2度目の人生はワンピースで   作:恋音

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第341話 妹の言うことを全然聞きやしない

 

「………………なにこれ」

 

 後始末を大体終わらせて麦わらの一味が滞在しているトンタッタ族の隠れ家に向かった。

 

 時刻は明け方。

 ちなみに夜中はドフィさんで遊んだ後はシーナと一緒に海軍と新聞と諸々の処理をしていたよ。さすが元海兵、と言いたいところなんだけど、正直海兵としての処理は月組の方が早かったし。

 あとリク王がまだ王族じゃないタイミングで色々やりたかったことがあったので、計画通りに終わらせてきたよ。

 

「あ、おかえりリー」

「この人口密度!一体何です!?」

 

 バクバクとご飯を食べているルフィの歓迎に思わず声が大きくなる。

 

 その場には麦わらの一味とトンタッタ族だけではなく。

 

「リィン先輩だっぺ!う!眩しい!」

「リーンじゃないか」

「邪魔してるぞ」

 

「うわぁ……コロシアム勢………」

 

 シーナの声もそのはず。そこにはコロシアムで戦っていた名のある選手達がすし詰め状態で詰め込まれていた。

 

 人喰いバルトロメオ

 元ブルジョア王国の皇太子

 ドンチンジャオとその息子達

 肩がいかり上がった人

 巨人

 なんか、チラホラ、知ったり知らなかったりする人達が──。

 

「──なんでエリザベロー王まで!!!!??」

「む、久しぶりだな」

 

 せめて王様は王宮にいようよ、なんでこっちの隠れ家にいるの!?どこにいるかと思ったらこんな所にいたの?

 い、イテテテテ。胃が、なんか胃がすこぶる痛くなってきた。全部が終わった安堵感とてっきり王族は隔離されてると思った。

 

「えっ、エリザベロー王、あの、なにゆえ」

「リク王の復位の準備で王宮は忙しくなっているようでな、しばらく落ち着くまでは余所者は寄らんほうがいいだろう」

「ですがですが、国王陛下の経験者が存在する人がいるだけでリク王も助かるのではなきですか?」

 

 私がエリザベロー王に提案すると、エリザベロー王は『それもそうだな』顔をしたくせに座った。なんで!!!!

 

「リー、サボとエースなら帰ったぞ」

「ご存知ぃ……」

 

 どうせすぐに離脱するって思ってたし、後片付けに革命軍は必要ないからさ。エースは意外だったけど。

 

「それより…」

 

 私はこの場にいるもう一人の問題児に目を向けた。

 

「──何故黒ひげの幹部いるです!!!」

 

 ジーザス・バージェスてめぇだよ。

 なんでお前がいるんだよ。

 

「ウィ〜〜〜〜〜ッハッハッハッハッ!」

「うちは!!黒ひげ一派!出禁です!!!!」

「リー、チャンピョンの奴追い出してくれよ」

「出てけーー!!!!」

「まぁまぁまぁまぁ、そういうなって」

 

 ジーザス・バージェスは私にピッと指をさした。

 

「あんたに会いたかったんだよ、堕天使リィン」

「はじめますてぇ!私、トマト・ケチャップって言うの、よろぴくね!」

「おい」

「出口はあちらです!」

「おい!!」

 

 グイグイ押し出そうとしても全然出てくれないので、不思議色を使ってでも無理矢理出そうとする。

 

 黒ひげはある意味エースの仇というか敵であるので、うちの兄弟全員あんたらのこと嫌いなんだよ。出てけ出てけ。

 

「う、うちの船長と話をしたんだ!それでお前がいることを伝えたら、船長は『近い内に会いたい』と言っ──」

「くたばれって伝えとけ!!!!!」

「ひでぇ!!!」

 

 地上付近まで追い出し、思いっきり爆発させて追い払う。

 

「ふぅ……」

 

 これで一番の邪魔者は居なくなった。

 何かしら私に取り入りたいことがあるのであれば、私の不興を買うことはしないはず。そんでもって会話を切り上げさせたから、脅そうとしても出来ないはずだ。

 

 でも逆にこれでエースとか革命軍とか、そっちの方に狙い付けられるよりは私の方に視線が向いてる方がいいか、いいのか……?

