2度目の人生はワンピースで   作:恋音

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第272話 新しい時代は果てしない

 

 

「死ぬ…………死んじゃう…………忙しすぎる…………」

 

 ・青雉逃亡&捜索

 ・海軍本部引越し

 ・三つ巴で海賊狩り

 ・人材補充や備品管理

 ・輸送部として物資補充

 ・海軍の印象操作

 

「やることが、多き……っ!!」

 

 クザンさんの捜索は私でも見つけられずに打ち切り。本部は無事引越ししたけど、後片付けや後始末はまだまだわんさかある。

 海軍大将の抜けた穴を補填する為にサカズキさんが世界徴兵を行ったため、人事部(サカズキさんの部門)と連携。この後新大将と面談がある。

 三つ巴の方も放置できず、合間を見て夜中に海賊狩りをして。

 新本部は支部の土地を利用しているため基礎的な物資はあるが、人員差は大違いなため物資不足。船を待っていたら埒が明かないので私が直接飛ぶ羽目に。

 そしてサカズキさんにも語った噂などで海軍本部の印象を狙い通りに操作していた。

 

 

 ほんとに、ほんとに忙しい。

 

「おーいション?女の子の方出ちゃってるぞ」

 

 月組のひとりがそう忠告をしてくれる。はいそうです。月組、まだいます。

 スモさんはG-5という支部に異動となったのだが、人手が足りなすぎて土下座して月組を貸してもらったのだ。ありがとうスモさん、雑用書類仕事のエキスパート月組は冗談抜きで助かる……!

 

「なぁション。お前がいない間に赤髪海賊団とスペード海賊団がぶつかってるんだけど」

「あ゛ーーーーっっ聞きたくねぇ聞きたくねぇ!何やってんだよあの二人!」

 

 何それ初耳なんだけど!

 顔見知りと言っても過言では無いし、お互い敵対する要素ないじゃん!?

 エースはシャンクスさんのこと弟妹の恩人みたいに思ってるし、シャンクスさんはエースのこと昔の船長の息子だってわかってるじゃん!?

 何を!争う!必要が!!!あるんですか!!!!

 

「あぁもう知らん!今は海賊に構ってられねぇよ!──オカン、業者から本部宛に新しく制服が届くから沖まで出て護衛してやって!ナインとパレット連れけ!ボム、お前は全部署せっついて武器武具の必用数かき集めてこい!レモンはおつるさんとこ行って兵站部の書類取ってこい今ならこっちが出向いた方が早い!あぁもう青キジひとり抜けるだけでデカすぎる痛手だってのに……っ!」

「はっはっはっ、ウケる」

「何より1番腹立つのはお前だ仏のセンゴク!!何1人だけ多忙から抜け出しておかき食ってんだ!!働け!!」

「大目付だからお前らの監視が1番大事だ。ほらお前はさっさと女狐呼んで挨拶に向かう時間だぞ。ちゃんと上下関係叩き込んでこい。その後お前の名目だった機密特殊部の挨拶だって控えている」

 

 海軍の組織の中にはいくつか部署があり、機密特殊部というものも存在する。女狐ができてすぐは女狐にもはったりが必要だったため、機密特殊部の担当は名目所のみ女狐だった。実際はセンゴクさんが動かしていたんだ。

 だけど、センゴクさんが元帥を辞め、同じく担当していた部署も引き継ぐ形に。

 名目上は私であったため、実権も私が握る羽目になったのだった。

 

「仕事が!増えたァああ!!うええええん!!」

 

 新海軍本部に女狐隊の部屋がきちんと配置されたことによって悲しきかな、仮置きで終わっていた仕事が本格的に動き始めたのだ。

 死屍累々とはまさにこの事。

 

「機密特殊部は割と独立した組織だからお前の負担は少ない。安心しろ」

「何やらかすかわかったもんじゃない、って事ですね!?」

 

 ババっと着替えて女狐の格好になった私は残った指示を出して会議室へと駆け抜けた。

 

 

 

 

 

「邪魔する」

「おぉ、やっと来たねぇ女狐」

「…………申し訳ない」

 

