聖姫絶唱セイントシンフォギア   作:BREAKERZ

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撃槍、決意新たに

太陽が登り始めた時、病院に運ばれた翼に緊急手術が行われた。

 

「応急措置が早かったですね。一命はとり止めました。容態も安定していってますが、意識が戻らず予断の許されない状態です」

 

エルシドの『生命点』による応急措置が効いたようだが翼は意識が戻らなかった。手術室では翼は目まで包帯を巻かれ痛々しい状態だった。

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

そんな翼をエルシドは手術の状態が見える部屋で見ていたが緒川から借りたタブレットで翼と“ネフシュタインの少女”の戦闘映像を見ていた。弦十朗はスーツを整え医師からの説明を聞き一緒にいた黒服の人達おそらく二課の諜報部と一緒に頭を下げた。

 

「よろしくお願いします」

 

弦十朗は顔を上げ諜報部の人達の方を振り返り。

 

「俺達は“鎧”の行方を追跡する。どんな手掛かりも見落とすな!」

 

そう言って諜報部と去る弦十朗。響とレグルスは近くの待合室にいた。響は翼の事で落ち込んでいた。

 

「翼の事、響が責任を感じる事ないよ。“絶唱”を使ったのは翼の判断だ。多分響が止めても使ってたよ」

 

「レグルス君、でも・・・私・・・」

 

レグルスの言葉に反応し顔を上げる響だが。それでも自分がああしてればこうしてればと“もしも”の考えを捨てられなかった。

 

「レグルス君の言うとおりです。響さんが気に病む事ないですよ」

 

「緒川さん・・・」

 

緒川は待合室にある自販機に端末をかざし飲み物を出し、淡々と話す。翼は以前ツヴァイ・ウィングを組んでいたガングニールの前の奏者であったが“天羽奏”の事を話した。

 

「二年前のあの日、ノイズに襲撃されたライブの被害を最小限に抑えるために奏さんは“絶唱”を解き放ったんです」

 

「“絶唱”・・・翼さんも言っていた」

 

「奏者にとって捨て身の技である最後の手段だな」

 

「奏者への不可を厭わず、シンフォギアの力を限界以上に打ち出す“絶唱”はノイズの大群を一気に殲滅せしめましたが、同時に奏さんの命を燃やし尽くしました」

 

緒川は悼むように目を瞑る。

 

「それは私を救うためですか?」

 

あの日、ノイズとの戦いに巻き込まれ瀕死の重症を負った響を守る為に奏は“絶唱”を解き放ったと思う響。緒川はコーヒーを一口飲み。

 

「“奏さんの殉職”、レグルス君の叔父であるシジフォスも生死並びに行方不明になりました」

 

「え?今まで話に出てたシジフォスさんって、レグルス君の・・・」

 

レグルスを見る響。

 

「ああ、そういえば言ってなかったな。射手座の黄金聖闘士サジタリアスのシジフォスは俺の父さんの弟だよ。つまり俺の叔父ってこと」

 

二年前に太平洋側と日本海側から飛行型ノイズの襲撃でシジフォスは行方不明になった事を聞く響。二年前のあの事件でレグルスが家族を失ったのだ。

 

「レグルス君・・・その・・・」

 

「気にすんな響。シジフォスは自分の“やるべき事”をやったんだ(俺はその“やるべき事”がまだ分からないけど)」

 

レグルスのいつもの能天気な笑顔ではなく誇らしさと悲しさが混じった“大人の顔”に響と緒川は少し面食らった。話を戻すように緒川が口を開く。

 

「ツヴァイ・ウィングは解散し、二人になった翼さんとエルシドは奏さんとシジフォスの抜けた穴を埋めるべくお互いに支え合いながら戦ってきました。それこそ“聖剣”と“絶剣”で“双刃”と呼ばれる程に。同じ世代の人達が知って然るべき“恋愛”や“遊び”と言った“青春”も覚えず、自分を殺し二人とも“剣”として生きてきました。そして今日、翼さんは“剣”としての“使命”を果たすため死ぬことすら覚悟して歌を唱いました」