 

「うんまぁ、これで良し」

「良くないだろ!って言いたいところだけど、リィンがそれでいいなら良いか……」

 

 ウソップさんが同意してくれたのでこれで完璧だね。

 

「ちなみにこれ今状況どうなってるですか?」

「あら、説明役私でいいの?」

 

 私が視線を向けた先には小さな本と虫眼鏡を持って優雅に座っているロビンさんがいた。

 

「そうは言っても、私もよく分かっていないわよ?」

「それでも誰より情報がある故に」

「分かったわ貴女が誘拐された最中の私たちの説明は必要かしら」

「あ、それも欲しいです」

 

 ロビンさんは本を閉じたあと、私に向き直った。

 

「彼らはコロシアムの出場選手。コロシアムの優勝賞品であるチュウチュウの実はサボが食べていたようだけど、問題ないかしら」

「えっ!あ、何も問題なきです。別に欲しかった訳でもなきですから」

「そう。それなら良かった」

「基本的に麦わらの一味やコロシアムの人達は街の中で幹部と戦っていたと思うですけど、ここにいらっしゃる方達って協力してくれてたですか?」

「えぇ、特に協力してくれていた人たち。流石の貴女でも誰が協力したとかは分からなかったのね?」

 

 私を化け物だと思ってらっしゃる?

 せいぜいドンキホーテファミリーの幹部の動き、というか、ドフィさんがファミリーをどう動かすかという予測しか出来てなかったよ。無理無理。そんな大規模。

 

「サボとニワトリ君が幹部の拘束をしてくれていて、他の子達は幹部退治。大きな怪我も……ほとんどないわね。怪我はトンタッタ族のお姫様が治癒してくれたから」

「治癒?」

「そうなのれす!」

 

 足元から男の子の声が聞こえた。

 

「マンシェリー姫はチユチユの実の能力者なのれす!」

「あぁ。あの!なるほど」

 

 ついさっきまで海軍側で動いていたので、そのふたつの情報は把握している。

 

 ・幹部が無気力状態で無力化されていた

 ・海軍にトンタッタ族の姫が治癒能力を使っている

 

 と。

 私が関与する余地がなかったため、報告だけ聞いていただけど。

 

「私たち一味とロー達は一足早く隠れ家に逃げて、一連の流れの説明をシーナとテゾーロに聞いていたの。そこはおそらくリィンも把握している内容だから割愛するわ。そこから……まずサボが居なくなって、テゾーロとハチが抜けたの。やることがあるあって言って」

 

 あ、やっぱはっちゃんを青い鳥(ブルーバード)に入れるつもりだな、これ。元々魚人族の伝手とか情報収集能力欲しかったし。

 

 もっっっっっというならヴィオラ王女が欲しいんだけど。まぁ彼女は王女だし、彼女の代わりになりそうな能力者はうちにもいるので。

 

 ……。

 

「……っ、やっぱ欲しいなぁ!!!!」

「何……急に……」

「あ、なんでも無きです。続きをどうぞ」

「と言っても、海軍から逃げてきた彼らがトンタッタ族に連れられてやってきただけよ」

 

 なるほど、それで今に至る、と。

 

「質問は?」

「あ、はい。一点。ベビー5が海軍に捕まるすて無いのですが、彼女の姿を見た者は?黒髪の、メイド服の武器人間です」

 

 確保された幹部の名前やファミリーの下っ端の名簿を見ていたんだけど、イブだけ居なかったんだよね。彼女ならそこまでの危険性は無いし、特に緊急対処は行って無いんだけど。

 

 私の質問に視線を逸らした人物が三人いた。

 

「……ドン・チンジャオさん?」

「もうドンでは無い。棟梁は倅に譲ったのでな」

「そうだったのですね?」

 

 じゃあチンジャオさんだ。

 ガープ中将に恨みを持っているって話があったからてっきり未だにルフィの事恨んでるかと思っていたけど、様子を見た感じそこまで確執持って無さそうで安心した。

 

 ちなみに、頭がアイスピックみたいに盛り上がってしまっている上に折れてるけど、大丈夫そ?頭蓋骨無事?

