聖姫絶唱セイントシンフォギア   作:BREAKERZ

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一人じゃない

ノイズ襲来のサイレンが鳴り響き町は騒然となった。リディアンにいた響と翼は大量のノイズが現れた事を弦十郎から聞き、現場に行こうとするが。

 

「理解しました、現場に急行します」

 

『ダメだ!』

 

「「?!」」

 

『メディカルチェックの結果の出ていないものを出すわけにはいかない!エルシドとレグルス君も向かっている。翼、お前は待機だ!』

 

「ですが!」

 

弦十郎に食い下がろうとする翼に響は。

 

「翼さんは皆を守っててください。だったら私、前だけを向いていられます」

 

笑顔で言う響。

 

その頃未来達はフラワーを出て避難しようと騒然となっている人達を目の当たりにする。

 

「おい、一体何の騒ぎだ?」

 

状況が飲み込めないクリス。

 

「何って、ノイズが現れたのよ!警戒警報を知らないの?」

 

ノイズの出現に苦い顔をするクリス。

 

「(恐らく追手か)」

 

デジェルはフィーネの狙いを推測しようとするがクリスはノイズの元へ走った。

 

「あ、クリス!」

 

「任せて、君達は直ぐに避難を!アスミタ、頼むぞ」

 

クリスを追ってデジェルも走る。

 

「『デジェルよ』」

 

デジェルの頭にアスミタの声が響いた。“テレパシー”を使って交信しているのだ。

 

「『アスミタ、どうした』」

 

「『あの少女は未だ迷いの中にいるな』」

 

「『そう言うお前はどうするんだ?』」

 

「『・・・・・・私はこの世界に“護る価値”があるのか疑問を抱いている』」

 

そう言ってアスミタは交信を切る。

 

「(アスミタ、お前が疑問を抱くのも解る。私もクリスに出会わなければお前と同じになっていた)」

 

デジェルもまた、同じ迷いを抱いた経験があったのだ。クリスに追い付き河川敷につく。デジェルよりも体力のないクリスは激しく息が乱れていた。

 

「ハァ、ハァ、ハァ、あたしのせいで関係ない奴等まで・・・・・・うあああああぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「クリス・・・・・・」

 

自分のせいで関係ない未来やおばちゃんや大勢の人達が。自責の念がクリスの心にのし掛かる。大量の涙を流し崩れ落ちそうになるクリスをデジェルは後ろから抱き締める。

 

「お兄ちゃん・・・あたしがしたかったのはこんなことじゃないんだ・・・でも何時だってあたしのやることは・・・いつも!いつも!いつも!」

 

「分かっている・・・クリスのやりたかったことがこんなことじゃないって事ぐらい少なくとも私は分かっているから・・・」

 

デジェルは抱き締める力を強くする。

 

「お兄ちゃん・・・お兄ちゃん・・・」

 

泣き崩れるクリス。そんな二人の後ろからノイズ達が現れる。デジェルはノイズ達を冷たく睨む。

 

「雑魚共が・・・!」

 

「お兄ちゃん、離して」

 

デジェルは離し、クリスは涙を拭いてノイズに向かい合う。

 

「あたしはここだ。だから、関係ない奴等の所になんて行くんじゃねえ!」

 

「(ん、あれは?)」

 

クリス達にノイズが襲いかかるが。

 

「奮!」

 

二人の前に何者かが現れ!震脚でアスファルトを畳替えしの様に壁にし!その障壁を正拳で砕き!その破片がノイズを襲う!!

 

「破!」

 

そこに現れたのは二課指令にして翼の叔父、響の師匠、“風鳴弦十郎”その人だった!

 

「なっ・・・・・・」

 

「(この御仁が二課指令の風鳴弦十郎。成る程、我々黄金聖闘士を除けば“人類最強の称号”は彼の物だったろうな)」

 

突然現れ出鱈目行動をする弦十郎にクリスは唖然となり、デジェルは弦十郎の戦闘力に感嘆した。

 

更に左右から襲いかかるノイズを弦十郎は震脚で裏返したアスファルトでデジェルは氷の障壁でノイズを防ぐ!