 ちょっと仕事が立て込んでて。

 そんな気持ちを込めて入口近くにいたリノさんに声をかけると部屋の中に入って扉を閉めた。

 

 世界徴兵で補充された海兵、そしてその中でも選りすぐりが大将。勤務年数や信頼度をかっ飛ばしてそんな地位に置かれるなんて正気の沙汰とは思えないんだけど。

 

『まぁ、女狐がおるっちゅうことじゃし、平気じゃろう。教育は任せた』

『なんでぇ!??!?』

 

 とは新元帥サカズキさんのお言葉である。中将達も忙しすぎて揃って頷いてたから本当に私の負担が大き過ぎると思うんだ。

 

 

 よって、女狐がリィンであるということはバラす予定ではある。

 

「女狐、この2人が新しい大将じゃけぇ……挨拶を」

 

 1人は緑の天然パーマのだらしなさそうな男。1人は顔に傷の入った和服の男だ。

 この2人に初歩的な海軍のルールなどを教えなければならない。荷が重いよぉ。

 

「あんたが唯一のねーちゃん大将か!」

「……あぁ」

「噂はかねがねってやつだ!思ってたより声がわけーな!あ、しつこい?ごめんね!いやぁこんなねーちゃんが俺の教育係してくれるなんて嬉しくてなんでもしちゃうなー!まぁめんどくさくて飯は3年食ってねぇ(・・・・・)けど!らははは!!!」

 

 すごい勢いでフレンドリーを投げつけてくる。

 緑牛アラマキと藤虎イッショウ。情報は来てるけどどっちがどっちか分からな……。

 

「…………、失礼」

 

 ふわり。脇に手を入れられ私は陽気な方ではなく寡黙な方に持ち上げられた。

 

 えっ。なになになになに。

 これ殴っていいやつ?ダメなやつ?

 

 

「…………いや、まさか。……お嬢さん?」

 

 その聞き覚えのある声を聞いた瞬間、私はその手から逃れて飛び下がった。

 その前を庇うようにリノさんが光で駆けつけて、サカズキさんが私を後ろにやるように手で庇った。

 

「ヒュー、お姫様じゃねぇか」

「藤虎。うちの女狐に何をちょるんじゃァ……?」

 

 サカズキさんの発言にリノさんまでちょっとびっくりした顔していた。

 うん、とりあえずそっちが藤虎イッショウさんね

 

「嗚呼、申し訳無い。どうやら、女狐大将ってお方ァ、あっしの知り合いだったようで」

「嘘でしょ……センゴクさん助けて……いやあんなおかき野郎やっぱいいや……。え、えーっと。どうも、ヴェズネ王国ではお世話になりました。──おじいちゃん」

 

 ヴェズネ王国で革命軍と共に麻薬をばらまいていたモザブーコ家を陥れる為に協力した盲目のおじいちゃんじゃないですかヤダー。

 

 私の発言に今度はサカズキさんとリノさんが同時に私を向いた。

 

「また、か」

「まただねェ〜」

「人たらしも大概にしちょれ」

「そんな前科犯みたいなっ!」

 

 リノさんだってお前が言うなみたいな視線を向けてるじゃん!

 

「えっと、イッショーさんとアラマキさん改めまして。10年前位からですけど、大将やらせていただいてます。女狐です。名前はちょっとややこしいのでもう少し慣れてからお伝えしますね。女狐と呼んでください」

 

 リィンなのかションなのかぶっちゃけ場合によって様々だし。

 

 まずはアラマキさんと握手を交わす。

 

「おねーちゃん、もしかしてあんま強くない?」

「はい、そうです。でも正直──負ける気は無いですよ」

 

 私は初見殺しタイプ。

 1番最初なら非能力者でない限りほぼ確実に有効打を与えることができる。

 

「でも能力者……特に自然系(ロギア)だと自信ないですねぇ」

「あらー。残念なお知らせ。俺、自然系(ロギア)

「あらー。それはそれは」

 

 ご愁傷さまです。決定的な弱点がある能力者って、可哀想ですね。

 

「お嬢さん、あっしとも握手しやしょう」

「もう手は繋いだことあるのでしません」

「いけずなことを……!」

「えぇ、残念なことに。初めてであった瞬間、盲目の方だからと親切心で手を引いた私が間違いでした。……──あの穴お前の仕業か」

 

 海軍大将に抜擢される程の人物が目が見えない程度で穴に落っこちるはずがないしその穴自体を作れる確信しかないんだなぁ……!