 

「そのベビー5という娘じゃが、倅の嫁に貰ってしまったわ!」

「…………は?」

「ひやホホ!」

 

 ボケおじいちゃん陽気に笑ってないでもうちょっと細かい説明して。

 

「……まぁ、イブが無事ならいいや」

 

 新生ドフラサンゴのいい感じの人質になってくれると思ってたんだけど、仕方ないね。ドフィさん本人が一番の人質みたいなもんだし。

 

「とにかく、こちらの情報は以上よ。リィンの方は?」

 

「あ、元海軍元帥のセンゴクさんと海軍中将のおつるさんが来てますぞ。それから海軍は動き出せる人員自体ある故に、コロシアム参加の人達の索敵は始まるすてます」

 

 

「……はい?」

 

 ロビンさんはびっくりした顔をした。

 

 

 

 

「海軍、結構やばきですよ。逃げるなら正直、今のうちかなぁと」

 

 

 

「──それを早く言いなさい!」

 

 慌てたように皆が立ち上がった。

 

 だって、海賊と海賊をぶつけただけで、死者を防ぐために固めてた海軍の損失はほぼほぼゼロ!

 資源の多くもそこらで汲める海水のみで、武器もフル補充状態……。

 

 バスターコール並の人数と手があるんだ。海軍は、今強いよ。

 

「くっ、麦わらの一味の脱出には僕らが要所要所で手助けをする手筈だったのに、海軍の手が思ってたより早いな」

「あは、そうだったのです?皇子様」

「やめてくれ、僕は今は麦わらの一味に頭が上がらないんだ。キャベンディッシュでいいよ、リーン」

「白馬さん!」

「キャベツ、リィン先輩は四文字以上の名前を呼べねぇんだべ!覚えとけ!」

「知るかぁ!そんな情報!!」

 

 ここにいる人たちは割りと街中で頑張って戦ってくれていたようで、敵対心とかは感じられない。

 それどころか好感とか、今後も取り入ろうとしているというか、これっきりの縁にする気がない人達が多い気がするんだよね。

 

 ま、せいぜい私たちの盾になってもらいましょう。私も海兵として麦わらの一味はともかく、他は逃がす気無いし。半分は捕まえておきたいかなってところがありましてね。

 

「東の港に船を置いてある、急いだ方がいい」

「リー、サニーの代わりの船あるか?」

「流石に船は……」

「無いのか」

「あるけど」

「──あるんかい!」

 

 あの、あるって言っても小舟で。

 セラフィム乗せて空に浮かばせる程の大きさしか無くてね。小舟にしては大きいけど、船としての機能は無くて。

 

「サニーレベルのは無きぞり」

 

 どっかから船強奪しようかなぁ。

 

 

 

 

 なんだかんだと東の港に辿り着けば、そこにはいっぱい船が並んでた。海兵?もちろん居ましたとも。でもここは私の修行の成果の見せどころ、『見逃して♡』とオネダリすれば平気だったよ。もちろんメイナード中将だったから平気だったんだけど。

 

 藤虎も現れたけど、私の気配がしたことにびっくりして固まってしまった。

 

 あ、気付いた?

 どうもどうも、女狐こと堕天使リィンです。

 

 

 

「広いな〜!俺はサニーがいいけど、大っきい船もいいなぁ」

 

 ルフィが感想を告げるのもそのはず、おそらく白ひげさんの船よりも大きい、巨人族が乗っても余裕があるほどの巨船があった。その上に乗った私たち麦わらの一味と他のコロシアム選手たち。

 

 うーん。小回り効かなそう。並大抵の荒波でも平気だとは思うけど、だいぶ操舵技術必要なだろうな。いい人間抱えているんだろう。

 

「そういやレベッカ、大丈夫かな?」

 

 ルフィの心配そうな声がわたしの耳に入り込む。

 

