えたぜ。疑問点を紙に書出してまとめてみた。それで今、2回目読んでる」

「じゃあ甘いものぞ食べながら疑問点解決していこう。皆、席に着いて」

 

 もう深夜ではあるのだが、セラフィムは睡眠時間の影響がない。深夜帯の仕事が多い為、多少の夜更かしも仕方が無いだろう。

 

「これが、シュークリーム。甘いお菓子。私は甘い物が好き故に、食べると幸せ」

「いただきます……?」

「そう、いただきます」

 

 挨拶の大事さをおしえた。人間らしくいるための第1歩だと。

 感情はひとつずつ教えていけばいい。

 

「これが甘い……」

「苦手だったり好きだったり、分かる?苦手っていうのは、もう食べたく無きこと。好きはまた食べたい。白と黒だけじゃなくて、それ以外の選択肢もあるから、思考すたことを少しずつでいいから言ってね」

 

 あー美味しい。甘い物、染みる。

 魚人島から直輸入してるお菓子だから美味しいに決まってるんだよなぁ。

 

「……!……!」

 

 ホークが目を見開いて頬を染めている。

 あぁ、父親の血を引いてるわ。

 

「ホーク、それが甘くて美味しくて、好物ってこと」

「あまくて、おいしくて、こうぶつ。これが、すき……!」

 

 さて、じゃあ疑問点の紙でも眺めていきましょう。

 

 ……あのさ、初っ端この行動に意味があるのか問わないでいただけますか?心折れそうだから。

 

「……あの、質問があるんだが」

 

 疑問点を少しずつ解決していく中、イルが小さく手を挙げた。無表情だけど、瞳孔の星が小さく揺れていることに気付く。

 

「あなたは、おれのママなのか?」

「え゛っ」

 

 とてとてとひとつの絵本を持ってきた。そこには家族の形が書かれている。

 ざっと言うと産まれてくる子供たちが母親を探す旅に出る話だ。

 

「くまもゴリラもママに出会う、絵本の子も。なら俺たちは、あなたがママなのか?」

 

 ううーーーん。厳密に言うと、ベガパンクの方がママだと思うんだけど。

 情緒の育ってないセラフィムに姉だとか妹だとか生みの親とか血統因子とかは、割と難しい気がする。

 ジェルマの時はちゃんと生みの親が居たから、先生というポジションに落ち着けたけど……。この子達の場合違うもんなぁ……。

 

 

「……う」

 

 全員こちらを見てくる。

 胃がキリキリする。

 

 

 これ、絶対ここで頷いたらのちのち面倒なことになるって。

 

「…………。そうぞね、私があなた達のママぞ」

 

 子育てしてみないか、と問われた時から。

 

「全員、私の子ぞ」

 

 ため息をグッと飲み込んで、胃痛を押さえ込んで、安心させるように笑った。

 

 

 

 ==========

 

 

 

 

「──お前なんでそんな死にそうな顔してんの?」

「仮面で隠してるだろ……」

「いや普通に顔色見えるけど」

 

 うるせ〜!こちとら睡眠時間3時間しか取れてないんじゃい。潜入先に居たの朝方の3時だぞ!?この後17時からまた行かなきゃ行けないんだぞ!?黙れドフラミンゴ!

 

 セラフィムの親になると決めた翌日の朝。今日は新体制の七武海会議が行われる。

 流石に赤封筒案件(セラフィム)と潜入任務(海賊稼ぎ)を同時処理してる今、通常業務は除外されるけど七武海は他に担当がいないので致し方あるまい。眠気を押し殺してやってきた。

 

「さて、欠席となった海峡のジンベエと暴君くま、そして砂漠の王クロコダイルだったが、引き継ぎが決まった。まずはまぁ、変わらずクロコダイルだ」

「やっほークロちゃん」

「なんだクロコダイルの後釜はクロコダイルか。変わらんな」

『妾は一安心した。良かったぞ、黒ひげにならんで』

「──てめぇらうるせぇよ代わり映えしねぇんだから黙ってろ」

 

 はい、いつもの光景ですね。

 クロさんの紹介にドフィさんやミホさん、海賊女帝がやんややんやと盛り上げている。ジンさん戻ってきて……抑え役が足りないよ……唯一の良心……。

 

「次は千両道化のバギーだ」

「ぎょえ、っ、おいおいおいおいおいクロちゃんこいつらの眼力怖すぎるんだけど」

「誰がクロちゃんだくっ付くな!」

「一緒に脱獄した仲じゃねぇか!!!鬼から助けてくれたじゃねぇか!!!」

「……あのまま殺されてりゃ良かったのに」

 