 

「リノさん、私アラマキさん担当する故、イッショーさんお願いします」

「嫌だよォ」

「ケチ」

 

 私は深いため息を吐いて椅子に腰掛けた。

 それに習ってイッショウさんも腰かける。アラマキさん?元々座ってたよ。

 

 

「経歴はそっちの書類詳細を載せとる。戦闘能力は折り紙付き。能力は──」

「ん〜。植物系、ですかね。アラマキさんは。それでもイッショーさんは超人系(パラミシア)で重力や質量を増加するタイプ、ですね?」

 

 経歴に目を通しながら私の推測を述べる。サカズキさんは小さく微笑んだ。どうやら正解らしい。

 

「イッショーさんは技の発動後の惨状を私は見てます。明らかに大きな何かで押し潰された跡なのに、自然物が押し込められた形跡は皆無。当時は事故かなと思ってましたが」

 

 グラグラの実やフワフワの実などに近い性質を持っている、無機物を操るタイプの超人系だ。

 

「俺は俺は?なんで植物だと思ったんだ?」

「匂いが……」

「匂い?」

「……臭くないんですよねぇ。お酒の匂いはしますけど、人間っぽくないと言いますか。無いんですよ、人間の食生活で出てくる匂いが。3年食べてないって言ってましたし、光合成では?」

「大当たり〜!すげーなねーちゃん」

「該当する悪魔の実、正直ひとつしか無いので。モリモリの実でしょう?」

 

 私は読み終えた書類を横に置いてにっこり微笑んだ。

 

「若輩者とは言え、私も大将。舐めるなよ、後輩」

 

 センゴクさん、上下関係ってこういう叩き込み方でいいんですか?

 私には分からないので、吹っかけられた喧嘩は熨斗付きで送り返しておきますね。アラマキさん、私の事割とバカにしてたでしょ。

 

「初手で弱点掴ませるほど、弱くは無いですから」

「…………へぇ、これは、楽しくなってきたな」

「あぁ、それで女狐、不思議語喋ってないんだねぇ〜。器用なのか不器用なのか」

「リノさんっっ!!!!今、私が、カッコつけるすた所です!!」

 

 空気を壊さないでよぉ!

 まぁどうせ自分で崩すところだったけど。敵対したい訳じゃないしね。

 

「約1年ほど女狐と共にお前ら2人は動いちょれ。それと並行して兵備部と人事部の仕事もやらせて……女狐、おどれがどっちが向いちょるか判断してつかせろ」

「クザンさんとサカズキさんの後釜ってことですね。分かりますた」

「女狐隊は、割と常に忙しい。雑用メインじゃが無くては海軍本部が回らん。ちなみに言うちょくが、女狐は単独行動が多いから軍艦経験は少ない」

「知識自体は存在するですよ。教授も可能です」

 

「……あぁ、これこれ、あっしの覚えのある口調で」

 

 海軍雑用として勤務してたから、兵備や申請系には強いんだからねこれでも。

 

「海軍本部は絶対的正義を掲げ世界中の海の治安を維持する組織じゃ。海賊は七武海などの一部の例外を除いて徹底的に叩き潰し、弱き市民を守ることを絶対とする」

「ふぅん。まぁとにかく、大将ってもんに着いたからには頑張りますよ、っと」

「どこに行くんじゃ緑牛!」

「どこって……探索?」

 

 サカズキさんがキレ散らかしそうだ。

 アラマキさんは窓からぴょいと飛び出して行った。

 

「女狐、行け」

「……クザンさん以上の面倒くささじゃないといいなぁ」

 

 5分後、囚われの大将が居たというのは言わなくてもいいだろう。

 私の後輩は問題児のアラマキさんと真面目のイッショウさん、って感じかなって思ってました。当時は。

 

 後に割と印象が真逆になるとは思ってもみなかったけど。

 

 

 

 

 ==========

 

 

 