「まぁ、大丈夫大丈夫、親子共々幸せに暮らしましたとさ、っていうめでたしで終わるぞ」

「そうか?」

 

 私は数時間前の夜中を思い出していた。

 

 

 

 ==========

 

 

 

「──座れそこのどぐされ七武海共」

 

「……嫌じゃ」

「ひょえ……」

「……。」

「……………(視線を逸らす)」

 

「あとモリアはとっととトンタッタ族の影返せ」

「いっ、イエッサー!」

 

 深夜。後片付けに奔走していた私は王宮で保護もとい監視されていた王下七武海4匹に会いに行っていたのだ。みんな七武海相手の説教はやりたがらないらしい。

 

「当時は天夜叉も王下七武海だから、貴方達の行為は一応犯罪行為にはなりません」

 

 私の言葉に明らかにホッとする四人。

 

「──だが私の命令に違反したこととトンタッタ族を人質にした行為と海軍と敵対した行為は立派な規約違反だから覚悟しとけよお前ら」

「…………すみません……」

 

 モリアだけが大きい背丈を小さくして謝罪を口にした。

 

「クロさんは置いといて」

「ん?俺……?」

 

 私の言葉にすごく嫌そうな顔をしたクロさん。精神的苦痛を一番与えたのが自分だって理解しているんだろう、何故置いておかれるのか分からないという感じだ。

 

「クロさん、ドフィさん。──さて、次はどれにしよう」

「「「ごめんなさい!!!!!!」」」

 

 モリアとミホさんと海賊女帝は三人で引っ付いて怯え始めた。

 

「私が、この私が、考えてないと思うなぞ??限度アウトしてた二人を片付けただけで、まだ許容範囲ないだから見逃してるだけで……海軍として許容出来ない行為をし始めたが最後、お前らの撲滅を心から願う──だけでは気が済まないからパワーアップした全ての全力をぶつける」

「しない、しないのじゃ!クロコダイルとドフラミンゴの目は嫌じゃ!」

「勘弁してくれ、本当に勘弁してくれ。こんな目には遭いたくない」

「俺にはもうしたじゃんかよぉお!!!あの恥辱じゃスッキリしてねぇのか!!???鬼!!!」

 

 クロさんありがとう、貴方のお陰でだいぶ他の七武海を大人しくさせることに役立ってるよ。

 

「……不服だ」

 

 不名誉の称号の擬人化みたいなクロさんが頭を抱えていた。

 

「今回は私の監禁も、私の作戦通りだったとは言えども。普通に考えればド級の大犯罪。分かるすてる?」

「……たかが監禁だろ」

「はい決めた〜」

 

 私はクロさんとミホさんに指令書を渡した。

 

「ん゛……?」

「嫌な予感がする」

 

 七武海って普通は連携が取れないように不仲であることが好ましいのだけど、もう七武海の仲はいい方。

 それなら連携強化をする方が効果的に使えると思う、というのが今の海軍本部の意見なわけです。

 

「──七武海にもランク制度を設けることにしました」

「は!?」

 

 開けてご覧なさいよ。

 私の動きに渋々二人は封筒を開けた。

 

「──千両道化バギーの下で組め、だと!?」

 

 七武海に存在する人数と内申点でランクをつけました。

 

 クロさん、ドフィさんは最下位のCランク

 

 ミホさん、モリアは部下の少なさや拠点の少なさからBランク

 海賊女帝は抱えている人数も多いし国としての統治もあるからAランクなんだけど、海軍への協力体制の無さからBランク

 

 そしてバギーは今のところ傘下に問題あるけど上手い具合に統治しているので暫定Aランク

 

 そして新しく入ってくるであろう七武海も、Aランクだ。

 

「クロさんとミホさんはAランクのバギーを補佐&護衛。あそこの傘下が制御権を無くす方が拙い。海賊ならぬ、七武海同盟ぞ」

「「………」」

 

 すっごい嫌そうな顔。

 

「メイン方針は商売。海賊を食い物にするも良し、航海技術から貿易を始めるも良し。しかし事細かな報告が必須なのと、定期的にヴィオラ王女との面会」

 