 

「デジェル君!」

 

「(コクン)クリス」

 

「えっ?うん」

 

流れるような自然な動作でクリスをお姫様抱っこしたデジェルは弦十郎と一緒に建物の屋上まで跳ぶ。

 

「大丈夫か?」

 

「えぇ、助かりました」

 

「・・・・・・」

 

デジェルにお姫様抱っこされた状態のクリスは弦十郎から目をそらす。だが三人の前に緑色の鳥形ノイズが現れる。

 

そしてクリスは唄う、“戦いの歌”を。デジェルは呼ぶ、“黄金の鎧”を。

 

「♪~♪~♪~♪~♪』

 

「『水瓶座<アクエリアス>』」

 

“魔弓”の鎧、イチイバルを纏うクリス。瓶を頭上で構えた黄金のシーマンがそれぞれのパーツに分解しデジェルの身体に纏う。

 

「フッ!」

 

「・・・!」

 

ノイズはクリスとデジェルに襲いかかる。クリスは両手にボーガンを構え何本もの紫の矢を放ち、鳥形ノイズを落とす!

 

「ご覧の通りさ!あたし達の事は良いから他の奴等の救助に向かいな!」

 

「だが・・・」

 

「コイツらの相手はあたしとデジェルにぃだけで充分なんだよ!まとめて相手してやら!」

 

そう言ったクリスの両手のボーガンが変形しガトリング砲へと姿が変わり、ノイズに向かう。

 

「ついてこい!クズ共!」

 

『BILLION MAIDEN』を放ちノイズを蹴散らすクリス。

 

「(俺は、またあの子を救えないのか?」

 

「風鳴弦十郎殿・・・」

 

「!デジェル君・・・」

 

弦十郎と少し話しをするデジェル。二、三言話をし、それを終えるとデジェルはクリスの元へ向かう。

 

「♪~♪~♪」

 

歌を歌いながらボーガンやガトリング砲を使い、接近するノイズを投げ、蹴りながら殲滅していくクリス。デジェルも『カリツオ』を駆使しノイズ達を氷結し破壊していく。

 

別の場所で暴れていたノイズ達もクリスの弾幕とデジェルの吹雪で二人の居場所を突き止め建物を破壊しながら向かう。現場に到着した響。レグルスとエルシドは別の方面のノイズと戦っている。

 

「あれって?」

 

ノイズ達が一点の方向に向かうのを確認する響。すると突然。

 

「きゃあああああぁぁぁぁぁぁ!」

 

「「?!」」

 

悲鳴が聞こえ、解体途中のビルへ向かい中に入る。

 

「誰か!誰かいま・・・!」

 

 

 

響の頭上からノイズが襲いかかるが避ける。蛸のような姿をしたノイズがそこにいた。

 

「・・・?!」

 

響の口を“誰か”が塞ぐ。響の隣にいつの間にかいた“未来”が響の口を塞いだ。

 

「・・・・・・」

 

未来は顔の前に人差し指を当て静かにするようにジェスチャーすると携帯を取りだしなにかを書き込む。

 

「『(静かにあれは大きな音に反応するみたい)』」

 

「「・・・」」

 

続いてなにかを書き込む。

 

「(『あれに追いかけられて、フラワーのおばちゃんとここに逃げ込んだの』)」

 

未来の目線の先に気絶しているおばちゃんがいた。

 

「(アスミタさんともはぐれちゃったし。無事だといいけど)」

 

「(シンフォギアを纏うために唄うと、未来やおばちゃんが危ない。どうしよ)」

 

迷う響に未来は作戦を立てた携帯を見せる。

 

「(!?)」

 

それを見て驚いた響は携帯を取りだし自分の意見を書く。

 

「(・・・・)」

 

