艦隊これくしょん  〜第0艦隊、参ります!〜   作:土居内司令官(陸自ヲタ)

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Operation.6 新旧合戦 その1

 その後、翔鶴の案内で鎮守府内を見て回り、夕食を食べ、布団を広げた第2仮眠室で寝た。

「明日、勝てますかね……?」

 ひゅうがが呟く。部屋の電気は消され、時折哨戒飛行の紫電のエンジン音が聞こえる以外、物音は無い。

「知った事じゃないわ。ただ――」

 ピョートルが返した。

「ナチ野郎には絶対負けない。負けたらスラヴの恥だわ」

「同感ね。対ナチ・米ソ共闘ね」

 ニミッツも乗っかる。先程からナチ野郎とあるのは、間違い無くビスマルクの事である。

「何でそんなにビスマルクさんを邪険にするんですか?」

 きりしまが尋ねると、

「「独裁者は許さない」」

 と間髪入れずに返ってきた。すると、アドミラル56が思い出したように言った。

「あ、確かソ連にはスタ――」

「ヤポンスキー、沈めるぞ」

「ちっ、枢軸国が」

 ピョートルとニミッツがアドミラル56を口撃する。

「酷い……」

 しおしおと、アドミラル56が布団を被って閉じこもる。

 一方、こんごうは金剛の事を考えていた。

 

 

 

 約12時間前――

「あなたも『コンゴウ』デスカー? カワイイネー!」

 金剛がこんごうを抱き締める。一応こんごうも人並みに負けない(少なくとも軽巡洋艦よりはある)くらいに胸部隆起はあるが、流石戦艦という大きさを押し付けられる。

「あの、苦しいんですが――」

「まるで娘みたいネー!」

 若干こんごうがカチンときた。

「私、1993年生まれですが」

 その言葉に、金剛の腕の力が抜ける。

「Pardon?」

「1993年生まれです」

「Joke、デスヨネ?」

「2回も冗談言いますか?」

 それに、長門と日向、加賀が食い付いた。

「80歳差か」

「娘というより、孫だな」

「金剛さん、可愛いお孫さんね」

 金剛の顔が青ざめる。

「そんな! Noデース! ワタシ、まだそんな歳じゃないネー!」

「191さ――」

「長門! 36cm喰らいたいデスカ!?」

 そして、こんごうがにっこり笑って金剛に言った。

「明日の演習ではお手柔らかに、金剛『お婆様』」

「こんごう! ワタシをgrandmaと呼ぶなんて許さないネ!」

「事実じゃないですか」

 正確には、こんごう型はアメリカのアーレイバーグ級がベースだが。

「明日の演習で、Perfectにあなたに勝ってみせるネー!」

「望むところです」

 

 

 

「にしても、あんな姉ちゃん初めて見た」

 布団の中で、きりしまが呟く。それにはこんごうが言い返した。

「だって、1913年の戦艦に娘扱いされたから。私は1993年なのに」

「歳、こだわる?」

「きりしま、お姉ちゃん傷つくよ……」

「それを言ったらあさぎりシスターズが……」

「戻れたらゆうぎりさんに言っとこ」

「待ってそれは止めて」

 

 

 

 翌朝、やけにギスギスした朝食の後、演習の準備に取り掛かる。

 鎮守府 第1兵舎の、一番波止場に近い待機室で、彼女達南雲機動艦隊は艤装を装着する。

 アドミラル56はアクティブステルスセンサーを両腕両足に取り付け、左腕にMK41 VLSと飛行甲板、右手でクロスボウを持ち、両方の腰に艦載機を収めた靫(うつぼ、腰に着ける矢を仕舞う道具)を着ける。

 ニミッツは、アドミラル56と同じように飛行甲板、クロスボウ、靫を身に付け、両手と両肩にMK29 八連装シー・スパロー発射機とMK31 二一連装RAM発射機を装着する。