「私……?」

 

 実はリク王家であるドルド三世とヴィオラ王女が同じ空間にいらしたのだ。

 

「悪巧み防止と言いますか、心の内を覗ける貴女様にこいつらのチェックをお願いしたいです。それにこの国は今後不戦を旗に掲げると思いますから、武力を持っている七武海が定期的に訪れると抑止力になるんです。おそらく、天夜叉に恨みを持つ海賊が来るでしょうし」

 

 私の言葉にお2人は悩んだような顔をしていたけど、提案を飲んでくれた。

 

「国のことに私が干渉するのはよくないとは思うのですが、次期国王としてヴィオラ様を推薦します。レベッカ王女ではなく」

「その理由を聞いてもいいかしら?」

 

 ヴィオラ王女は、わざわざ私の手を握ってから問いかけた。

 

「……レベッカ王女は、今まで剣闘士としてコロシアムで生活をしていました。だいぶ、子供の頃から。彼女は親子として生活する時間を与えるべきかと思いまして」

 

 実際はエリザベロー王がいるから大丈夫だと思うけど、剣闘士をしていた戦える王族が国王になる、というのはちょっと戦をしない国には相応しくないというか。……絶対ちょっかい掛けられると思うんだよね。

 

 『コロシアムの剣闘士』より『元七武海の幹部』の方が抑止力がある。ドフィさんの愛人、だとか裏切り者の幹部とか、言われる可能性はあると思うけど。

 でも己を犠牲にして国の要人を守っていたヴィオラ王女の精神力と覚悟は並大抵じゃない。

 

 彼女が王位を継いでくれるのであれば、国に箔が付く。

 ヴィオラ王女いや、ヴィオラ皇太女の護衛兼予備としてレベッカ王女が居てくれたらな、と。

 

「……。すみません、だいぶ不敬なことをお伝えしてしまって」

「いえ。考えは理解出来るから大丈夫。これからこの国は色々な勢力に狙われているというのは理解しているわ。特にドフラミンゴ関係の敵──私が元幹部だからこそ、怪しい国や敵の目星は付けられる。そして能力も関係するのよね?」

「はい」

 

 ヴィオラ王女のギロギロはこれから多くの国と取引が始まる国にとって大事になってくる。純粋にこの国を思う者、食いつくそうとする者、ヴィオラ王女なら腹の中を覗ける。最高効率で、信頼のできる人間を近くに置け、取引も出来る。大きすぎる。

 

「──わかった、私がするわ、王女。お父様もそれでいい?」

「反対は出来んな」

 

「というわけで七武海!ドレスローザの防衛策としても役に立て!ヴィオラ王女と私は定期的に連絡を取り合うので、この国の武器にもなれ!分かるすた!?」

 

 

 ==========

 

 

 

 いやぁ、不服そうだったなぁ。

 でもバギーのところに私の部下は紛れ込ませているから、これで監視もしやすくなるだろう。

 

 あくまでも同盟主がバギーで、同盟相手にミホさんとクロさんが居る形だし。

 

 第一バギーなら私が脅し……ゴホン、扱いやすいからね。全海軍が。

 ネックは本人の弱さだったから、そこを護衛してくれるなら助かる。

 

 

「リー?」

「バギーって、便利ぞねぇ」

「ごめんなバギー、リーの悪巧みになんか巻き込まれてる気がする」

 

 もう一人の新しい七武海とバギーならどっちの方がいいか問いかけたら、十秒くらい悩んでたけどほぼ即答でバギーが選ばれた。そうだよね、新しい七武海候補、絶対嫌だもんね?

 

 

「……ところで堕天使リィン」

「はい?」

 

 巨人の人が私に声をかけた。

 流石に見上げるのはしんどいので箒に乗って浮かび上がると、どこかなんか見覚えがある。

 

「どこかで会ったことあるか?」

「あ、私も思ってたです。でも巨人族の人と会うした経験がほぼ無くて……」

 

 どこだっけ?