それを見た未来は微笑み。また携帯で書き響に見せる。

 

「(・・・・・・)」

 

「(・・・?!)」

 

更に顔を青くした響は携帯を操作しようとするが未来が止める。

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

不安そうな響に未来は優しく微笑む。

 

「・・・っ・・・あ・・・」

 

「「?!」」

 

目を覚ましそうになり声をあげるおばちゃん、その声に反応し触手を動かすノイズ。未来は響に耳打ちする。

 

「私・・・響に酷いことした・・・今更許してもらおうなんて思っていない・・・それでも一緒にいたい・・・私だって戦いたいんだ」

 

「ダメだよ・・・未来・・・」

 

「どう思われようと関係ない。響一人に背負わせたくないんだ」

 

そう言って立ち上がる未来。

 

「私、もう迷わない!」

 

そう叫ぶ未来の声に反応するノイズ。未来はそのまま走る。

 

「・・・・・・」

 

響が唖然と見る中、元陸上部の健脚でノイズの攻撃を交わしながら逃げる未来。ノイズは未来を追う。その間に響はおばちゃんの様子を確認する。

 

未来の立てた作戦は自分が囮となっておばちゃんからノイズを引き雛す事であった。

 

おばちゃんは大丈夫だと確認した響は“戦いの歌”を唄う。

 

「♪~♪~♪~♪~♪」

 

黄色い閃光が輝き弾け、ガングニールを纏ういおばちゃんを抱えその場から脱出する。すると緒川が車で駆けつけた。

 

「響さん!」

 

「緒川さん!」

 

緒川の元へ着地する響はおばちゃんを預ける。

 

「緒川さん、おばちゃんをお願いします」

 

「響さんは?」

 

緒川に返答する余裕もなく、未来の元へ向かう。電柱や屋根を跳び越えながら未来を探す。

 

「(未来、何処?)」

 

響は先程の未来とのやり取りを思い出す。

 

『響きいて わたしが囮になってノイズの気をひくから その間におばちゃんを助けて』

 

『ダメだよ そんなこと未来にはさせられない』

 

『元陸上部の逃げ足だから何とかなる』

 

『何ともならない』

 

『じゃあ 何とかして』

 

『「(!?)」』

 

『危険なのはわかってる だからお願いしてるの わたしの全部を預けられるの響だけなんだから』

 

『「私・・・響に酷いことした、それでも一緒にいたい、私だって戦いたいんだ・・・」』

 

未来の“願い”が響を動かす。

 

「(戦っているのは、私一人じゃない。シンフォギアで“誰か”の助けになれると思っていたけど、それは思い上がりだ。“助ける私だけ”が一生懸命なんじゃない。“助けられる誰か”も一生懸命)」

 

響の脳裏に自分を助けてくれた人の“天羽奏”の言葉を思い出した。

 

『生きるのを諦めるな!』

 

「(本当の“人助け”は自分一人の力じゃ無理なんだ。だから、あの日あの時、奏さんは私に“生きるのを諦めるな”と叫んでいたんだ。今なら解る気がする)」

 

「キャアア!!」

 

「はっ!」

 

未来の悲鳴が響の耳に入った。

 

未来はノイズの攻撃でバランスを崩し山沿いの道に倒れる。だが身体に怪我がなかったのだ。ノイズが追撃すると思ったが突然ノイズの動きが停まった。未来は戸惑うが。

 

「『直ぐに逃げよ』」

 

頭の中に言葉が走り再び走り出す未来。ノイズも再び動きだした。未来もノイズも気付かない、未来の身体を覆う“金色のオーラ”が未来を守っていることを自分達を見ている“存在”がいることを。

 

響の腰部のアーマーに火が付き、スピードを上げる。

 

「(そうだ、私が誰かを助けたいと思う気持ちは、惨劇を生き残った負い目じゃない!)」

 

足のふくらはぎにあるパーツが前方に向かって伸び、地面につくとバネのように弾け響を跳ばす!