 

「エルシドもそうだけど、翼も相当だな。流石“相棒”って所かな?」

 

「ええ、“不器用”なんです。でもそれが“風鳴翼の生き方”なんです」

 

緒川の話に響は涙を流す。

 

「そんなの、酷すぎます・・・」

 

嗚咽も洩らしながら涙する響。

 

「・・・そして私は翼さんの事なんにも知らずに、“一緒に戦いたい”だなんて、“奏さんの代わり”になるなんて・・・」

 

「・・・・・・」

 

ソッとレグルスは響の頭を撫でる。

 

「響、前にも言ったけど“響は響”だ。“奏の代わり”になる必要なんてない。響は響で頑張ればいいんだ。少なくとも俺とエルシドは響に“奏の代わり”になんてならなくてもいいと思ってる」

 

「僕も“奏さんの代わり”になって貰いたいだなんて、思っていません。そんな事誰も望んでません」

 

「でも私のせいで翼さんとエルシドさんが・・・」

 

二人の仲違いの原因は自分ではないかと響は考えてしまう。

 

「いいえ。エルシドは翼さん以上に不器用な人なんです。誰よりも翼さんに“厳しい”ですが、誰よりも翼さんを“信頼”しているのもエルシドなんです。翼さんとのコンビ解消は翼さんに少し一人で考えさせようとしたからだと思います」

 

一人で戦いながら翼に目の前にいる響の事をちゃんと見るようにしていたのだ。もちろん弦十朗や了子もエルシドの考えを理解したからこそ“荒療治”を了承したのだ。

 

「エルシドにはかつて自分を慕う“部下達”がいたんだ。でもエルシドは危険だと思う戦場に部下を連れていこうとはしなかった。着いてきたとしても待機を命じる程にな。そんなエルシドがコンビを組んでいたってことは翼の事ちゃんと認めてたんだな」

 

レグルスは、エルシドは不器用だが実は情に深い男であると告げる。緒川は響とレグルスに言う。

 

「ねえ響さん、レグルス君。僕からのお願いを聞いて頂けますか?」

 

涙を拭って響はレグルスと緒川に向き合う。

 

「翼さんの事、嫌いにならないでください。翼さんとエルシドを世界で“二人ぼっち”にしないでください」

 

それは二人を近くで見てきた緒川慎次の願いだった。

 

「「・・・・・・・・・はい(おう)」」

 

響とレグルスは決意を込めて頷く。

 

 

 

 

ーエルシドsideー

 

エルシドはタブレットで翼の戦闘映像を見る。

 

「(翼・・・・・・完全に動きが悪い。立花の事、相手が“ネフシュタン”であることで気持ちに“揺らぎ”が生まれ相手に遅れを取ったんだな)」

 

“ネフシュタンの少女”も決して弱くないが黄金聖闘士から見れば翼と大差ない戦闘力であると見切ったのだ。

 

「(本来の翼の実力なら苦戦することはなかったが、“実力が拮抗した相手”と戦うには今の翼では・・・

)」

 

実力が拮抗した相手との戦いは僅かな精神面での揺らぎが勝敗を分けるのだ。エルシドはまだ手術中の翼を見る。

 

「(翼、お前は今生死の境をさ迷っている。お前はこのまま終わるのか?)」

 

 

 

 

 

ー翼sideー

 

そこは夢か現か幻か、雲が広がる大空を風鳴翼はまっ逆さまに落ちていった。そんな自分のすぐそばを“誰かが”飛んだ。

 

「ッ!」

 

落ちていった翼は体制を直しその“誰か”に目を向ける。

そこにいたのは・・・。

 

「・・・・・・」

 

長い赤い髪をした見覚えのあるその背中。顔を少し振り向いたその人は、自分の片翼と言って良い少女“天羽奏”。翼は奏に向かって叫ぶ。

 

「片翼だけでも飛んでみせる!」

 