 ピョートルは、金剛のと似た艤装を腰に着ける。しかし、金剛のは35.6cm主砲や高角砲があったのに対して、ピョートルのはVLSしか無い。そして130mm連装速射砲を左手で握り、左手の甲にヘリ甲板を付ける。

 ぐんじょうは、腰にMK26 二連装ミサイル発射機を、両肩に20mmCIWSと四連装艦対艦ミサイル発射筒を、両足首に三連装短魚雷発射管を、左腕にヘリ格納庫を装着、両手で1基ずつ127mm単装速射砲MK45 mod2を持つ。

 あさぎは、腰にMK41 VLSを付ける以外ぐんじょうと一緒だ。

 こんごう・きりしまは、両腕にMK41 VLS、腰に四連装艦対艦ミサイル発射筒、両肩に20mmCIWS、両足首に三連装短魚雷発射管、左手の甲にヘリ甲板を装着し、右手で127mm単装速射砲OTTメラーラを持つ。そして最後に、SPY-1D対空レーダーを装備した前艦橋型の帽子を被った。

 きりさめ・ありあけは、右腕にMK41 VLS、左腕にMK48 VLSとヘリ格納庫と20mmCIWS、両肩に四連装艦対艦ミサイル発射筒と20mmCIWS、両足首に三連装短魚雷発射管を装着し、76mm単装速射砲OTTメラーラ コンパクトを持つ。

 ひゅうがは、右腕に全通甲板、左腕にMK41 VLS、両肩に20mmCIWS、両足首に三連装短魚雷発射管を装着した。

「さぁ皆、準備OK?」

 ニミッツが明るく言う。

「はい!(アドミラル56)」

「充分よ(ピョートル)」

「イージス巡洋艦ぐんじょう、All Readyです(ぐんじょう)」

「あさぎもですわ(あさぎ)」

「イージス駆逐艦こんごう、戦闘態勢用意よしです(こんごう)」

「イージス艦きりしま、本領発揮よ!(きりしま)」

「狩りの開始ね(きりさめ)」

「末っ子舐めないで下さい(ありあけ)」

「合戦準備よし!(ひゅうが)」

 全員が応えた。ニミッツはニヤリと笑い、障子を開けた。

「現代艦の実力とやらを、見せつけてやるわ!」

「はい!」

「Ypa!」

「Let's go!」

「出陣じゃあ!」

「護衛艦ひゅうが、頑張ります!」

 

 

 

 演習海域について、説明は無かった。いや、説明が出来ない。実弾を使い、本気の殺し合いをしても誰も死なないし、演習海域を出ればどんなダメージも「無かった」事になる、とても不思議な海域だった。

 演習海域は、地形の異なる幾つかがあり、今回は島が少々ある海域だった。

「島か……」

「多少はレーダーの制限を受けるね」

 こんごうときりしまが呟く。島があれば、その先を見ることは出来ないし、下手な魚雷回避運動を取れば座礁する(艦娘なので気にする必要は無いが)。

「こういう時こそ、AEW(早期警戒機)の出番でしょ?」

 ニミッツが靫からE-2C ホークアイ2000の矢を2本取り出しながら言う。何故なら、空飛ぶレーダーサイトである早期警戒機は、イージス艦の性能を発揮する上で必要な存在だからである。

 イージス艦のSPY-1対空レーダーは、300km圏内の目標を探知出来る、優れたレーダーである。しかし、地球は丸いため、目標が海面スレスレの低空飛行を行えば、250kmまでしか探知出来ないのである。そのため、イージス艦は早期警戒機という「目」が必要なのである。

「イソロクちゃん、ホークアイは2機ずつよ」

「了解です!」

 ニミッツとアドミラル56が、2機ずつE-2C ホークアイ2000とE-2CJ ホークアイをクロスボウで飛ばした。

 

 

 

「さぁ、行きますよ」

 加賀が、弓をつがえて艦上戦闘機・烈風を飛ばす。周りの僚艦もそれに続く。

 