 

「(奏さんから託されて、私が受け取った、“気持ち”なんだ!!)」

 

 

 

そして未来の体力は限界を迎えた。

 

「(もう走れない)」

 

足が縺れ倒れる未来。そんな未来にじわじわ近寄るノイズ。

 

「(ここで終わりなのかな?仕方ないよね、響)」

 

ノイズは空へ跳び未来に襲いかかる。だが。

 

「(だけど、まだ響と流れ星を見ていない!)」

 

未来は再び立ち上がり走ろうとするが道を砕いたノイズの衝撃で崖から落ちる。

 

「キャアアアア!!」

 

落ちる途中、響は右腕の籠手を引きノイズの拳を叩きつける。その瞬間、右腕の籠手がパイルバンカーの様にノイズに衝撃を叩きつけノイズの体を突き破る!まるで響自身が“槍”になったように。

 

ノイズを倒した響はそのまま未来を抱きしめ足部のパーツを展開し着地しようとするが失敗し川沿いまで転がる。

 

落下の衝撃でシンフォギアが解除された響とギアを纏っていなかったにも拘わらずほぼ無傷の未来。未来の身体を覆った“金色のオーラ”も消えていた。

 

「「アイタタ、ん。アハハハハ」」

 

緊張が解けてお互い笑い合う響と未来。二人は立ち上がり。

 

「かっこ良く着地するって難しいんだな」

 

「少し身体が痛いけど。でも“生きてる”って感じがする。ありがとう、響なら絶対助けに来てくれるって信じてた」

 

「ありがとう、未来なら絶対に最後まで諦めないって信じてた。だって私の“友達”だもん」

 

響の言葉に未来の瞳が涙に濡れ流れた。そして泣きながら響に抱きつく。

 

「恐かった・・・恐かったの・・・」

 

「私もすごい恐かった・・・」

 

「私・・・響が黙っていたことに腹を立ててたんじゃないの・・・誰かの役に立ちたいと思っているのはいつもの響だから・・・でも・・・最近は辛いこと、苦しいこと全部背負い込もうとしていたじゃない・・・私はそれが堪らなく嫌だった・・・また響が大きな怪我をするんじゃないかって心配してた・・・だけどそれは響を失いたくなかった私のワガママだった・・・そんな気持ちに気付いたのに・・・今までと同じにできなかったの」

 

「未来、それでも未来は私の・・・」

 

未来の顔を見て響は突然笑い。

 

「えっ?何?」

 

「アハハ!アハハだ、だってさ、髪の毛ボサボサ涙でぐちゃぐちゃ!なのにシリアスなこと言ってるし!」

 

「もう!響だって似たようなものじゃない!」

 

「えっ?嘘?!未来、鏡貸して!」

 

「えっ?鏡はないけど、これで写せば」

 

携帯を出す未来。携帯のカメラで写真を取り自分達の姿を写す。

 

「うわっ!凄い事になってる!これは呪われたレベルだ」

 

「私も想像以上だった」

 

「「アハハハハ」」

 

笑い合う響と未来。

 

「“雨降って地固まる”だな」

 

「“災い転じて福と成す”じゃない?」

 

「「?!」」

 

後ろから声が聞こえ振り向くとそこにレグルスとエルシドがいた。

 

「レグルス君!エルシドさん!もう来るの遅いよ!」

 

「ごめんごめん。着いた時には響がもう片していたからさ。それにしても響達、凄い格好だな」

 

「花も恥じらう乙女らしくない格好ではあるな」

 

「うわーー!二人とも見ないで!」

 

「/////」

 

恥じらう二人。エルシドが只でさえ鋭い目付きを更に鋭くして未来を見る

 

「小日向未来」

 

「は、はい」

 

「明日、君を二課に案内する」

 

「重要な事だからな♪」

 

「「??」」

 

「それと君とはぐれた僧も無事だ」

 

「本当ですか!良かった、アスミタさん無事だったんだ」

 