悲しそうに、辛そうに翼は叫ぶ。

 

「どこまでも飛んでみせる!」

 

『・・・・・・・・・』

 

奏の目は悲しそうな眼をしていた。

 

「だから笑ってよ!奏!」

 

翼は深い海の底に沈むように落ちていった。奏は相変わらず悲しそうにしていたが。

 

『情けないな・・・』

 

奏の近くに別の少女と三人の少年達がいた。

 

『あれがお前の片翼か・・・どんな奴かと思えば・・・お前達はどう見る?』

 

期待はずれと言わんばかりの少女は少年達に問う。

 

『まだまだ未熟だな』

 

少年達を代表して黒髪の少年が言う。

 

『ーーーー様が背中を任せていると言うのに』

 

『ま、これで終わるのか見定めて見ようぜ』

 

『貴女はどうします?』

 

少年達は少女と奏に問う。

 

『・・・私も見定めてみるとしよう。お前は?』

 

『・・・・・・・・・・・・』

 

少女からの問いにも奏は何も言わなかった。

 

 

 

 

翌日のリディアン音楽院。響とレグルスは屋上のベンチに座っていた。ふと響が呟く。

 

「奏さんの代わりだなんて・・・・・・」

 

響の脳裏に指令室での会議が浮かんだ。指令室で“ネフシュタインの鎧”やそれを纏った“少女”や敵側として現れた“四人目の黄金聖闘士デジェル”の事だ。

 

「気になるのは、“ネフシュタインの鎧”を纏った“少女の狙い”が響君だと言うこと、そしてその“少女”を守るようにエルシドの妨害をした水瓶座<アクエリアス>のデジェルの行動だな」

 

「それが何を意味してるのかは全く不明」

 

「いいや」

 

「え?」

 

了子の言葉を否定する弦十朗。

 

「『個人』の特定しているのであれば、我々二課の存在も知ってるだろうな」

 

弦十朗の言葉に朔也とあおいはある“可能性”を言う。

 

「“内通者”ですか」

 

「なんでこんなことに・・・」

 

「私のせいです・・・」

 

響が呟く。

 

「私が悪いんです・・・“二年前”も今度の事も・・・私がいつまでも未熟だったから翼さんが・・・シンフォギアなんて強い力を持っていても・・・私自身が至らなかったから・・・・・「自惚れるな立花」エルシドさん・・・」

 

指令室に入ってきたエルシドが響の言葉を切り捨てる。

 

「エルシド。翼は容態は?」

 

「今は集中治療室の治療ポットの中で絶対安静状態だ。予断は許されないが、今俺のいや俺達のやるべき事は“ネフシュタンの少女”や“デジェルの事”だ」

 

相棒が倒れても自分のやるべき事を理解し行動に起こせるエルシドはまさにプロフェッショナルだった。

 

「それよりも立花。シンフォギアという“力”を手に入れて自分は何でもできると思ったのか?」

 

「ッ・・・」

 

エルシドの言葉に響は図星と云わんばかりに息を飲む。

 

「お前は“力”を手に入れてそれがどうゆう物かを理解せず、ただがむしゃらに振り回しているだけのヒヨッコだ。お前が未熟だというのは百も承知だ。泣き言を吐いている暇があるならその“力”をどう使えば良いか己で考えてみろ!」

 

「エルシド君!」

 

「流石に言い過ぎだぞ!」

 

エルシドの言葉に朔也とあおいは意見するが。響は顔を伏せたまま立ち上がり。

 

「エルシドさん・・・知ってましたか?翼さん、泣いていました・・・翼さん強いから戦い続けたんじゃありません・・・ずっと泣きながらもそれを押し隠して戦ってきました・・・悔しい涙も・・・覚悟の涙も・・・誰よりも多く流しながら・・・エルシドさんみたいな強い“剣”であり続けるために・・・ずっとずっと戦ってたんですよ・・・」

 

