2度目の人生はワンピースで   作:恋音

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主人公 及び 原作キャラ
一切出ません。


番外編4〜海軍の雑用達〜

「おっす!俺はリック!リュックじゃないぞ?リックだ!」

 

「いきなりどうしたリックイタイぞ」

 

「そんな事言うなよ我が友マイケル」

 

「俺はマイケルじゃなくてグレンだ」

 

 

 雑用が雑魚寝をする第1雑用部屋。

 別名〝癒しの休息所〟

 

 そんな別名が付いてる割に癒しも何も居なかった。

 

「聞いてくれよジョニー」

「うん、お前が話を聞けリック(脳内花畑野郎)

「今ものすごく馬鹿にした呼び方をされた気がするけどノー問題」

 

 最近苛立ちがピークに来ている雑用達はため息をついた。こいつアホだ、という空気が漂っている。

 

「我らが天使でありこの部屋に住む癒しでもあるリィンちゃんが1週間も姿を見せていないんだ!」

 

「「「「「そんなモンとっくに知ってるわぁぁぁぁ!」」」」」

 

 限界突破。心からの叫びが部屋に響き渡る。

 

「おま、リック!言うなって約束だろうが!」

「思い出すと辛くなるだろ!?」

「リィンちゃぁぁぁあん!」

 

 まさに阿鼻叫喚(あびきょうかん)

 ムサイ雑用ばかりのこの部屋に癒しを与えてくれる幼女(リィン)は、海軍本部雑用にとって欠かせない欠片となっていた。

 

 そんな彼女が居ないというだけで空気が淀む。心()しか視界まで暗くなった気がする。気がするだけだが。

 

「ええい!黙れ会員番号15!」

「リック!会長だからって偉そうにするんじゃねェ!俺たちは…っ、俺たちは同士だろ!?今、この悲しみを分かち合うべきじゃ無いか!?決して、当たり散らす事じゃ無いんだ!」

「…! 目が、覚めたよ……。ありがとうロベスピエール」

「うん。俺はオレゴな」

 

 〝天使愛好会〟

 

 それは本人の知らぬ間に雑用全体に広まり、今やその会員──もとい同士は3桁に行く。

 彼らは高いカメラを買い、こっそり売り買いしているのだ。天使(リィン)の写真を。

 

「我ら第1雑用部屋の誇りであり自慢である〝寝顔コレクション〟や〝休息の天使コレクション〟また〝天使なんでもコレクション〟………。最近更新が出来ていない」

 

「「「「「うんうん」」」」」

 

 部屋の中に居る殆どが頷く。

 

「俺なんかこの前軍曹に会って『月と太陽』って呟かれた時はゾッとしたぞ」

「あ、俺も一応大佐に」

「おいおい……そんなに広がってんのか…」

 

 合言葉『月と太陽』

 

 太陽(リィン)が無ければ()は輝けないという意味であり、天使愛好会幹部への写真要求としても使われていた。勿論幹部は第1雑用部屋の面々だ。

 写真は価値によるが1枚大体100ベリー。安価だがその量は多い、(ゆえ)に全て揃える事の出来ない人間は沢山いるのだ。そしてその利益は半分ほどリィンの荷物にこっそり入れられ、残りはより画質のいいカメラに変えられ、また時には上等な写真を買い取る為に利用する。

 

 この世界のカメラは高いのだ、海軍写真部部長のアタッチ…〝炎のアタッちゃん〟のカメラでも経費から出せるギリギリだった。

 

 

「なァリック。今天使愛好会の会員はどれ位の地位の人間が居るんだ?」

「任せてくれニーア」

「うん、俺はクレスだけど」

「そうだな……下は勿論我ら雑用。上は……広まり具合にもよるが、それぞれの階級片手で数えられる程度だな」

「待て、最高がどこだ」

 

「…………確か中将」

 

 全員ぎょっとした。

 そこまで広がっているのにお(とが)めが無いのも不気味だが、バレたらマズイ。特に赤犬であるサカズキ大将にバレたらなんかきっとヤバイ。

 

「まさかガープ中将にバレて…」

 

「バレている」

 

 天使の保護者まで入っているのか……。

 

「ちなみに伝説者(レジェンド)だ」

「「「「「何ィ!?」」」」」

 

 再び絶叫が響く。

 伝説者(レジェンド)、それは同士達の憧れであり天敵。天使(リィン)の発行写真を全て持ちうる変態(HENTAI)の事だった。

 

伝説者(レジェンド)!?さ、流石中将…コンプリートしているとは……!」

「なんて親バカ…。いや、祖父バカなんだ…!」

 

「あ、ごめんクザン大将も伝説者だった」

「「「「「大将もかよ!!」」」」」

 

 いつもより叫んだ雑用達。

 

 正直厳しい視線を向けてくる女海兵やむさくるしい男共に囲まれているといつもニコニコと笑顔でいる少女は癒し以外の何者でも無い。少年(ショタ)もいいがやはり少女(ロリ)はいい。なんかもういるだけで癒される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………変態ばっかりかよ…」

 

 グレンは部屋の中で盛り上がってる馬鹿共を尻目に一人眠りについた。




ちょっと馬鹿のお話を書きたかった

ロリコ…クロコダイルさんが多い状況ですがまだまだオチ決めアンケート実施中です!よろしくお願いします!

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