艦隊これくしょん  〜第0艦隊、参ります!〜   作:土居内司令官(陸自ヲタ)

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Operation.3 交戦

「ニミッツさん、ちょっと待ってください!」

「悪いわね! ニミッツ級は『加速は』早いの!」

 ニミッツが最大速力で加速する。アドミラル56やこんごうは、置いていかれないように速力を上げる。

「ホークアイ、アラート1、発艦!」

 ニミッツが3本の矢をクロスボウにつがえ、そして引き金を引く。大量の蒸気が吹き出し、3本の矢は空に放たれ、E-2C ホークアイ2000と2機のF-14D スーパートムキャットになった。

「私だって! ウィザードアイ、イーグル隊発艦!」

 アドミラル56もクロスボウを構えて引き金を引いた。大量の蒸気と共に3本の矢が放たれ、E-2CJ ホークアイ(ライセンス生産品。オリジナルと異なり、後退翼を持つ)とF/A-27Cになる。

「こんごうちゃん、きりしまちゃん、ミラちゃん。アメリカのデータリンクに繋げられる?」

 自艦のデータリンクを駆使し、E-2C ホークアイ2000からの情報を受け取るニミッツが尋ねた。

「ええ、一応は」

「問題無いよ〜」

「バッチリです」

 こんごう、きりしま、アドミラル56が順に答えた。

「じゃあ、私のホークアイのデータを送るわ」

 そして、3人の視野にE-2C ホークアイ2000やF-14D スーパートムキャットのレーダー情報が投影される。

 ざっと敵は4つのグループに分かれている。一番近いのは、先行した敵の艦上戦闘機の編隊だろうか、紫電と思われる戦闘機群と交戦している。その後ろから、異なる高度で2つの航空機のグループが接近、高い高度は急降下爆撃機(艦上爆撃機)、海面スレスレなのは雷撃機(艦上攻撃機)だろう。そしてその更に後方から敵艦隊が接近している。

〔聞こえますか?〕

「この声は!?」

「お、クール担当の加賀ちゃんだ」

 無線で加賀が話しかけ、アドミラル56とニミッツが反応する。

〔後で艦爆を雨あられと……それは今は置いておいて、今敵の艦戦と我々の紫電が交戦中です。その事に留意してください〕

「分かってるって。IFFの周波数を教えてくれない?」

 ニミッツが訊くが、加賀は答えられなかった。

〔あいえふえふ? 知らない子ですね〕

 ニミッツは額に手をあて、「あちゃー」と言い、発進した艦載機に指示を出す。

「イーグルコントロールからアラート1へ。目標を視認せよ」

 

 2機のF-14D スーパートムキャットは主翼を閉じ、アフターバーナーを焚いて加速する。

 そして、敵機を目視で確認する。とても飛行機に見えない物体が、局地戦闘機・紫電とドッグファイトを繰り広げている。

 そこで、F-14D スーパートムキャットは敵艦上戦闘機を追い抜いた。その衝撃波で敵艦上戦闘機の右主翼が煽られる。

「どーだ少しはたまげたろう」

 F-14D スーパートムキャットを操る、頭にネコを被ったトムキャット・パイロット妖精が、自棄になって追いかけてくる敵艦上戦闘機を振り返りながら言う。

「よし、もういっちょやってやるか」

 正面から回り込んだ敵機が、ヘッドオンで胴体下の20mm機関砲をぶっ放す。しかしF-14D スーパートムキャットは右へ急旋回して回避した。トムキャット・パイロット妖精は機体を右へバンクさせながら、スロットルレバーの主翼操作レバーを「AUTO」から「T/L(Takeoff and Landing、発着艦)」へとする事で急旋回させたのだ。

「ままごとやってるようなもんだ」

 そして機体を急降下させると、その勢いで上昇する。F4F ワイルドキャット程度の性能しか持たない敵艦上戦闘機はついてこれない。

 

 

 