「それでも・・・涙を流しながらも戦う事を選んだのは翼自身だ。アイツに必要なのは“共に戦う仲間”だ。同じように“守るモノ”があるな・・・」

 

その言葉に響は顔を上げる。

 

「私だって“守もるモノ”があるんです!だから!」

 

 

そこで響の頭は白く染まり、うたた寝していた意識が覚醒した。

 

「ッ!」

 

「おう響起きた?」

 

「レグルス君」

 

「エルシドにあれだけ啖呵を切れるなんて凄いよ。まぁ響が何を悩んでいるか俺には分からないけどさ。とりあえず俺が言えるのは、響は響らしくした方が一番良いと思うぞ」

 

「え?それって・・・」

 

「ん?誰か来る。んじゃ後でな」(シュッ)

 

「あっ・・・」

 

まるで忍者のように消えたレグルスをキョロキョロと探す響。

 

「響」

 

後ろからの声に反応する響。そこにいたのは未来だった。

 

「未来」

 

「最近一人になることが多くなったんじゃない?」

 

未来の前ではつとめて明るくなろうとする。

 

「そうかな?そうでもないよ、私一人じゃ何にもできないし。あ、ほらこの学校にだって未来が進学するから私も一緒にって決めたわけだし。あ、いや何て言うかここって学費がビックリする位安いじゃない?だったらお母さんやおばあちゃんに負担かけずにすむかな~ってアハハハハハハハ」

 

空元気丸分かりの響の手を未来が握る。それに少し驚くが響は淡々と喋る。

 

「やっぱり、未来には隠し事できないな」

 

「だって響。無理してるんだもの」

 

全てお見通しと云わんばかりに未来の笑顔に響は呟く。

 

「うん、でもごめん。もう少し一人で考えさせて。これは私が考えなきゃいけないことなんだ」

 

未来は嫌な顔をせず言う。

 

「分かった」

 

「ありがとう未来」

 

お互いの手を握り会う響と未来。

 

「ある人に言われたんだ。私は私らしくが一番良いって」

 

「ふーん。その人、響の事良く分かってるのかもね」

 

「え?」

 

未来の言葉に首を傾げる響。

 

「あのね響。どんなに悩んで考えて出した答えで一歩前進したとしても、響は響のままでいてね」

 

「私のまま・・・(それレグルス君やエルシドさんからも言われた・・・)」

 

二人に言われた言葉を未来は更に解説する。

 

「そう。変わってしまうんじゃなく、響のまま成長するなら私も応援する。だって“響の代わり”はどこにもいないんだもの。いなくなって欲しくない」

 

未来の言葉に響はレグルス達に言われた言葉の“答え”が出てきた。

 

「私、私のままで良いのかな?」

 

「響は響じゃなきゃ嫌だよ」

 

未来の言葉が。

 

『響は響らしくした方が一番良いと思うぞ』

 

レグルスの言葉が。

 

『立花。“奏の代わり”になろうとするな』

 

エルシドの言葉が。三人の言葉が響の“心”に響く。響は未来を見ると未来は優しく微笑む。響は立ち上がり翼が入院する病院に目を向ける。そして手を握るその顔には迷いの影が消えていた。

 

「ありがとう、未来。私、私のまま歩いていけそうな気がする」

 

響の言葉に未来は微笑んだ。

 

「そうだ。“こと座流星群”見る?動画で録っておいた」

 

「ええー!」

 

未来から端末を借りるが。

 

「ん?何にも見えないんだけど?」

 

「うん・・・光陵不足だって・・・」

 

「ダメじゃん!」

 

苦笑いを浮かべる未来にレグルスとの掛け合い(夫婦)漫才で鍛えられたツッコミを炸裂する響。

 

「「ップ!アハハハハハハハハハハハハハハ!!」」

 

お互い笑い合うが響の頬に一筋の涙が。

 

「おっかしいな?涙が止まらないよ。今度こそは一緒に見よう」

 

「約束。次こそは約束だからね」

 

そして響は“迷い”を吹っ切った笑顔を浮かべた。

 