 インペルダウンで脱獄した経験があるからか、気が狂ったのか、バギーはクロさんに縋り付く。海兵の目も七武海の目も怖いらしい。

 

「……千両道化……絶対に捕まえる……………月組のプライドにかけて……」

 

 後ろで待機してる月組の1人からそんな恨み声が聞こえた気がするけど、うん、気の所為気の所為。七武海だから捕まえないようにね。

 

「……。ゴホン。最後、死の外科医トラファルガー・ロー」

「……。」

 

 チラリ、と帽子の下から視線を覗かせただけで一言もなしだ。ドフィさんが怪しく笑ってるけど、私の胃が痛くなってくるよ……。

 

 トラファルガー・ローに関して、実は裏で揉めに揉めた。

 頂上戦争で海軍は負ける予定だったにしても、決定的な敗因を作ったのはローさん。その彼を七武海に取り込むことで、『海軍が敵でさえ抑え込めた』か『海軍が頭を下げて戦力に加えた』か、といった憶測が飛びかねないという意見が出たからだ。

 

 だけど、決定打になったのはとある海兵の言葉だった。

 

『──こいつ、海軍本部に情報取りに潜入したのに七武海になったらまるっと意味なくなって無駄足だよな、うける』

 

 私は思った。性格が悪い。

 そうだね、七武海ならある程度『海賊』の情報は手に入れれるもんね。主に、七武海相手とか。

 

 無駄に危険な目にあって可哀想に。お前が招いた結果だ、と言わんばかりに海軍側は晴れやかな笑顔だった。世間体気にしてないよね。頂上戦争の時点でそうか。

 

「今回は新七武海の顔合わせと、縄張りについて。そして注意喚起。新七武海の2人に説明しておくが、七武海はお互いの縄張りについては不可侵である。よって、この場で正式に報告、登録しない土地に関して海軍は一切のトラブルに対し不干渉だ」

「……そういや不可侵だったな」

「ふかしん?」

「…………不可侵なぁ」

 

 古い七武海はなんとも言えない表情をしていた。そりゃ、君らお互いの縄張りにしょっちゅう遊びに行っていたもんね。

 

「他細かい注意事項は机の上の書類にびっちり書いてある。特に注意すべきは、海軍の指示に従うこと。階級が中将以上には絶対だ」

「……──へぇ?」

 

 私は顎に手を当てて一言そう漏らした。

 

 へー、ふーん、ほー。そうだったんだ。

 そぉぉおおおだったんだぁあ。

 

「破ったら?」

 

 ドフィさんが一言問いかける。

 センゴクさんはニコリと笑って言った。

 

「広告塔……ゴホン、悪い噂も、善人の噂も、お前たちには欲しくないだろう?」

「キュッ」

「ブフッ」

「──なんで戻ってきたんだクロちゃん」

『あはははははは!それは随分怖い話じゃ!!』

 

 新人2人はぽかんと首を傾げて、お互い顔を見合せた。

 そうだよ、海軍に逆らったらロリコンという汚名を着せられた上に美談にされて絵本でばら撒かれるんだよ。まぁロリコンというのはあながち間違っても無いんだけど。

 

「チッ、女狐がいる限りどっちに転んでもじゃねぇかよ……」

 

 そうだよ?

 頑張ってね、広告塔(クロさん)

 

「トラファルガー、バギー。お前たちはあぁなるなよ」

「もう俺七武海よく分かんねぇ……!」

「妹屋助けろ……」

 

 空を仰ぎ始めちゃった。あーあ。

 

「その代わり、七武海である以上ある程度の采配が許される。軍を直接動かすことは出来ないが、海賊相手であればある程度融通が効く。むしろ海賊は積極的に潰してくれ。懸賞金によっては、満額では無いが報酬が出る」

「おお!……あ、敵対した海賊団の所有していたお宝とかって、もしかして貰えちゃったり?」

「……絶対ではないが、ほぼ」

「おおおーー!!!」

 

 誰も貰えるとは言ってないのだが、それに気付かないバギーは素直に喜んでいるように見える。

 これには海軍もニッコリだ。馬鹿とハサミはよく切れるとも言うし。バラバラの実のバラバラ人間は、肩書きの割に扱いやすいというのがよくわかっただろう。

 