 海軍機密特殊部隊。通称SWORD、または影部隊とも言われる組織で、スパイだったり内部の監察だったりをこなす部隊である。

 

「部署長が女狐、そして副…と言うより補佐で私という担当になっている。その下に部隊長、副隊長、隊員と続く、海軍組織だが海軍に縛られない遊撃隊のようなものだ」

「……はぁ、と言うと?」

「マリンコードを返却している」

「…………なるほど。それは確かに、独立すてますねえ」

 

 辞表提出済みで、何時でも海軍は切り捨てられる存在って訳だ。海軍に縛られない行動が取れるけど、逆に海軍は守ってくれなくなる。

 

「で、新しい大将はどうだった?」

「初めて会うすた時の三大将より怖くなき」

「あっはっはっはっ!それで、御せるか?」

「麦わらの一味に比べたらマシ」

「あっはっはっはっはっはっ!」

 

 笑い事じゃないんだけど、笑えてくるよね。倫理観と軍事勤務のハードルはとりあえずクリアしてるんだから、まぁ海賊や感情なし人間や権力のある王族に比べたら本当に楽なもんでしょ。

 同僚だとて、先輩と後輩には変わりないんだから。

 

「嫌だなぁ、海軍大将の後輩……」

「しかもとんでもなく年上しか居らんしなぁ」

「それですよまことに」

 

 残念ながら海軍に私より年下はほぼ居ない。10年海兵やってる私に経歴で勝てるやつはそうそういないか。それこそ年上じゃないと。

 

「さ、ついたぞ」

 

 私からの挨拶もあり、現在海軍本部に居る者は全て集められているらしい。

 私は案内された扉を開けて入った。

 

 

 部屋の中には長い鍔の帽子をかぶった男、カモメの飾りをつけた女、肌色の悪い筋骨隆々の男、ヘッドホンをつけた女。

 

 そして。

 

「あ、あはは」

「……お、お疲れ様です」

 

 何 故 か コ ビ メ ッ ポ 。

 

「なんだ女狐、ふたりがSWORDなのは知らなかったのか」

「報告を、してませんでした……」

「こ、これでも女狐大将の紹介で入ったみたいなものなので。マリンコード返却は不義理かと……」

 

 確かにマリンコード返却することを知っていたらとめてたことは一旦止めていただろう。私の預かりしらぬ場所で何が起こるのか分からなかったし、そもそも機密特殊部隊のことも知らなかったし。

 

 だからと言って。

 

「……コビー、ヘルメット」

「ヘルメッポ!!!」

「正座」

「「はい喜んで!」」

 

 スチャッと即座に正座した2人から視線を外して他のメンツを見た。

 

「……女狐。本格的にこちらを管理する。と、言っても私も別件にかかりきりになるため指揮は大目付に引き続き頼むことになる」

「女狐、それだと私が貴様に席を戻した意味が無くなる」

「うるさいこのあんぽんたん!ようやく表に出れるようになって仕事をポンポン生み出しやがってこのクソ狸」

 

 表に出れる、というのはある程度成人済みだと誤魔化せる身長になった、という意味である。今でこそシークレットブーツを履いているけど、それを履いたとてごまかせないレベルの子供感が拭えなかったもので。

 仮面で口元以外は隠せるが、逆に口元と顎のラインは隠せないから、そこから年齢が割れがちでもある。

 

「さて、SWORDの紹介をしよう」

 

 センゴクさんの口から紹介を受け、頭の中に入れていく。

 

 プリンス・グルス

 階級は海軍本部少将。実質まとめ役に近い。

 

 孔雀

 同じく海軍本部少将。

 

 ひばり

 海軍本部中佐。

 

 コビー

 海軍本部大 

 ヘルメッポ

 海軍本部少佐

 

 ここら辺は言わずもがなだろう。

 

「ちなみに孔雀はお前のよく知る中将の孫娘だぞ」

「へぇ……。ん?まさか鳥つながりとか言わないよな?」

 

 見た目ではさすがに判断つかないけど名付けの流れ的にもしかして大参謀とか言うんじゃ……。

 その気持ちを込めてセンゴクさんを見ると晴れやかな顔をしていた。

 