「(私だって“守りたいモノ”がある!私に“守れるモノ”なんて小さな約束だったり、“何でもない日常”かも知れないけど、それでも“守りたいモノ”を守れるように。私は私のまま強くなりたい!)」

 

 

 

 

その光景を少し離れた所でレグルスとエルシドが見ていた。“ネフシュタインの少女”の狙いが響だから響を重点的に警護していたのだ。

 

「立花は“迷い”を振り切ったようだな?」

 

「うん、響は凄いな」

 

「あの少女<未来>が立花を吹っ切れさせたようだな」

 

「うん、そうだね。凄い子だね」

 

「レグルス。お前はどうだ?」

 

「まだ分からない。只俺は状況に流されてるだけだよ。響のように“守りたいモノ”がまだ分からない」

 

「・・・・・・デジェルと対峙する時その“迷い”が致命傷にならないようにしておけ」

 

「ああ」

 

可能性の若獅子は未だに迷いの中にいた。

 

 

 

 

 

 

 

後日、響とレグルスは弦十朗の家を訪ねた。

 

「「たのもーーーーー!!」」

 

妙な挨拶するアホコンビ。

 

「うわっ何だいきなり」

 

「私に戦い方を教えて下さい!」

 

「この俺が?レグルス君ではダメなのか?」

 

“地上最強の十二人”の一角に指導してもらえばと弦十朗は言うが。

 

「いやー俺だとさ。ギュンとやってバンッ!と構えてサッとって感じの指導だから響が無理だって」

 

レグルスの解説に響は苦笑いを浮かべる。

 

「(レグルス君は野生の本能で強くなってきた感覚人間だから指導には向いていないって訳か)それならエルシドはどうだ?」

 

もう一人の“最強”の名を出すが。

 

「それがエルシドの奴、デジェルとの戦いに備えて剣を研いでおきたいから指導する暇がないってさ。それでそのエルシドが『弦十朗殿の方が適任だ』って」

 

「成る程、そう言う訳か」

 

「はい!弦十朗さんならきっと凄い武術とか知ってるんじゃないかと思ってましたし!」

 

弦十朗は少し渋い顔をするが。

 

「俺のやり方は厳しいぞ」

 

OKが出た。

 

「はい!」

 

「それでレグルス君は?」

 

「俺は響のサポーター(&冷やかし要員)」

 

「フム。時に響君、君はアクション映画とかを嗜むのか?」

 

「「はい?(あん?)」

 

それから弦十朗との特訓が始まった。

 

まずアクション映画鑑賞から始まり。某アチョーの人と同じ格好とポーズをとり。夜はマラソン(弦十朗は竹刀を持って自転車を漕ぎ、レグルスは余裕で走っていた)。丸太の上で腕立て(レグルスは指5本で逆立ち腕立て)。逆さ腹筋(近くの木陰で未来が見守る)。下校時未来達とカラオケで思いっきり歌い。夜は弦十朗とミット打ち(レグルスはヤジを飛ばし)。サンドバッグ打ち(レグルスはサンドバッグを抑え役)。某波動を射つ空手家のような格好とポーズ。マラソンとこれ必要か?とツッコまれそうな訓練を続けていた。

 

そしてある日の登校中。響はまた流れ星の動画を見せてと未来に言う。そして未来は少し立ち止まり響に言う。

 

「あのね響。流れ星の動画を録っていたこと、響に黙ってるのは少しだけ苦しかったんだ。響にだけは二度と隠し事したくないな」

 

と言って微笑む未来。だが響は。

 

「わ、私だって、未来に隠し事なんて・・・」

 

近くの木陰に隠れながら響を護衛していたレグルスは。

 

「(響だって辛いだろうな。あの子に隠し事なんてしたくないと思ってるけど、そう言う訳にもいかないもんな。本当人間って複雑だな)」

 

後にこの響の隠し事が響と未来の“絆”に亀裂を生み出す事を今はまだ誰も知らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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