「さて、いくつか注意喚起に入ろう。西の海にて最近反乱やクーデターが多発している。恐らく革命軍であろう。七武海は、革命軍に対しても敵対を望んでいる。見つけ次第撃破するように。続いてだが、偉大なる航路(グランドライン)後半で武器商人らしき人物の活躍が目覚しい。サンゴ礁が目印だ。もし発見したら、敵対はせず海軍本部に一報入れるように。そして最後にはなるが最悪の世代が新世界に入り暴れている。こちらも早めの制圧が望ましい。縄張りに入り次第さっさと潰せ」

 

 センゴクさんがいくつかお知らせをし、会議が終わるのだ。重要な話はしない。七武海個人に依頼があれば個々で話を通すので、雑用や階級が低くとも会議内容は聞けたりするのだ。

 

「──以上。本日の会議を終了する」

「「「女ぎつ──」」」

 

 先手必勝。

 

「ばぁぎぃ」

 

 私は3人からお声がかかる前に、速攻バギーに駆け寄った。逃げ出そうとする赤っ鼻をむぎゅりとつかみ、肩を組む。

 女狐らしからぬ行動に全員ぎょっとする。センゴクさんだけは『あぁそう言えば海賊王のクルー同士だったな』みたいな顔していた。

 

「んなぁ、え、は!女狐……さん!?」

 

 下手なことは言えないので耳に口を寄せる。

 

「──カナエから伝言預かってんじゃねぇか?」

「っ、確かに殴れとは言われたけど…!けど……!!流石に大将ともあろう方に俺みたいな海賊が手を出すなんて出来ませんって!!!えへえへ」

 

 生きるのが上手だなぁ。

 なんで知ってるんだ、という恐怖も無く。遺言を果たさなきゃという義務感もない。バギー、すごい男だ。

 

「おい女狐」

「あ?」

「女狐、こっち来い。お前は俺らの担当だろうが」

「いや七武海全部だろ……」

 

 センゴクさんの虚しいツッコミが入った。

 

「チッ」

 

 バギーの頭をぐっちゃぐちゃにした後、舌打ちをしてクロさん達の元に向かった。

 

「あー……。子育てについて、話があるんだが」

「「!?」」

 

 タイムリーな話題すぎて私とセンゴクさんの両方が息を飲む。センゴクさんの『お前もう言ったのか!?知らないんだが!?』って視線を感じる。

 

「緑の方向音痴の子供はどうしたらいいと思う?」

「あ、っあー……」

 

 思わず素が出掛けて口をとざす。

 なんだ、セラフィムじゃなくてゾロさんのことか。なんだびっくりした。

 

「……あぁ、俺も子育てで相談がある。良いとこの子供なのに暴走癖持ってる青い髪の子供について」

「あっ、え、お前らも?」

 

 ドフィさんがサングラスの下で大きく目を見開いた。

 

「俺も人語を喋れない鳥の子供育ててんだけど、あれどうしたらいいんだ?」

『それ言われると妾も子育て参加するんじゃったな……』

 

 くまさんの暴挙によりほとんどの七武海が麦わらの一味完全崩壊に巻き込まれたもんね。仕方ないね。

 

「よく食べるしよく寝る。成長速度は目覚しいんだがなにぶん方向音痴が酷くてな。もう1人の子供が手網を引いているんだが、解決策はあるか」

 

 無いです。

 

「落ち着きを持て、と言っても聞かねぇんだが子供に言い聞かす方法ってあるか?」

 

 無いです。

 

「飛べない品種のくせに飛ぼうとするんだけどあれそのままでいいのか?」

 

 いいんじゃないかな。

 

『妾も近所の子に差し入れをしたいんじゃが、肉以外何が必要であろうか』

 

 肉でいいです。

 

「……逆に聞く。子供の頃、何が好き?」

 

 七武海への疑問を投げかけるとそれぞれ顔を見合わせて悩んでいた。

 ミホさんと同じくホークが好きな食べ物が甘い物なんだったら、聞く価値がある。

 

「──お前らは子育て中のシングルマザーか!散れ!」

 

 いつまでも会議室を占領する七武海に痺れを切らしたセンゴクさんが追い出すまで、子育て談義が続くのであった。

 

 

 ==========

 

 

 

「遅刻ギリギリセーフだな、カーネイ」

「……げほっ、子育てって、なんだろね、王様」

「早く準備しろ新米」

 

 

 シングルマザーがやっていいダブルワークの量じゃないよォ。この後いっぱい海賊ボコボコにした。

 




賞金稼ぎグループ三つ巴は名前を作るのが面倒で全部コードネームにしてるだけなので恋音のなろう連載オリジナル小説とは一切関係ないですモチーフが似てるだけで一切関係ないですはい。ただの怠惰です。うん。
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