 あ、はい、際ですか。

 

「普段の勤務は?鉄拳か?」

「その通りだ」

 

 SWORDとして活動する時はセンゴクさんだけど、通常業務はじじのとこ。有事の際は隊長、または自分で判断して行動出来る……ってとこかぁ。

 なんというか、うん。

 

「お前みたいだろう?」

 

 センゴクさんのドヤ顔に心境を当てられたのでちょっと悔しくて眉間に皺を寄せた。コビー達が苦笑いしているのが見なくてもわかる。

 ちょっと腹たって痺れているであろう足を踏んでやった。

 

「それにしても、女狐ってガチで居たんだなぁ」

「やだ、王子ったら。失礼だよ」

「その仮面の下は、一体どんな顔をしているんだ?」

「ちょ、ちょちょちょっと待っ、王子待ってくださ!足が、足が……!」

「コビーの反応からして中身は知ってるみたいだけど、余程有名人なのか?」

「コビー先輩大丈夫ですけぇ!?」

 

 何だこのカオスグループ。

 でもなんというか、トップが少将同士だからか仲がフランクだなぁ。

 それにしても、プリンス……。王子ってあだ名に名前と髪色に見覚えがあるんだよなぁ、ちょっと軽率に胃が痛くなってきた。部下だからOK、部下だからOK。

 

「──邪魔するぞ!」

「「帰れ!」」

 

 そんな中、じじが扉を破壊しながら入ってきた。はー、ややこしいのがきやがった。

 

「ん?センゴクがおるって聞いたんじゃがお前も居たのか、リ」

「ガープ中将。少し黙って正座。嫌われたい?」

「……はい」

 

 極力言葉数を少なくして最短で黙らせる。口軽ジジイめ。そんなんだから兄共が構ってくれないんだよ。

 

「ぐぎぎぎぎ……流石は大将……ガープさんに認められてるとは……実力を試すために闇討ちしてやる」

「そういうの素直に口に出しちゃうとこが可愛いだよこの温室育ちが」

 

 やられる方はたまったもんじゃないけど、少将2人が愉快なやり取りをしている。

 

「で、誰が隊長?」

「あー、今潜入中でしばらく本部に戻れてない」

「ほーう」

 

 で、誰?

 私が視線で訴えるとセンゴクさんは少し思案した後、愉快そうににっこり笑った。

 

「お前の手で暴け。お前のことだから、いつか潜っている先で被る」

 

 海賊界隈、しかも後半の海寄りって訳か。

 センゴクさんが特別情報共有をしないってことは焦って見つける必要が、それこそ殺し合う可能性が少ないということになる。

 

 サブミッションくらいに落とし込んでおくとしよう。

 

「今のやり取りでわかった通り、女狐も潜る側の人間……人間か?」

「人間じゃないと思ったことは一度もないが??」

「──人間だ。誰であろうと情報は漏らすなよ」

「いや、漏らされても対応策は仕込んでるからどうとでもなる。私の情報を売って潜ったり生き延びれるならそうして」

 

 私は王子と呼ばれたお坊ちゃんの胸ぐらを掴んで引き寄せた。

 

「私は私ごと切り捨てる。女狐を舐めるなよ、プリンス?」

「…………めぎつねこわいよぉおうちかえりたいよぉ」

「バブちゃんになっちゃったわ」

 

 そのために私はション(ロジャー海賊団のエース君)を作り出したんだ。私の根深さを舐めるなよ。むしろ一足先に辞表出してると言っても過言じゃないんだぞ。

 

「で、ガープ、貴様はなんのために来た?」

「あぁ、おつるちゃんに言おうと思ったんじゃが今出とるじゃろ?議題に上がっとったサンゴマークのとこが海軍本部に支援の積荷を届けてったぞという報告と、クザンの置き土産(終わってない仕事の姿)を見つけたぞ」

「あぁ、もう全部サカズキ。ぜーんぶサカズキに言え」

 

 投げやりにセンゴクさんが言う。

 くっそ、サンゴならともかく置き土産の方は他人事じゃないんだからな……!

 




幼少期から交流がある訳じゃないので、新大将とSWORDの面々には素をさらけ出してないです。
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