 私が首を傾げていると、彼も首を傾げた。

 

「ゲルズもスタンセンも見覚えがあると言っていたので……どこかであったことはあると思うんだが……」

「ゲルズ……さん……?スタンセン、さん?」

 

 どっかで聞いたことあるような。

 

「まぁスタンセンは人間屋に捕まっていた時に会ったかもしれないが、あぁ、この場には居ない仲間で、堕天使の手配書を見て言っていたんだ」

 

 だ、ダメだ。思い出せない。

 

「わかんないです」

「そうか、まぁいい、これから長い付き合いになるし、よろしく頼む」

「……?」

 

 長い、付き合い?

 

 私がうんうんと過去を思い出しているうちに何かしら進んでいたようで、巨大な盃達が出てきた。

 

 

 1.『美しき海賊団』75名

 代表は船長〝ハクバのキャベンディッシュ〟

 

 2.『バルトクラブ』56名

 船長〝人喰いのバルトロメオ〟

 

 3.『八宝水軍』約1000名

 13代目棟梁〝ドン・サイ〟

 

 4.『XXXジム格闘連合』4名

 代表〝破壊砲イデオ〟

 

 5.『トンタッタ族トンタ兵団』200名

 兵長〝戦士レオ〟

 

 6.『新巨兵海賊団』5名

 船長〝ハイルディン〟

 

 7.『ヨンタマリア大船団』4300名

 提督〝開拓冒険家オオロンブス〟

 

 

 

「──しめて5600名!ルフィ先輩、その代表の俺たづ7人と、親子の盃を交わしてけろ!」

 

 

 

 

 私の胃が特大級の悲鳴を上げ始めた。

 

 

 

 

「あんたが親分、俺たちは子分!どうか俺らを麦わらの一味の傘下に加えてけろ!」

 

 やめて。本当にやめて。管理しきれないからやめて。いやです、やめてください。あの、流石に怒られる。私がめちゃくちゃ怒られるからやめて。

 

 というかなんで親子盃交わすくらいの仲になってるわけ!?ドレスローザではドフラサンゴの大活躍で終わったじゃん!ルフィの出番って、正直無かったよ!?せいぜい色んな所に戦いに行かせただけで──まさかそのせいでこのコロシアム連中助けたから恩を感じてとか!?安いよ!恩が安いよ!死闘の末ドフラミンゴを倒しましたならともかくさ!

 

「きゅ、窮屈……」

「ええーー!!!!!」

「俺、海賊王になりたいだけで偉くなりてぇわけじゃねぇんだよ」

 

 そうだそうだ、ルフィ言ってやれ!傘下なんかいらないっていって!

 

「締めあげて飲まそう」

「子分の強さ舐めてんな恩人のくせに!」

「ガラ悪すぎだろ子分だとしたら!」

 

 イデオという人とドン・サイという人が無理矢理盃を飲ませようと企んでいる。

 

 

 

「──でも」

 

 ルフィがここで口を開いて、私を見た。

 

「(にっこり)」

「な、なにゆえ私見る……?笑顔何……?怖……」

 

 ルフィの笑顔でここまで寒気浮かんだことないんだけど。

 

 

 

 

「──リーが嫌そうな顔してるから親子盃貰うな!」

 

「なにゆえ!!!!!??????」

 

 判断基準が私への嫌がらせなのどういうことなの!

 

「ルフィルフィルフィ、そういうのやめよ?妹からのお願い、ね、ね???」

「盃飲めばいいんだっけ?」

「ルフィーー!!!!」

「でも俺、多分お前らが思ってるような親子じゃねぇと思う。俺が困った時はお前らのこと大声で呼ぶから、そしたら助けてくれよ!お前らが困ったら俺たちを呼べ!必ず助けにいくからさ!」 

「ルフィルフィルフィルフィ、可愛い妹のこと見えるすてる!?反対反対!ねぇルフィ!?」

 

 

 そうして私のちんけな抵抗も虚しく、麦わら大船団が勝手に結成された。

 




ドレスローザ編は一旦これで終わりです。おまけの番外編と、幕間と言うか、別の短編挟んだ後にゾウ辺りに突入します。
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