 

 

「お、ウィッチクラフトが標的を発見したよ」

 ニミッツが言う。ウィッチクラフトは、彼女のE-2C ホークアイ2000のコールサインだ(1機ずつ異なる)。

 今、南雲機動艦隊は演習海域のど真ん中にいる。周囲には5つの大小様々な島、演習海域は一辺1000kmの広大な正方形である。そして――

「うわ、布陣が鬼畜だこれ」

 データリンクを介してウィッチクラフトの情報を受け取ったきりしまが言う。

 北東、北西、南西の隅から相手艦隊が迫りつつある。しかし、南東には一切反応が無い。

「南東に後退しますか?」

 こんごうが意見具申すると、ニミッツが判断を下す。

「南東に誰もいないのは罠臭い。きっと潜水艦がいるわね。それに、下手に包囲を狭められたら逃げ場が無くなる」

 すると、ウィッチクラフトが新たなレーダー反応を捉えた。

「北東からの部隊から、多数の航空機! 北東は空母だけね!」

 そして、ニミッツは策を講じた。

「北東、北西、南西の部隊を、それぞれA(アルファ)、B(ブラボー)、C(チャーリー)と命名。Aはイソロクちゃんとぐんじょう姉妹、Cはきりしまちゃん、きりさめ姉妹、Bは私とピョートルちゃん、こんごうちゃんで、ひゅうがちゃんは殿をお願い」

 ニミッツの指示で、4手に分かれる。ふと、こんごうがニミッツに尋ねた。

「どうして私がここに?」

「金剛さんと喧嘩してたでしょ? Aは空母のみ、Cは小型艦だけ、でもBは大型艦がずらり。だからよ」

「なるほど。ご配慮感謝です」

「いいって。私の背中は、ピョートルちゃんに預けてるし」

 ピョートルがニミッツを睨む。

「そんな事は一言も言ってない! だが、背中は任せてもらうわ……」

「もう、ピョートルちゃんったらツンデレなんだから」

「なっ!?」

 ピョートルの頬が赤くなる。

「……私の目の前で沈むなよ、ヤンキー」

「頼もしいKnight様だこと」

 

 

 

 ニミッツによってBと名付けられた部隊は、戦艦と重巡洋艦で編成されている。

 旗艦の大和は、口をきゅっと結んでいる。既に索敵機は出ていた。

「そろそろ会敵かしら」

 足柄が言う。先程から、電探と思われる電波をキャッチしている。空には雲が多いが、絶好の天気だった。

 

 

 

「SPY-1Dに感あり! 左舷20°、距離110km、高度600m、数1!」

 こんごうのSPY-1D対空レーダーに反応があった。きりしまやあさぎも同様に反応があった。

「攻撃許可発令! 対空・対水上戦闘・対潜警戒用意!」

 ニミッツが叫ぶ。そして、こんごうとピョートルが呼応する。

「左・対空戦闘、CIC指示の目標、SM-2攻撃始め! 前甲板VLS、1番開口、ってぇ!」

 こんごうの右腕のVLSから、1発のSM-2ER中距離艦対空ミサイルが発射される。他の索敵機に向け、ピョートルもS-300FM長距離艦対空ミサイルを発射する。

「インターセプト10秒前!」

 こんごうが、視野に飛び込んでくるレーダー情報を実況する。

「5、4、3、2、1、マーク・インターセプト(命中)!」

 こんごうが叫ぶ。発射された3発の艦対空ミサイルは全弾命中した。

 

 

 