「??未来、アスミタさんって誰?」

 

「おばちゃんの所にお世話になってるお坊さん。響にも紹介するね」

 

「うん!絶対だよ!」

 

微笑み合う二人を尻目にレグルスとエルシドは先程まで未来がノイズと追いかけっこしていた道路を一瞥する。

 

「『アスミタ、駆けつけた俺達にわざわざ傍観させたのはこの為か?』」

 

そう本当はレグルスとエルシドは響よりも早くに未来の元についていたのだが、突然アスミタからのテレパシーで傍観に徹していたのだ。

 

「『俺達が助けに行けば未来は危険な目に合わずに済んだんじゃないの?』」

 

「『我々が手助けするのは簡単だがそれでは意味がないのだ。あの二人の少女の“絆”はこれからの戦いに必要になるやもしれぬからな』」

 

「『フゥ、わかったよ。お陰で響も一皮むけたし、ガングニールも新たな力に目覚めたからな。でも未来を危険に晒し、響を不安にさせた事は許さないからな』」

 

レグルスは目を鋭くしてアスミタを睨む。エルシドも同意と言わんばかりに目を鋭くする。

 

「『解っている。いずれ何らかの形で落とし前はつけよう。だが私はまだ“中立”でいさせてもらう』」

 

そう言ってアスミタは夕闇に消えた。

 

「・・・相変わらずだな奴は」

 

「でもさ、今はあの二人の仲直りを祝福しようよ」

 

「・・・そうだな」

 

仲睦まじい響と未来の笑顔をレグルスとエルシドは微笑ましく見つめるのであった。

 

 

 

 

商店街に戻った四人は緒川から未来の鞄を受けとる。響はばつが悪そうに弦十郎に話しかける。

 

「あの~師匠~」

 

「ん?」

 

「この子にまた戦っているところをじっくり、ばっちり目の当たりにされてしまって・・・」

 

「違うんです!私が首を突っ込んでしまったから!」

 

未来は響を庇うが弦十郎は。

 

「・・・詳細は後で報告書の形で聞く。ま、不可抗力という奴だろ。それに“人命救助の立役者”にうるさい小言は言えんだろうよ」

 

弦十郎の言葉に響達はハイタッチして喜ぶ。すると了子の車が駆けつけ。

 

「フッ!主役は遅れて登場よ。さて、何処から片付けようかしら♪」

 

空気の読めない了子の行動に苦笑いを浮かべる一同。

 

「あとは頼り害のある大人達の出番だ。響君達は帰って休んでくれ」

 

「「はい!」」

 

友里から飲み物を貰い解散するが未来は。

 

「あ、あの、私避難の途中で友達とはぐれてしまって雪音クリスとデジェルさんって言うんですけど・・・」

 

未来の行動に弦十郎は一瞬驚くが直ぐに微笑み。

 

「被害者が出たとの知らせも受けていない、その友達とも連絡が取れるようになるだろう。心配ない」

 

「良かった」

 

弦十郎に頭を下げ響の元へ向かう。エルシドとレグルスが弦十郎に近づく。

 

「・・・」

 

「弦十郎殿、雪音クリスの方は?」

 

「デジェル君に頼まれてな。ある程度こちらに協力するがしばらくは勝手な行動を許してほしいとな」

 

「まぁデジェルが一緒なら大丈夫だと思うけど。それはそうと弦十郎、あの“話”なんだけどさ」

 

「あの“話”か、だが」

 

「彼女はここまで関わってしまったのだ、もはや無関係とも言えんだろ」

 

「それに響のビタミン剤としてもあの子は必要だと思うよ♪」

 

「ふ~、やれやれ」

 

飲み物を飲みながら弦十郎は月を眺めるのであった。

 

 

件のクリスとデジェルは寄り添いながら夜の闇に消えていく。

 

 

その日の晩、響と未来は同じベッドで寝むる。久しぶりの事に二人ははしゃぎ合い、中々寝付けなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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