「まずいですよ、ニミッツさん。敵攻撃隊及び戦闘機群が接近してますよ」

 E-2C ホークアイ2000、そしてSPY-1D対空レーダーで目標を捉えたこんごうが言う。ニミッツは頷き、F-14D スーパートムキャットに指示を出す。

「イーグルコントロールからアラート1へ。攻撃してよし。標的を粉砕しろ、敵艦戦を粉々にしろ」

〔待ってました!〕

「……こりゃきっと夢よ」

 ニミッツのセリフに、きりしまが一言。

「頭打った?」

 

 

 

 F-14D スーパートムキャットが更に加速する。トムキャット・パイロット妖精がマスターアームスイッチを押して武装を使えるようにする。ヘッドアップディスプレイ越しに敵機を捉え、ガンコントロールスイッチを引く。

 20mmバルカン砲から20mm榴弾が放たれ、敵艦上戦闘機が粉々になった。別のF-14D スーパートムキャットは左主翼下からAIM-9X サイドワインダー短距離空対空ミサイルを発射する。

 敵艦上戦闘機がAIM-9X サイドワインダー短距離空対空ミサイルを喰らい、木っ端微塵になる。

「アラート1からイーグルコントロールへ! 敵2機を撃破! 繰り返す、敵2機を撃破!」

 

 遅れて到着したF/A-27Cが、胴体下ウェポンベイを開いて4発のAAM-4中距離空対空ミサイルを捨て、2発のAAM-3短距離空対空ミサイルと20mmバルカン砲で交戦を始める。

 4機のF-14D スーパートムキャットとF/A-27Cが、圧倒的強さを見せつけて航空優勢を確保した。

 

 

 

「行くよ、きりしま」

「合点だ、姉ちゃん!」

 こんごうときりしまは、独自のデータリンクを形成し、E-2C ホークアイ2000やE-2CJ ホークアイ、SPY-1D対空レーダーの情報から目標を割り当て、迎撃を開始する。

「対空戦闘よぉーい!」

「CIC指示の目標、撃ちぃ方始めぇ!」

「トラックナンバー2628、主砲撃ちぃ方始めぇ!」

 2人は、低空飛行で侵攻してきた雷撃機を、127mm単装速射砲「OTTメラーラ コンバット」から近接信管付対空砲弾を連射して迎撃する。

「2628から2630、撃墜!」

「新たな目標、210°!」

 こんごうの指揮で、きりしまがくるっと反転、急降下爆撃機を迎え撃つ。

「シー・スパロー発射始め! salvo!」

 きりしまが叫び、2人は後甲板VLSからESSM(発展型シー・スパロー短距離艦対空ミサイル)を連続発射、急降下爆撃機を全滅させる。

 

 

 

「筑摩3号より入電! 敵攻撃隊を、4機の艦戦と、こんごう・きりしまの主砲と噴進弾のみで全滅……」

 増援として出ていた利根、筑摩、祥鳳、瑞鳳、秋月、照月が、筑摩から発艦した零式水上偵察機からの情報に驚く。

「これは……」

 機動部隊の旗艦を務める利根が呟く。

「我が輩らはいるかのう……?」

 

 

 

「頼んだよ、攻撃隊!」

 AGM-84 ハープーン空対艦ミサイルを搭載したF/A-18F スーパーホーネットとA-6E イントルーダーが、ニミッツから発艦する。アドミラル56も、ASM-2空対艦ミサイルを搭載したF/A-27Cを飛ばす。

 ニミッツ、アドミラル56から発艦した攻撃隊は、E-2C ホークアイ2000からの戦術誘導を受け、雷撃機の如く海面スレスレを低空飛行する。

 

 そして空対艦ミサイルの射程に達すると、ミサイルを一斉に放った。

 130発もの空対艦ミサイルが、敵艦隊目掛けて飛んでいく。

 空母ヲ級、軽空母ヌ級、重巡チ級が2隻ずつの機動部隊に、オーバーキルとしか言いようのない量の空対艦ミサイルが着弾する。そして、「全艦撃破」という信じられない戦果を挙げた。

 

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