「索敵機と音信不通! 撃墜された模様!」

 足柄が叫ぶ。出ていた索敵機は全て撃墜されたのだ。

「敵がいるのはこの方向で間違い無い」

 日向が呟く。

「事実、電探と思われる電波が盛んに飛んでいる」

 しかし、那智に引っ掛かる事があった。

『今の艦上機は何だ?』

『今の? ノースロップ・グラマン E-2C ホークアイ2000という、艦載早期警戒機、つまり索敵機よ』

 初めて会った時、ニミッツはそう言っていた。那智は空を見上げるが、雲と青空しか見えない。

「日向、電波が出ているのは空からじゃないか?」

「そんな馬鹿な」

 しかし、那智の言う通りに逆電探を空に向けてみる。すると、反応が大きくなった。

「馬鹿な、空中から電探?」

「さすが未来の空母ね。予想外の事をしてくれる」

 足柄が唇を舐める。そして大和が指示を出す。

「戦隊、対空警戒!」

『了解!』

 

 

 

「問題ない?」

「バッチリよ」

 今し方、額同士を合わせていたニミッツとピョートルが言い合う。ピョートルの頬が若干赤い。

「全く、データリンクをロシア艦に教えるなんてね」

「戻ったら消す。ロシアの情報までアメリカに筒抜けになるからな」

 そして、ピョートルが息を整える。彼女の目には、ウィッチクラフトの情報が見える。

「対水上戦闘、ミサイル発射!」

 ピョートルの腰の艤装から、20発のP-700艦対艦巡航ミサイルが発射される。こんごうも、10発のRGM-109B トマホーク艦対艦巡航ミサイルを発射する。

 そしてニミッツから攻撃隊が発艦した。

 

 

 

 一方、アドミラル56達は目標群Aの迎撃に向かっていた。

「大量ですわ……」

 あさぎが呟く。彼女達のレーダーには、100を超える航空機が映っている。

「でも、彼女達の艦載機を全部足せば、400近くになるはずです」

 ドラゴン隊に対艦兵装を装備させるアドミラル56が言うが、ぐんじょうが返した。

「波状攻撃ですよ。第1次攻撃隊が100機という事は、本気という事です」

 それを受け、アドミラル56はドラゴン隊に対艦兵装を装備させたのは間違いだったと思う。しかし、今更変えられない。イーグル隊20機で何とかするしか無い。

 敵攻撃隊は、3手に分かれている。セオリー通りなら、先行するのは艦戦隊、その後ろの高高度は艦爆隊、低高度は艦攻隊だろう。

「イソロクさん、敵艦戦は私達が」

 ぐんじょうがそう言う。アドミラル56は頷き、イーグル隊の発艦準備を整える。

「イーグル隊、出撃!」

 アドミラル56がクロスボウの引き金を引く。大量の蒸気と共に、イーグル隊のF/A-27Cが空へ舞い上がる。

 ぐんじょう、あさぎの2人はデータリンクを展開、敵艦戦隊の目標を割り当てる。

「イーグル隊、出撃完了。アドミラル56、『アクティブステルス』を開始します!」

 そう言って、アドミラル56の長い蒼髪は、豊かな金髪へと変わる。一見派手だが、暗闇でやられると脅威だ。何せ、レーダーが一切使えなくなるからだ。

 幸い、アドミラル56は敵のいる方向、さらにイーグル隊に当たらないようにアクティブステルスの方向を制限しているから、ぐんじょうとあさぎはレーダーが使える。

「行くわよ、あさぎ」

「勿論ですわ、お姉様!」

 割り当てた目標に向け、あさぎが叫ぶ。

「右・対空戦闘、CIC指示の目標、SM-2攻撃始め!」

 あさぎが15発のSM-2ER中距離艦対空ミサイルを発射する。能力限界数を発射した事で、あさぎはしばらく対空戦闘が出来ない。そのため、その間ぐんじょうが僚艦防空を行うのだ。

「インターセプト10秒前!」

 あさぎが叫ぶ。

 

 

 

 そして、15発のSM-2ER中距離艦対空ミサイルはSPY-1対空レーダーやイルミネーター(ミサイル誘導装置)からの誘導電波を受けて目標へ飛び込んだ。

 

 

 

「マーク・インターセプト! 全弾命中ですわ!」

 あさぎが喜ぶ。しかし、ぐんじょうは気を抜かない。

「まだよ! あさぎ、もう一斉射よ!」

「分かりましたわ、お姉様!」

 再びあさぎがSM-2ER中距離艦対空ミサイルを発射する。

 

 

 

 ニミッツから発艦したE-2C ホークアイ2000(コールサイン・スカイマーク)が、目標群Cを捕捉、データリンクできりしま・きりさめ・ありあけにそれを伝える。

「まずは先制攻撃だ! SSM(艦対艦ミサイル)一斉射!」

 きりしまが叫び、3人は10発のRGM-109B トマホーク艦対艦巡航ミサイルと24発の90式艦対艦ミサイルを一斉に発射する。既に敵索敵機はきりしまのSM-2ER中距離艦対空ミサイルで全滅し、一方こちらは2機のSH-60J シーホークで相手の位置が手に取るように分かる。

「これで全滅してくれれば万事休すだけど」

 きりさめが呟く。しかし、ありあけが不安になるような事を言った。

「ARH(アクティブレーダーホーミング)のミサイルを期待してはいけない」

 

 

 

 34発もの艦対艦ミサイルが、目標群Cに近付く。

 しかし、そうとも知らずに川内が呑気に頭の後ろで腕を組む。

「夜戦したいのになー、きっと新人ちゃん達は戦艦と空母で全員喰われちゃうよ」

「川内、戦闘中だぞ。周辺を監視しろよ」

「おー、フフ怖さんが怒ってるー(棒読み)」

 天龍が、刀を握った右手に力を込める。

 が、電が何かを発見した。

「左舷に飛行機なのです!」

 天龍と川内が振り返る。しかし、遅かった。

 90式艦対艦ミサイルは、レーダーアクティブホーミングで目標をロックオン、海面スレスレの低空飛行からひねり上がるようにポップアップ、そこから急降下する。

 そして、4発が天龍に向かう。レーダーアクティブホーミングだから、何に向かうかはそのミサイルの気紛れだ。

「上等だ! かかってきやがれ!」

 天龍が刀を振るい、90式艦対艦ミサイルを一刀両断する。が、その衝撃で信管が作動、200kg以上もの炸薬が起爆する。

「ぐわっ!?」

 爆風が天龍を襲う。更に立て続けに3発の90式艦対艦ミサイルが天龍に命中し、天龍に轟沈判定が出た。

「天龍さん!」

 電と雷が駆け寄る。が、そこへRGM-109B トマホーク艦対艦巡航ミサイルがやってくる。

「わっ!」

 目標群Cに続々と艦対艦ミサイルが命中するが、全てレーダーアクティブホーミングのため、同一目標に命中する事故が起きた。

 

 

 

「さてさて、戦果は?」

 きりしまがスカイマークから情報を受け取る。

「軽巡3、駆逐9を撃破!」

「やっぱり全部とはいかなかったわね……」

 きりさめが呟く。3人は主砲に対艦砲弾を装填し、接近戦に備える。

 

 

 

 ひゅうがは、対潜警戒のためにSH-60K シーホークを飛ばしていた。というのも、先程からパッシブソナーに反応があるからである。

「っ!? この電波は!?」

 ひゅうがのESM(電子戦支援システム)が電波をキャッチする。

「通信……? ふふっ、逃がしはしないわ……」

 ひゅうがは微笑を浮かべ、陸上自衛隊の戦闘ヘリコプター・AH-64D アパッチロングボウを飛ばした。

 

 

 

 その頃、伊8は先行し、南雲機動艦隊を背後から急襲する潜水艦隊に、目標の位置を伝える斥候を行っていた。

「あれは、軽空母ひゅうが……? 護衛がいない……」

 海面から、頭を少しだけ出した伊8が呟く。そして仲間に信号を送る。

 その全ては、SH-60K シーホークの対水上レーダーと電子戦システムで監視されていた事を、彼女は知らない。

 

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